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#1200 
徹夜城(ペルー情勢など気にしている管理人) 2000/10/31 00:16
歴史上の人物の直筆

>ひでさん
クレオパトラの件、ご教示ありがとうございます。
それにしてもこの文書ってなんでも100年ぐらい前に発見されたものらしいですね。今まで「クレオパトラ直筆」に気づいた人はいなかったのかな?もっとも大量に資料がある場合、そういうことになりがちですが…
ついでながらあの記事にセットでつけた(笑)パキスタンで発見されたミイラの件ですが、「史点」では情報源にした新聞記事同様に「ペルシャ」としております。厳密に紀元前600年代のものであるなら、古代オリエントを初めて統一したアッシリア帝国時代か、その滅亡後の4王国時代のころのお話となりそうですね。どっちにしてもムチャクチャ古い話でして(^^;)。

>しりとりのことなど。
ところでクレオパトラの直筆、のことを書いていて連想したことが。
僕がこれまで読んだ(といっても現物を直接みたわけじゃありませんが)歴史上の人物の直筆文で一番印象的なのは足利尊氏の有名な願文ですね。あの「私は世を捨てますので、今生の果報はすべて直義に与えてください」というアレ。書いた時期がちょうど後醍醐建武政権を倒した直後ということもあって、尊氏というキャラクターの複雑さを物語るとき必ず引き合いに出される文章です。その後のこの兄弟の運命を知るとますます興味深い文章と言えます。
ちなみに「しりとり人物館」の第一回はこの尊氏でした。容量に都合で削除してからだいぶたつのでもう知ってる人は少ないんじゃないかなぁ(笑)。奇人変人好みで南北朝ファンの私が尊氏を栄誉あるトップバッターに選んだんです。ちなみに第二回はルネサンスの変人・ジョルダーノ=ブルーノでした。
考えてみるとあの連載(といっても大中断がやたらある)で比較的常識人なのはケインズぐらいかな?
ただいまこのコーナーも「復活」を期しております。たぶん(^^;)。容量が来月から増えるので過去の2回の復活は確実です。

>長谷川さん
僕も「ひ」の前の人はドイツ人しか思いつきませんでした(笑)。

>アール・ケイさん
実はこの「物見櫓」も10000アクセス突破するのに約2年かかってます(^^;)。



#1199 
長谷川@望夢楼 2000/10/30 03:31
50000ヒットおめでとうございます

>平田篤胤
 篤胤は国家神道・現代神道には非常に影響力のあるお方なので、出雲井さんがそれと知らなくても影響を受けている可能性はかなり高いと思います。
 篤胤はほんとにいろいろな意味で面白い人ですけどね。神隠しにあって仙界で暮らしていたという少年にインタビューして『仙境異聞』なんてものを書いたり、あまり過激な活動をしすぎて幕府から江戸追放を食らったり。代表作の『霊の真柱』には「アダムとイヴはイザナギとイザナミの訛伝だ!」という叙述があったりします。
 もっとも、篤胤だって「おのごろ島」=「地球」とは言ってませんが(^^;)。

>最後が「ひ」で終わる人名
 ドイツ系で-chで終わる名前のひとって多くないですか? フリードリヒとか。

 余談ですが、『教科書が教えない武烈天皇』なんてものを思いついてしまいました。こどもにはまず読ませられない内容ですね(^^;)。(武烈天皇は、『古事記』では名前しか登場しないが、『日本書紀』では史上最悪の暴君とされている天皇。)

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#1198 
明日は寝不足アール・ケイ 2000/10/30 02:45
50000ヒット越えおめでとうでござんす

私のとこはもうすぐ1年でやっと12000ヒットです。
こちらだけで50000とはさすが人気サイトですね。あやかりたいものです。

今の政治家や学者が「神話教育」とか「道徳」(「修身」といいたいのだろうなあ)とか、口にすること自体がギャグですよね。
私は必ずしも護憲論者ではありませんが、選挙制度すらヌケヌケと自分たちの有利に変えてみたり、何かというと審議拒否しかできなかったりする政治家たちに間違っても憲法を触らせたくありません。吉永小百合さんに「20世紀に置いていってもらいたい」ものです。
…って、まんま天野祐吉のマネですな、このカキコ(笑)。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#1197 
ひで 2000/10/30 01:04
クレオパトラのサイン

はじめまして.
「史点」コーナーでクレオパトラのサインがとりあげられていましたが,
課税免除のたぐいの文書にはこの当時は国王が最後に署名することに
なっていたようですね.あと本文とサインで筆跡が違うとか.
そういう理由でクレオパトラ本人だと考えられるようです.
#典拠はたまたまはいっていたMLにこのニュースが1月前にまわってきた
 のを読んだだけですが.しかもそのメールを消去してるし.

あと,この文書に取り上げられているカニディウスはおそらく
プルタルコス「アントニウス伝」に結構頻出するアントニウスの
部下のカニディウスじゃないかという話もあります.

なんか古代地中海世界の話がでていたのでちょっと投稿してみました.




#1196 
徹夜城(長い道のりだったなぁと感慨に耽る管理人) 2000/10/30 00:50
おかげさまで50000アクセス

つい先程確認してトップページを書き換えました。
アップ作業していたら「きいわこ」さんの書き込みが。ありがとうございます(^^)。惜しかったですよね。
恐らく日付が変わる頃に50000ジャストを踏んだ方がいると思うのです。僕が「昨日」の終わり間際に「史点」最新号を更新したときチェックしたら49995でしたから。50000を踏んだというかた、ぜひ名乗り出て下さい。もちろん何も出ません(爆)。あ、突破記念に何かやるかもしれませんが…

>きいわこさん
「てこ歴」読んで戴いたようで、ありがとうございます。きいわこさんも「復活」の仕掛け人の一人でもありますからね(笑)。
ところでイザナギとイザナミの例のシーンですが、日本書紀の異伝にはもっときわどいことが書かれてます。あの、困っている二人のそばに鳥が飛んできて…というアレ。意外にも(?)出雲井さん、近著でこの件に触れてるんですよ。
 それにしてもこの異伝、謎なのは国生みの前に鳥がいつの間にか生息しているところですな(笑)。日本神話って聖書と決定的に違う点は、人間や動植物がいつの間に生み出されたのか全く触れない点だなと以前から気になってまして。さしもの出雲井さんもこの点の改造は行い得なかったようですね。

>昨日のTV。
「100人の20世紀」でドゴール。「知ってるつもり?」は空海。とくに「空海」では東映映画「空海」(佐藤純弥監督)の映像を久々に見ました。ちなみに本日の映像には出てきませんでしたが、空海は北大路欣也、最澄は加藤剛、桓武天皇が丹波哲郎というキャスティングでした。



#1195 
きいわこ 2000/10/30 00:26
50000hitおめでとうございます

こんばんは。掲示板に、はじめて書きこみさせていただきます。
へんてこ歴史本、更新されたんですね。笑わせていただきました。
私は、古事記を読んだ程度でぜんぜん知らないのですが、すごい世界ですね〜。
この手の本の中には、引用部分も故意に変える場合もあって、おどろきです。
ちょっと、上品じゃない話題になります。
例のイザナギとイザナミのプロポーズ(?)の場面が、子供向けの古事記の本で
実に忠実に訳してあるのを見て、妙に感動しました。(一々チェックするなよ)
訳者は、橋本治です。有名作家が日本の古典を翻訳する児童向けのシリーズでした。
外には、清水義範もいました。
あと、50000hitおめでとうございます。私が踏んだのは50003なので、ちょっと残念です。


http://www.page.sannet.ne.jp/keitanaka/


#1194 
徹夜城(新聞HP観察魔の管理人) 2000/10/28 23:38
ああ大誤報

もう各マスコミが「他人の不幸」とばかりネタにしておりますが、読売新聞のサイトが今日の午前中にやってしまった大誤報、わたしたまたま目撃してたんですよ。約2時間で消去されたそうですが。
先日、「ジョン・レノン博物館」なるものがなぜか埼玉にできたのですが(それにしても日本には「アウシュビッツ博物館」とか「大草原の小さな家」とか国籍不明の施設が多いですね)、そこに強盗が入り、警備員が銃で撃たれ重体、という驚くべきニュースが「読売オンライン」に流れたのです。僕も「史点ネタ…」などと思いつつTVをつけました。ところがニュースでは全く流れていないし、他の報道サイトも全く触れていない。「はて?」と思っていたら夕方に「真相」を読売オンラインで知りました。
…速報用のテスト記事を誤ってアップしてしまったんだそうです…大騒ぎだったろうな、博物館の方は(笑)。それにしてもなんちゅうテスト記事を書いてるんだ、読売は(笑)。
以前産経webも「PKO舞台」なんてのをやっておりましたなぁ…

>五番街さん
そうですか。モンテネグロ…全く知識がないです(^^;)。ルーマニアってのも大昔にローマ系の人が移住とか習ったけどかなり民族が入り乱れましたしねぇ。
それにしても姓の問題を考えていくと、そもそも「姓」っていつからどのように発生したのか、ということも気になってきました。中国史でもハッキリしてくるのはかなり時代が下るんじゃないかなどと思い始めまして。この辺、知ってる方は情報提供して下さいな。
トルコみたいに近代になって指導者の命令でいっせいに姓を作った国もありますね(しりとり人物館参照)。

>世界ふしぎ発見!
例の「与那国島海底遺跡」がテーマ。以前にも書きましたが、僕は「遺跡説」を唱える琉球大理学部の木村教授の本を読んでかえって懐疑派になってきてるんですが…今日のこの番組は木村教授の説を全面的になぞったものになっていました。いちおう「木村教授によれば」って前置きがやたらつく解説でしたけどね。木村さんがいう「動物のレリーフ」とか「モアイとそっくりな石像」ってのも「その気」にならないと見えてこないシロモノが多いですし。
気になったのは「日本ではまだまだ議論があるが、海外では多くの人が認めている」的なセリフが何回か入ったこと。そしてその「海外で支持する大物」として出てきたのが、予想通りグラハム=ハンコック氏だったので、ますます怪しげになってきてしまった(^^;)。
そして木村教授の本そのまんまの展開なんですが、「チャーチワードが書いたムー大陸伝説のルーツは琉球の古代文明だ!」という流れになってました。しかしまずチャーチワードの本に対する批判的検証が少なくて怖いんですよ、木村さんの本は。それと与那国島遺跡を1万年以上前のものと設定して置いてイースター島やら太平洋各地の「巨石文化」との関連をうんぬんするのは時代がずれてるんじゃないかと。…なんかあれこれツッコミを入れつつ見てました。



#1193 
五番街 2000/10/28 14:06
何系?

モンテネグロと答えていました。



#1192 
徹夜城(新たに映画DVD購入して悦に入っている管理人) 2000/10/27 23:55
あれこれ

>五番街さん
一口にユーゴスラビア、といいましてもいろいろな民族がいますよね。その人は何系だとかは分かりませんか?東欧のことですから、ハンガリー系セルビア人なんてのもいるんじゃないかという気がします。

>官房長官
かなりみっともない辞めかたになってしまいましたね…。それにしても政治家というのはうっかり「証拠」を残しておくものではありませんな。
後任は福田康夫、とあったので「もしや」と思ったら、やっぱり福田赳夫首相のお子さんでした。メガネをとると顔に「昭和の黄門(自称)」の面影があります(笑)。
「史点」は二週合併で内容が濃そう(^^;)。

>長野県のお役人。
康夫…といえば、見ましたよ、あの「名刺折り曲げ事件」の映像。昨日耳にはしたんですが、今日の夕方になってようやく見ました。よくまぁ、報道陣があんなに集まっている中で…長野県庁企業局は抗議電話やらメールやら殺到して大変だったみたいですね。

>ヘンテコ歴史本
都内某大型書店に行ったら考古学のコーナーに「中国の史記を越える日本の史記」なる大作を発見。タイトルからしていい雰囲気を醸し出しておりますが、これ図版もいっぱい使った、専門書顔負けの大作でして(内容は…神代文字とかの世界、といえばおわかりでしょう)…お値段は4700円。さすがの私もジョークで買う気にはなれませんでした(^^;)。それにしてもこんな本、そこらの通常のトンデモ本と違って元が取れるほども売れないだろうと思うのですが、そこまでして本を出す執念というのはなんなんでしょうかねぇ。
邪馬台国がらみに特にこの傾向の人が多いですね。…っと、これが次回「てこ歴」の予告です(と、書いておけば書かなきゃならなくなるので)。



#1191 
五番街 2000/10/27 14:54
ところで、ユーゴスラビアでも

現在NYでは、ちょうど午前零時にニューヨーク・ヤンキースが優勝して、路上のあっちこっちで歓声があがってました。私はおしごと(泣)。

で、階下におりて路上の様子を見に行ったのですが、夜間のドアマンが、どうも東欧系(という
よりも東欧からの移民)らしいと思って、ちょっと彼と話しをしてみました。

じつは、まだアメリカに来たばかりのようで、彼の話す英語は非常に理解しにくいのですが、
彼がユーゴスラビア出身であること、ユーゴスラビアやルーマニアもハンガリーのように、
「姓+名」方式であると教えてくれました。しかし、彼の国では政府が正式に「名+姓」の欧米式に
変更したようです。・・・最後の部分は、彼の英語が何をいっているのかよく分からなかった
のですが、どうも、そうらしいです。

考えてみると、「姓+名」方式は世界で相当に広がっているようですね。



#1190 
徹夜城(次は「しりとり」更新を実現したい管理人) 2000/10/26 23:33
平田篤胤

>長谷川さん
ああ、やっぱり平田さんの名前が出て来るんだ…うすうすそうじゃないかと思ってたんだけど。いやぁ、ご指摘有り難う。
ただし本を読む限り出雲井さんが平田篤胤に言及することは一度もないので(本居宣長には時々触れている)、知らない可能性が高いように思います(知っていたらそれこそ確信犯だ)。出雲井さんに神道を教え込んだ人が平田信者だった可能性も高いですね。ちょっとオリジナルであそこまで思いつくとは思えないところがあるんですよ。
でも出雲井さん、『古事記』だけはちゃんと読んでいる(少なくとも目は通している)はずで、ご自分の趣旨と合わないところが出てくることに気が付いてはいるはず。しかし人間思いこんでしまうと、もうなんでも自分に都合の良いように改造する(本人は文章から文以上の意味を読みとったつもりでしょうが)ことも平気になるもんですからねぇ。

あそこには書かなかったことをもう一つ。
僕が子供時代に親しんだものに鈴木三重吉の「古事記物語」があるんですよ。何かといいますと、あの童話雑誌「赤い鳥」に連載されていたものです(いったいお前はいつの生まれだと言われそうだな)。もちろん戦前に書かれた本ですが、皇国史観の影はかなり薄く、いたって楽しい子供向け読み物になっています。前書きなんかじゃ現在と同様の冷静さで『古事記』の成立過程や原典の記述方法までていねいに解説してくれています。大正から昭和初期のけっこう自由な空気があったころの反映かも知れませんね。津田左右吉の客観的な記紀研究なんかもこのころだったかな。
出雲井さんの神話本はその当時でもビックリものなんでしょうな。

ところで平田篤胤に戻りますが、改めてこの人のことを調べてみると面白そうですねぇ。神代文字のことといい、元祖トンデモ歴史学者かな。ただその影響力が馬鹿にできないところです。「しりとり」でいっぺんとりあげてみたいなあ…などと思いましたが、最後が「ひ」で終わる人名って…?



#1189 
長谷川@望夢楼 2000/10/26 00:45
平田篤胤でしょう、たぶん。

 あまり詳しくないですけど……。
 「天之御中主神」を最高神という設定にしたのは、確か平田篤胤だったと思います。
 『古史成文』(篤胤が記紀などから「復元」(創作)した神典)の内容は、あまりきちんと調べたことないので何ともいえませんけど、出雲井氏はひょっとしてそういう辺りから影響を受けているんじゃないかなあ。篤胤は禁書であるキリスト教の経典を密かに入手して、自説に取り込んだりしてますしね。

 なお、国家神道は、もともと平田篤胤の国学の影響を強く受けてます(直接には、篤胤門下の矢野玄道(はるみち。1823-87)や大国隆正(1792-1871)、篤胤の養子の銕胤(かねたね。1799-1880)などの影響が大きい)。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#1188 
徹夜城(一仕事終えて次の仕事まで待機中の管理人) 2000/10/25 15:59
あめのみなかぬし(ヘンテコ本補足)

>gaokouさん。
早速の感想どうも(^^)。僕自身もどっちの掲示板に書いたものか迷いがあるんですけど、一般論的なことはこっちに書いておきます。
「宇宙皇子」にそんな設定があったんだ…いやぁ、あれは2巻ぐらいまでは読んだことがあるんですけどね。全く知りませんでした。
今日、仕事の合間に日本史大辞典などで調べていたんですが、「天之御中主神」を最高神に仕立てたのはやはり明治以後の国家神道であったようです。そう考えると神社本庁のサイトに出雲井さんの名前(資料提供者?)を見つけられるのは納得が行きます。しかし戦前においてもあんなに無茶な改竄をしていたとは思えませんけど…誰か神道史に詳しい方がいたら、ヘンテコ掲示板でもいいですので(なんせ休眠状態なので)書いておいてくださいな。
たぶん明治になっていきなり始まったのではなく、江戸時代中の国学研究あたりから由来があるような気がしますね、このへんは。

あの文を書くために『日本書紀』を初めてちゃんと読んだんですが(『古事記』は子どもの頃から読んでました)、意外なほどに誠実な執筆態度に僕は驚きました。あそこにも書きましたが、神話部分では多くの異説を並べて載せてるんですね。『日本書紀』本文では「国常立尊(くにとこたちのみこと)」という神様が最初に登場します。しかも混沌の中から天地が分離する方が神様登場より先なんですよね。『書紀』は本文以外に六つ(よく読むと7つ)もの異説を「一書にいわく」という形で列挙してまして、『古事記』が伝える神様登場の仕方はそのうちでも「またいわく」なんてかなり軽く扱われている異説の一つに過ぎません。もちろんどの異説を見ても「神様が天地創造をする」なんて設定は全く出てきません(笑)。
「天之御中主神」は、その字面からも中国の「天帝」思想が入ってきてから設定されたものじゃないかと専門家の間では言われているようです。『日本書紀』がほとんどこの神様に関心を示していないのもそのあらわれなんじゃないでしょうか。出雲井さん、最新の著書では『日本書紀』の内容にもチラッと触れてましたけど、おかしいとは思わないんでしょうかねぇ。

>紅旗リナックス
えーと、出ては来ましたけど、政府との関わりが深いという程度の紹介で、軍関係は出てきませんでした。しかしそこへIBMやら大手PCメーカーが顔を出しに来る様子が描かれていました。
番組の趣旨は、リナックスに代表される全世界公開型の技術の登場が世界を変えつつあるというものでした。従来のような企業秘密的な技術開発は過去のものになる、そんな感じでしたね。中国みたいにスタートが遅れた国にとって、こういう状況は先進諸国と全く同じスタートラインに立てることを意味するわけです。
それにしても北京から郊外へPCをトラックに山積みして運んでいくオジサン達が印象的でした。以前は野菜とか日用品を運んでいたのが、今はPCを運んでいるんだそうで(それだけ売れまくっているらしい)。そういえばPCの扱い方がどこか白菜を思わせる(笑)。ポンポン投げてトラックに積んでくんですよ。



#1187 
gaokou 2000/10/25 06:02
中国リナックス話&天御中主命

>徹夜城さま
 NHKの中国のコンピューターの話。見たかったけど、見れませんでした。
 あまり関係ないけど、じぶんの話ですが、中国に留学中に、ペンティアム3はアメリカから操作されてしまうので、公的機関では購入不可という話になっていました。リナックス導入はマイクロソフトが海賊版をなんとかしろと言ったので、逆切れして「紅旗」というリナックスOSを開発して、軍部に配置するとかいう話でした。あのNHKスペシャルの内容って、こういう話も入ってました?すこし気になりまして。


