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投稿時間:2004/11/11(Thu) 17:41
投稿者名:コルホーズの玉ネギ畑.
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第二ファウンデーションって…
前略 思いっきり矮小化した定義すると、公務員じゃないか。
しかも星間国家公務員の選りすぐりの官僚組織の人たち。
 年齢制限があり、始めから選別されることなど、日本の公務員制度そのもの。
世襲制を否定するところは違いますが。
 『彼方へ』下巻の「第十六章 集合」の途中ですが、一千年以降の世界に「第二」の存在意義は?
 日本の政治の現状が物語るように、明確な目標を持たない官僚組織は前例主義に捕らわれて、
存在するために存在する利己的DNAと同等なものに成り下がるものと。
 日々の政治のニュースからもわかる通り、いったん確立した官僚組織を削ることは至難の業。
ともすると社会保険庁に見られるように、焼け太りをする始末。
 そういえば原始の生物であればあるほど、利己的DNAは少ないといいますが。
とはいっても日本の公務員は、ねぇ。そうも云ってられず。
                           草々

投稿時間:2004/11/11(Thu) 23:38
投稿者名:徹夜城(第一発言者)
Eメール:shuki@mqb.biglobe.ne.jp
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第二ファウンデーションの支配する未来
 第二ファウンデーションの人々が「勝利」する形で終わる旧三部作のラストに、いささかひっかかりを覚えた初読時の僕でした。

 正直言って彼らが支配者になるであろう第二銀河帝国ってあんまり明るい未来ではないような…という気が少なからずしたんですよね。彼らが絶対的に善意の超人であることが保障されてるんならいいんでしょうけど、そこは人間そうはいかないんじゃないかと。
 第一ファウンデーションの人々がそれを避けたいと思ったのも無理のないところではあります。それと「大の虫を生かすために小の虫を殺す」といった傾向がみてとれなくもない。その辺りも官僚的性格を連想するかも。

 ま、だから「彼方へ」を読んだ時少しホッとしたところがあるんですよ。なんだ、彼らも人間じゃないか、と。もっとも「第二」の連中が官僚化するようなことは心理歴史学的には予知されてる気もしますけどね。本人達も自覚していたりして。

投稿時間:2004/11/13(Sat) 21:31
投稿者名:コルサンター
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Re: 第二ファウンデーションの支配する未来
 お久しぶりです。議論に参加させていただきます……えぇと、何やら第二ファウンデーションが少し叩かれ気味(確証なし)のようなので、擁護側に回ります。
 第二ファウンデーション員は公務員というよりは学者ではないでしょうか?図書館の死守、組織の運営や活動の方法、心理歴史学を絶対的なものとして信奉しこれを死守する心理歴史学バカ(失礼)など、学者と似通った点が数多くあります。

 ちなみに僕はファウンデーションシリーズを読んでいて、第一ファウンデーション、第二ファウンデーション、そしてガイア、どの陣営にも声援を送りたくなりましたね。銀河のために自分の信じる主義をそれぞれ掲げて、その道を突っ走っていく各時代の人間達……素晴らしいじゃないですか。何といいますか、一種の爽快感を覚えました。
 第二ファウンデーションの活動は自由主義の下に育った我々にとっては奇妙に思え、中にはこれに猛反発する人もいます。しかしながら、心理歴史学に則った銀河の軌道というのは、たしかに暗い、操り人形化は嫌だという面もありますが、非常に秩序立っており、「確実性・実利的」という面においては非常に優れているわけですね。そういう意味では銀河をいつまでも(第二銀河帝国が建国された後も)守っていく組織として残り続けて欲しいですね。

 アシモフも、この三陣営のどれが最善か、非常に腐心したことでしょう。作品中でも、各陣営の一長一短を出しながら、自問を繰り返しています。アシモフというのは、自分の主義を正しく見せるためにもっともらしい意見を固めていくのに固執するという作家に比較的多い人間と違い、自分が納得いくまで追究していく人ですよね。そのようなところに好感を覚える僕です。

