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#900 
中西豪(朝鮮「前」近代史研究者) 2000/06/16 16:26
「38度線」は後知恵でしょ?

 日帝時代、平時は朝鮮半島駐屯の日本陸軍(朝鮮軍)は京城と羅南の二個師団のみでしたが、太平洋戦争の敗色が濃厚となり、本土決戦の準備が進められるなかで、それと呼応して増強されていきます。しかし、世界情勢の変化により、その防衛計画は南北両正面を想定しなければならなくなりました。
 大本営は、米軍が沖縄のつぎに進攻してくる予定地の一つに、済州島を想定していました。そこで、この島を死守するために陣地構築がなされ、歩兵三個師団と一個独立混成旅団からなる第58軍が守備につきます。済州島が陥落すれば、つぎに釜山付近あるいは群山付近が米軍の進攻地となると見られたため、朝鮮半島の南部に部隊は重点配置され、歩兵四個師団と一個独立混成旅団、それに釜山と麗水の両要塞を指揮下に置く第17方面軍が建制されました。
 しかし、この頃すでにソ連邦の重圧はひしひしと感じられるに至っています。日ソ中立条約不延長の通告後、ことにドイツ第三帝国降伏後、ソ連邦軍の東方移送は積極的になります。昭和二十年五月末の大本営命令は、第17方面軍は南方から進攻してくる米軍にそなえ、朝鮮北部の部隊は関東軍の傘下に入ってソ連邦軍にあたることが示されたのです。七月、咸興に歩兵二個師団と一個独立混成師団からなる第34軍が新設されます。
 ソ連邦軍の満州侵攻時に朝鮮半島北部にあったのは、この第34軍と、満州から南下してきた関東軍麾下の第1方面軍のそのまた麾下の第3軍麾下の一個歩兵師団でした。第34軍の編制内の独立混成第133旅団は、じつはまだ新京から転進中です。
 以上のように、「関東軍が北朝鮮を管轄した」というのは、戦争末期のごく一時期、対ソ連邦軍作戦計画の慌ただしい状況のことであり、「38度線」が明確な軍境界線とされたようなことは、不勉強にして見いだせません。「38度線」は、なんとかしてソ連邦軍の南下をくい止めようとする、ワシントンの国務・陸軍・海軍三省連絡調整委員会が、大雑把に朝鮮半島の地図に引いた一線(その前に40度線あたりを提示したけれどスターリンが難色を示した)、ということが「歴史的事実」デハナイノデスカ?





#899 
管理人さんに返事をいただけて喜んでいる一ファン 2000/06/16 11:34
これからも楽しみにしています。

昨日お知らせしたときは、掲示板を、上方にたどることができず、どんなホームページか分かりませんでした。
南北朝鮮の人々が、お互いの首脳の、にこやかに歓談する姿を熱く見守っているのに、
冷たい視線で感想を書く人ばかりなので、「何だろうこの人達は」と思っていました。
「北朝鮮を『悪人』として押し込めておきたい。」という感情が沸々としているようで・・・。
きょうページのトップを見ることができました。ブックマークは削除しました。
憎悪と歴史捏造のページだったのですね。ネット内では殆どロムに徹してますので、
不愉快なものは覗きたくありません。

話は変わりますが、私も映画が大好きなのですが、
この十数年、映画館には、年2回ぐらいの割合でしか行っていません。
家庭を持ち、子供ができ、なかなか自分の時間がとれなくなったこと、
高すぎる入場料、引っ越した町に映画館がない、などが重なっての結果なのですが、
生来の出不精と、夜が苦手であることが最大の原因かもしれません。
数少ない、映画鑑賞を有意義なものにするためにも、ここを贔屓にしたいと思いますので、
弛まぬ更新をお願いいたします。
では。



#898 
徹夜城(今日は某SF映画を見ていた管理人) 2000/06/15 23:48
グラディエーターを早くみたいぞ(明後日公開)

>一ファンさん。
情報ありがとうございます。僕もつい先程からネット調査を始めたら同じ情報にぶち当たりました。で、よく見たら情報を書き込んでいる方は、一ファンさんが紹介されている方と同じでした(^^)。ということはあの掲示板か…(あ、いいです、分からない人は分からないままで)
実は僕は初耳だったという事に加えて、日本軍が管轄を「38度」なんていう緯度で切る趣味があったということにいささか驚いたのです。朝鮮北部を関東軍が管轄していたような記憶はあったのですが、まさか38度で切っていたとは…
手元にあった日朝関係史本によるとアメリカとソ連は8月10日ごろに38度線を境界にして占領することに合意したとあるだけで、なんで38度線だったかは書いてなかったんです。
このへん、軍事と朝鮮近現代史に詳しい方、フォロー願います。私の周辺には多いはずなのだが(笑)。

>アール・ケイさん
ちなみに森首相、今日千葉県で街頭演説して、南北首脳会談に触れ、「2つの民族が…」という表現を連発された由(ニュースステーションでやってました)。言葉の定義というモノをよくご存じないようです。金正日さんは「キムチ」の日本発音までやったというのに!(笑)
ギャグのセンスもまだ金さんの方がうまいんじゃないでしょうか。
それにしても最新の「史点」は大変です(^^;)。

ところで、以前にも書いた「グラディエーター」の前評判が良い。久々のローマ史劇(?)、期待が大きくなってきました…ってあんまり期待するとつまらなく感じたりするもんですが。
歴史とはなんの関係もないですが、今日たまたま見た火星モノの映画はつまらんかったなぁ。