 へんてこ歴史本報告、面白かったです。感想は向こうの掲示板に書くべきなんでしょうか。迷った結果、こっちに書いています。
 私は日本神話について、あまり知らないので、逆に面白かったです。いや、一回きちんと読んどくべきなんでしょうね。
 うろ覚えで書きますが、藤川圭介の『うつのみこ』という小説で、天御中主命はうつのみこの父親で、神々のトップというか、人格神と絶対神のあいのこみたいな存在でした。そういうふうにもっていったのはどのあたりが起源なんですかね。以外とさかのぼれる話なのかなぁと思いました。これも誰か知っていたら教えて欲しいです。
 『うつのみこ』を読んだのはもう十年も前であまり覚えていないのですが、国が乱れているのは当時の天皇がちゃんと「神性」を備えていなかったから、とかいう設定があり、今考えれば「スゴイ」話だったのかなと思います。あれ、完結したのかな。

 以上、雑文にて失礼します。






#1186 
ほしむら☆てるき 2000/10/25 01:54
珍説

もしかして、モンテシノス、トレド候補側にちゃっかりついちゃったりして・・・
一寸先は闇のペルー情勢、分かりませんなあ。
アラブ首脳会議、イラクはこれを機に、
ちゃっかり、イスラエルを攻撃しようとしているという、
アラブ諸国側の獅子身中の虫ぶりをはっきり見せつけているのかも。



#1185 
なな(なんだかつぶやきのよーな投稿になってしまいました…) 2000/10/24 23:57
おそれ多くも…

この間、(韓国人留学生の)彼の口からふいに「結婚」なる言葉が出たんですよねぇ…。
まあ、具体的な話は何もなく、二年後をめどに結婚するかどうかを決めようか、ぐらいなもの
だったんですが。私は嫁に行く立場ですし、しかも彼が長男なので、もしも結婚したら、
私が彼の帰国に伴って韓国へ渡ることになるでしょう。まだ実感はないですけどね。
うわっ、やっばーい。私は世界史専攻だったため、日韓の近現代史はよく知らないんですよ。
というか、世界史の授業でも、太平洋戦争全体を二時間の授業、プリント二枚ですませた!のを
今でもよく覚えてます。個人的にも、私は戦艦と戦闘機が好きで、よって南方戦線についての本
は読んできていますが、大陸方面にはまるで無関心だったなぁ、と今さら気がついた次第です。
けれども結婚して韓国へ渡るとなれば、興味がないとか知らなかったとか、言ってられません。
ここで思いついたんですが、自分の国際恋愛の経験を踏まえて、李方子朝鮮王朝皇太子妃に
ついて書いてみようかなあ。いえ、小説の主人公とするには、あまり身分の高い方は案外その人
自身に動きがなく書きにくいので、方子女史に終生仕えた女官を設定してみようかと…。

李方子はまだぼんやりとした構想段階ですが、こちらは泣く泣く延期ですぅ…。>倭寇小説
十一月末〆切・四百枚を目指してましたが、来年の同賞に延期します。二重投稿を気にして
執筆に集中できないこともあるけど、やはり長編を書くには現地調査が欠かせないと思って。
来夏、彼と韓国へ行く約束をしてます。ソウル出身の彼はソウルの観光案内と、恐らくは彼の
ご両親に私を引き合わせることを楽しみにしてると思われます。けれども私の希望は違ってて、
 下関→船→釜山→船→済州島→船→木浦→鉄道→光州→高速道路→南原→鉄道→全州
要するに観光地めぐりよりも、実際に海や船や気候を体感したいんですよね…。時間をかけて。
まあ、ソウルからセマウル号(特急)でもいいですけど、南原にはどうしても行きたいです。
アキバツたち済州島倭寇が侵寇する理由。これについても考えが変わってきまして。
韓国の中学校国史教科書の日本語訳なる本がありました。高麗末期の社会状況が分かります。
それによると当時は流民(逃亡農民や奴隷、土地を失った農民)が相当数いたのではないか。
自ら倭寇に投降した者も多くいたのではないか。しかし済州島には全員を養う地力がない…。
倭寇の略奪に乗じた、「農地解放(?)」を目論む武装農民勢力の暗躍もあったんではないか。
それが「打倒高麗運動」まで高まる前に、+αさんが以前示唆されたように、早く利益分配を
求める寄せ集めの各集団が次第に離脱・謀反を起こし、ついに倭寇本隊もガタガタになった…。
うーむ、上手く説明できませんが、やはり侵寇の理由は政治がらみで、現代人が想像する以上に
複雑だったんじゃないかしらと思うようになりました。アキバツ君とのつき合いも続きますね。

で、北朝鮮が欧米各国と次々関係改善に乗り出し、反対に日本は置いてけぼりじゃないかなー、
などというニュースを横目で見ながら。私の原点である江戸時代後期を舞台に短編を書きます。
平凡社新書「大江戸死体考」をご存じですか? これを史料に、将軍家御様御用(刑死死体の
試し斬り)を家業とする役人と、腑分けをする蘭学者との、ほのかな友情を描いてみたいです。
この家業は明治初期もそのまま続いていて、医者時代の森鴎外も似たような関係を結びます。
時代的にはこちらの方がインパクト強くて面白そうですけどね。さて、どうしようかなあ…。



#1184 
徹夜城(膨大な未更新ページを抱える管理人) 2000/10/24 22:31
お知らせ

本日、数カ所更新をしてます。全体の更新記録は「徹夜城」のトップページに載せてるんですが、いちおうここに書いておきます。

「史点」今週分はお休みします。次回、二週合併号とさせていただきます。いちおう昨年の記事だけは一週ぶん更新しておきました。
いやぁ、今週分を書こうとしたら面白いネタが今ひとつ少なかったことと、北朝鮮関連(久々の「森失言」含む)、中東などしばらく様子をみなければならないネタが多かったもので。そうそう、あの「ペルーのラスプーチン」さん、なんとペルーに帰国してしまいましたよ。どうなることやら。

「歴史映像名画座」も更新。3本追加しています。

そして!ついに「ヘンテコ歴史本」コーナーに14ヶ月以上ぶりの新作(汗)が入りました。かなり前々から予告だけはしていたやつです。偶然にも同じ著者の新刊が先日出てまして、いいタイミングとなりました(笑)。
「しりとり」をなんとかしないとなぁ…(^^;)こういう風に一気呵成に書けば書けるモンなんですけどね。



#1183 
徹夜城(ついさっきまでお仕事していた管理人) 2000/10/24 00:19
…あのコーナーが帰ってくる…?

実はこの日曜、月曜とテスト採点というやっかいなお仕事をしておりまして、「史点」の今週分は現時点でまだ一文字も書いておりません(^^;)。更新は明日か明後日ぐらい?
その代わりと言ってはなんですが…「史点」以外休眠状態のこの「物見櫓」の某コーナーが今週中にも更新されます。ちょいとしたキッカケがあって書き出したらものの三日で上がってしまった(笑)。乞うご期待。

>+αさん
我が環境では「きむでじゅん」は一発変換してくれません。なぜか「きむいるそん」「きむじょんいる」は一発変換してくれます。まさかあの「北が開発しているOS」…!?(爆)あ、「のてう」は変換しましたね。単に古いだけとの説も。
PC関係では日曜にNHKでやっていた中国のITブームの特集はなかなか面白かったです。確かにリナックスっていろんな意味で中国向きかも。もっとも明るい展望の一方で政府批判や「民主化運動」の疑いのあるサイトは軒並み潰されたりしているという現実もあるんですが。

ところで金大中大統領へのノーベル平和賞ですが、僕もちとあぶなっかしいと思っているのは事実です。ただ、ノーベル平和賞自体がたぶんにイベント化していますので、ことし金大中さんにいくのは必然と言えたかも知れません。金正日さんにはクリントンが年内に会いに行くことでバランスがとれるでしょう(オルブライトさんにはやはり顔を見せてきましたね)。
韓国の方の統一に対する考え方の変化は、映画「シュリ」にもかなり出てきていたような気がします(クライマックスの主人公と敵役のセリフに濃縮されてますね)。もう実のところそれほど慌てて進めようとは思ってないんじゃないかと思うところです。

>「逆説の日本史」
読みどおりの展開になってきました。もっとも今週の内容は石原道博「倭寇」の引用でほとんど終わってしまいまして。次回、いよいよ王直の生涯にとりかかるようです。わくわく(意味深)。



#1182 
+α(パソコンが壊れたので、古いマシンを使って通信中) 2000/10/22 02:13
ノーベル平和賞関連

>パレスチナ

 先週のニューズウイークのシャロン氏へのインタビュー
 「イスラエルのどこへ行こうと私の自由だ、悪いのはアラファトとバラクだ、エルサレムを全面的にイスラエルが支配するのが平和への道だ。」
 今週のニューズウイークのネタニヤフ氏へのインタビュー
 「悪いのは、オスロ合意に反して暴力に訴えたアラファトだ。」
 ニューズウイークも「暴力に訴えたアラファトが悪い」
 というわけで、アメリカやイスラエルは、「アラファトが悪い」といことで一致しているようです。
 そんな単純なもんじゃなかろうに。
 なにはともあれ、無意味な(本当に無意味)流血が収まることを切に祈ります。

>朝鮮半島

 首脳会談ですっかり盛り上がっているのに水をさすようなのですが、常識的に考えて、政治体制も統治機構もまるっきり異なる南北朝鮮の統一がそう簡単に行くわけはなく(中国−香港のように一国二制度という裏技もないではないが、それにしたって、国家元首位は統一しなければなるまいが、統一国家の国家元首を南北どちらから出すのかという問題では、北は絶対譲らないだろうし、といって、南が、親愛なる指導者をトップとして向かえるとは考えにくい。)、どれほどスムーズにいっても数年から十数年はかかるだろう。
 そういう現実にさらされた時、反動が起こりはしないかと危惧しています。それでなくとも、わりと極端に走りがちな国民性のようですから。
 そういう意味で、金大中(おお、「きむでじゅん」で変換したぞ)氏に対するノーベル平和賞は早すぎたのではないかなあと思います。




#1181 
徹夜城(手ぐすね引いている管理人) 2000/10/18 23:38
ほうほう、だいたい線が読めた

…というか読みどおりなんですけどね。何の話かというと井沢元彦氏の「逆説の日本史・倭寇と海の歴史編」。今週のを先ほど読みました。
先週の最後で王直の話に戻ると言っておいて、いきなり例の柔道の話が枕になっているのにはちと面食らいましたが…まぁ週刊誌連載、時事ネタと合わせていくのはテクニックではあります。それなりに面白い話にはなってましたけどね…ちと強引な展開で(笑)。あれをそのまま単行本に載せてしまうとかなり印象が薄れるだろうなぁ。
ま、要はあのドイエ選手に見られるように外国人はとにかく「強弁」する、ということを強調しているわけです。で、それがどう倭寇に繋がるかというと、中国人が多数を占めていたのに「倭寇」と中国側が記し(強弁し)、倭=日本人は残酷だというイメージが作られたという話に持っていくつもりのようですね。元ネタは海賊コーナーにも載せている石原道博『倭寇』(吉川弘文館)。村井章介さんの著作はなかなか出てきませんねえ。
来週以降、ツッコミがいのある記述が増えそうで期待してます(^^)。現時点で確実に犯すであろうミス(というよりは調査不足…と言うのも気の毒かなぁ)をいくつか予測してまして。
まぁ人にツッコミを入れているヒマがあったら、自分のHPの倭寇コーナーをさっさと充実させるべきなんですけどね。急がなくては(^^;)。

>アール・ケイさん
怒濤の書き込み、恐れ入ります(^^)。
そういえば大統領選はホントにフタを開けてみるまで分からない情勢ですねぇ。あれこれと話題を提供してくれる(笑)ブッシュ・ジュニアですが、支持率が一時的に落ちてもしっかり上昇してきます。キレそうでスキのないゴアさんは「親しみ」と言う点には欠けるかもしれませんがねぇ…個人的にはブッシュ・ジュニア見てると「アメリカの政治家もこんなもんか」とちょっとホッとします(笑)。



#1180 
アール・ケイ 2000/10/18 20:39
一読者からの手紙

レベルの高い皆さんの投稿についていくのが精一杯で、とても書き込みできないでいる、一般読者、視聴者のアール・ケイでございます。
感想というか、短いセンテンスで申し上げます。

>『プロジェクトX』豊田商事資金回収編の再放送を視聴
ほしむら様も書かれておいででしたが、酷いことをする奴も多いけど、日本人も捨てたもんじゃないなあと思いました。ちょっと中坊さんカッコよすぎのきらいもありますけどね。
>金大中さんノーベル平和賞受賞
その前に、アラファトさん賞金を返却しなさい(笑)。(まあ個人的にはパレスチナの方にほんの少しだけ多く同情しますけどね)
案の定、北の大将軍様はスネてますね。ここで謙譲?の精神を示して祝辞でも述べれば、却って国際的な評価も高まるというのに。国際世論というのを分かってないというか、理解するつもりもないのでしょうが。
>東條英機、ベスト(ワーストでしょうが)2
これ、質問形式を変えて、日中戦争に於いてどの日本人に責任があるか、と問うたら、東條が1位になるのでしょうか、それとも昭和天皇でしょうか。そういう質問自体が許されないのでしょうね。
因みに山口百恵の1位は私も予想できました(笑)。
>イスラエル・シャロン党首
心の底から侮蔑、軽蔑するのみです。
パレスチナ紛争は、エルサレムを両勢力から隔離して半永久的に国連管理を行うより解決の道はないように思います。でもイスラエルはこの提案に応じないでしょうね。USAの政権が共和党に移れば多少はイスラエルに圧力を加えられるやも知れませんが、民主党側の副大統領候補は何せユダヤ教徒ですからいささか始末に悪いですねえ。
しかし人類には学習効果というものがないのでしょうか(嘆)。
>長野県知事は『OH!エルくらぶ』(そんな番組があった)のヤスオちゃん(笑)
あのヤスオちゃんがほんとに知事になるとはねえ…。くれぐれもFFされないように身辺お気を付けあそばせ(笑)。まあ長野県民も捨てたもんじゃないですな。
>江戸村忍者の乱闘
続報によると、客(ティーンの解体業者)といざこざがあった後一旦治まっていたのに、客の帰り際に「警察を呼んだから帰るな」とか云ったそうです。そんなに血の気が多ければ忍者、じゃなかった客商売は務まりまへん。
>軍事評論家
確か桃井かおりさんのお父さんが著名な軍事評論家なんですが、取材の時そのことに触れたらと怒って帰ってしまったそうです(笑)。
落合信彦さんの世界観ってどこか『ゴルゴ13』してませんか。ゴルゴ以上に漫画的かもしれませんが。
>柔道審判問題
私、柔道のこと(も)よくわかりませんが、嘉納治五郎について調べている関係で今回の騒動については関心をもっています。嘉納先生は「だからオリンピック競技になんかしなければよかったんだ」と草葉の陰でさぞや嘆いていることでしょう。
>ミヒャエル・エンデ
数年前『アインシュタイン・ロマン』という訳の分からない(笑)番組シリーズがあって、何故かエンデ氏が解説者?を勤めていました。20世紀最大の叡智の持ち主について、あえて批判的な人物を起用したそうですが。まあ、本業はファンタジー作者ですから(最近評論家に変わってしまったのかな?)、あまりその言動について細かいところにチャチャを入れてもしょうがないかもしれません。
むしろ、USA主導によるグローバリズム資本主義(変な日本語ですみません)に対するEU側の疑念を代表する人物の1人という位置付けなんでしょうか。正義とか大義とか自由競争とか、アメリカが振り回す一見尤もらしい理屈に対して、理路整然と反論するのは実はかなり難しかったりします。そういう際、(反論する側に)苦し紛れに超自然的な表現が入り込んでしまう余地が生まれるのかもしれませんね。

また長くなってしまいました(確信犯(笑))。
来月、中国に初めて出張する際、南京に立ち寄ることになってしまいました。なんか息、詰まるものを感じるのは自意識過剰でしょうか(笑)。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#1179 
徹夜城(「X」は中島みゆきを選んだのが大成功だったと思う管理人) 2000/10/18 00:55
学術書とかも高いですよねぇ。

>+αさん
史料など貴重で価値はあるのだけど多くの人が買うわけではない本ってのは物凄く値がはりますよねぇ。私自身は最高額の書籍というと29800円ってのはありましたよ。もっともそれを古本で買ったので実は半額程度ですが。台湾の本で2冊1セットで9800円ってのもあったかな。あれは今思えば安かった。
「エンデの遺言」は未見ですが、現代の文明批判をする人達の中に、時折トンデモの匂いを発散している人は結構見かけますね。

>Q世代さん
「ニュースステーション」のその特集はしっかり見てました。まずそもそのこの掲示板に僕が「姓+名」の話題を持ち込んだのはあの国語審議会がそういうことを言い出したからなのですよ。
あの特集ではハンガリーの人も登場してましたね。彼に言わせると「うちは1000年前から周囲の国に行く場合は名と姓をひっくり返していた」そうで。あとやはり名のほうを姓と勘違いされる事も多く、いちいち「こっちが名だ」と説明しているそうです。
あの特集のもう一つ面白かった点は「そもそも日本人の大半に姓がついたのは明治8年」という事に注目したところですね。中国や韓国とはその点については決定的な違いではあるかも知れません。あちらは「姓」が各個人に生まれながら密着してますから(だから結婚して姓が変わることなどないわけです)。
それとやはり明治時期の「欧米化」志向の流れで外国向けには「名+姓」とひっくり返して書くことにしたということ。千島樺太交換条約の時点では榎本武揚が「Enomoto Takeaki」と署名しているのに対して、ポーツマス条約等の小村寿太郎は「Jutaro Komura」とサインしているそうで。

>プロジェクトX
あの薬師寺のお話は以前本で読んだことがありました。「プロジェクトX」風にまとめるとああなるんだな、という感じですね。個人的には西塔再建の事にももっと触れて欲しかったんですが…
僕も修学旅行で薬師寺に行ってますが、あそこは好胤さんの伝統か、坊さんによるユーモア解説が売りのようですね。「しわとしわを合わせて幸せ、節と節を合わせて不幸せ、爪と爪を合わせて詰め合わせ」って解説していたのを良く覚えてます(^^)。

そうそう、以前この掲示板で出ていた話題に関することです。
保岡法相が昨日、民法や商法の一部にあるカタカナ混じりの文語文を口語文に改める方針を表明したそうです。三年ぐらいを目途に進めていく予定だそうです。



#1178 
おやかた 2000/10/17 23:50
薬師寺金堂と西塔

私もプロジェクトX見ました。
金堂は、普通の2階建てのお堂なんだから、
西塔の再建の方が難しいのではとずっと思ってました。
400年の空白というのは大きいのですね。

創建当時の大工さんたちは白鳳時代の人ですよね。
天武天皇に急かせれながら作った人々と渡り合った、
今日出てきた大工さんたちって、ものすごく偉大な
存在に思えました。



#1177 
Q世代(遠い目をして過去を懐かしむ中年特撮ファン) 2000/10/17 22:32
薬師寺金堂

 今プロジェクトXを見終わりまして、その内容については、私なんぞが今さら言うべきこともないんですが、高田好胤住職について思い出すことがありました。

 私が高校の修学旅行で薬師寺を訪れたとき、見事に騒がしい高校生の群の気を引いて、愉快な解説をされていたのが故・高田好胤師でした。友人たちと「テレビによく出てる坊さんだよな」と囁きあい、「流石にテレビで喋ってる坊さんは違う」と、その話術に(内容は忘れてしまいましたが……^^;)感服したものでしたが、あの住職が何故当時やたらとテレビに出演していたのか、今日分かりました。なるほど、こういうことであったのですね。そうそう、「11PM」に出てましたよ(^^)。
 ちなみに私が行ったとき、金堂は足場で隠れていたと記憶しています。歳が分かっちゃいますね(^^)。なんか、修学旅行とかそういうので行くと、肝心なものは隠れているという経験が多く、初めて日光東照宮に言ったときは陽明門が改修中でした(笑)。

 と、ここまで書いたところで「ニュース・ステーション」を視たら、国語審議会が日本語名のローマ字表記をどうするか、ということをやり始めたらしいです。私はパスポート以外はたいてい姓・名の順で書きますが、姓の方は全て大文字で書く、なんて小細工をしています。

 それではまた。



#1176 
+α 2000/10/17 02:14
もしかすると、「トンデモ」?