投稿時間:2004/11/13(Sat) 23:05
投稿者名:Bail Hoshikuzu Channis
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Re^2: 第二ファウンデーションの支配する未来
ガイアあるいはゲイア(訳出による)は、個人的・心情的には私が最も心の平安を保てる理想郷ですねぇ。個々の惑星のゲイアが、ギャラクシアあるいはガラクシアレベルまで強固に心的世界で融合されるならば、いかな永遠のダニールと言えども太刀打ちできますまい。ダニールにとってもまた、彼よりもはるかに強固で賢明なる人間・人類の僕であること、幸せかもしれませんね。

ですが、アジモフ自身は『そこには』安住の地をみつけていないと思われます。もっともっと先があるはずです。私も、ゲイアに頼ることなく、自分自身を磨かねばなりませんねぇ。意味不明で申し訳ありません。

ひとりひとりのあくまで互いに平等な個人がそのアイデンティティーを最大限に発揮しつつも、結果として人類全体の為になっている世界が最も望まれるところです。静かな単一の世界ではなく、高度に複雑な多様性のもたらす動的な世界が圧倒的なパワーで進化し続けることが望ましいでしょうか。

この意味において、銀河百科辞典が重版に重版を重ねている事をもって未来を指し示しているという物語として、アジモフ世界を堪能しています。

投稿時間:2004/11/14(Sun) 09:53
投稿者名:コルサンター
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Re^3: 第二ファウンデーションの支配する未来
 アシモフはガイア的世界の構想を大分前より持っていたような気がするのですね。アシモフの一連の銀河史とは関係のない短編、緑の斑点(1950)にもガイアのような惑星一つが一つの有機体というのが出てきますしね。
 その惑星から地球へ帰還した科学者の「たしかに、無秩序だ。だが、これはこのままでいいのかもしれない」という一節からは、この頃のアシモフの考えが汲み取れそうですが…。

 「ガイア」については、ちょうど「――彼方へ」が発表された頃、生物学会で地球は一つの有機体であるという「ガイア理論」が発表されたこともあり、アシモフもこの時代の流れ(?)に便乗する形で小説に盛り込んだとも思えるのですが……(苦笑)。

 ただ、ファウンデーションシリーズを読んでいて安心(または残念?)なのは、第二銀河帝国が建国されて発行された「銀河百科事典」が作品中で顔をのぞかせるところでしょうかね。最終的に銀河の主導権を握るのは第一ファウンデーションだ、という暗示があるのですから……

投稿時間:2004/11/24(Wed) 04:42
投稿者名:Shape
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Re^4: 第二ファウンデーションの支配する未来
でも、その`第一’を裏からまた何かが操ってるのかもしれぬよ。


>  ただ、ファウンデーションシリーズを読んでいて安心(または残念?)なのは、第二銀河帝国が建国されて発行された「銀河百科事典」が作品中で顔をのぞかせるところでしょうかね。最終的に銀河の主導権を握るのは第一ファウンデーションだ、という暗示があるのですから……

投稿時間:2005/03/03(Thu) 03:43
投稿者名:サミー・リー
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Re^5: 第二ファウンデーションの支配する未来
初めまして。

自分が妄想する第二銀河帝国の姿は、
ガイアを接着剤として第一と第二の統合が図られた社会です。
利己主義に凝り固まったふたつのファウンデーションに、
「個を保存しながらも全体を考える」ガイアの思想が浸透すれば、
第一と第二が先鋭化させた文明を保存しながらも、
人類全体を優先する社会が出来上がるのではないかと思うのです。

つまりトレヴィズが選択したガイアはあくまで道筋であり、
最終的な結果ではないのです…ってあくまで妄想ですが(笑)。

投稿時間:2005/03/08(Tue) 20:26
投稿者名:ガール・ドーニック
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Re^6: 第二ファウンデーションの支配する未来
いずれにせよ、第二ファウンデーション自体が絶対的に腐敗していく
ことは心理歴史学的に避けられないわけでして・・
このプロセスを遅らすことはできても止めることはできません。
そこがプラン全体を貫く最大のネックでした。
私の結論は、ある時点で第二を<解体>する必要がある、という
ことでした。私がトランターを離れヘリコンに向かったのはその
時点と方法を研究するためだったのです。