#897 
近頃過激なアール・ケイ 2000/06/15 21:33
♪嫌悪は続くよどこまでも

こうして日本はまたタイミングを逸したのでしょうね。
ロシア崩壊前夜もそうでした。あの時、大局が見える政治家がいたのなら、大胆な提案と引き換えに北方領土の返還を受けることが出来たように思います。あれはワン・チャンスでした。
拉致疑惑はもちろん極力早く解決されるべき課題ですが、それにこちらが拘れば拘るほど、「北」との国交正常化は遅れ、日本は極東において政治的に孤立することでしょう。
これはもう一刻も早く森首相閣下に北朝鮮に行っていただき、得意の八方美人型挨拶で金正日国防委員長(だっけ)に気に入られてもらいたいものです。私、このお2人きっと仲良くなるような気がします。(90%は冗談ですが10%は本当にそう思います) 頭の中が数十年前で止まっているのも同じだし。金さんの方が少し現代に近いかな(笑)。
どうしても辛い言い方になっちゃうんですが、かつてニクソン訪中に慌てふためいた頃と、または独ソ不可侵条約(でしたっけ)に「欧州政治情勢は分からん」といって内閣が総辞職した(でしたよね)頃と、この国はちっとも進歩しとりませんね。右だの左だのいう前に、国際情勢分析能力のある人間がいない(いてもその人の言が政治には反映されない)のでしょうか。
まあ選挙だと内向きになるのはどこの国でも同じですけどね、我が国はずっとですから。

ああ、またくそ真面目なこと書いちまいました。いかんですねー。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#896 
一ファン 2000/06/15 10:19
38度線の歴史

>戦前、朝鮮半島北部は関東軍が、南部は日本軍の
朝鮮駐留軍が管轄していました。その境界線が38度線です。敗戦後、朝鮮半島の
管轄を巡ってアメリカとソ連が対立し、妥協案として38度線による分割管理が
行われました。

他の掲示板からの引用です。ko()氏の投稿です。
ネット内を徘徊していて偶然見つけたので、何の掲示板かもわかりません。
正確な情報なのかもわかりませんし、これ以上詳しいこともわかりません。
すいません。



#895 
徹夜城(会談ネタでギャグを思いついて誰かに先を越されないか心配している管理人) 2000/06/14 23:49
Re:歩いた! 笑った! しゃべった!

>ななさん
なんか凄くこのタイトルに同感したので、そのまま使わせていただきました(^^)。
北京に行った時点で「わりとまとも」と思ったのですが、昨日今日で「これはかなり細かい気配りをする人かもしれない」と感じました。そして案外「飾りもの」ではない実権をちゃんともった権力者と見受けました。
「細かい気配り」というのは、これは先ほど車のラジオで聞いた話ですが、初日は金正日総書記の周りに北の取材陣がフィルム(!)を回していて音がうるさく、肉声が韓国側にハッキリとは聞こえなかったんだそうですね。そしたら今日はそのフィルムが回っておらず、よく肉声が韓国のテレビにも聞こえたわけです。どうも金正日さんが今日言っていたように、「昨夜遅くまで南のテレビを見てい」て、自分の肉声が聞き取りづらいことに気が付いたんじゃないかと言うんですよ。ホントにそうだとしたらこれは相当に「細かい気配り」の人と言えましょう。
この人、以前から韓国や日本のテレビを見ているとの噂はありましたが、ご本人の口で確認できた形です。
映画ファンだそうなので、ぜひ「シュリ」の感想を聞きたいもんです(^^;)。絶対見てると思うんだけどな(アクション映画好きだそうです)。まさか影響されたとか…(見た人はおわかりかと。僕もまさかあんな事態が実際に起こるとは思ってませんでした)。

統一の話ですが、僕が考えるところ最善なのは「EU」方式。政治的には別の国家として緩やかな連邦(あるいは二重国家)をまず作り、やがて経済を改革して統合していく。「EC→EU」の方向が一番混乱が無いんじゃないかと。とにかく慌てないことですね。
つくづく各種映像を見ていて思ったんですけど、通訳が要らない首脳会談なんですよねぇ…。この点に関してはEUよりは時間がかからないでしょう。
となるとまず在韓米軍の存在理由は無くなってしまいます。実際、先日出た米国防総省の21世紀初頭予測でもこのシナリオが入っていました。

ところで。ここには朝鮮史にも詳しい方が出入りしてるんじゃないかと思うので質問を。
帰宅してから聞いたのですが、今日の「ニュースステーション」で「日本統治下、関東軍が38度線以北を、以南を朝鮮軍が管轄していて、それがそれぞれソ連とアメリカに降伏したので、分断のラインが決まった」という趣旨の発言があったようです。僕の父が驚いていたのですが、僕も驚きました。とりあえず初耳の話なので…どなたか確認できませんか?僕も手元にあるものを一冊だけあたりましたが、そんな話は出ていなかったです。どうもちと出来過ぎの印象が…。



#894 
なな 2000/06/14 23:25
歩いた! 笑った! しゃべった!

金正日総書記を見てると、まるで赤ちゃんの成長を見てるようなほほえましい気分に
なりません?(笑) こんなこと言ったら国家反逆罪ものかしら、あちらでは。
思っていたよりフツーな人じゃん、という印象ですが、皆さんはいかがですか。
それでも心のどこかで「これってホンモノかなぁ」って思いが抜けないのよねー。
徹夜城さんに質問していいですか?
一挙に「統一」ムードが高まってますけど、21世紀に両国の関係が改善されるまでは
想像できるんですが、ならばどういった体制で「統一国家」になると予想されます?
私はこれまでの東欧諸国みたく独裁政権が倒されることでしかあり得ないと思っていた
から、今回の祝賀ムードには?です。離散家族の方々が会えるといいなとは思いますが。



#893 
徹夜城(まだ自宅にいる管理人) 2000/06/13 11:09
握手

…うーん。凄い場面だったように思う。
つい先ほど、金大中大統領が平壌空港に降りましたが、なんとタラップの下に金正日総書記が立っておりました。ご本人が出迎えるとは韓国でもほとんど予想されていなかったとのこと。
このところの動きを見ていると驚くことではないのかも知れないですけど…とりあえず北朝鮮がかなり「本気」であることはよく分かります(それだけいろいろと追いつめられてるってことかも知れませんが)。