>国際連盟脱退?

 いまさらながら、例の「誤審」の話ですが、国際柔道連盟が、判定は覆らないとの回答をしてきたそうで、その関連の話ですが、ネットを泳いでいるうちに、「日本は国際柔道連盟から脱退するべきだ」と主張するサイト(日記かも)に二つばかり出くわしました。
 うちの職場では、柔道の「じ」の字も話題にならないので、こういう意見が多いのか少ないのか全然検討が付かないのですが、どんなもんなんでしょう?
 どうかんがえても、「国際柔道連盟」を脱退して、日本柔道にメリットがあるようには思えないのですが。まあ、一時的に、憂さははれるでしょうけど。
 戦前の日本人が、本来外交上の大失敗である「国際連盟」脱退を大歓迎したという理由も、こんなものだったのかなあという気がしてしまいました。同じ「国際連盟」ですし。


>「エンデの遺言」

 五番街さんが、お書きになったように、最近、性懲りもなく、掲示板で論争をやっております。今度は左翼系ですが、前回同様、嫌がられております。
 ま、それは本題ではありません。
 論争の関係で「エンデの遺言」(NHK出版)という本を読んでいるのですが、この本、一言で言うと、現代の経済・金融システム批判の本なんですが、なんともいえない妙な雰囲気が、そこかしこに漂っています。

 例えば、ミヒャエル・エンデ(有名な「モモ」の作者です)は、借りた金を返すために漁師が乱獲に走った結果バイカル湖の魚は全滅してしまったとし、それを根拠の一つとして「現代経済、なかでも貨幣経済が自然資源と調和していない」と断言しています。
 そもそも、バイカル湖の魚は絶滅なぞしていないという事実は脇に置いても、これは、貨幣経済の問題というより、人間の強欲さの問題なのではない、かという、疑問は拭えません。

 他にも「アメリカでは、人口の1%が、その他の99%よりも多くを所有しています」(最近、アメリカでは富の偏在が問題になってきているようですが、さすがにここまでは極端ではない筈)と主張する、利子の無い経済システムを提唱するマルグリット・ケネディ(本業は建築家)という人物も出てきます。
 この方、金融システムが、災害や戦争以上に死や貧困をもたらしているとし、「もし私が本当に、一〇〇〇年もの間、世界を苦しめてきたこのお金のシステムの悲惨に心を開いたら、自殺してしまうかもしれません。」(1000年前というと日本では平安時代、中国では唐、ヨーロッパだとフランク王国が滅亡して、ドイツ、フランス、イタリア、それぞれの基礎ができはじめたころでしょうか、当然、金融システムなんぞ影も形もありません)とまで言います。
 
 他にも、幾つか、「おいおい」というような発言があります。
 
 NHK関係者は、誰もこれに気付いていないのか、それとも気付いていても、インタビューなので修正するのは失礼だと思っているのか、なんのコメントも付けていません、しかし、これはコメントがないと、これが正しいと誤解する人間が出てくると思うのですが。
もしかすると、確信犯でやっているのか?


http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#1175 
+α 2000/10/17 02:10
笑い話でも

 この間、本屋へ言った時、「高木惣吉 日記と情報」という本を見つけました。
(高木惣吉氏については、http://www.kumanichi.co.jp/20hito/20hito.990810.htmlを見てください)
 2冊組で4800円、興味があったので中を見ようと思ったのですが、何故かビニールがかかっていて読めません。とりあえず、近くにいる店員さんに頼んでカバーを外して貰い中を見ました。
 「この中身で、4800円ならば安い」
 というわけで、レジへ持っていき、本と一緒に5000円札を出しました。小銭を探していると、レジの店員さんが
 「五万四百円になります。」と一言。
 え、と思って、よく見ると、48の後には0が三つも並んでいます。つまり定価48000円、一桁見間違えていた訳です。
 なんぼなんでも、50400円は高すぎます、とても払えません。やむを得ず、値段を見間違っていたことを店員さんに告げて、早々にレジを離れました。

 滅多に数字を見間違えることは無いんですが、まさか、A5版2冊組、1000ページ位の本が、48000円もするとは予想だにしていなかったので、無意識に0を二つと見てしまったんでしょう。
 考えてみれば、48000円もする高価な本だから、痛まないように、ビニールがかけられていたんですね。ビニールがかかっているのを見た段階で尋常な値段の本ではないと気付くべきだったんでしょう。
 それにしても、みすず書房、確かに貴重な史料だが、いくらなんでも、48000円というのは、ぼりすぎじゃないか。せめて半額にしろよ。



http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#1174 
+α 2000/10/17 02:08
掲示板がにぎやかになってめでたい

>五番街さん

>私の質問に回答していただけなかったことについては、色々な事情があると考えておりますの、気になさらないでください。
 
 ありがとうございます。気持ちが楽になりました。

>ところで、他の掲示板ではあれこれと言われているようですが、投稿者の持ち味ってものがありますからね。
>+αさんの投稿はいつでもワクワクした気持ちで読ませて頂いています。 

 重ね重ねありがとうございます。楽しんで頂けて幸いです。

>+αさんから、「その根拠を示せ」といわれると困るんですが

 う、ううう、いや、まあ、確かに根拠にこだわるのは否定しませんげど、「思います」とか「想像します」というのものにまでは突っ込みません。あからさまにおかしい場合は別ですけど。

 
>ななさん


>いやー助かりました。助け船出して下さって。(T_T)だぁー…

 いや、そんなに感謝されるとは思っても見ませんでした。恐縮です。


>あの後、湾岸戦争関連の本を三冊ばかり当たってみたんです。

 感服致しました。いや、お世辞抜きで。
 偉そうなことを書いてはいますが、湾岸戦争の関連の本って、純軍事関連以外は、余り読んではいないのです。
というのは、基本的に、当時の日本は出来るだけのことはした、あれ以上の対応は望めないという、殆ど根拠のない(←自覚はある(^_^;))確信があるため、日本政府の対応をどうこういう意見を見ると「本当にそんなことが出来たと思っているのか、おまえは!」と思ってしまうためです。


>いわゆる平和時からの危機管理能力の欠如・国家体制の不備・情報収集力の不足…などという
>ものに不満を持っていたんだっけ。だからいざ有事が起きた時の、後手後手に回る対応とか、
>先進各国の動勢をうかがっての追随とか、相変わらずそこで憲法九条についてもめるとか、
>いくら時の首相が精一杯の回答をしたとしても、どこかしら鈍くさく感じるのね。

 これは、その通りだと思います。手際の悪さは否定しませんけど、でもまあ、しょうがないと思います。
 当時は、戦争に関することを、考えるだけで問題になるような雰囲気がありましたから。それから考えると、よしりんの「戦争論」なんて本が、一定の支持を得てしまう昨今は、はっきり言って隔世の感がありますね。


>戦争後の海外メディアがこう評していたのを覚えてます。
> 「アラブでも、西洋でもない唯一の先進国日本は、これを機にアメリカを超えて世界のリーダー
> となりえたのに、その千載一遇のチャンスをまんまと見逃した」
>私も、戦争中、アラブと西側の間に立ってまめまめしく仲介に動く日本を期待してた気がする。

 確かにチャンスはありましたが、ありましたけど、現実的にいえば、それは無理です。
 だって、私を含めて、日本人の殆ど(全てといっていいかもしれませんけど)は「アラブ」のことを知りません。
 知らない人の仲介役にはなれませんよ。何も知らない人間が出しゃばれば、却って、混乱を広げるだけでしょう。仲介役を果たそうとするならまず、「アラブ」のことを学んでことが先決でしょう。


>三冊目の本が一番面白そうだと思い、著者を確認せずに借りてきたんです。著者は小川和久。
>お、おがわかずひさ? オウム以降と思うけど、政治的・軍事的な事件があると「ザ・ワイド」
>に必ず出てくる、「軍事アナリスト」とかいう(けったいな)肩書きの、あの人?
>実は十代半ばから湾岸危機まで、落合信彦にハマっていましてねー。私の恒常的日本政府批判?
>は、この人の影響が濃厚と思います。

 Q世代さんも書かれておられましたが、小川和久氏ならまず大丈夫です。従来の「軍事評論家」という名乗りを使わないのは、「軍事」を「評論」するというのは、主体性がなく無責任なので、自分の責任で、軍事を分析するという意味合いで「軍事アナリスト」という名乗りを使っていると聞いたことがあります。
 落合信彦氏とは比較されたのでは、小川氏が気の毒です。

 確かに日本の自称「軍事評論家」にはいい加減なののが多いです。
 湾岸戦争の直前に「知られざる軍事大国イラク」なんて本を、文庫で出してしまった松井茂氏とか。自信たっぷりに、アメリカは苦戦するとか書いてあって笑いましたが、あの本、湾岸戦争の後、どうなったんだろう。やはり絶版になったのかな。

いろいろとお忙しいようでお体にはお気をつけ下さい。つって、私も体調が悪いので人ごとじゃないんですが。
 湾岸戦争については「すぐに答えを出せ」などととんでもないは申しません。どうぞ、ごゆっくりお考え下さい。
 史学専攻の友人は「湾岸戦争が歴史的事実として確定するまで、最低50年はかかる」と申しておりましたから。


http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#1173 
ほしむら☆てるき 2000/10/17 00:47
ゴネ得

エルサレムをあっという間に血の海にした男、
シャロン・リクード党首、
そして、挙国一致内閣に参加。
ゴネ得とは、この男のためにある言葉だろう、
奴の思い通りになって私は悔しいが。
しかし、パレスチナの人達は何でシャロン党首が来た瞬間、
彼の近くで暴れられなかったのだろうか・・・
いや、私は暴力否定主義者ですが、
諸悪の根元みたいな奴がぴんぴんしていると、
腹が立つということもあるので・・・
結局尻拭いはしなくて良いのか?シャロンさんよお。



#1172 
徹夜城(ちょいとショックを受けている管理人) 2000/10/16 23:58
き、木村さん…

夕方のフジテレビのニュース。中東情勢の話題でコメントを求められた木村太郎氏。その口から出たネタが、昨日「史点」に載っけたあの一コマ漫画とほとんど同じ内容で思わず卒倒しました(笑)。念の為書いておきますが、あれは木村さんが口にする24時間前にはもう描いちゃってましたからね(^^;)。
 さすがに「迷惑賞」ではなく、「逆のノーベル賞を決めて罰金取ったらどうですかね」というものでしたが…まぁ誰でも思うネタではあるんでしょうけどねぇ。「親父ギャグの大家」木村さんから同じネタが出てくると凄く複雑(^^;)。いっつも二言目にはインターネット活用を口にする木村さん、もしや…(笑)。



#1171 
徹夜城(「史点」更新で一息つく管理人) 2000/10/16 00:10
面白かったもので

「史点」を更新して、新聞サイトなどを見に行ってみたら、
「忍者と観光客乱闘 日光江戸村」
という見出しを朝日新聞でみつけて爆笑(^^)。まぁ見出しの付け方の見本みたいなもんですね。記事内容読むとそのへんが面白い。この見出しで外国に配信されたらあらぬ誤解をまねきそうな(笑)。
そういえば長野県知事選、フタを開けてみたら結局田中康夫氏の圧勝のようですね。



#1170 
徹夜城(ただいま史点で悪戦苦闘中の管理人) 2000/10/15 18:31
東條の2位入賞(笑)

>五番街さん
僕が「東條英機」の2位入賞(笑)に意外を感じたのは、今や中国人まで日本との戦争の記憶が「東條」に集約されちゃうのか、という点なんですよ。中国の人達が日本から受けた多大な戦争の惨害(すぐ南京ばかりが話題に上りますが、南京だけではありません)を強烈に記憶しているのは当然ですが、その強烈な記憶が「東條英機」という名前に集約するのに対しては「それはちょっと違うんじゃないか」と言いたくなるわけです。それを言うならむしろ「昭和天皇」の名前が出てきてもおかしくないでしょう(^^;)。

あくまで僕の感触ですが、中国の方々が「東條」という名前を強く意識するようになったのは比較的最近のことではないでしょうか。それも欧米経由の発想という匂いがします。東條自身は確かに東京裁判で最高責任者扱いされましたが、それは対欧米戦の責任という性格が強いものです。ドイツのヒトラー、イタリアのムッソリーニというように個人に話を集約させようとすると日本では「東條」を持ってくるしかない。このことが「東條英機」という名前を実像以上に拡大している気配を感じるんです。これが日本国内の一部で東條を無理矢理英雄扱いするという逆転現象にもつながってますね。あれには東條も草葉の陰で迷惑しているように思うんですが(笑)。
 あと思ったのは靖国神社関連の報道も大きいかも知れませんね。あれでむしろ中国人は「東條英機」という名前を日本の戦争責任と結びつけて良く覚える結果になってたりするような…。

 これは詳しい方のフォローをお願いしたいところですが、東條自身が日本で主導的立場にのし上がってくるのは対英米戦が始まろうかという時期のことで、南京事件など日中戦争期はまだまだ指導的立場とは言えなかったんじゃないでしょうか。大勢のコマの中の一つ、と言いますか。どっちにしても日本みたいな集団指導的というか最高責任者不明の構造では東條一人でどうなるものでもありません。東條英機には確かに「カミソリ」の異名をとるほど切れ者という評価もあったようですが、それは単に軍人官僚としての評価でしょう。僕には東條って歴史的に見てもそれほど大物とは思えないんですよねぇ。
 実はヒトラーに関しても思うんですが、歴史上の責任をある特定の人物に代表させるのはかなり危険です。そのことによって免罪されちゃう人も多数でますし、根本的な戦争原因を追及できなくなる恐れがあるわけです。

ところで、昨日の朱首相の音声削除部分ですが、その後の報道でだいたい見当がつきました。
どうやら日本に対して歴史問題で強硬姿勢を示さないために「軟弱である」と国内から批判を浴びている、という一節があり、この「軟弱」うんぬんの部分が消えていたようです。これは推測ですが、日本人向けと言うより中国人にこの部分が流れることを朱首相側が嫌って編集を要求したんじゃないでしょうか。強腕の朱鎔基首相、それだけに政敵も多いのは事実ですし、下手な発言で揚げ足とられてはかなわん、ってところではないでしょうか。



#1169 
五番街 2000/10/15 15:31
2位「東条英機」

ある掲示板で、ある投稿者が1938年(昭和13年)11月号の文芸春秋に、特務機関では
南京の人口を40-50万人と推定していたという記事を発見したことを投稿しています。

おそらくこの掲示板の多くの投稿者・読者のみなさまは、南京大虐殺の問題で、当時の南京
の人口に諸説があることをご存じだろうと思いますが、仮に上記の特務機関の推定が正しい
として、当時南京にいたドイツ人、ラーベが民間人の虐殺数を5万人ほどと考えていたこと
を重ね合わせてみると、南京にいた住民の10%、10人に1人の割合で旧日本軍によって殺害
されたことになります。この割合を考えただけで、背筋が冷たくなるような恐怖さえ感じます。

おそらく虐殺の被害者は2世帯に1人くらいの割合になり、さらに虐殺以外にも、傷害や略奪、
強姦などの旧日本軍の力を背景とした残酷な行為が行われたことを考えると、被害を免れた世
帯は存在しなかったのではないか、と思えるほどです。

中国人にとっては、南京大虐殺のみならず第二次大戦の忌まわしい記憶がいまなお厳然として
残っているのも、この数値から納得できると思います。



#1168 
徹夜城(中国語ヒアリングはてんで駄目な管理人) 2000/10/14 23:35
朱鎔基首相TV対話

やはり全編見てしまいました。まぁクリントンのときほど自由度がなかったかな。もっともクリントンさんの時だって多少質問の制限はあったでしょう。
質問する方もやや及び腰…というか過激な人は入れなかったんでしょうけどね、ややツッコミが甘いところもあったように思います。質問のせいもあってか朱首相の応答もほとんど「公式見解」的。
気になったのは朱首相のセリフが一部明らかに消去されていた点でしょう(口パク状態が二ヶ所ありました)。何かそのまま流れるとまずいと思われる言葉があったはずです。放送禁止用語?あるいは中国国内で批判を招きそうな表現があったかな?

番組内で紹介されていた日中同時調査が面白かった。とくに双方に「中国人/日本人と聞いたら誰を思い浮かべるか」と聞いたアンケート結果は興味深いものがありました。

日本人に「中国人といえば?」
1位「毛沢東」
2位「周恩来」
3位「トウ小平」
…政治家ばっかりだなぁ(^^;)
中国人に「日本人といえば?」
1位「山口百恵」
2位「東條英機」
3位「田中角栄」
…実は1位は予想通り(凄いんですね、百恵さんの影響はいまだに)。3位の人も入るだろうとは思ってました。しかし東條の登場(^^;)はちょっと意外でした。なんか戦争期の日本は全部彼に代表されてるんだろうか。それはちょっと違うんじゃないかと思えるんですけどね。たぶんこの下に松下幸之助とかじゃないかな。

>おやかたさん
「プロジェクトX」では個人的にも、そして世間的にも「VHS開発秘話」が大ヒットだったですね。もう泣かせる要素が全部つまってまして。…それに敗れ去っていったソニーのベータ開発スタッフの物語もあるはずなんですけどね(^^;)。
あの番組のポイントは「地道に頑張る名も無きプロ達の苦闘」というところですかね。「電子立国」シリーズもスタンスは似ていたかも知れません。人間の歴史は有名人だけじゃなくてこういう人達が支えているんだなぁ、ということを実感させる番組ですね。
以前「史点」にこっそり書いたネタですが、TOTOのウォシュレット米国売り込み秘話も、あれでやってほしいぐらい凄いネタなんですよ。まぁ映像じゃ語れませんが(爆)。
で、金正日さんですが、北朝鮮はノーベル平和賞の件については黙殺する気みたいですね。中国も「亡命作家」が文学賞とっちゃったので面白くないようです(^^;)。




#1167 
おやかた 2000/10/14 22:00
プロジェクトX

お久し振りです。
「プロジェクトX」は、久々にNHKらしいというか、
丁寧な作りの良い番組だと思っています。
最近の事を扱ってるゆえでしょうが、奇をてらってないのが
好きです。
確かに、泣かせようとしてる部分はあるかも・・。
先日の豊田商事事件の回でも、弁護士事務所に坂本郁子さんが
勤務していたというところで、ぐっときてしまいました。

徹夜城さま
私も、金正日すねるんじゃないかと、ちょっと思いました。





#1166 
徹夜城(明日は日本史を教えないといけない管理人) 2000/10/13 23:52
読みどおりと読み違いと…

>読みどおり
金大中大統領、ノーベル平和賞受賞!
これは読みどおりでした。というか、今年はこれといった対抗馬がいなかったので…(カーター元大統領という説もありましたが)。
あえて外されるとすれば、この手の「和平の功労者」の受賞の場合、相手側にもあげるの通例(マンデラとでデクラーク、ラビンとアラファト)という点がネックになるかと思われました。金正日さんにノーベル平和賞ってのは…と多くの人が思っちゃうところでしょう。結局金正日さんには話はありませんでしたが、これでヘンにスネるってことはまさかないでしょうねぇ(笑)。ま、過去を振り返るとノーベル平和賞ってかなりヘンな人選をしてきた歴史もあります。
それにしても金大中さんは韓国現代史そのものの人生ですな。「史点」ネタは決まり。
実はもう一人現代史の人物を取り上げる予定なのですが、現時点では秘密です(^^)。

>読み違い
パレスチナ情勢です。つくづくみていて頭が痛くなります。一週間前までは僕自身も、世界のほとんどの評論家も事態を楽観していたんですけどね。
結局ことの発端となった極右政党リクードの思惑どおりというところが余計に頭に来ますね。
ああなっちゃうとノーベル平和賞もまるで役に立ちませんね。
「史点」書くまでに事態が少しは治まっていてくれることを切に希望します(__;)。

>秋山さん
こちらもご無沙汰しておりました。そのコーナー、ちょっと覗かせていただきました。
映像ネタなら強いんですけど漫画とかとなると良く知らなくて…西洋史漫画というとやはり池田理代子作品あたりになるのでは?