投稿時間:2005/03/12(Sat) 01:22
投稿者名:サミー・リー
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Re^7: 第二ファウンデーションの支配する未来
設立から500年の時点で第一、第二ファウンデーションは、
それぞれのトップが利己主義に走っています。
これはいわゆる「腐敗」の現われだと思うのです。
そこにガイア=ギャラクシア、つまり全体主義的な物が根ざす事で、
トップ達の利己主義が緩和されるのではないでしょうか?
(もちろんガイアは個性を淘汰しないので、第一第二の特性は保存される)

それでまた妄想なんですが、ファロムが成長し人類の敵に回る事が、
人類がひとつになるきっかけにるのではないかと思うのです。
なんか「ホビットの冒険」のラストみたいですが、
「ファウンデーションと地球」のラストを見ると…。

投稿時間:2005/03/14(Mon) 20:15
投稿者名:ガール・ドーニック
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Re^8: 第二ファウンデーションの支配する未来
心理歴史学は、分析対象者がそれを知っているときには
適用できないとされていますが、実際には多くの場合もっと頑健です。
特に、状態がステイブル(安定)な場合には分析対象者が心理歴史学を
知っている場合でも安定状態から離れることは困難で、心理歴史学的
予測は頑健となります。
一方、状態がある安定状態から別の安定状態へ遷移しつつある場合
(我々はトランジェントと呼んでますが)には、どの安定状態に遷移
するかを予測することは難しくなります。このような場合には、
逸脱可能性が高くなりますので、分析対象者が心理歴史学を
知っていると予測の脆弱性が増してしまいます。

第一帝国の崩壊から第二帝国の確立までの間は、おおむねこの
トランジェントに相当します。この間は第二ファウンデーションが
心理歴史学を独占して第一の進路を微調整する必要がありますが
第二帝国の確立後はおおむねステイブルとなりますので、
第二が心理歴史学を独占する必要は薄れます。逆に時がたつほど
第二の腐敗による悪影響が大きくなることが予測されました。
この分析にはセルダン博士も同意してくださいましたので、
私たちは第二帝国確立後に心理歴史学を帝国内に広めることで、
第二ファウンデーションの独占的指導を解体する仕掛けを
(ひそかに)作る作業に着手したのです。

投稿時間:2005/03/19(Sat) 02:34
投稿者名:サミー・リー
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タイトル:
Re^8: 第二ファウンデーションの支配する未来
ゴラン・トレヴィズと言う特異な人類が現れた時点で、
心理歴史学の役割は終わるのではないかと思います。
ガイア=ギャラクシアの出現で、人類は以前とは別物になっているはずですから、
心理歴史学は適用できないと思うのです。

投稿時間:2005/03/25(Fri) 19:11
投稿者名:ガール・ドーニック
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Re^9: 第二ファウンデーションの支配する未来
心理歴史学の源流のひとつは、かつて統計力学と呼ばれた学問で
これは、多数の分子の振る舞いを統計的に予測しようとするものでした。
”個々の要素の振る舞いは予測できなくても、多数の要素の
 振る舞いは予測可能な場合がある”
という心理歴史学の第一法則はこの統計力学の発想に由来します。

ここでは何らかの要素が「沢山あること」が基本的に重要であり、
逆にいうと沢山ありさえすれば、その要素が人間であっても分子で
あっても、あるいは人工生命体や精神感応力をもった存在であっても
その要素の集団の振る舞いは、ある程度予測可能になります。
もっとも、人間以外の要素の場合、トランジェントの予測は
かなり精度が落ちますが、ステイブルな状態については、人間の
場合とほとんど同じ精度で予測できることが知られています。

特殊な能力を持つ人間がいたとして、それが一人の場合は心理歴史学
の手にはおえませんが、ひとつの惑星がそのような人ばかりである
ならば、心理歴史学の守備範囲となりますし、もし銀河系全体が
そのような人たちで占められるならば、それが普通の人間である場合と
結局はほとんど同じことになるのです。