#892 
徹夜城(今日はちゃんとやるんだろうね、会談はと心配している管理人) 2000/06/13 09:08
今日は歴史的な日になるといいですね

>五番街さん
>文脈からすれば、清を倒して成立した中華民国が、みずからを「支那」と呼んだと
>解釈できると思うのですが、私が無知なためでしょうか、その事例を知りません。
>孫文(など)が手紙で「支那」をつかった例があるようですが、これとも違うようですね。
>すみませんが、その例を教えてくれませんか。

いえいえ、僕が言いたかったのはまさにこの孫文のケースなのです。まだ清を倒す前の段階なので「清」に対抗する意味で使ったものじゃないかと。
中華民国成立以後に「支那」を使ったケースを僕は知りません。むしろ日本に「支那」を使ってくれるなと言い出すわけです(とするとこの時点で中国は「支那」を使いたくなかったことになりまして、面白いところ)。しかし日本は頑強に「支那」にこだわりました。やっぱり「中華」を使いたくなかったんだろうなあ、と思います。あの「二十一ヶ条要求」も写真をみたら日本側は「支那共和国」という表現を使っていました。
そういえばJAPについてですが、田中健夫氏は「倭寇」で「倭もJAPみたいなものだ」と書かれていたような…僕個人はちょっと違うんじゃないかと思ってますけどね。

>ななさん
お父上の話を見ていて思うのですが、やはり戦前の国家教育の凄まじさ、ってことかも。小学校二年間でも相当叩き込まれちゃうんでしょうねぇ。僕の父は「皇紀2600年」の生まれなんですが、学校上がる前に終戦になったのでまるでそういう記憶がないようです。
ところで前にも書いたことですが、自民党のリーダーの一人、加藤紘一氏もお名前から察するにこの世代でしょう。「八紘一宇」の世代ですね。

それにしても南北首脳会談、大丈夫だろうなぁ。ホント冷や冷やさせてくれます、平壌冷麺(爆)。



#891 
五番街 2000/06/13 06:39
RE: 言葉

横レスにも関わらず丁寧に応じていただき感謝します。ー>徹夜城さん

・ 要は「蔑称」とか「差別語」の定義は使った人の意図と言われた方の受け止め方で
  決まるんじゃないかということです。

そうですね。もうすこし考えれば、このうち、言われた側の受け止め方が重要視されると
思います。これとはちょっと違うようですが、差別語を考えるうえで、JAPがなぜ日本(人)
の蔑称になるのかという問題は考えてみれば、なかなか面白いのですが、今後機会があれば
書くことにします。

ところで、

・「支那」だって以前中国人が自らすすんで言った時期もあるのです(清などの国号に
  対抗する意味もあったみたいです)。

文脈からすれば、清を倒して成立した中華民国が、みずからを「支那」と呼んだと解釈できる
と思うのですが、私が無知なためでしょうか、その事例を知りません。
孫文(など)が手紙で「支那」をつかった例があるようですが、これとも違うようですね。
すみませんが、その例を教えてくれませんか。



#890 
なな 2000/06/12 22:42
森さんと同い年♪

・・・なんですね、うちの父上。
「とても同い年の発言と思えないでしょ。それとも世代的に皆あーなの?」
と、聞いたら、
「半分ぐらいはね」
と、意外に高率な答えで驚いてしまいました。森さんみたいな人はごく少数かと思ってた。
「小学校(国民学校よね?)二年までは毎日東に向かってお辞儀してたんだから」
「そんなねー、終戦時に中学ぐらいだったら分かるけどさー」
・・・ってこのあたりの私の解釈は、以前「三国人」が話題になった時に書きましたよね。
んでも、もっと下の年代の人たちにも意外に根深く残っているものなんですね。発見でした。



#889 
徹夜城(仕事から変えるなりパソコンに向かった管理人) 2000/06/12 16:27
言葉

>五番街さん
「使い方によって」って表現はちょっと不適当だったかもしれませんね。要は「蔑称」とか「差別語」の定義は使った人の意図と言われた方の受け止め方で決まるんじゃないかということです。
「支那」だって以前中国人が自らすすんで言った時期もあるのです(清などの国号に対抗する意味もあったみたいです)。現在「チャイナ」にさほど抵抗感がないってこともありますしね。ただ日本人でこれをわざわざ言う場合、そこに「中国と呼びたくない」という意図があることが多いわけです。そしてそれを受け止める中国人はその字面のこともあって「蔑称」と感じるわけでしょう(字面といえば最近「支那」の意味を絡めたトンデモ歴史本をみつけました)。
その一方で「支那そば」「東シナ海」のようにべつだん意図もなく使ってるケースに僕は「差別」は感じません。
「三国人」にしてももともとは単純に「第三国人」ということでした。戦後の混乱期に特に朝鮮人に対して畏怖と蔑視のないまぜになった意味を込めて「三国人」が使われたわけで、これにも発する側と受け止める側の思うところが問題になるわけです。
「チノ」については僕もその使われ方については良く知らないんです。「史点」で書いたようにテレビでチラッと紹介しているのをみただけで。

ちょっとずれた話題になるかもしれませんが、変なところで国粋的になる僕などは「JAPAN」と言われるのも正直言えばヤなんです(笑)。でも日本人は自ら大喜びで「JR」「Jリーグ」「JA」などと使っちゃう訳で、これも受け止める側の問題でしょうね。アジア大会で「NIPPON」というプラカード掲げたことがあったような気もしますが、オリンピックではやはり「J」で登場します。



#888 
五番街 2000/06/12 14:58
徹夜城さんへ

ちょっと、横からでてきましてすみませんが、質問させてください。

・「チノ」の件ですが、それこそ「支那」「三国人」同様、使い方によっては蔑称とは言えません。つま
るところどういう文脈と意図を持って言われたかが問題になるかと。

「チノ」については私は知識がありませんので、なんとも言えないのですが、「支那」や「三国人」が文体や
意図によって、蔑称になる場合、ならない場合って具体的にはどんな場合が想定されるのでしょうか?