>で、映画ネタ
「五條霊戦記」を見てきました。まぁこれもいっぱしの歴史映像ということで。そのうち「パトリオット」などとともに「名画座」に入れておきます。
一風変わり種の作品ではありますが、源平合戦期の映像としては貴重です。

>ほしむらさん
「プロジェクトX」は今年のNHKの大ヒットでしょう。いささか情緒的な「泣かせ」に走る傾向が気にもなりますが、僕もほとんどの回見ています。



#1165 
秋山如雪 2000/10/13 18:47
新コーナーを開設

 かなり久しぶりなのですが、遊びにきました。相変わらず大盛況ですね、ここは。
 実は思考錯誤の末に新コーナーを開設しましたので、一応お知らせにきました。「歴史を
読もう」というコーナーで歴史のマンガの紹介、評価を扱ったページです。
 興味のある方は是非いらしてください。
 それと西欧史関係のマンガをご存知の方は是非お知らせ下さい。

http://www.geocities.co.jp/Bookend/4591


#1164 
森 洋介 2000/10/13 01:29
ハンガリー人の姓名表記の一例

 五番街さん曰く、
>ですから、一般的にハンガリー人は、アメリカやヨーロッパでは、現地の方式に
>従って名+姓方式を採用し、[……]
ブダペスト出身の経済人類学者にポランニ・カーロイなる人がゐます。
米国や日本ではカール・ポランニーといふ名で知られてゐます。
マイケル・ポランニーとは兄弟です。
ご覧のやうに名→姓方式を採用してをり、五番街さんの推測を裏付けます。



#1163 
ほしむら☆てるき 2000/10/13 01:06
漢(おとこ)やなあ。

豊田商事事件の時の中坊公平チームの奮闘を紹介した、
「プロジェクトX」(NHK)の再放送を現在見ておりますが、
なかなか12人の努力は鬼気迫る物がありますですね。
こういった人達のことを勇気がある、というのですね。




#1162 
五番街 2000/10/12 07:44
ウラルアルタイ語族

ウラルアルタイ語族は、それに属する言語間の関連性が乏しく(ただし、日本語と朝鮮語は除く)、
いわば、どの言語グループにも属さない言語を集めたにすぎない、という指摘もありますね。
といっても、フィンランドや日本、朝鮮に残っている言語は、ある言語グループが辺境に追いやられた
結果、独自な発展を遂げて異質なものになった、と、あくまで<想像>する人もいるようです
(このあたり、+αさんから、「その根拠を示せ」といわれると困るんですが・・・これは私が友人から聞いたハナシです)。
ただ、フィンランド語や日本語、朝鮮語の比較研究がどれほど進んでいるかは分かりませんが、ひ
ょっとすると将来において、その類縁性が明らかになることもあるんじゃあないだろうか、と仄かな
期待を抱いています。



#1161 
五番街 2000/10/12 07:33
ハンガリー人の由来

ご指摘のマジャール人は蒙古族に一種ですね。フン族も蒙古・トルコ系と言われていますから、類縁性
があるのではないかと思うのですが。一般的にハンガリー人は相貌もヨーロッパ系で、私の周囲にいる
ハンガリー人(たとえば、前にすんでいたアパートの修理係など)もそうです。

一方ではマリーによりますと、ハンガリーではアジア系住民も多、ヨーロッパ系住民とは
居住地域の境界が明確にあるそうです(マリーの口調から、この境界は人為的ではなく、住み分け
ている状態のように、私には感じましたが)。アジア系の住民の人口は分かりませんが、
先祖の相貌も受け継いでいると思います。

もっとも、東ヨーロッパでの各国のアジア系住民がどれくらいいるかは分かりませんが、
マリーの説明を聞きながら、アジア系住民がいることがハンガリーの特徴のように思えました。



#1160 
徹夜城(専門は東洋史でしかも海上の管理人) 2000/10/12 00:22
東欧の国々

>五番街さん
お話、大変興味深く拝読しました。ハンガリー系の人と実際に接触したことはないもので、実のところどんな感じなのか知りたいとは思っておりました。自分の行ってる大学にハンガリー史専門の方がいるので、むかし授業でちょこっと聞いたことがある程度ですね。ハンガリー知識は。
ちょいと補足しますと、ハンガリーの地名の方は確かに「フン」に由来しますが、現在のハンガリー人はその後からやって来た別の遊牧民マジャール人の子孫です。
そういえば米国務長官オルブライトさんってハンガリー系ユダヤ系(?)だったような。一時セルビアにもいて去年セルビア語でミロシェビッチ打倒を呼びかけてましたよね(その対象は今頃倒れましたが)。
他にもハンガリーから出た世界的有名人ってけっこういますね。

ところで「ウラル・アルタイ語族」という大雑把なくくりは最近はかなり疑問視されてると聞きました。そのハンガリー専門の教授は「ハンガリーに行くと『同じウラル・アルタイだ!』と日本人には仲良くしてくれるから、あまりそういうことは言わないように」などと言ってましたけど(笑)。
フィン人の国・フィンランドの他にエストニアも確か「アジア系」などと言われていたような。ブルガリアのルーツであるブルガール人ももともと草原の民で、ある時期まで「十二支」を使っていたとか昔耳にしたことがあります。

>長谷川さん
詳しいお話をどうも(^^)。それにしても今頃になって日本近代史の教科書を見ていると(高校でも日本史はロクにやってなくて)思うんですが、明治になって急激な天皇家の「神道化」あるいは「神道国教化」が行われますよね。一時は廃仏毀釈なんてのもあったぐらいで。あのへんって、誰あたりが推進役だったんでしょうかねぇ。



#1159 
五番街 2000/10/11 10:09
ついでにもう一つ(ハンガリーとフィンランド)

ハンガリーでは日本と同じように「姓+名」の順序になっていることに関連して言えば、
フィンランドでもそうですね。この両国に関連するのは、どちらもフン族によってつくられた
国といわれていることですね。このことから想像すれば、両国で「姓+名」方式なのは、中国や日本が
そうであるように東洋の方式が残っているとも考えられます。

ただし、フィンランド語は、日本や朝鮮語(など)のウラルアルタイ語族に属し外国人にとっては
習得が非常に難しいといわれています。さらにいえば、フィンランド人も英語などのヨーロッパ語の
習得が容易ではないそうです(マリー談)。



#1158 
長谷川@望夢楼 2000/10/11 02:51
皇室のお彼岸

 「神武天皇祭」は4月3日と定められてます。(3月11日(太陰暦)を太陽暦に直した、ということになっている。)

>しかしこういうのも明治以降にきっちりやることにしたんじゃないのかなぁ。
 ……で、明治以前の皇室の祖先祭祀はどうしていたかというと、仏教式に、春秋の彼岸会をやっていました。
 明治維新当初の一時期は、無謀にもほんとに歴代天皇全部の正辰祭をやろうとしていたこともあったようですが、さすがにこれは無理だ、ということで、1878年にあらためて春季・秋季皇霊祭が制定され(って、皇霊祭=春分・秋分=彼岸の中日なんだから、内容的には元に戻しているようなもんですが)、まとめて祭ることにしたのでした。
(で、その後、先述した皇室祭祀令による規定が出来た。この辺は村上重良『天皇の祭祀』(岩波新書 1977。たぶん入手困難)に詳しい。)

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#1157 
五番街 2000/10/11 02:33
私もついでに

掲示板の活性化を言祝いで、私もちょっと書かせてもらいます。

そして、レスをありがとうございます。--->+αさん。
私の質問に回答していただけなかったことについては、色々な事情があると考えておりますの、 気になさらないでください。
ところで、他の掲示板ではあれこれと言われているようですが、投稿者の持ち味ってものがありますからね。
+αさんの投稿はいつでもワクワクした気持ちで読ませて頂いています。

じつは、妻のマリーの母親がハンガリー系ですので、ハンガリーの姓名の順序を知るのは簡単です。が、いかんせん本人の私があんまり興味がないもので、電話で話す機会も多く、昨日もベトナム・レストランで食事をしたのですが、全く忘れていました。

で、下の+αさんの投稿を読ませて頂いたのですが、このハンガリー人のように、アメリカでも
姓+名方式で銀行口座を開くことは不可能ではないと思います(詳しいことは省略します)。
しかし、問題は、このエピソードでは彼が小切手を直接依頼主から受け取って、小切手を確かめる
ことができたからよいようなものの、たとえば小切手を郵送して支払いを行なったり、電信送金の
場合に、非常に苦労するワケです。特に緊急にカネが必要な場合に、アメリカ式(あるいは
ヨーロッパ式)の名+姓の小切手を受け取ったなら、銀行では受け付けてくれないので、パニックになることもあり得ますし、小切手が郵送されるたびに、自分の名前が、姓+名になっているだろうか、なんて心配しなければならない
ことになります。このエピソードのハンガリー人も、おそらくそれまでに相当苦労
しているハズで、口座の名称を「名+姓」にすればよかったのに、などと後悔していると思います。

ですから、一般的にハンガリー人は、アメリカやヨーロッパでは、現地の方式に
従って名+姓方式を採用し、母国では、あるいは母国人に対しては、ハンガリー方式で姓+名としていると思います。この推測は、私の考えでは相当に可能性が高い(というよりも、くだけて言えば、そうに決まってるだろう)ってことで、マリーの母親に確かめるほどのことではないだろう、と考えています。

ではでは。



#1156 
徹夜城(掲示板の活性化を言祝ぐ管理人) 2000/10/11 00:35
ラララ、「じんむくん」、ラララ…(←不敬罪)

>長谷川さん
三代前までの天皇は普通の家庭のこと考えても理解の範囲ですが、神武天皇ってやっぱり特別扱いなんですねぇ。皇室で結婚とか何かあるとやっぱり神武陵に報告しにいきますしね。誰の墓だかもよくわからんのに(^^;)。
歴代天皇の祭りはさすがに年中やるわけではないんですな。しかしこういうのも明治以降にきっちりやることにしたんじゃないのかなぁ。124代の天皇のうち明治になってから「認定」されたのも2人もいますし。北朝の方はむしろ血筋としては重大なわけで、一緒に祭ってるんでしょうね、まさか。
そういえば大河ドラマ「葵」で天皇が代替わりするとき「○○代目は誰じゃ」(数字忘れ)という家康のセリフがあってどう考えても現在認定の数で言っていたような。

先述のようにこのところ『古事記』『日本書紀』と、特に神話部分を読みあさってるんですが、神武天皇の東征のところは深読みしてくといろいろと面白いですね。大和にはすでに別の天孫ニギハヤヒが降りていて「こっちが正統じゃ」って感じで乗り込んで行くんですが、天孫にもいろいろと系統があったことになるみたいです。
で、前回「神武」と「檀君」で並べて比較してしまってましたけど、考えてみれば「檀君」に相当するのは、天孫降臨した本人ニニギノミコトの子である海幸・山幸あたりになりますね。なんでも檀君のお父さんも「三種の神器」持って降りて来るんだそうで。
『日本書紀』には神武天皇のセリフで「天孫降臨から今まで179万2470余歳」というトンデモない数字があり(後世の追加と言われてますが)、神武がニニギの曾孫にあたることを考えると、こっちの方がムチャクチャなんだと補足しておきます。まぁどーでもいいような話ですが(笑)。

>Q世代さん
>「ゴルゴ13」を読み過ぎたような黒眼鏡の評論家よりはるかに信用できます(笑)。
確かこのお方、実際に「僕の仕事は危険が伴うので、取材時、店などでは常に入口を背にしない」とか何とかおっしゃっていたように聞いています。
この人についての批判というかツッコミをいくつか見て感じたことですが、いつからかこの人、単に自己陶酔執筆状態に陥っていったんじゃなかろうかと感じます。最近はそのせいか(それともボロをださないためか)、人生論や若者を叱咤する著作が目に付きますね。



#1155 
なな 2000/10/10 23:41
おお活気が蘇ってきたぞよ。

皆さまいろいろお詳しい解説をありがとうございました。
皇室にあれだけのご先祖様がいたとなると、当然私&我が家の歴史にも同じ数の先祖がいたわけ
ねぇ…。良かった、知らなくて。…なぜか無性にそう思いました。
落合氏は今もテレビや雑誌で活躍振りを見かけますが、「元気なオッサンやなあ」くらいにしか
思いませんねー、今となっては。去年の「日本ときめき歴史館」でゲスト出演した時にはさすが
に、「どうしたんだろう、NHK…」とつぶやきましたけど。



#1154 
長谷川@望夢楼 2000/10/10 22:58
皇室祭祀令、その他

皇室祭祀:
 「皇室祭祀令」(1908制定・1947廃止。ただし現在も慣行として準用されている)の「小祭」(参拝するだけの祭祀)の規定の中に、「先帝以前三代の例祭」(毎年崩御日に相当する日)と「綏靖天皇以下先帝以前四代に至る歴代天皇の式年祭」(崩御日に相当する日)の規定があります。なお「式年」は3、5、10、20、30、40、50、100年、以後100年毎、という規定になっており、毎年行われるものではありません。

124代:
 北朝の5代のことも考えに入れなければならないので、さらに話はややこしくなります(^^;)。ちなみに男系の直系先祖で天皇に即位した人数は、今数えてみたら57人(+北朝2人)でした。

落合信彦氏:
 ……といえばやはり『20世紀最後の真実』(集英社文庫)でしょう(^^;)。
 ひとことでいえば、「ヒトラー率いるナチスの残党が南極でUFOを造っていた!」という、ネオ=ナチのプロパガンダの垂れ流しトンデモ本です(「アウシュヴィッツは嘘だった!」という話も出てくる)。
 ちなみに中学生の頃、初めて読んだ落合作品がこれでした。おかげで、以来彼の書くものは全く信用していません。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#1153 
Q世代(湾岸戦争をかぶりつきでみていた自由業) 2000/10/10 20:57
危機感を煽らずに危機管理を訴えるのは難しい

 しかし「理」のない危機管理は単なる「危機かん」に終わります。<駄洒落かい

 えーと、のこのこ出てきてナンですが、私もだいたい毎日ROMってました(^^;)。
 さて、先日中国地方に大きな地震がありましたが、被災された方がいらっしゃいましたらお見舞い申し上げます。
 
>危機管理
 で、震災関係のところで"その人"の名前が出ているのではないかと思い、ちょこっと検索をかけましたところ、やはり出てました。ここから本題です。
 
>ななさん
 
 お久しぶりです。
 小川和久氏については、検索結果を一例として判断してみて下さい。
→http://www.kobe-np.co.jp/sinsai/kiku/990720-ogawa.html

 この人、テレビに出てくる軍事、危機管理関係のコメンテーターとしては、最もハッタリがなくて、私は割と信用しています。現場出身者らしく、技術的な部分に重点を置いてコメントするのも、失礼ながら分をわきまえている感じがしますし、なにより陰謀論を吐かないという一点だけでも、「ゴルゴ13」を読み過ぎたような黒眼鏡の評論家よりはるかに信用できます(笑)。なにより、領海侵犯した不審船への対応についてのコメントが、「海自の砲撃で沈めろ」的論調と一線を画してますでしょ?ななさんが買われた本のタイトルは、ハッタリくさくて小川氏のイメージとちょっと違うような気がします。編集部がつけたのではないかと推察しますが、どでしょうね(^^)。
 
 あとは、ちょっと左翼に厳しいですが佐々淳之氏のコメントなども、危機管理関係では耳を傾けるべき物があります。軍事では、いささかエキセントリックではありますが、やはり技術論一本で押してくる朝日新聞の田岡俊次氏が、守備範囲を守っているという意味で信用できそうです。江畑謙介氏の話も、聞いていると(内容ではなく口調で)気分が暗くなってきます(^^)が、穏当なモノだと思います。
 以上の人たちも陰謀論を吐かず、おおむね自分の守備範囲を守って無用に危機感を煽らない、という印象があります。そのかわり面白さには若干欠けますが。
 守備範囲を野放図に逸脱したり、無用に危機感を煽る読み物は、とても面白いのですが、眉に唾つけた方が良いと思います。
 いや〜それにしても「軍事」で検索をかけたら、いきなり産経新聞のサイト関係がズラズラ並んで出てきたのは、流石と言うかナンと言うか……。
 
 
>天皇誕生日
 歴代天皇誕生日が全て休日だったら良いのになぁ、と学校や会社に行ってた頃は思ってました(笑)。
 
 ではではまた。



#1152 
徹夜城(昨日はとっとと「史点」を書き上げて飲みに出かけた管理人) 2000/10/09 23:46
「…に詳しい評論家」ほどアテにならない?

昨日、一緒に飲んだ方々、ご苦労さんでした(^^;)。

>ななさん。
渡辺みどりさんではありませんが、「皇室に詳しい評論家」としてしばしばワイドショーに登場する某氏は、やたらと皇室絡みの予測を外すことで良く知られています(笑)。皇太子妃決定にいたる過程では「雅子さん説」を絶対否定し続け、「ご懐妊説」もこれまた「確実」と何度も言ったお方であります。

しかし美智子皇后も昔からいろいろと健康を害されるお人ですね。それだけあの世界は普通じゃないって事なんでしょうけど。

天皇家の先祖は124代…というのは少々不正確で、歴代天皇が124代、と言うべきでしょうね。直接の先祖じゃ無い人も相当数おりますから(『神皇正統記』の北畠親房なんかはこの辺をかなり神経質に扱っています)。ただ、各自の命日にいちいちお祭りしている可能性はありますね。だけど軽くやるだけのような気もするんですが。それだけで過労になるとはちょっと思えませんね。
確か歴代天皇のお祭りは春分・秋分の日にまとめてやっているはず。明治時代に真っ先に決まった祝日は「天長節(天皇誕生日)」「紀元節(建国記念の日)」「皇霊節(春分・秋分の日)」だったと日本史の教科書に載ってました(最近日本近代史も教えることになりまして)。

ただいま『古事記』に続き『日本書紀』の読破に取りかかっております。いやぁ、面白いんですわ、これが(笑)。今でも「神話教育」とか騒いでいる人がおりますが、あんまり原典に触れられるとまずいんじゃないかなぁ。イザナギ・イザナミのくだりなんて…(以下自主規制)。
その『日本書紀』は神武天皇の命日を明記しています。即位76年目(西暦紀元前584年)の3月11日(もちろん陰暦)だそうです。『日本書紀』は127才、『古事記』は138才であったと伝えています。1500年ぐらい生きてる檀君さまには遠く及びません(笑)。ま、あれはホンマもんの神様ですから。

ななさんのお話に落合信彦氏のことが出てきましたが、この人の胡散臭さもあちこちで指摘されるようになってきましたね。「トンデモ本」のシリーズや宝島ムックの「陰謀がいっぱい」でも書かれてましたし、まるまる落合批判だけで一冊本が出ていました。もっともすぐ見かけなくなりましたけど。
「国際政治学」といった看板を掲げる人に妙な人が多い、と少し前から感じていまして…「ヘンテコ本」の材料あさりをしていて、こういう肩書きの人で妙な本を出しているケースが結構目に付いたんですよね。もちろん、優秀かつまともな方も多いのでしょうが…



#1151 
なな 2000/10/09 19:41
ウケてしまった。三日に一度は先祖の命日。

皇后陛下が緊急手術。過労かストレスか。
なんとなしに「ザ・ワイド」をつけたら、渡辺みどりとかいう某女子大教授が映ってた。
この人、皇室・王室ネタの時に必ず出てくる人なんだけど、上品ぶった服装と物腰のわりに、
時折ひどく下品な言葉づかいをうっかりするので、底の浅さを露呈するセンセイであります。
それはさておき、この先生が皇后陛下の激務ぶりを説明するくだりで、
「日本一の旧家である天皇家では、124代のご先祖がありますから、何日かに一度は
 どなたかの命日があるわけですね。その度に榊を変えたり、おつとめをされるわけです」
紀元節どころじゃないです。神武天皇の命日も決まってるの? これに皇后とか加えると、
「天皇家の仕事の一つは毎日先祖の誰かの命日を弔うこと」となりますね。徳川大奥でも同じ
ような儀式があったような。なんにせよこの先生が大真面目に言うのでウケてしまいました。



#1150 
なな(なんだか言い訳投稿みたいでごめんなさいね) 2000/10/09 13:34
亡霊のように、再浮上おぉぉ〜

毎日ROMってたんですよ。カキコ少ないなぁ〜なんて思いながら。

>+αさん
いやー助かりました。助け船出して下さって。(T_T)だぁー…
あの後、湾岸戦争関連の本を三冊ばかり当たってみたんです。
一つは日本人フリーカメラマンの手記。戦争中ずっとアラブ側で現地取材されてた方。
二つ目は外交官OBの方々(だった気が…)から、日本政府への今後の提言。
で、三冊目。「〜戦略なき日本の敗北〜」なんて多少扇情的なサブタイトルがくっついてる。
ああそうだ、私は湾岸戦争時に日本政府が出した結論に不満があったわけじゃなくて、
いわゆる平和時からの危機管理能力の欠如・国家体制の不備・情報収集力の不足…などという
ものに不満を持っていたんだっけ。だからいざ有事が起きた時の、後手後手に回る対応とか、
先進各国の動勢をうかがっての追随とか、相変わらずそこで憲法九条についてもめるとか、
いくら時の首相が精一杯の回答をしたとしても、どこかしら鈍くさく感じるのね。

戦争後の海外メディアがこう評していたのを覚えてます。
「アラブでも、西洋でもない唯一の先進国日本は、これを機にアメリカを超えて世界のリーダー
  となりえたのに、その千載一遇のチャンスをまんまと見逃した」
私も、戦争中、アラブと西側の間に立ってまめまめしく仲介に動く日本を期待してた気がする。

三冊目の本が一番面白そうだと思い、著者を確認せずに借りてきたんです。著者は小川和久。
お、おがわかずひさ? オウム以降と思うけど、政治的・軍事的な事件があると「ザ・ワイド」
に必ず出てくる、「軍事アナリスト」とかいう(けったいな)肩書きの、あの人?
実は十代半ばから湾岸危機まで、落合信彦にハマっていましてねー。私の恒常的日本政府批判?
は、この人の影響が濃厚と思います。小林よしのりが加わる前の「SAPIO」も時折読んで
いたような。しかしその後この人も案外うさんくさい「国際政治ジャーナリスト」と分かって
きましてね。それにどこかで紛争が起こると日本人の軍事評論家っていっせいにうじゃうじゃ
出て来ますよね。あんたたち普段どうやって生活してるのよ?って思うような…(^^;)。
よってこうした方々の意見には簡単に頷かないようにしようと用心していたつもりです。
それが十年経っても私の嗜好のベクトルには変化がなかったというか、成長してないのかなぁ?
これで撃沈!て感じですね。恐るべし落合教…。小川和久も一度吟味しなくちゃならんなー。
 
この他にも、来月末〆切の小説は書かなきゃならないわ、今月七日(旧暦九月十日)が彼の
誕生日でそのプレゼントを考えなくちゃならないわ、集中豪雨に見舞われるわ、先月末には彼が
突如失業してしまうわ(今も失業中)、それを慰めようと風邪気味をおしてデートしたら、先週
一週間は風邪がひどくなって寝込むわで、どれもこれも中途半端&手つかずの惨状。ああ…。
とても伝言板に書きに行けないよぉー、と悲鳴をあげてたところです。
「私の思考回路には落合信彦が棲んでる(恐」ことがお分かりいただけたと思いますので、
湾岸戦争ネタについてはもうしばらくお時間をいただけませんか? いつとは言えませんが。
いえ、ともかくもいつかは断片的知識の総括をしなきゃならんですねえ。あの頃は新聞取ってな
かったから、TVと雑誌でしか記憶が定着してないんです。だから一層センセーショナルなの。



#1149 
+α 2000/10/09 08:50
「姓」「名」問題追加

>徹夜城さん

>。そういえばハンガリーも「姓→名」という順のお名前になっていると思ったんですが、周囲の欧州人にはどう名乗っているんでしょうか。

 記憶に頼った話で申し訳ありませんが、参考までに。
 犬養道子さん(犬養毅の孫)の本に、水道屋かなんかに工事代金として、小切手を渡したところ、相手から「これでは、使えない」と苦情を言われた話が出てきます。
 小切手に、支払う相手の名前を書く必要があったので、相手の「姓」の部分を詳細に書き、「名」の部分を省略したところ、その水道屋は、ハンガリー系だったので、「姓」を省略してしまった格好になってしまったとのことでした。
 この話から想像すると、ハンガリー系は、「姓」「名」で名乗っているようです。



http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#1148 
+α(←不義理をしているので、少し敷居が高くなったように感じている) 2000/10/09 08:26
おひさしぶりです

 ごぶさたをしております。+αでございます。

>五番街さん

 せっかくのご質問を無視して申し訳ありませんでした。
 あのころ、仕事が忙しかったのと、体調が悪かったのが重なって、お答えするのが延びている内に、夜なべ紳士さんから、的確な回答がなされたので、「いまさら回答してもなあ」と思い、そのままになってしまいました。
 ご勘弁願います。

>ななさん
 
 お元気でしょうか。
 前回、きついレスをお返ししてから、まるで書き込みがありませんので、なんだか、撃沈してしまったようで申し訳ありません。
 前回のレスは、決してななさんを攻撃する積もりで書いた訳ではありません。どうかそんへんのところをご理解下さい。

>「姓」「名」問題

 大学時代、故ライシャワー氏の書いた、英文の日本の歴史の本には日本人の名前は「姓」「名」の順で書かれていました。
 それ以来、英文表記の場合も「姓」「名」で書く場合が多くなりました。ただ、話したりする場合は「名」「姓」になりますね。



http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#1147 
アール・ケイ 2000/10/07 23:24
ROMしてますよー(笑)

なかなか書き込むタイミングがないのですが、毎日欠かさずROMしておりますよ、管理人さま(笑)。
ニュースのネタに事欠きませんが、あんまりいいニュースはないですね、パレスチナは治まらないし、地震は起こるし。
うーん、疲れているせいか、気の利いたことも書けずすみません(笑)。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#1146 
徹夜城(とうとう周回遅れになった管理人) 2000/10/01 23:43
周回遅れで「史点」更新。

オリンピックも終わっちゃいましたねぇ…
さて、体調もまぁまぁ取り戻してきたので「史点」を更新するにはしたんですが、先週書くはずだった記事を今日になって書き上げて載せています。いささか変則的なやり方になってしまいましたが…大急ぎで真の今週のぶんを書いて更新しておきたいと思います。ネタは歴史物も含めて結構多かったです。

今日の「100人の20世紀」はスターリンでした。いやー怖いですねー、恐ろしいですねー、って何だか淀川調になってますが(笑)。



#1145 
徹夜城(木曜日は妙なスケジュールになる管理人) 2000/09/28 23:56
「パトリオット」観てきました

木曜日という日は午前と夜に仕事が入って間がガパーッと空いているという妙なスケジュールになってまして、やむなく(?)その時間を利用して映画を観ていたりします。ちょうど上手い具合に観ようと思っていた映画「パトリオット」をやっていたので映画館に入りました。3時間近くあるから時間つぶしにはもってこい(笑)。
ご存じの方はご存じでしょうが(当たり前だ)、この「パトリオット」(メル=ギブソン主演)という映画は久々にアメリカ独立戦争を扱った歴史映画です。久々に、と書きましたが僕の知る限り独立戦争の映画は「リボリューション」(アル・パチーノ主演)ぐらいしか無いような気がします。両者はいろいろと共通点が多いような気がしますね。

ネタバレは程々にしますが…当初戦争を嫌っていた平和主義者の主人公が家族を殺され、家族を守るために戦争に身を投じる。まぁここまでは良いんですけど、なんだか最終的に「アメリカの自由と正義」に集約されて行っちゃうところが、アメリカ人以外には白けも感じるところ。パンフレットに詳しい歴史事実との突き合わせもあるので必読です。あのスパイク=リー監督がこの映画の黒人の描き方などに疑問を呈し、公開質問状まで出しているそうで。
監督はローランド=エメリッヒ。「GODZILLA」もありましたが、なんつっても「インディペンデンス・デイ」が代表作でしょうねぇ。あれもいろいろと鼻につく映画でしたが。彼自身はドイツ人なんですけどね。ベタな演出があちこちで観られます。ストーリーも「ああ、こうなるなぁ」という期待(?)をほとんど裏切りません(笑)。

見所は当時の戦闘の大がかりな再現シーン。なんだか間抜けな戦い方をしているように観ちゃう方もいそうですが、キューブリックの「バリー・リンドン」なんかでもあんな感じの戦闘描写ですので、かなり正確なのでしょう。鉄砲の命中距離が短いからなのか、テクテクと相手の目の前まで横に並んで前進し、相手に撃たれても前進(すぐには第二弾がこない)、そしておもむろに撃つ。ってな戦いをやっておりました。まだのんびりしてますねぇ。その中でも「プライベートライアン」を意識したらしい凄惨描写もやってます。

ところで、リンク先が二つ増えてます。チェックしておいてください。



#1144 
徹夜城(ついでに体調も崩してきた管理人) 2000/09/26 23:29
スポーツネタ続き。

みなさん、今日のシドニー五輪のシンクロナイズドスイミング、ご覧になりましたか?
ロシアチームのあのスタイル、選曲…日本チームかと思いましたよ、ホント。和太鼓などを混ぜたメロディーに、水着はなんと「空手着」(?)をイメージした斬新なデザイン。最初柔道着かと思ったら「帯」のところに「空手」って下手くそな漢字で書いてある(爆笑)。
日本でやる大会とかなら分かるんですけど、なぜシドニーであのかっこうを?で、結局このロシアチームがほぼ十点満点で金メダルを取っちゃったわけなんですが、日本の審査員だけが十点つけなかったんですよね(^^;)。
「空手」も日本風エキゾチズムに満ちたファッションになってしまうということなのかな?
ぜひ日本チームも次回は「サンボ」に「カリンカ」とかやって報復を(笑)。

で、アルバイト先のテスト採点など臨時の仕事が入ってしまい、名前の所に書いたような事情もあって「史点」は更新自体が危うくなってきました(^^;)。どうも二週ぶん「合併号」になる気配が…



#1143 
徹夜城(激しい疲労感に襲われている管理人) 2000/09/26 00:35
スポーツ紙の扱い

なんだか弟がやってるスポーツコーナーの掲示板みたいになってきましたが(^^;)。
先ほど「ニュースステーション」でも「巨人か高橋か」のネタを取り上げてまして、それによると東京での主要スポーツ紙6紙は4紙が巨人、2紙が高橋だったそうです。日刊スポーツの編集部を取材していましたが、当初「巨人優勝でも高橋」と決めていたにもかかわらず、あの巨人の勝ち方を急遽方針を変えたようですね。
弟が近所のコンビニで朝に確認したところ巨人:高橋=3:3も比率だったそうですから、一紙だけ遅版で変えたのかも。
その「ニュースステーション」では「高橋金メダル」を一面に持ってきたデイリースポーツにインタビューしてました。「陸上で金メダル取るのは64年ぶりで歴史的事件ですから」とのこと。

本日もまた予定外で仕事が入り、「史点」執筆はまったくすすんでません(^^;)。いっそのことユーゴスラヴィアの選挙結果が明白になるまで待っちゃおうかな。



#1142 
ほしむら☆てるき 2000/09/25 12:36
因みに朝日は・・・

高橋12:1読売球団
でした。
しかし、スポーツ紙は、意外なことに読売球団圧勝だったようです。



#1141 
おやかた 2000/09/25 09:47
読売の一面

高橋:巨人=6:4の割合でした。
一応、高橋がトップ記事という扱いでした。
他紙に比べたら、高橋の写真てかなり小さいんでしょうけど。



#1140 
徹夜城(またしても原稿を遅らす管理人) 2000/09/25 00:04
原稿不一致ってやつでしょうか

なんだかんだとやってるうちに「史点」はまたしても日曜中に仕上がらず、明日以降に。
一つ注目してるのは前回登場したペルーのモンテシノス国家情報局顧問の動静。一部報道では亡命しちゃったとか…パナマが受け入れ拒否、との報も。なにやらこの人、一国の独裁者級の扱いされてるような。

>オリンピック
女子マラソン、観てました。高橋さん、なんかあっさり(終盤はそうで禎もないか)金メダル取っちゃいましたね。「日本選手」がマラソンで金メダル取るのはあのベルリン五輪の孫基禎(ソン・ギジョン)以来のような(^^;)。この人については昨年「史点」で書いたんですが、北朝鮮がこの時の記録上の国籍を「JAPAN」から「KOREA」に変えろとIOCにうったえてた件、どうなったんですかねぇ。先日この時の過去記事を読み返してたら「これって北朝鮮の軟化のサインかも」とか書いてまして(書いた本人はすっかり忘れてた)、自分でちょっと驚いてました。
そーいやー、巨人はハデに優勝きめちまいましたね。あれだけハデなら報知は一面を「巨人優勝」にできるな(笑)。女子マラソンとの絡みでどうするか悩んでいたらしいですが。

>アール・ケイさん
奉仕活動うんぬんのことですが、これと連動した小学館文庫の本が変な意味で面白い。「ドイツはもうやっている!」と帯にでかく出てまして、変なところで欧米追随姿勢を見せるこの手の方々の姿勢が出ちゃってました。国会の「憲法調査会」の議員団がヨーロッパ視察に行ってますが、報道によるとついでにこの「奉仕義務化」のことを調査している方がいるようで。おーい、それって憲法の範疇なのかい?
ドイツのケースは前に耳にしたことがあったのですが、これってまず厳然として「徴兵制」がある国であり、その中で大量に出てくる徴兵拒否者に兵役の代わりとして「奉仕活動」を義務づけてるわけなんですよね。「形を変えた徴兵」という性格が強いわけです。まぁ軍事活動ってのがそもそも鉄砲持ってドンパチやるばかりではありませんから。
冷戦も終わってしまったドイツでは徴兵制廃止の方向へ動いており、この「奉仕活動」をどうするかという問題が起こっているとも聞いています。介護とかの現場で人手が足りなくなるという懸念はされているようです。フランスでも似たようなことになっているとも聞くんですが、ハッキリしたところは知りません。



#1139 
アール・ケイ 2000/09/24 00:29
ナショナリズムさまざま

教育なんたら会議のメンバーの連中は、ボランティアをやったことがあるのでしょうか。まあ高齢の方は戦争中さんざ奉仕活動をさせられたことでしょうけどね。
だいたい誰に対しての“奉仕”というのでしょうか。世のため、人のため、社会のため、というのであれば、一刻も早く森首相が辞めるのがもっとも望ましい社会奉仕ですな。
いしいひさいち氏のマンガで、清掃会社がボランティアの美化運動で経営危機に陥る、というネタがありますが、国民総ボランティア必須となれば自民党の支持基盤である中小企業に影響あるかもよ、亀井さん。
さて、私が学生時代スコットランドに数週間滞在した時、確かロス五輪が行われていて、案の定日本人選手の活躍はテレビでぜんぜん放送されていなかったんですが、びっくりしたのが国別メダル獲得数の画面でして、イギリス(英国)という括りではなく、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドと別々にカウントされていました。独立志向をもつスコットランドならではかもしれませんが(イングランドの選手が活躍してもあまり喜んでいないみたいだし)、世界というのは複雑なんだなあ、と感じ入った、アール・ケイ20歳の夏でした(笑)。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#1138 
徹夜城(いまだに二千円札を見たことがない管理人) 2000/09/23 10:43
ホント、五輪はナショナリズム高揚の場ですねぇ。

ま、それで盛り上がる程度のナショナリズムならまだ安全というもんですが。「健全なナショナリズム」ならぬ「安全なナショナリズム」(笑)。
しかしよそのお国でもある程度そうなのかもしれませんけど、どうも見ていて日本のマスコミは五輪期間中はこぞって「日本がメダルをいくつ取れるか」ってとこばかりに話を集約してあおっていく傾向が強くて、僕などはかなり辟易しますね。そのために「期待できない競技」は無視する傾向もありますし。「週刊アスキー」でどなたか(手元になくって)が書いてらっしゃいましたが、他国の優れた選手を一様に「日本選手に立ちはだかる敵」としてのみ扱う傾向も確かにありますね。もっと冷静に「世界中の選手が集まる最高レベルのスポーツ大会」として楽しむことはできないもんですかね(陸上の100mなど日本がメダルに絡んでこない競技ではそれが可能なようですが)。

それにしても昨日の柔道の「誤審」騒ぎは凄かった。いや、僕も「誤審」ととらえてますがね(ちなみにスポーツコーナー担当の弟は「微妙」ととらえているようで)。テレビなどでの大騒ぎも凄かったですが、ネット上はもっと凄い。弟が「YAHOO!」の柔道掲示板をチェックしていたのですが、試合直後からわずか3時間以内に1000を越える投稿が集まっていたそうで。もっとも大半は1行2行で悪態をついていくものだったそうですけどね。

>柱国大将軍閣下。
お久しぶりで(^^)。
それにしても面白い話ですなぁ。これからは中国では漢字で書かずにひらがな、カタカナで名前を表記した方がいいんだろうか(笑)。日本の民族主義者・ナショナリストから「漢字使うな」論が出てこないことと重ねあわせても面白いところでありました。

>500円玉
話は飛びますが、先日某駅でハンバーガーを買ったところ、お釣りに新500円玉をもらいました。銀メダルじゃなくて金メダルってな色合いですな(タイムリーな話題)。しかし自販機などでは使えないしなぁ…
それはそうと、沖縄サミットと連動した「二千円札」って出回っているのか?いまだに見たことないんですけど。



#1137 
柱国大将軍 2000/09/19 10:34
名前のこと

久しぶりに書きこみます。
先日、中国に旅行していた知人から聞いた話ですが、
四川の地方都市のホテルで宿泊カードに名前を書いたところ、
これは中国語だから日本語で書いてくれといわれたそうです。
ここで話題の姓名の順序以前のどの文字で表記するかという
問題ではありますが、ちょっと面白い話でしたので。





#1136 
徹夜城(原稿を遅らす管理人) 2000/09/19 01:08
またまた「逆説の日本史」(長いです(^^;))