#887 
徹夜城(史点を更新した管理人←ひねりなし) 2000/06/12 01:06


>アール・ケイさん
亀井発言は僕も耳にしました。
思ったんですけど、やっぱ日本の政治状況って江戸時代あるいは戦国期と大して変わってないじゃないかと思うんですよ。選挙区ごとに昔の藩だと思えばけっこう状況は似てくると思います。世襲化も進んでますし。

>漏子さん。
「史点」ごらんいただいているようで、どうもです(^^)
フヒモリ氏の件ですが、月並みな表現ですけど「事は単純じゃないな」ってとこですね。ある段階の国家体制では「開発独裁」の方が結局国全体の発展のためには良かったりするのは事実ですし。あぶなっかっしい議論とは思いつつ…。
韓国でも朴正煕の評価が結局高かったりするそうですからね。戦後日本の自民党政権だってある種の「開発独裁」だったと言えます。近ごろの中国なんかもそういうあたりでしょうか。

「チノ」の件ですが、それこそ「支那」「三国人」同様、使い方によっては蔑称とは言えません。つまるところどういう文脈と意図を持って言われたかが問題になるかと。その点、あの場面でのトレドさんの使い方は明らかに人種的敵意を煽る扇動でしょう。
あのトレド氏ですが、ちょっとフヒモリ政権の強気ぶりに焦りを感じて、「扇動」という手を使ってしまった印象があります。あれは致命的なミスだった気もしますね。それまでトレド氏に集まっていた内外の支持が、暴動に近いデモとかあの集会のアジり方でかなり逃げてしまったような気が。

で、今週の「史点」の更新を一時間ほど前にしました。今回は「歴史」ネタが比較的多いかな、と。
そういや前回の「史点」で書いた予測がやや当たってましたね。週刊文春で鳩山民主党党首のちょっとしたスキャンダルネタが出ました。内容はべつだん目新しくなかったけど広告にはデカくでますからね。もう一つ、この号の広告で「土井さんには分からない男の一冊」とかいう見出しが躍ってますが、これも凄い。何かと思ったら田宮模型の本の記事なんですよ。その記事の最後の一行に「戦争絶対反対の土井たか子さんには分かるまい」とかいう唐突な一文が出てきます。本編とはほとんど関係なし。文春って前からこの手の意図的見出しをよくやってますからなぁ(笑)。



#886 
漏子 2000/06/11 23:48
アルベルト・フヒモリ氏

こんにちは。中国史MLでお世話になってます。(「骨鬼」の件)

ここは時々ROMしてましたが、「史点」でペルーの大統領選が
どう取り扱われるか、気になってました。なかなか悩ましい
問題と思います。民主主義という原則をすれば、彼の独裁的手法
は容認できないが、しかし現実的にはなかなか良い統治の実績が
ある訳ですし。

また反フヒモリ側の人種主義は気になるが、かといって「日系人
だから」彼に同情的というのもやはり人種主義といえます。
しかし「チノ」という言葉は、彼の支持集会でも使用された
らしいので「蔑称」とは言えないでしょう。そう感じる事の方に
問題があるといえませんか?




#885 
士農工商アール・ケイ(放送禁止?) 2000/06/11 22:42
亀井よ、百姓町人で悪かったな!

ついに私、ぶちぎれました。
森(もう呼び捨て)の「銃後」発言などほっといて、亀井どこかシズカやねん政調会長の発言には激怒しております。連立政権について「過去にけんかしたことにこだわるのは、百姓町人のやること。われわれが侍とまでは言わないが、国家のために何をなすかと言うことで議論し…」とやらかしたそうな(朝日新聞より引用)。はい、私は身分制度があれば農民の出自である。今は町人だろうか。確かに日夜自分の生活に精一杯で国家論などぶつ余裕もないけれど、自分の野望の為に昨日の敵を持ち上げたり今日の味方を陥れたり、そんな人間の風上にもおけないようなことはしたことはない、アンタたちみたいに。お前らが侍とはよくも言いも言ったり、盗人猛々しい、聞いて呆れてあごがはずれたわい。別に夜盗、じゃなかった野党がまともなどという気もないが、てめえら増長するのもええかげんにせい!

いささか品格に欠ける発言、申し訳ありません。「責任者出て来い!」の人生幸路師匠ならオカーチャン(相方の生方幸子師匠)に「この泥ガメっ」と叱られるとこでしょうね。でもちょっと酷すぎですね。戦前というより幕末の幕僚ですよ、こりゃ。うがった見方をすれば農民票があまり恐くなったということなんでしょうか。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#884 
徹夜城(日曜だというのに仕事をしていた管理人) 2000/06/11 14:38
歴史映画のことなど

今日は塾で受験生用のテスト監督なぞしておりました。社会の問題で「義満は倭寇のとりしまりとひきかえに貿易を行った。この時の中国の王朝の名を答えよ」ってのがありました。
受験用の授業だから倭寇と勘合貿易のことをこう教えてますけど、正直なところ実態とはたいぶ違いますねぇ。あれは「朝貢」なんだとちゃんと教えるべきだと思ってるんですけどね。

>ななさん。
「チベットの七年(私だったら訳しますね)」は見逃しました。そのうちビデオで借りて観ようかな。監督のジャン=ジャック=アノーは「人類創世」とか「薔薇の名前」など歴史物をけっこう撮ってますね。同じくダライ=ラマを描いた映画としてはマーチン=スコセッシ監督(「タクシードライバー」が有名ですが個人的には黒澤の「夢」のゴッホ役)の「クンドゥン」もありますね。こちらも未見ですが、確かそろそろビデオが出ているはず。
ただ僕は欧米人の妙なチベットへの思い入れには辟易している部分もあるので、たぶんかなり斜めに構えて観ちゃうでしょうね(^^;)。ベルトリッチ監督(「ラストエンペラー」)の「リトル・ブッダ」ってのがありましたが、あれもモロにチベット仏教的でした。時々心配になるのですが、欧米の方ってひょっとしてダライ=ラマが仏教界全体の「法王」だと思ってたりしてないかなぁ?

歴史映像コーナーについて「お優しい」などと言われると恥ずかしくなっちゃんですが(^^;)、基本的に歴史物については甘いことは認めます。でも結構自分では辛辣な方だと思ってますよ。あのコーナーはレビューではなく紹介に近い形にしてますので、それほど厳しいことは書きません。
あと、僕の映画の好みはかなりヒネてるほうだと思いますよ。実は「写楽」は結構好きでして、「ダンス・ウィズ・ウルブス」はあんまり好きじゃないんです(^_^;)。「ベン・ハー」を日ごろクソミソに言いつつ「始皇帝暗殺」を絶賛してますし(笑)。いまだにトップページに掲げている「マンドハイ」はもう「青春の一本」なのですが、誰も話題にしてくれない(^o^;)。

ところで、下の僕の書き込みのタイトルは「死語の世界」が正しい。さもないとギャグにならん(^^;)。
さてと、「史点」にとりかかりますか…



#883 
なな 2000/06/10 23:54
セブン・イヤーズ・イン・チベット

管理人さん、皆さん、見ましたか? 前々から見たいと思っていたのですが、今日テレビで
やりました。想像以上によかったです。想像以上にというのは、スピルバーグあたりが描く
東洋世界ってひどくないですか?「太陽の帝国」。偏見と調査不足を露呈したような映画は
カンベンと思い、ためらってたのですが、東洋人から見ても違和感のない描き方だったと思い
ませんか? もっともチベット人から見たら完ぺきじゃないところもあるかもしれないですが。
こんな感慨は「ダンス・ウィズ・ウルブズ」や「天と地」(O・ストーンの)以来です。
もっとも、日本人にはいろいろ耳の痛い映画ですよね。日本人には撮れない映画だと思います。
それにあの「チベット」の撮影が、実は南米アンデスに組み立てた「セット」だったという
ではないですか。日本映画じゃムリですね。エキストラさんは現地のインディオなのかなあ。
B・ピットもダライラマ役の少年もすごくよかった。あえて難をいえば、ストーリーが流れ
すぎで、キャラの人格がころっと変わったり、次の場面で急に仲良くなってたり、人間描写の
深みに欠けたことかしら。「ラストエンペラー」みたく回想形式で折り込んでいけばよかった。

この映画も「歴史映像名画座」に入れてほしいなあ。ああそういえば、管理人さんのコメント、
どれも採点がやや甘くないですか? 管理人さん優しいから。もっと毒舌でも辛口でも長文でも
いいのにと思いますよ。…私が心中ボロボロに評してきた「写楽」がほめてあるんですもの。



#882 
徹夜城(歴史映像コーナーを更新した管理人) 2000/06/10 23:53
死後の世界

>星村さん
「銃後」とは意表を突かれました(笑)。ちなみにこの言葉、ATOKは変換してくれませんね。まぁご本人も「古い言葉だと怒られるかも知れないが」とか前置きをおいてましたよね。この語自体を突っつく気にはなりませんが、森さんってやっぱ深謀遠慮って言葉にはほど遠いということはよく分かります。
それにしても森さんってお年からすればそう「戦中語」が頭にこびりつく世代でもないはずなんですが…
さて、次は何が飛び出すかなぁ。「ぜいたくは敵だ」「撃ちてしやまん」あたりは選挙中ということもあって使えそうですね(笑)。などと思いつつ、他に「戦中語」がないかなぁと太平洋戦争期の標語を調べていたら「聖戦完遂」と一緒によく言われた言葉として「滅私奉公」が出てきました。確かこの語、森さんの「座右の銘」じゃなかったかなぁ(^^;)。その割には人生をずいぶん強引に送ってらっしゃる気もしますが。

歴史映像コーナーに2本追加しました。日本史でちょいと変わった二本を追加しています。そろそろ掲載本数も多くなってきたので「アイウエオ順」の索引でも作るべきかなと検討中。



#881 
星村輝旗 2000/06/10 16:46
森首相は、死語カタログ

毎日新聞のウェブを見たら、
森総理大臣は「銃後」と発言していました・・・
どうやら、この人物の発言を分析していると、
頭が「昭和二十年八月十五日」よりもあとの時間がないところがあるような気がしました。
昭和二十年、というのは1945年のことです。



#880 
多炉芋 2000/06/09 00:25
墜落・・・

レオナルド=ダ=ヴィンチが設計だけしてみたという飛行機が既に
ルネサンス時代に実用化されていて、しかも聖職者が愛用して
いたとは・・・(^^;
みごとに時代は重なるんですけどね・・・



#879 
徹夜城(塾産業に関わってウン年の管理人) 2000/06/08 23:46
誤植発見!

いやぁ、その、面白かったもんで、ここに載せておきたいと思います。
バイト先で使っている世界史の教材にこんな一節が。ルネサンス期の設問なんですが…

「エラスムスは『愚神礼賛』を書いて聖職者の墜落を批判した」

ルネサンス期の聖職者達は何やら凄いことをやっていたようです。



#878 
徹夜城(ただいま大学からネットに入っている管理人) 2000/06/08 14:33
33333、おめでとうございます

>アール・ケイさん
その数の直前までは昨夜のうちに確認していました。誰がふむかなぁ、などと思っていたら。

>ハンコックさん関連。
その後「週刊現代」にまでインタビュー記事が登場。好きですねぇ、みなさん。どうせ本出すの小学館だろうに片棒担がなくても(笑)。どうも世界中の海底遺跡を調査して超古代文明のなんたらかんたらをお書きになるようで、その中で与那国島(だっけ?)の海底遺跡などを出し、「縄文文明」は12000年前の古代文明の一つだという方向に持っていくように思われます。あっちこっちのインタビューでやたらに「縄文文明」を持ち上げるあたり、日本人へのサービスなんでしょうね、商才があります、ホント。
最近の日本インテリの一部に「縄文」を変な意味でやたらに持ち上げる勢力がいるな、と感じていたのですが、こりゃー両者が結びつくのは時間の問題でしょう。僕が「ヘンテコ」で取り上げた「ノストラダムスにまどわされるな」の安田喜憲氏も最近梅原猛氏と共編の本で「縄文文明」と大きくぶち上げていました。わざわざ「文化ではなく文明だ」と明記しています。このお二人、長江文明論でも賑やかに動いておられるのですが、どうもそこにも「縄文」と結び付けようとする意図を感じるんですよ。
かの西尾幹二氏の「国民の歴史」も「縄文文明」と持ち上げてるでしょ。で、そこに見え隠れするのは「我が国にも四大文明なみに、いやそれ以上に古い「文明」があったんだ!」という主張というか願望です(妄想ともいえます)。そう言えばネット上のどこかで目にしたのですが、西尾さんが同様の趣旨でかの新聞に連載していた「地球日本史」で「東日流外三郡誌」をとりあげちゃったとかしなかっとか・・・少なくとも単行本では省かれてるようですが。
僕は縄文は縄文で非常に興味深い時代とは思っていますし、最近の驚くべき発見による新しい縄文像に目を見張ってますけど、変な「史観」に利用するのは勘弁してもらいたいですね。下手すると新手の「民族神話」にされちゃうような気がしてます。