「史点」はネタ変更による調査活動(オーバーな)と野暮用が入ったため行進を明日以降に延期します。

>おやかたさん
僕はその水着は見てないんですが…どうですかねぇ、インドの女性ってそんなに肌の露出を避けるでしょうか?イスラムは戒律にあるもんで凄く気にすることは有名ですけど。

>逆説の日本史
うっかり先週読み忘れ(いけませんねぇ)、今週号の「週刊ポスト」を読みました。おおっ、ついに種子島鉄砲伝来と王直のお話だ!ふむふむ、やっぱり「種子島に来た『五峰』は王直だ!」と断定しましたね。まぁご本人も「これは『井沢新説』ではない、定説なのだ」と書いているように(どうもこの「倭寇編」ではこの手のフレーズが多用されてますね)、今やごく当たり前に歴史の本に書かれるようになってます。もっとも「定説」「確認された」というのは、「そうでもないよ」と答えておきましょう。「俺たちゃ海賊!」コーナーの「事件簿」現時点の最新章にその辺を書いてますのでご参照下さい。
僕も作家だったらすぐにも断定して飛びつきたいところですが(笑)、歴史研究者としては慎重に扱うことにしています。なんせ史料は「鉄砲記」(書かれたのは伝来から60年後)しかないんですから。
それと、僕はこの時期に王直がまだ「五峰」と名乗っていなかった可能性が高いと考えています。これも「事件簿」にちょこっと書いてますが…どうも当時の王直はそれほど大物でもなく、五島にも来てなかったみたいなんですよね。もちろん推測の域を出ないことは確かで、状況証拠から考えたものですが。

井沢さんは今回の「逆説」で、1543年に種子島に来た時点ですでに王直が五島・平戸に拠点を構える大物海商(倭寇の大ボス、と書いてましたね)だったことを前提に話を進め、次回へと話を続けています。ですが僕の知る限り、それ以前に王直が日本に来たという史料はほとんどないのですね。「ほとんど」と限定をつけたのは『籌海図編』に「嘉靖19年(1540)に王直らは広東に行き、日本・暹羅・西洋等の国へ出かけて密貿易をして巨利を挙げた」という文がありまして、これを根拠に「1540年に日本に来たんだ!」という話がいつしか勝手に日本で語られるようになったわけです。僕はこの文を読む限り、広東に行ったのが1540年であって、当時の貿易事情からもシャムなど東南アジアへそのまま出かけたんだろうと思っています。とりあえず専門の倭寇研究者で「1540年に初来日」と言ってる人はいないと思いますね。1540年説をとっているのは長崎県の地方史本などに多く見られます。少なくとも日本側にその事を明記した史料はないはずです。
中国側の史料では王直の日本初渡航は嘉靖24年(1545)とする史料が複数あります。これが本当に「初」なのかどうかは一応疑問もありますが、少なくとも王直が大がかりな密貿易目的で日本に渡ったのがこの年であることを示していると考えるのが自然なところです。井沢さんが参考にたびたび引用している田中健夫氏の『倭寇・海の歴史』にもこのあたりのことは書いてあるはずなのですが…

それと、鉄砲伝来の翌年の1544年に王直は同郷人の大物海商・許棟の配下に入り、彼のもとで「金庫番」にあたる役割を任せられ、さらに対日貿易の担当者にされたことが明白に分かっています。それなりに重要な配下ではあるでしょうが、まだ「大ボス」というほどの立場ではなかったことの一つの証明でもあります。1548年に密貿易基地・双嶼港が官軍に攻撃される際、いわば「指名手配犯」の中に王直の名が挙がっていないことも根拠に挙げられるでしょう。王直が本当に「大ボス」になり、官憲にも名が知られるようになるのは許棟らが死んだあとのことなのです。

本文のことではないんですが、今回の「逆説」で謎なのは、引用されている『長崎県の歴史』が王直が平戸に到来し屋敷を与えられたのを「1542年」と明記していることです。これをもって井沢さんは、種子島に来る段階で王直はかなりの実力者だった、とされているんですが、僕の知る限りこの「1542年平戸到来」と記した資料なんて無いはずなんですが…個人的にもそういうのがあるとすれば大ごとなので(^^;)、凄く気になります。

いかんなぁ、王直ばなしだとダラダラと書いてしまう(^^;)。まったく関係知識の無い方だと意味不明のつぶやきだったかも知れません。まぁ、これは「海賊」コーナーの「事件簿」や「人名録」をあちこち読んでみて下さい。
「逆説」の次回は僕個人が特に必読かも。あ、ちなみに僕も「鉄砲伝来は偶然ではない」という井沢さんの説自体には近い感触を持ってます。



#1135 
おやかた 2000/09/18 11:58
インドの女性競泳選手

おひさしぶりです。
今朝、200mフリーにインドの女性が出場してたのですが、
水着が、全身覆うスウェットのような水着でした。
インドも、流行に合わせて露出少なくしたのかとも思ったのですが、
実は、宗教的な配慮だったのかなと思い直しました。




#1134 
徹夜城(父親が先日まで中国に出張していた管理人) 2000/09/18 00:06
「史点」更新は月曜以降

書いてはいたんですけどね。
今週は「どうしても」というネタが少なく、先週と違った意味で絞り込みに苦労しました。で、どうにか四つ決めて書き出したところ…
「ペルーのフジモリ大統領の辞任表明」というビッグニュースが飛び込んできてしまいました。そんなわけで、「史点」更新は明日以降です。

>スズメさん、アール・ケイさん
中国みたいになまじ漢字文化圏という共通要素がありますと、非常に便利な所もある反面、かえってやっかいな問題も生じますね。中国と日本、おたがいに相手の国の読み方にするのが理想ではあるんですが、なまじ読めるだけに始末が悪い(^^;)。韓国なんかだと「ハングル化」が進んだためにこの手の問題は比較的回避されてます。歴史上の人物でも朝鮮史はもともと日本人にはなじみがないですから混乱も起こりませんし(^^;)。まぁこれは改善しなきゃならんことですけど。
アール・ケイさんのお名前に使われてる「国字」、私は存じ上げているのですが…実は、大学で以前中国語を軽く習った際に一緒に勉強した人が同じ「国字」を使う名前だったのですよ。それで、自分の名乗りを教わる際に、とりあえずその国字に含まれる漢字の発音で強引にごまかしてました(指導してくれたのは中国留学経験者)。アール・ケイさん個人には分かるように書きましょう。その字の右側の部分の発音を使うのです。意味もそんなに遠くないですから(^^;)。もっともこれが一般的な対処法であるのかは知りません。
「労働」の「働」という字、これも国字なんですが、これはアッサリと中国に逆輸入され平気で使われてますね。発音もちゃんと出来ますし、「傑作」だったと思います。



#1133 
アール・ケイ 2000/09/16 18:02
誰もがナショナリストになる2週間(笑)

長文を書くとボロが出るので手短に…

オリンピック開会式の「マント」…わたし的にはOKです。これまでさんざダサダサで絶望させてきましたので、多少派手でも認めます私は。サンケイ系では「あれはゲイの色」だとかボロクソに云ってますが、ボーダーレスの世紀末にはむしろ相応しいとすら思います。

姓名の順、氏名漢字の読みの問題…何度も書きこもうと思いましたが、他の方に云い尽くされてしまいました。私の立場は、「姓+名の順でかつ日本語の読み」が1つのパッケージだと考えます。
因みに私の本名(苗字)に含まれる漢字には中国にはないいわゆる国字がありまして(例えば“峠”とか)、近々初めて中国へ行く機会がありそうなのですがその際先方がどういう反応を示すか楽しみです(笑)。まあ、名刺は裏のローマ字表記の方を見せるんでしょうがね。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#1132 
長谷川@望夢楼 2000/09/16 14:00
開会式の衣装

asahi.comからちょこっと引用:
> マントの彩りは赤から黄、黄から緑、青から紫、赤から紫へのグラデーション。JOCによると、オーストラリアの自然をイメージし、さらにシドニー五輪のテーマカラーを表現したという。デザイナーの森英恵さんを委員長とするJOCの選考委員会で検討されてきた。

 というわけで、そーゆーことのようですね。ともかくやたら目立ってましたが。

 NHKのアナウンサーが、ごくたまに「太平洋」と「大西洋」、「アフリカ」と「アメリカ」などを言い間違えたりしたのが気になりました。ま、「ジプチ」とか「ナウル」みたいな、どマイナーな国の所在地を覚えてろって方が無理ですが(^^;)。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#1131 
徹夜城(お祭り騒ぎを眺めて楽しむ管理人) 2000/09/16 00:21
開会式

もちろん、シドニー五輪の。
実は南北「コリア」合同の入場行進よりも密かに注目していた(笑)、日本選手団のユニフォーム(?)ですが、いろんな意味で意表をつかれたというか目立っていたというか…誰が考えたんでしょうねぇ、あのマントの集団(^^;)。
最初に連想したのが「清水の次郎長」あるいは「木枯らし門次郎」(笑)。三度笠をかぶせれば完璧だったと思います。どうせなら「日本流」を貫いて見せて欲しかったところ。あれは漫画家とか芸能人にさんざんネタにされそうだなぁ…
入場行進は半分以上見ていたんですが、かなり民族衣装が目に付きますよね。日本も全員とはいわないから、誰か一人ぐらい紋付き袴、振り袖姿で出てきてもよかったのに、などと思っちゃう所でした。まぁ「コリア」選手団も民族衣装は無かったですけどね。
などと考えているうちに、どうせなら全員武者鎧を着てくるなんてのも受けるんじゃないか、などと「平和の祭典」らしからぬことを思いついてました(^^;)。

ところで入場行進は「英語表記のアルファベット順」が基本となっています。そこで「(開催国でトリをつとめる)オーストラリアの前はどこの国か?」と弟と話していました。僕は「Zなら…ザンビアか?」などと言っておりましたが、その後ろに「ジンバブエ」がいたんですね。しかし!実はその後ろに「個人出場」の形をとった東ティモールの「選手団」が歩いておりました。これは意表を突かれた。
それにしても世界中の選手が手持ちのビデオカメラ(日本製でしょうねぇ)を持って自分で撮りながら歩いてましたねぇ。どうも開会式と閉会式の入場行進の区別は無くなってしまったようです。おかげで時間がかかること、かかること。
あら、ビル=ゲイツまでが会場にいました(笑)。

えーと、これだけじゃ歴史ネタにならないので…(^^;)
開会式のアトラクションでは案の定、「オーストラリアの歴史」をテーマに延々と集団演劇(?)を繰り広げておりました。最初はちゃんと見てたんだけど、クック船長が出てきたあたりでダウン(笑)。最近のオリンピックのアトラクションは凝りすぎで長すぎますね。
それにしても随所に先住民のアボリジニーを配し(聖火点火もそうでした)、かなりの配慮をみせていました。「史点」にもちょろっと書きましたが、かなりデリケートな問題でもあるようですね。
仮に2008年に北京でオリンピック開催が実現したとしたら、開会式で「中国4000年の歴史」とかやっちゃうんでしょうか。翌日までかかったりして(笑)。



#1130 
スズメ♂ 2000/09/15 01:25
名前の語順と発音

徹夜城さん、みなさん、こんばんは。スズメ♂と申します。
こちらの掲示板や「史点」はいつも楽しく拝読しています。

 さて、日本人の名前の名乗り方についてお話が進んでいますが、
私も思うことがあるのでちょこっと書かせてください。
 大学で中国語を教わったのですが、中国語で自分の名前を言う
ときには、漢字を中国音で読むようにと言われたんですよね。
例えば私の本名は「哲也」なので、「Tetsuya」ではなくて
「ZheYe」(いい加減なローマ字表記です。すみません)と。
 後で考えると、あれ、おかしいですよね。私は「Tetsuya」
であって「ZheYe」じゃない。
 まあ、文字を中国人に伝えるためには中国語で発音する方が
いいわけですが、それと名前を名乗るのとはやっぱり違うんじゃ
ないか、と思います。

 英語で自分の名前を言うときに語順を逆にするのも、発想は
同じじゃないかと。外国の言葉を話す、外国人と話すんだから
その国の人に分かってもらいやすいことを優先したという。
 ただ、じゃあ他の国の人は同じことをするかと言うと、そんな
ことはない。英米人が日本語で自己紹介する時に、姓+名の順に
するわけじゃない。きっとそんなことをしてきたのは日本人だけ
で、それこそ「浮いてる」わけです。
 それに、ハンガリーでも名+姓に直してしまうような気がする
し、アラブへ行ったても父親の名前を後ろにつけないだろうし、
ロシアへ行くときは父姓を作るわけではないでしょう。相手の
国に合わせるなんて一般的には無理だし、西欧には合わせると
いう慣行にも、西洋文化へのあこがれみたいな臭いがします。

 そういう意味で、中途半端な現行より、すっきりとした、
姓+名一本の方がいいと思います。できれば発音も日本音で
いきたいものですが。

長文失礼しました。


http://member.nifty.ne.jp/suzumei/suzume.htm


#1129 
徹夜城(久々に朝から晩まで仕事していた管理人) 2000/09/15 00:36
潜水艦、名前、そして海底遺跡

↑何やらとりとめのないことを書き出しております(^^;)。
仕事の合間に映画「U−571」を見てきました。久々の(でもないか?)潜水艦映画でした。ドイツ軍のUボートを拿捕したアメリカ兵士たちが、違いで乗ってきた潜水艦を沈められ、やむなく奪ったUボートを操って大騒ぎってな映画です(なんちゅう紹介でしょうか)。うーん、やはり英語圏人でもドイツ語だらけの潜水艦を操るのは大混乱であるようです。
感想としては、もうひと山あれば傑作だったな、というあたりでしょうか。

>五番街さん。
我ながら思いの外この話題が続いてますね。僕も五番街さんの書き込みを見ていろいろと考えたところがあります。やはり外国語圏で生活される方ならではの見方もありますし。
思うことなんですが、五番街さんはやはり「生活」という面により重点を置いて考えていらっしゃるわけですよね。僕も別にそうした面での「郷に入っては郷に従え」というのを否定するつもりはありません。仮に僕がアメリカなどで生活したらやっぱりそうするでしょう。ただ、僕ならその場合「姓」と「名」を便宜的に切り離して考えているのだと思います。

ちょっと説明しにくいなぁと思いながら書くんですが、今大半の日本人が住んでいる文化においては、それぞれ各個人の姓と名を一つに繋げた、世界でただ一つの固有名詞(なんかゴダイゴの往年の歌を思い出しますが…)は本来「姓→名」の順であると考えているわけです。これはこれで一つの伝統ある「文化」です。現在はそれをローマ字表記などするときに一律に欧米流にひっくり返しているわけですが(小学校で習うときからそうですよね)、僕はそれはちょっと違うんじゃないかと以前から考えていたんです。別に国粋的とか民族主義的になるわけではありませんが(だいいちこれらは僕が一番嫌いなものですし(笑))、妙に欧米文化にすり寄るのも何だかなぁ、と思っています。
「外国語で書く場合」、ということもお書きでしたが、全ての外国が「名→姓」というわけでもないでしょう?今さらアルファベットで書いたからと言ってそれが欧米のみに向けた表記ではないと思うのですが。
とりあえず「規則化」とかは置いておくとして(まぁ僕もルールに縛るのは嫌いですから)、僕自身は自分の名前の「名乗り」は何語にするにせよ原則として「日本流」にしようとは思っています。

>で、一転してちょっと「てこ歴」ばなし。
いやあ、実は「これは書きたいなぁ」という本を読んでしまいまして…そんなヒマありゃしないんですが(^^;)。
今日仕事の合間に三省堂に行ったところ、例の与那国島の「海底遺跡」の件で本がドサッと出ていました。このところこの話題がいろんな意味で気になってたんです。「あれ」が本当に遺跡であるかどうかの議論は別として、どうもあのハンコック氏はじめ変な意味で「気になる人たち」がこの周辺に出没するようになり、なにやら「危険」なムードが出てきたな、と。そして今日三省堂で手にした本で「いよいよ『危険水域』に達したかな」と感じたわけでして…しっかり買っちゃいました(笑)。琉球大学の木村政昭教授著「沖縄海底遺跡の謎・世界最古の巨石文明か?」という本です。
…読後の感想ですが、著者の意図に反して僕個人はこの本を読んで「遺跡説」から「引く」思いを強くしました。途中までは良いんですけどね、なんだか話が後半妙な方向に行くんですよ。どうもこの木村教授、なんだかんだ言いつつチャーチワードの「ムー帝国説」にかなりかぶれていらっしゃるような…。しまいにゃエドガー=ケイシーなど予言者の類まで引っぱり出す始末(なんの必要が?)。ラストはオカルトとギリギリの線まで行っちゃった印象です。そこまでせんでも、と思っちゃうんですが…。



#1128 
五番街 2000/09/14 04:28
追加

外国語圏で暮らす者にとっては、生活上、後者の主張を支持します。
もっとも、本とか新聞などでの表記については、生活上影響はないと考えて、どちらでもかまいませんが。



#1127 
五番街 2000/09/14 04:22
人名表記の視点の問題

あまりこの問題に興味を持っているのではないのですが、徹夜城さんの投稿を読んで、いろいろと考えさせられましたので、投稿を続けてみることにしました。私が考えたことを全て書くとなると、非常に長文になりますので、ほとんどの部分をはしょって、コアの部分だけにします。

徹夜城さんは次のように書かれています。

#もう少しハッキリ言えば「文化」という観点から、日本人の人名の外国向け表記は、
 日本で普通に使われてる形にするのが筋では、ということなんです。

これは、外国語での日本人名の表記を「姓」+「名」とすることを、好きとか嫌いという個人の好みの問題を越えて、いわばこの表記方法を、「かくあるべし」という正当なものとして主張されていると思います。

一方で、視点を変えれば、上記に引用した徹夜城さんの文章をお借りして、次のような主張が可能です。

*もう少しハッキリ言えば「文化」という観点から、日本人の人名の外国向け表記は、外国語で
 書かれるのですから、その外国語で人名を表記する場合に普通に使われてる形にするのが筋では、
 ということなんです。

この考えは、現在行われている英語などの外国語での「名」+「姓」の表記方法の正当性あるいは適切性を主張したものだ、と解釈してもかまわないと思います。

問題は、この二つの考え方について、どちらが優越される考え方だろうか、ということです。そして、この場合に適用される、優劣をつける基準はなく、この二つの考えに優劣はつけがたいと思います。



#1126 
徹夜城(本名が日本人と思われないこともある管理人) 2000/09/13 00:41
ファイナル・カウントダウン

↑ってタイトルの映画をレンタルでみつけて何気なくみてしまいまして。
アメリカの空母ニミッツが1941年12月6日、言うまでもなく真珠湾攻撃直前の時代にタイムスリップ。現代(といっても80年代)の最新鋭戦闘機が零戦と戦っちゃったりします。もちろん勝負になりません(笑)。1941年の上院議員がたまたまこの空母に救われ、「ニミッツ」という名を聞いて「あいつはまだ現役の提督だろ」と言うシーンは、タイムスリップものお約束のギャグですね。零戦乗りの日本兵士が捕虜になりますが、日本語がちょっとヘン(笑)。
それにしても安易にタイムスリップし安易に帰って来ちゃう話なんだよなぁ。幸いというべきか歴史への介入はほとんどしないで済みます。どうもタイムスリップシーンはかわぐちかいじの新作「ジパング」に相当な影響を与えているような気がします、っていうかほとんど同じ。
日本の「戦国自衛隊」は思いっきり歴史を改変しちゃいましたけどね。こういうのも「歴史映像」なのかなぁ、などと思ってしまいまして。