・・・この手の話題は「ヘンテコ掲示板」にやるべきでしたかねぇ(^^;)。最近書き込みが無いし。こちらもあらたな更新をしておりませんし(汗)

書き忘れていた話題を。梶山静六氏が亡くなりました。いえ、別に個人的な思い入れはないんですが、茨城県でもっとも上り詰めた政治家かなぁ、ということで。人間の運不運なんてのはホントわかりませんね。ひょっこり首相になっちゃう人もいるし(笑)。



#877 
アール・ケイ 2000/06/08 10:43
反省の半生

週刊文春、週刊新潮によりますと、森釈明会見の下書きを書いた記者とはどうやらゴンドナワの社の方ではなく、“全国放送”のベテラン記者らしいです。これも決め付けちゃいけませんね。ゴンドナワさん、ごめんなさい。私は誰かと違ってすぐ発言は撤回しますから(笑)。
それよりも心配なのが、かの「噂の真相」編集局が襲われ、岡留編集長が負傷した事件です。こんなことでは懲りない岡留さんでしょうが、これを逆手にとって逆襲して欲しいものです。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#876 
ひっとめいかー・アール・ケイ 2000/06/08 00:58
33333、ゲットしました。

語呂合せにはあまりのらないタイプですが、さすがに33333だったんでちょっと興奮?してしまいました。おめでとうございます。
朝日の書きようもあるのでしょうが、政府の復古趣味も深刻ですな。オブチさんの葬儀での弔旗掲揚方法まで押しつけてくるとはね。
それでも総選挙じゃ結局与党が結構勝っちゃいそうな気がしますねえ、空しいなあ。
(…と、このぐらいの記述はOKですよね)

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#875 
徹夜城(これから出勤する管理人) 2000/06/07 08:35
トンデモ関係

>超古代文明論
そうそう、こういうタイトルでした。それにしても徳間書店ってこういうのしょーこりもなくよく出しますねぇ。ちなみに再度確認したのですが、最後のスピルバーグうんぬんのくだりを言ってるのは高橋氏の方です。30歳ぐらいで大作映画とれた人ってハリウッドじゃ他にもけっこういるはずなんですけどね。もうなんでも陰謀に見えてしまうんでしょうね。
高橋氏と「日本史鑑定」を書いた(というか、対談。詳しくはヘンテコ歴史本で)明石散人氏は「ゲーム」というタイトルの、香港をめぐる中国とイギリスの駆け引きを描いたドキュメント的作品を出していました。ちゃんとしたまともな本のようです(ちゃんと全部読んではいませんが)。面白かったのは週刊新潮の書評欄でこの本を取り上げていたのですが、そこで「『日本史鑑定』等の著作で新たな日本史像を描いた明石氏が…」という趣旨のくだりがありました。この欄の執筆者、絶対『日本史鑑定』読んでませんね(笑)。

>アール・ケイさん
細かいことですが、森さんは産経新聞を恫喝して(何度も書きますが、ご本人の表現です)その系列である日刊工業新聞に入社していたはずです。ついでながらその産経新聞は最近書評欄で「神々の指紋」を絶賛して載せてしまい、一部で失笑を買っておりました。
そういや森さん、今度は「パソコンが出来ないと『日陰』」ってなことを言ったようですな。なんでわざわざひっかかる言い方を選ぶんだろ、このお方。



#874 
長谷川@望夢楼 2000/06/07 01:02
そういえば高橋克彦氏はノストラダムスのことを今どう思っているのだろう

>八紘一宇
 まあ、「皇国史観は世界平和の思想だ」とか言い張るひともいますからねぇ(^^;)
 そういえば今月号の『諸君!』には、そのまんま「日本は「神の国」である」とかいう論文が載ってますね。恐ろしさのあまりまだ読んでませんが。

>「超古代文明の〜」
 『超古代文明論』(徳間書店)ですね。

>大河ドラマ
 その前に、高橋氏は1999年人類滅亡説をかなり本気にしていた(少なくともエッセイにはそう書いていた)節があるのに、2001年の大河ドラマの原作を引受けたってのが不思議なんですが(^^;)。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#873 
アール・ケイ 2000/06/07 00:58
真犯人は誰だ

>幻のアトランティスをはじめ、ゴンドワナ、レムリア、ムーといった謎の古代大陸はほんとうに実在したのだろうか。
帰りの電車の中で気付いて大爆笑してしまいました。ゴンドワナってあーた地球の地殻変動の過程で実際に存在した大陸ですな。自戒を込めて言いますが、生っかじりの知識で文章なんざ書くもんじゃないですなあ。嘲笑×3という思いですな。
そんなことを言っているところへ、とんでもないニュースを聞きました。森=嫌だけど=首相の「神の国」発言釈明会見でその釈明内容のシナリオを書いたレジメが記者室のコピー機のそばに
落ちていたのを西日本新聞の記者が見つけたのだそうな。どうやらどこかの社の記者が書いたものらしい。ご丁寧にも「朝日」の質問に気をつけろ、とかなんとかとも書いていたようで、怪しいですな、ゴンドナワの社の方(笑)。森という男もかつてそこの記者だったとか。
濡れ衣かも知れませんが「李下冠を…」の故事もあり、お気をつけていただきたいものですな。
南山宏という人はかつてSFマガジンの編集長だったこともある方ですが、もとからそうなのか、円盤にさらわれて洗脳でもされたのか(笑)、すっかりトンデモされておられるベテランとなれ果てられました。この人と高橋克彦氏のコンビならもう恐いものなしですな。
来年の大河ドラマ『北条時宗』が成功するかどうかは、いかにNHK側、脚本の井上由美子さんが原作を蔑ろに出来るかどうかにかかっています。高橋さん、原作遅れてもいいですよお(笑)。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#872 
徹夜城(最近完全デジタル漫画に挑戦中の管理人) 2000/06/05 23:38
いろいろと