>五番街さん
「名→姓」という表記のアメリカなどで生活する上での利便性ということについては僕も何ら異論はないんです。もう少しハッキリ言えば「文化」という観点から、日本人の人名の外国向け表記は、日本で普通に使われてる形にするのが筋では、ということなんです。何も日本人から率先して欧米風に合わせていることはなかろうということでして。現に周辺の国の人達は外国向けにもそのままの形で名前を表記しています。
別に規則としてそれをきっちり決めろと言う気は毛頭ないんですが、僕自身意識して「姓→名」と名乗ることにしてます。気持ちの持ちようと言いましょうか、別にそれにこだわって向こうの慣行・規則には断固従わないとかそういう意図のものでありません。「文化」論として基本姿勢はそうあるべきじゃないか、という主張です。



#1125 
五番街 2000/09/12 02:16
アメリカ式か日本式か

私はアメリカで生活していますので、生活者の視点でこの問題を考えたのですが、歴史上の人物や政治家などを、たとえば新聞、テレビで報道する場合に、日本式に「姓」+「名」とすることは、特に問題があるとは思えません。・・・・というより、どちらでも構わない問題ではないかと考えます。

なぜなら、それは規則の問題で、自動車の車線を左側にするか右にするか、という問題と同様に、どちらか一方に決定しなければならないに過ぎないことだと考えます。日本人の人名を日本式に表記することで、日本の慣行が守られるというのは、同時に、相手国の慣行を無視することになります。つまり、日本式であれ、アメリカ式であれ、不合理さがつきまとうもので、日本式であれば不合理さが解消されるものではありません。

歴史上の人物で、たとえば織田信長を、アメリカではNobunaga Odaと書くとしても、日本では、日本の規則に従ってOda Nobunagaと呼ばれていることをアメリカ人が理解すればそれで事足りていると思います。また、日本人は、アメリカではNubunaga Odaと呼ばれていることを知っているのですから、誤解や混乱が発生することは、通常はないと思います。これは現行の慣行ですが、織田信長をアメリカでも、Oda Nobunagaと日本式で表記するという規則になれば、アメリカ人としては自分たちの慣行ではないが、その規則に従うだけのハナシに過ぎないと思います。

ただ、現行の慣行(「名」+「姓」)によって、どんな問題があるのか、といえば、実際にはないと思います。徹夜城さんが挙げられている混乱の例は、具体的な内容が分からないのですが、仮に日本人が、アメリカの出版社にある著者の著作を注文して、「姓名」の表示に関連する問題が発生したとするなら、相手方が、正確に「姓」と「名」を理解できなかったのだと思います。

こうした場合、発注する側としては、相手に誤解が発生しないように、「XXX」が姓であり、「YYY」が名であることを明確にする必要があったが、それが不十分であったにすぎないと考えられますので、注文の仕方とか、説明の仕方の問題であると思います。・・・要は、ビジネスとして考えれば、絶対に相手方の混乱や間違いを防ぐために、万全の方策を考えなければならないワケで、それが不十分であったに過ぎない問題ではないかと思います。

ということで、現行の慣行を変更れば、そのための労力と時間と、それにともなう予測不能な問題の発生の可能性があり、新しい規則がこうした問題を上回る利点があるとは思えないために、現行の慣行を支持します。




#1124 
ほしむら☆てるき 2000/09/12 01:01
補足

年金は払った方がいいかも知れないが、国民に年金を納めて下さい、と頼む様な形にしないと、
国民は年金を払わないと思います。



#1123 
ほしむら☆てるき 2000/09/12 00:56
疑似徴兵制

徴兵制まがいのことやる森政権を早くつぶした方が、国民のためになると思う私。
この政権では、年金を払わないと刑事罰を与えるというむちゃくちゃ乱暴な話も出ている。
森政権は、もう国民の敵として扱った方がいいのかも知れない。
相変わらず支持率は3割に満たないのにねえ。



#1122 
徹夜城(なぜか接続が悪くいらいらしている管理人) 2000/09/12 00:00
倭、和、わ

>Q世代さん
そうですね、僕は前の書き込みで「倭」を便宜的に「民族名」と書きましたが、本音の所はQ世代さんがお書きになった「倭」の像に近いものを考えています。「人の種類」という言い方をしたのはその意味もこめたつもりではあったのです。「民族」って語にはちと迷いがあったのは事実なんですよ。
以前とある研究会で村井章介さんの「中世倭人伝」の書評の発表をさせられたことがあるのですが、そこで出席していたある先生から「倭人」の定義について鋭い質問が入り、困っちゃったことがあります(まだまだ若造でしたしねぇ)。「倭人」の定義を魏志倭人伝あたりを念頭にしておられて、中世のああいう人々を「倭人」と呼ぶのは妥当か、というような質問(というか批判)だったんですけどね、正直なところ(そういうことは村井さんに言ってくれよ、わたしゃ書評だって)などと内心思っていたものです(笑)。しかし今にして思い返すと重大な問題を含むところがありましたね。案外大昔でも室町頃でも外国での「倭」のイメージは変わっていなかったかも知れない、と思うようになりまして。

>五番街さん
「姓」と「名」を別々に処理している際は別に問題にならないと思うんですが、一つの人名、固有名詞として日本人の名前を表記する場合、僕は文化論からいってやはりその国でやっている方式、「姓+名」の順で書くのを原則にすべきだと思っているんです。個々人でどうするかはそれぞれの好きにしていただきたいとは思うのですが、特に歴史上の人物や著名な文化人などにおいてはやっぱり混乱があるらしいのです。以前新聞でヨーロッパで日本の作家の本を注文する際の混乱の例が紹介されていました。もちろん「日本通」の間の話だとは思いますけど。
その国語審議会の提言というのもいちおう中国・韓国の例を念頭においているようです。そういえば両国ともひっくり返そうと考えたことはないみたいです(香港みたいに英語名をつけるケースは別として)。そういえばハンガリーも「姓→名」という順のお名前になっていると思ったんですが、周囲の欧州人にはどう名乗っているんでしょうか。



#1121 
Q世代 2000/09/11 07:08
倭寇の倭の字

 こんにちは。
 私は趣味でときどき古代史関係の本を読む程度なんですが、最近「倭」というのはホントに民族名なのか、という疑問を持ってしまいました。

 なんとはなしですが、東シナ海から玄界灘あたりを船で飛び回っていた人々を称していたものが「倭」の原型であって、そこに含まれる民族はあまり関係ないのではないか、という感触を持っています。
 つまりその、「中華」がそうであったように、ひとつのコミュニケーショングループとして括ってあるだけで、そこに日本人や中国人が含まれてもなんの問題もない。後に「倭」と「倭国」は重ねて語られるようになりますが、「倭寇」の「倭」の字は原型に近い形で使用されているのではないかと思ったりします。素人考えですが。

http://www.ecodacs2.nerima.tokyo.jp/~ageq/


#1120 
五番街 2000/09/11 02:34
逆名乗り

アメリカでは一般的には「名」+「姓」ですが、大学のフォームなどの公式な書類の場合、「姓」+(ミドルネーム)+「名」のものもあります(この場合、誤解が生じないように、ラストネームを最初に書くことを明確に指示しています)。

実際に生活していると、相手はこちらが日本人であるかどうかなんて全く考えていないのですから、そして、自分たちの習慣に従って判断するので、「名」+「姓」と考えてしまいますね。それに、アメリカ人にとっては、日本人の「姓」と「名」を聞いても、どちらが姓で名なのか分かりません。

なかには日本で生活した経験があるとか日系企業に勤めていた、とかで、わざわざ「姓」を確かめて、「**サン」と呼んでくれる場合があります。しかし、それはあくまで例外というか、ごく一部の人で、一般的には日本人も「名」+「姓」だと考えています。

こういう混乱を防ぐために、たとえば、My name is *****. ***** is my last name. FIrst name is ###. なんて言えばよいのだし、アメリカ人側も「姓」と「名」を確かめる必要があります。ま、そういうことで、仮に混乱が起こっているとしても、たとえば銀行預金が引き出せなくなったというような、深刻なものではないと思います。




#1119 
徹夜城(もう眠いので寝る管理人) 2000/09/11 01:30
ちょうど行き違いでした

>アール・ケイさん
えー、御懸念のネタは「史点」でも採り上げております。ちょうど行き違いぐらいでアップしたかと思います。

「倭」の件ですが、僕などは古代においては「国名」というよりも「民族名」であったととらえています。「楽浪海中に倭人あり…」ってなぐらいで、「倭」ってのは人の種類を指すんじゃないかと。これ、いろいろと議論があるんですが、「倭」とはもともと中国南部に住んでいて、その後朝鮮南部を経由して日本に入った民族、と考えるそれなりに史料的にも説得力のある説もあるのです。唐の時代になっても「日本は倭の別種」なんて書かれてますし、中世に至っても史料をよく読むと朝鮮・中国では「倭」と「日本」は切り離して考えているフシがあります。中国人の多い「倭寇」については近々更新予定の「事件簿」で触れると思いますので、その際に…。

「倭」を「やまと」と読ませるのはむしろ飛鳥・奈良時代人の「あと付け」なんじゃないかなぁ。あちらでは俺らのことを『倭』って読んでるぜ、ってな感じでいつしか「倭」を「やまと」と読ませたんじゃないかと。とくに「古事記」では「倭」をバンバン使ってますね。今日の我々が「JR」「JA」「Jリーグ」などと言ってるようなもんじゃないかと(笑)。

そう言えば「史点」の没ネタ行進に入れるのを忘れた話題をここに書きましょう。
いつもろくなことを言わない国語審議会(笑)ですが、日本人の外国向け表記を「姓−名」の順にしようという提言には思わず「その通り!」と膝を打ちました。だいたいなんで日本人ばかりが「名−姓」とわざわざ欧米風にひっくり返さなきゃいけないんだとは思っていたんです。欧米でも「日本はこちらと逆なんだって」という知識が一部で広がっていて、日本人の「逆名乗り」はかえって混乱を引き起こしているとも聞きます。
しかし面白いことに某右派サイトではこの提言に反発する人が多かったなぁ…なぜ?



#1118 
徹夜城(名前の割に徹夜はしない管理人) 2000/09/11 00:51
「史点」ようやく更新。

9月10日付になってますが、結局11日に入ってしまいました。まぁ書いてたのはほとんど10日のうちなので良いってことにしましょう。いつになく文量が多くなり、我ながらしんどかったです(^^;)。

>中根さん
キリ番おめでとうございます。プレゼントの代わりに質問を(おいおい)。
以前そちらの掲示板でも話題にした「商人」の由来の件ですが、このところ話題にしている「逆説の日本史」の倭寇ばなしの中で、井沢氏が再び「殷=商の子孫達が『商人』となった。そしてその後の中国では伝統的に低く見られる存在になった」という趣旨の事を書いております。この話って聞くには聞くんですが、確定的なのかなぁ、とまだ思ってるところなんですけどね。
井沢氏の言うとおり農本主義的な社会では商人が低く見られると言うことは無くはないと思うんですけど、なんとなく「中国は農業中心で伝統的に商業を軽んじる」という方向に話を持っていきたがってる節を感じるんですよね(ついでに朝鮮についても)。それを現代中国まで持っていこうとしているところさえあります。しかし「中国は商業文明」って言ってる方もいらしたような気もするんですけどね。

>100人の20世紀
今回は「マッカーサー」でした。なかなかに面白かったですが、朝鮮戦争の際に中国・ソ連に数十の原爆を落とそうとした候補地リストには慄然としましたねぇ。まぁ軍人としては「あるものをなんで使わないんだ」ってな感じでしょうが。全体としてとにかく動機が「大統領になること」だったとまとめていましたが、どうなのかなぁ?アイゼンハワーのこともあるからもちろんその色気はあったでしょうけど。
そうそう、乃木と東郷に会った印象を好意的に回想録で記していましたが、「天皇への狂信的なまでの信頼と忠誠」って表現は的確なものだったかもしれません。
次回はチャーチルだそうで。



#1117 
アール・ケイ 2000/09/11 00:44
倭、大和、山門…

(知識不足で)なかなか入っていけるような話題でなくて歯噛み(笑)していましたが、倭寇ではなくて“華寇”ではないかという(井沢氏?の)話題が出たので出てきました。
“倭”という言葉にはヤマトという音もありますので、日本を指しているのでしょうが、それ以外に、“東の海の彼方の異人”といった意味あいもあるのではないでしょうか。
松本清張の『清張通史』には確か魏志倭人伝の“倭人”というのは「やまとのひと」という意味ではなくて、それ自体が国の名前ではなかったか、という説がありましたが(あまり通用していないみたいですが)、現在伝わるその言葉の意味合いだけで昔の言葉の意味を判断しようというのが一番の問題なんでしょうね。
話は変わりますが、最も道徳や倫理から遥かに遠い人間が、修身やボランティアを強制しようとしているなんて、ジョークにもならないですよね。誰か本当に止めさせないと、そろそろやばくなってきたような気がします。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#1116 
五番街 2000/09/10 15:52
あっ、訂正

>なお、キリスト教が非ユダヤ社会に伝播したことに関しては、12使徒(というよりはその中心で
>あったパウロ)が、非ユダヤ人社会への布教活動を行うことを「神」の意思であると解釈したこ
>とが直接的な理由です

パウロを12使徒の一人、あるいは、中心的な一人であると考えるのは間違っていないというのが私の考えですが、この文章の場合、パウロをペテロに変えるべきですね。海外伝道活動の中心はパウロですが、活動を「神」の意思と解釈した12使徒の中心はペテロですから(ペテロが伝道を始めた時点では、パウロはまだ迫害を続けていたと記憶しています)。

私としては、海外伝道の中心がパウロであった、といいたかったのですが、この文章はそうは解釈できないですね。文章を修正しているうちに、意図しない方向に傾いてしまったようです。

ということで、どうも。



#1115 
五番街 2000/09/10 14:32
ベネティアと12使徒

夜なべ紳士さん、詳しいご説明をありがとうございます。やはり専門家のご意見は大変に詳しく、面白いものだと感心させらました。

話題が次々に広がってゆきますが、この「ベニスの商人」という作品は、イタリアではどのように評価されているのか興味がありますが、もし、ご存じでしたら教えてください。

ところで、「夜なべ紳士」さんのHNは「徹夜城」さんと似ているので、歴史を専門とされている人たちは、どうしても夜が好きになる傾向があるってことでしょうね。ま、歴史は夜につくられるってことでしょうか(微笑)。

さて、
>パウロは、12使徒ではありませんよ。
>思うに、12使徒の中心であったペテロ(初代ローマ教皇)と混同なさっているのでは?

というご指摘ですが、まず、おことわりしておきますと、今回の一連の投稿はすべて私の記憶にもとづいているもので、あらためて資料を調べて書いたというものではありません。で、あまり詳しいことを書くと、記憶違いが出てくると考えて、間違いがないと考えたことしか書かないようにしています(それで、相当におおざっぱになっているのですが)。

まず12使徒の定義ですが、厳密にはキリストが選択した12人の直弟子をさし、ペテロ、ヨハネ、マタイ、ユダなどですね。ユダはキリストを裏切ったのですから、キリストの死後(というか、正確には復活後の昇天の後に)、1名が補充されます。

パウロはキリスト教徒を迫害する側にいたのですから、キリストの直弟子の12使徒には含まれていません。しかし彼はキリストの声を聞くなどして改心し、熱心なキリスト教徒となり(当時に「キリスト教徒」という呼称が存在したかどうかは危ういのですが、初期(あるいは原始)キリスト教(団)という呼び方は現在では定着していますので、一応、それに従いますが)、ギリシャ、ローマなどに伝道し、教会を設立したんでしたね。一般的な評価としてはペテロの次ぐ第2の弟子という位置が与えられています。

パウロやキリストの弟(でなければつじつまが合わない)のヤコブなども加えて、合計で約15人(正確には思い出せない)を12使徒と総称することは一般的に行われていることで、パウロを12使徒の一人と呼んでも構わないと考えています(パウロを12使徒の一人とするのは、新約聖書に書かれていたようなうっすらとした記憶があるのですが、間違っているかもしれません)。

このあたり、赤穂浪士は47人か、46人かはたまた48人かとか、寺坂吉(右?)衛門は47人に含まれるか?とか、日帝36年は、実際には約35年間じゃあないか、なんていう問題とにているように思います。

新約聖書のページをめくって確かめるのがおっくうなので、横着をして広辞苑で「使徒」を引くと次のように書かれています。

  し・と【使徒】1(Apostles) イエス・キリストが福音を伝えるために特に選んだ12人の弟子。
         ペテロ(シモン)、アンデレ・・・(以下略)。ユダは後に叛逆して除かれ、
         マッテヤがこれに代わった。後にはパウロ、パルバナ、イエスの兄弟のヤコブ
         らも同格者として加えられた。12使徒

この広辞苑の説明は、パウロなども12使徒に加える、という意味ですから、私と同じ見方をしていることになり、こうした見方は、いわば市民権を得ていると思います。あ、(広義の)12使徒は正確には15人ですね。



#1114 
中根大輔 2000/09/10 12:34
44000

どうも、ご無沙汰しております、中根です。
44000、踏みました・・これまでキリ番は踏んだ事がなかったんで
驚いています。

http://ueno.cool.ne.jp/souryuu/


#1113 
徹夜城(今週は「史点」ネタ候補が多くて困っている管理人) 2000/09/09 23:52
「華寇」?