話題が多岐にわたるので表題をつけるのが難しいです(^^;)

>おやかたさん
「史点」の感想ありがとうございます(^^)。あの漫画のネタですが、案の定というか当然と言うべきか今日だけでテレビ等4ヶ所ぐらいで同様のネタをみかけました。
あれで「体育会系」とか書きましたけど、森さん、早稲田のラグビー部にいたのはたった4ヶ月なんですってね。監督に直訴してラグビー部に推薦で入ったハズなんですが(笑)。就職も産経新聞に「恫喝」して(注・ご自分が自伝で書いてます)凄かったらしいですね。この調子で首相の座まで転がり込んできたんだから、ある意味感心するところもあります(笑)。
「史点」の金正日訪中ネタで書き忘れたことを一つ。一部報道によると、金総書記は江沢民主席に「今年の8月15日にソウルを訪問する」と言ったようです。8月15日とは…そう、南北共通の民族の祝日「光復節」です。ちょっと日本人としては複雑かも(^^;)。でも実現すれば凄いですね。

>星村さん
「八紘一宇」は冗談でなく言いかねませんよ。今でもこの言葉を好んで使う人がけっこういるんですから。そう言う人達は決まって「全人類が家族のように仲良くしようということだ」と言いますがね。右翼の大物で競艇のドンだった笹川さんが翻訳したのが「世界は一家、人類みな兄弟」ってやつです(笑)。ある世代以上の方は覚えがあるでしょう。

>ななさん
その本はまだ見てませんでした、探してみます。堺もいろいろと面白いところですよね。正面から取り扱ってるヒマはないんですが。

>トンデモ的世界
その後、以前紹介した本を書店で確認しました。高橋克彦+南山宏氏の対談本「超古代文明の〜」というやつです(すいません、肝心の書名を確認してなかった(^^;))。
べつだんこの「業界」では目新しい話題はないのですが、本の最後で「スピルバーグが30歳で「未知との遭遇」を撮れたというのは変だ」と言い出すあたりは感涙モノです(^^;)。そう、彼がユダヤ系だから…ってんですよ。もう論証不能なのですがUFOでも超古代文明でもユダヤでもなんでも結びついていってしまう、この対談はあの「日本史鑑定」にも匹敵するトンデモぶりでしょう。エジプト考古学の「Y教授」(原文のママ)も大いに叩かれてます(笑)。
なんかこの人が(共著とはいえ)大河ドラマの原作を何度もやってることに僕は不安を感じてしまうなぁ…(汗)。だいじょうぶかな、来年の「北条時宗」。

そうそう、次回の「史点」ネタにするかもしれないんですが、今のうちにここに書いておきましょう。産経新聞の名物(?)コラム「産経抄」が、今日ので凄いことを書いてました。エジプトの海底から古代都市が発見されたという、あの話にひっかけたコラムだったのですが…以下のような一節があります。

▼“消えた文明”は人にさまざまな空想をかきたてさせる。幻のアトランティスをはじめ、ゴンドワナ、レムリア、ムーといった謎の古代大陸はほんとうに実在したのだろうか。文明は繁栄し衰退するというドラマを演じている。

以後、「日本文明」が衰退していると騒いでいくわけですが、上の一節で爆笑できた方は「トンデモ学」にかなり通じておられる方です。「アトランティス」と「ムー」の間の二つをよくご覧ください。
このコラム、これだから目が離せないんだよなぁ。



#871 
なな 2000/06/05 22:55
久々、市左衛門さんの続報です。

PHP新書「堺〜海の都市文明〜」なる新刊が出ていました。あずき色の装丁がシックよ。^^;
目次しか見てませんが、堺の歴史、特に16世紀の倭寇・遣明船・大内氏などについて書かれて
いるようです。なにか手がかりあるといいですね。あと、お伝えするのが遅くなってしまった
のですが、ヤフーなどで「泉州中世史」というサイトを検索して、掲示板をご覧ください。
こちらの管理人さん他の方々に情報提供をお願いした結果、いくらかの返事があったのです。
なんか手前勝手にやりすぎて、かえって迷惑なんじゃ……と思い、お伝えしそびれていました。
けれども、近々ここのサイトは引っ越されるそうで、そうなると古い掲示板は消えてしまうので
その前に見ていただこうと思いました。まぁ、正体を突き止めたわけじゃないのでご安心を。
私もたまには人のお役にたたないとね。助けてもらってばかりなので。(*^_^*)



#870 
星村輝旗 2000/06/05 02:24
選挙2題

1.解散総選挙。
  どうやら森さんが、「神の国」だの「国体」だのの発言をしているようですが、
  まさか、「八紘一宇」はありませんよね。「富国強兵」とかも言いかねませんし。
  選挙には必ず行くようにしましょう。出来るだけ、貴方と近い考え方の候補者を
  さがして、その人に投票しましょう。

2.アルベルト−フヒモリ対アレハンドロ−トレド
  ペルー大統領選挙ですが、
  何か見ていると、フジモリ大統領が、「開発独裁」型なら、
  トレド氏は、「ファシスト」型に見えてきます。
  どうも、あのアジテーション(特に、ポーズ)を見ていると、
  ナチスのヒトラーとかファシストのムッソリーニを思い浮かべてしまうのです。
  う〜ん。