>夜なべ紳士さん
おおっ、ついに専門にしている方からのコメント。有り難うございます。すごく参考になりました。
ところで話題の発端の「逆説の日本史」のその次の回は読みました。なにやら「シャイロック連合」という謎の言葉が出てきますねぇ。「マルキシズムはユダヤ主義の変種」ってのにもちょいと納得しがたいものを感じますが。そもそも「農業中心主義の社会では商人や非定住の人間は差別される」ってことを言えば済んだような展開なんですけどね。まぁドサクサに紛れていろんなことを言うのは連載物書きの宿命なのかも。いわゆる「中華思想」の捉え方(中国以外のものを受け入れようとしないとか書いていたな)についても単純過ぎるという印象を受けますね。

ところで予想はしていたんですが、16世紀の倭寇は「華寇」と呼ぶべきだ、という主張が「逆説」に出てきました。これなどはモロに僕の専門に絡むことなんですけどね。確かに8割以上が中国人だったと言われてますが、問題なのは当時の中国側の記録者がその構成員のことは百も承知でやはり「倭」と書いているってことなんですよ。たぶんあの人のことですから「中国の権力者の政治的隠蔽工作」とか言い出すと思うんですが(←予言です(^^;))、実際に史料を読んでいる僕としてはそれだけでは片づけられないものを感じてます。
確か「8割が日本人で指導者も日本人で中国人が2割しかいない犯罪集団をチャイニーズ・マフィアと呼ぶか?」という例えを以前の回でしていたと思うんですが、仮にそれが舟山群島や福建に拠点を置いて日本に潜入してくる犯罪集団だった場合、現代でも感覚としてはそう呼ぶかもしれません。ま、当時においては「倭」なんてのは「海の向こうから来る民族帰属のよくわからん連中」という程度にとらえていたと思うので、こういう例えはあんまりうまくないんですが。



#1112 
ほん。 2000/09/09 20:15
些細なことですが・・・

 ごぶさたしております。

 ものすごく些細な揚げ足取りで恐縮ですが、

五番街さん曰く、
> 12使徒(というよりはその中心であったパウロ)

 パウロは、12使徒ではありませんよ。
 思うに、12使徒の中心であったペテロ(初代ローマ教皇)と混同なさっているのでは?

http://i.am/honn/


#1111 
夜なべ紳士 2000/09/09 05:41
ヴェニスの商人について

はじめまして、夜なべ紳士といいます

一応ヴェネツィアを専門にしているのでいくらか答えれる範囲で答えときますね
まず、なぜシェークスピアはなぜ『ヴェニスの商人』の舞台をヴェネツィアにしたかというと元ネタの設定をそのまま適用したからということになりますね。その元ネタというのが1378年セル・ジョヴァンニという人が書き1558年出版された『イル・ペコローネ』(ばか者)という中世イタリアの物語集で、ほぼそのまま引っ張ってきたからと言うしかないのかな。

では、なぜその本でヴェネツィアが舞台になったかと言うことを考えると、ストーリーから判断するに活気のある港町である必要があったとしかいえないのかなぁ。そうすると、1378年当時ヴェネツィアとジェノヴァのどちらかが舞台として選ばれざるを得なくなるのでしょう。ピサはこの時第一線から退いていましたし。では、ジェノヴァではなくなぜヴェネツィアかと言うとこれは皆目見当がつきませんね。

ただ、話をシェークスピアの『ヴェニスの商人』の16世紀に戻すといくらかでたらめな推測はできます。まず、エリザベス女王の侍医であるロデリゴ・ロペスがスペイン王フェリペ2世から金をもらい女王の暗殺の計画に参与したと疑われたと言う事件があります。この侍医はユダヤ系ポルトガル人でした。で、当時のイタリアを見るとジェノヴァはすでにスペインのお先棒担ぎになっていたし、それに劣らずイタリア全体がスペインのコントロール下にあり、唯一独立をまっとうしていたのがヴェネツィアとなります。ちなみに、『オセロ』も舞台はヴェネツィアですし、『ロミオとジュリエット』の舞台のヴェローナはヴェネツィア領であったのもあるいはスペインとの絡みからかとかんぐってしまいたくなる。まぁ、たまたまなのかもしれませんが(笑)

で、当時のイタリアのユダヤ人の状況ですがスペインから追い出されたユダヤ人が各国に流入したのですが、経済不況に喘ぐイタリア諸国がユダヤ人誘致製作を行います。ただし、国際ネットワーク、資本、技術を持つイベリア系のユダヤ人画素の対象でした。まぁ、しかしスペインのイタリア支配が強まるにしたがってそうしたユダヤ人も徐々にすみづらくなって、スペインの支配力が及ばないトルコやイタリアではヴェネツィアに逃げ込むと言う潮流となります。その意味で、『ヴェニスの商人』は当時の状況を反映しているのかもしれません。が、1571年以降、ヴェネツィア政府とユダヤ人共同体が契約して破格の低利5%で金融業が行われていたのでシャイロックの出る幕はありません。と、ついでに、まめ知識ですがゲットーの起源はヴェネツィアにあります。1516年ユダヤ人への一般民衆の反感を考慮して政府はユダヤ人をゲットーヌオヴォ「新鋳造所」と呼ばれる地区に隔離されたことによります。ちなみに、ゲットーは元々鋳造関連の職人とかが多く住んでいた地区だったからそういう地名がついたのだと記憶しています。まぁ、そのまんまですが(笑)

あ、なんだか、べらぼうに長くなってしまった(笑)



#1110 
徹夜城(テレビ欄はまめにチェックするのが習慣の管理人) 2000/09/07 23:24
話のタネに

見られる人ばかりではないとは承知の上ですが…
テレビ東京の今夜深夜(というか明日未明)に「ヘラクレス・モンゴル帝国の逆襲」を放送しています。イタリア製B級ハチャメチャ時代劇です。ヨーロッパにおけるモンゴル人像というのがどんな感じなのか、参考にはなると思います。チンギスハーンについては悪口を言ってませんけどね。ま、話のタネに関心のある方は見てみてくださいな。
テレビ東京は時々この手のB級マイナー映画をやっていて(日中にもやってる)、目が離せないところがあります(笑)。

>ミレニアムサミット
あの世界中の首脳勢揃いの記念写真、凄かったですねえ。名前と顔が一致したのは13、4人程度でしたけど(^^;)。我らが森首相はあれだけでも首相になった甲斐があったというものかな?お隣にキューバのカストロさんがいてなんだか不思議な図でした。斜め前に江沢民さんがいて握手なんかしてましたね。それにしてもあの配置はどうやって決めたのだろう?北朝鮮のことについては「史点」ネタですなぁ。
ところでなんでも金大中大統領がノーベル平和賞の候補になってるとのこと。もっともカーターさんやクリントン大統領も候補に挙がってるようで。まぁ過去にも日本の佐藤栄作さんがもらっちゃったりと、選考基準がよく分からない賞ですが。



#1109 
徹夜城(ちょっと更新を済ませた管理人) 2000/09/07 00:25
「明治天皇〜」のデータ追加しました。

先日見終えた「明治天皇と日露大戦争」のデータを「歴史映像名画座」に追加しておきました。
それにしてもこの後新東宝は「明治天皇と日清戦争」「明治大帝と乃木将軍」「皇室と戦争と我が民族」など物凄いラインナップを連続していくんですねぇ。とくに最後の奴にいたっては神武天皇まで出てくる(汗)という極めつけの皇国史観映画だったそうで…あ、神武天皇も嵐寛寿郎だそうです。
果たしてこれらがDVDで出るのかどうか(^^;)。ビデオ化されているのは知ってるんですが。なんかここまで来ると怖いものみたさって感じもありますねぇ。

>ユダヤ人話。
うーん、これはホント、先回の「逆説の日本史」は読んでおくべきでしたね。これは読んだ+αさんの補足をお願いしたいところで。たぶん被差別民が倭寇に入っていたというくだりから「差別される人々」の話題になり、芸能民の話から「農業中心主義」の話になっていきましたから、その流れでユダヤ人の話を持ち出しちゃったんじゃないでしょうか。その伝でいけば必ずしもヒトラーのところまで視野に入れていたかどうかは怪しいかな?と思うところ。
実のところヨーロッパにおけるユダヤ人迫害ってのは純粋に「異分子排除」という人間の本能的なところに根ざしているんじゃないかと僕などは思っているところでして、宗教的な動機付けは後からくる部分が多いような気もしてます。



#1108 
NX 2000/09/06 23:48
見つけてしまった・・・

この間図書館で「歴史群像」を読み返していたら、大戦途中の昭和18年以降、陸軍少年飛行兵が郷土訪問飛行を許されていたという記事を、見つけてしまいました。小林よしのりは正しいぞ(笑)。



#1107 
五番街 2000/09/06 15:35
ユダヤ人の迫害

投稿を仕上げたとたんに、どういうワケか足でコンセントをけっ飛ばして、コンピュータの電源が切れ、全て書き直すはめになりました(ちょっとつらい)。

長谷川さんのご発言のように、ユダヤ人(ユダヤ教徒)がキリストを殺した、として、ユダヤ人の迫害の根拠にしたことは、歴史的な事実ではないだろうかと想像します。

もともとは、+αさんが指摘した【井沢氏はユダヤ人迫害の理由を、ユダヤ人のキリスト殺害に求めています】というについて、井沢サンの具体的な発言も分からないまま、議論が勝手な方向に進んでいるのですが、このご指摘から、井沢サンはヒトラーによるユダヤ人虐殺を視野に置いているとも考えられますね。

ヒトラーのユダヤ人虐殺の特色は、ユダヤ人という定義を人種に絞っていることで、ユダヤ教徒であるか否かは問題にしていないことです。ヒトラーはたしか、16分の1(あるいは32分の1)のユダヤ人の血が混じっているものをユダヤ人として強制収容所送りにしたため、むろん、ユダヤ人のキリスト教徒も犠牲になっています。

ドイツでは、ヒトラー以前から、キリスト教系政党もユダヤ人に対して敵視していますが、その理由として「ユダヤ教徒」であることを挙げ、キリスト教に改宗した者は対象になっていません。ユダヤ人が迫害の対象になったのは、このように異教徒であったという理由の他に、この流浪の民が各国に流れ込んで最貧困層を形成し、犯罪や不正行為を重ね、社会不安をもたらしたこと、あくまで少数者で政治的に無力であったこと、ナショナリストから格好の標的になったことなどがあると思います。

井沢サンの発言の真意が良く分かりませんが、どうも、キリストがユダヤ人であったことや、ヒトラーによって人種による「ユダヤ人」の虐殺が行われたことなどが、思考のプロセスから抜け落ちているように思えてなりません。

さて、
>キリスト教徒である者が新約聖書を読まない(あるいは、識字率が低かった時代においては、
>その内容を知らない)ということはちょっと考えにくい

と私が書いたことについてですが、いったん投稿した後に、訂正しようと考えたのですが、この掲示板には削除機能がないことと、考え方によっては間違いとはいえない、と考えて、まっいいか、と放置しました。

長谷川さんがご指摘のように、一般人が聖書を読むようになったのはルターのドイツ語訳聖書や英語訳聖書が完成してからのことで、それまでは、聖職者がラテン語訳聖書を読んでいたに過ぎませんね。

しかし、聖職者は信者に対して聖書の内容を説明していたにちがいないだろうし、たとえば「聖地エルサレム奪還」を目的とした7次(または8次)の十字軍に参加した兵士は、聖書の内容を知っていたと思います。

もっとも、今日の私たちからすれば、キリストが称した「神の子」の「神」は、当時のユダヤ社会の神、すなわちユダヤ教のヤハゥエであったと考えるのですが、彼らは、単にキリスト教の「神」であり、キリストや使徒などは、ユダヤ人ではないと解釈していたのであろうと思います。

ではでは。




#1106 
長谷川@望夢楼 2000/09/06 01:28
正誤表

×宗教革命
○宗教改革

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#1105 
長谷川@望夢楼 2000/09/06 01:26
ふたつの「ユダヤ人」

 十字軍戦争以前のローマ・カトリック教会の方針は、
「キリスト教徒にとってユダヤ教徒は,イエス殺しの罪深き人であることによってイエスの教えのまことを証明する生き証人であり,したがって彼らの信仰を寛恕し,彼らの生命を維持し,その宗教儀式,墓地,シナゴーグを保護することが必要である」(平凡社世界大百科事典の「ユダヤ人」の項、執筆=下村由一)
というものだったようです。

 ということは、裏返しに取ると、中世には、ユダヤ教徒(「ユダヤ人」ではない)に対する差別意識を理屈付ける(こじつける)ために「キリスト殺し」が持ち出された、という可能性は考えられるのではないか、と思います。
 ……というより、確か言説としては中世に存在していたと記憶しているのですが……ちょっと確認が取れません。

 そもそも「ユダヤ人」というから話が変になるのであって(これは皆様ご指摘の通りです)、「元ユダヤ教徒だが、キリスト教を創始して非ユダヤ教徒になったイエスが、ユダヤ教徒に殺された」「元ユダヤ教徒だが、キリスト教に改宗して非ユダヤ教徒になった弟子たちが、キリスト教を広めた」と解釈れば、それなりに中世キリスト教会の理屈としては成り立ちます。(もちろん、実際の歴史的事実の理解としては不適切なんですが。)

 あと、

五番街さん:
>キリスト教徒である者が新約聖書を読まない(あるいは、識字率が低かった時代においては、その内容を知らない)ということはちょっと考えにくい
 (少なくとも宗教革命以前の)ローマ・カトリック教会では、原則として聖職者以外は聖書を読みませんでした。

 ところで、「ユダヤ人」といっても、実は、大別して二つの系統があります。
 ひとつは、ラディノ語を話す少数派の「セファルディム」。中世以降主にイベリア半島に居住、1492年にスペインを国外追放されたあとは、イスラム圏や西ヨーロッパ諸国に移住し、次第に周辺諸民族と同化していったグループ。
 もうひとつは、イディッシュ語を話す多数派の「アシュケナジム」。中世以降主にドイツに居住し、のち東欧諸国、さらに西欧諸国へと拡散していったが、或る程度の独自文化を保ち続けたグループ。
 ちなみに後者の大部分は、ヘブライ人とは直接つながりのない、ハザル人(6-9世紀頃に黒海・カスピ海北岸にハザル可汗国を築いた民族。9世紀初頭にユダヤ教に改宗した)の子孫だといわれています。(確か、『アシモフ自伝』の最初の方にも、「自分はアブラハムやモーセたちとは血縁的に関係のない、ハザル人の子孫なのかもしれない」といったような記述があったような。)
 ……まあ何かというと、古代ユダヤとは血統的にも全く関係のない「ユダヤ人」も多数存在する、という話です。

#ちなみに、これがユダヤ陰謀論者の宇野正美氏の手にかかると、前者が日本人と同祖のいいユダヤ人で、後者が悪のニセ・ユダヤ人ということになってしまうらしい。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#1104 
ほしむら☆てるき 2000/09/06 01:16
危ない息子

ブッシュJrの迷言、
某ニュース番組では、直訳されていました・・・
ジョージ-A-H-ブッシュ、という風に呼ばれかねないですね。
管理人様、ふさわしくないと思ったら削除、または訂正して下さい。
しかし、これ以上の内容はこの掲示板の品位を下げるので書けませんです。



#1103 
徹夜城(日中自宅であれこれやってた管理人) 2000/09/06 00:26
ブッシュ・ジュニア…

やっちゃいましたね。前から言動に危なっかしいところがあった人ですが(以前「史点」ネタになってます)、ありゃーかなりの大爆弾。「神の国」とか「三国人」よりダイレクトで分かりやすいですしねぇ(^^;)。
当初圧倒的に優位のはずが先月で一気にゴア候補に逆転されてしまったところへこの騒動。当然の如く「史点」ネタにしますので(二度目の栄冠!)ここでは簡単に触れる程度にしますが、TVにも流れて大騒動になり慌てたブッシュ陣営のスポークスマンのコメントが笑えた。「私的な会話で公的な発言ではない」だそうで。そりゃまぁ公的な発言であの単語は使わんでしょう(笑)。
ところで問題の単語ですが、日本マスコミでは「クソ野郎」「大馬鹿野郎」と表現が分かれてました。原文は「アスホール」だったそうですが…。あんまり書くと掲示板の品位を落とすかな(^^;)。
ニュースをネットで知った直後にアメリカのニュースサイトをいくつか回ってその瞬間の映像(リアルプレイヤー用)を見たのですが、問題の単語部分には「ピーッ」と警告音が入ってました。日本のニュース映像ではそのまんま流しているのが面白いところ。

この手のことは大きく響くアメリカ社会。ブッシュ・ジュニアはますます窮地に追い込まれちゃいましたね。もっともクリントンのこともあるので最後まで分かりませんが。しかしあの調子で恒例のTV討論がクリアできるのか心配ではありますね。



#1102 
徹夜城(今日は何やら肌寒さえ感じる管理人) 2000/09/05 12:09
ユダヤ鼻といえば

思わぬ所からユダヤ人の話題がいろいろと広がってきてますね。そう言えば先日の「世界ふしぎ発見!」でリトアニアを取り上げ、杉原千畝を大きく取り上げていましたね。

「ユダヤ鼻」といえばスティーブン=スピルバーグ監督のことが思い出されます。僕などにはそれほどそういう「鼻」だと気がつかないのですが、ご本人は子供時代に自分の「ユダヤ鼻」に強烈なコンプレックスを持っており、寝るときにテープで鼻を固定して矯正しようと試みたというエピソードを聞いたことがあります。彼の母親はユダヤの戒律にルーズで禁じられている料理などもよく食べていたそうですが、スピルバーグ監督自身は最近はむしろより厳格な「ユダヤ人」たろうとして、子どもたちにもそう言う教育をしているようですね。
ダスティン=ホフマンもユダヤ系ということをかなり意識していたようで、駆け出し時代に「俺はユダヤ人のジョン=ウェインになる」とか言っていたような(ジョン=ウェインじゃなかったかもしれないですが)。
僕が専門HPまでやっているSF作家アイザック=アシモフもユダヤ系なんですが、言われてみればそういうお顔なのかもしれません。



#1101 
五番街 2000/09/05 04:37
RE:ユダヤ人とユダヤ教徒

ユダヤ人の相貌については、今日でも相当程度識別が可能です。非ユダヤ人がユダヤ人を相貌によって見分けることについては、典型的なユダヤ顔があり、こうしたユダヤ人は簡単にわかります。さらに相貌以外にも宗教的なユダヤ人は独特の服装をしたり、髪の毛を編んだり、そこまで徹底していない場合でも、小さな帽子に似たキャップを頭にのせていることからも識別できます。

しかし、私にとってはそれ以外のユダヤ人を識別するのは困難です。これは、私にとってユダヤ人と非ユダヤ人を識別することにそれほど興味がないこともあるのですが、ところが同様の考えを持っている妻のマリーでさえ、相当程度わかるようで、アメリカ人の友人のなかで誰それはユダヤ人だ、というようなことを教えてくれることが多くあります。また、ある小学校で、ハニカ(クリスマスと同日のユダヤ教の祝日)で学校を欠席する予定の児童を集めたところ、どうしてもユダヤ人には見えない児童もいたので、教師が両親に確認したというハナシもあります。このハナシは、児童がユダヤ人(厳密にはユダヤ教徒)であることを自主申告した後に、教師が各児童の顔つきから、申告の真偽の確認を行っていたことを示しているワケです。このように、非ユダヤ人およびユダヤ人は、相貌からユダヤ人を相当程度に識別していると思います。これはアメリカでのハナシですが、ヨーロッパでも同様ではないかと思います。

ユダヤ人とユダヤ教徒が同一ではないのは論理上正しいことになるのでしょうが、非ユダヤ教徒のユダヤ人は今日においては多く存在しても、以前にはきわめて少数ではなかっただろうか、と考えます。

日本人の場合、キリスト教徒であろうが仏教徒であろうが、無宗教であっても、嗜好や慣習、考え方が共通しており、アイデンディティーが崩れるということはないと思うのですが、ユダヤ人の場合、宗教と日常生活が分かちがたく結びついていました。ユダヤ人としてのアイデンティティーは、ヨーロッパ各国の社会においては、ユダヤ教の規律にもとづく慣習・生活様式を維持しない限り失われると考えられます。具体的に言えば、キリスト教徒となったユダヤ人は、ユダヤ教の祝祭日や日常生活での規則、規律も捨て、キリスト教を基盤とする規則・慣習を守ることを意味し、ユダヤ教を基盤として成立しているユダヤ人社会から離脱することになって、血統としてはユダヤ人であっても、「ユダヤ人とはいえない」存在になると考えられます。

ちなみに、現在のイスラエルの国民は、他国のユダヤ人に比較すればユダヤ教の信仰が希薄になっているのも、ユダヤ民族の国家では、日本人のように宗教による結びつき以外にアイデンティティーを維持できるからであろうと思います。

なお、キリスト教が非ユダヤ社会に伝播したことに関しては、12使徒(というよりはその中心であったパウロ)が、非ユダヤ人社会への布教活動を行うことを「神」の意思であると解釈したことが直接的な理由です(ただし、この解釈自体は当時のユダヤ教の律法に違反する行為ですが)。つまり、キリストを「神の子」として信仰する立場を「選民」と呼ぶならば、当時においては、「選民」とユダヤ人であることは矛盾・対立する考えではなかったと思います。(なお、預言者は、神のお告げを伝える者という意味で、キリストを預言者と見なしているのがユダヤ教です。キリストは当時においては、彼の奇跡や教えによって信徒を得ており、おそらく信徒は、キリスト自身に言うように「神の子」として彼を見ていたのであろうと思います。キリストが「神」とされたのは、後年のミケーヤの公会議で三位一体説 - 父なる神と子なるキリストと聖霊が同一であるとする説 - が採用されて以降です。)

おそらく、初期キリスト教はその後、ユダヤ教徒を吸引できない方向に発展し、現在のキリスト教が形成されて、ユダヤ教徒と水と油の関係になったと考えられます。

最後になりますが、もとに井沢の発言について考えると、手っ取り早く言えば、井沢の無知があらわれたものだ、と考えればそれで十分で、こんなに時間と労力を費やして考えるほどのことではないのかも知れません。





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