#869 
おやかた 2000/06/05 01:00
史点感想

森総理のマンガ、笑えました。
「そういう意味で言ってない!」といっても、
それが通らないのが世の中という事を、ご存じないようで・・
思想的なことより、そっちが問題でしょうね。
そう考えると、政策について語らず、森攻撃ばかりの
野党もなんだかな・・という気が。
敵が撒いてくれた餌に飛び付いただけじゃん。

金正日の訪中、私も、「まともじゃん」と一番に思いました。
ベールの向こうにいたのが、こっちの世界にやってきたという感じがしました。
江沢民は、顔が見える人ですから、その人と抱き合ってるということで。
でも、そうか、影武者の可能性もあったのか・・・




#868 
徹夜城(相変わらずそそっかしい管理人) 2000/06/05 00:13
あららら

>ななさん
ご指摘ありがとうございます。珍しく日曜日のうちに更新してデータを送り込み、やれやれと思っていたら…(^^;)。修正作業をやっておきました。それにしても三週間ぐらい気が付かずに放って置いていたわけですなぁ。恥ずかしいったらありゃしない(^^:)



#867 
なな 2000/06/04 22:47
れ?

「ニュースな史点」の「昨年の記事」のところ。
まん中二つの記事が2000年5月になってますけど?



#866 
徹夜城(今日日本の政治制度について授業をやってた管理人) 2000/06/04 00:21
森さん、退屈させないなぁ。

連続書き込み、失礼します(笑)。
下のを書き込んでから各種マスコミのHPを回っていたところ、そのほとんどでトップニュースとして森さんの今夜の発言がとり上げられていました。読売なんて確か社説で野党の「神の国」発言批判を揚げ足取りと回って批判していたはずだけど…(^^;)。

今度は何を言ったかと言えば、まぁ衝撃度は大したこと無いんですけどね、民主党が共産党と組もうとしているとして批判する文脈で(注・この文脈は最近自民党で申し合わせた「口撃」ネタで別に森さん個人が本気でそう思っているというわけでもない。民主党自身は共産党と組むことは否定しているし)、「共産党が政権をとったら天皇制は否定するし自衛隊も解散する。これでは『国体』が守れない」ってな趣旨のことを言ったようで。この『国体』が注目を呼んでます。
本気でそう考えてるかどうかは別として、少しは言葉に気をつけろよ…としか言いようがないです(笑)。それにしてもこの人、基本的に戦後育ちだと思うんですけど用語が戦前系ですねぇ。
ちなみに共産党って確か綱領では武装中立論だったと思うんですけどね。

「史点」の締め切りまで新ネタがありそうだな(笑)。



#865 
徹夜城(PCの快速ぶりに感動する管理人) 2000/06/03 23:38
欧米人に言われると

ハンコック本の件で思うことですが、日本人って相変わらず欧米人になんか言われると凄く弱いんじゃないでしょうか。
似たことを感じたのが、先日ようやく読んだハンチントンの「文明の衝突」です。僕なんかこれ読んでみて、なんで日本の保守派というか右派系の知識人がこれをもてはやしたのか理解に苦しみましたもん。
ハンチントンは世界をいくつかの「文明」に分け、そこに「日本」を独立した文明圏と位置づけたんですが、どうもそこだけ読んで有頂天になっちゃった人が多いようです。少なくとも最近「日本文明論」を持ち出してハンチントンを引用する人はその程度にしか読んでないんじゃないでしょうか。よく読むとハンチントンは「日本文明は弥生時代に中国文明から派生した」と規定しており、将来の日本が「結局は悩みつつアメリカから分離して儒教文化圏である中国に接近して行く」と予想を立ててるんですけど。僕などは読んでいて日本だけを孤立した文明圏としていること自体に無理を感じちゃいましたけどね。
というか、意地悪いことを言えばハンチントンというアメリカの学者がこういうことを言っただけで興奮する知識人がいるあたり、日本人の欧米コンプレックスの強さを感じちゃうんですけどねぇ。



#864 
なな 2000/06/03 23:34
感謝と焦燥の日々。

中西さん、徹夜城さん、ありがとうございます。実に初歩的な確認ミスでした。
こんなことで内容確認とレスをさせてしまい、恐ろしくて縮み上がっております。
思えば私、「八甲田山死の彷徨」とか「さまよいもの」(?)が好きなようです。
それで無意識的に上陸期間を長くしたのかな。けれども旧日本軍や秀吉の朝鮮出兵
などの、「上からの命令がない限りは退けない」集団とは違いますものね、倭寇は。

ハンコックの本。皆さんすぐにトンデモと見破れたんですね? 基礎知識が違うのねぇ。
「ふしぎ発見」の後、同局で再び「ハンコック2時間スペシャル」組んだと思います。
司会が上岡竜太郎でした。文章でより、これら映像でコロッといっちゃった気がします。



#863 
アール・ケイ 2000/06/03 22:22
この国は宝の山よ

グラハム・ハンコックが縄文ものに“進出”してきたのは、たぶん『神々の指紋』が日本で一番、でなくても思いのほか売れたからでしょう。トンデモ本というのは欧米でどれだけ売れているか知りませんが、この国での商売がとってもおいしいとハンコック氏は気付いたわけですな。詐欺師はまず自分自身を騙す、といいますが、彼の場合は自分のいっていることを信じているのでしょうか。
と学会の本でも『神々の指紋』は今更こんな程度の本が売れるとは…と書いてましたっけ。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#862 
長谷川@望夢楼 2000/06/03 19:09
うわぁ(^^;)

中西豪さん:
>こりゃ、ハンコックの著作に『東日流外三郡誌』が登場する日も近いぞ、おそろしや。
 そ、そりは嫌すぎる……(^^;)

 で。足摺岬騒動の顛末ですが、Web上でも、
原田実さんの「足摺岬縄文灯台騒動・最後のまとめ」
http://www.mars.dti.ne.jp/~techno/column/asizuri.htm
が読めます。

徹夜城さん:
>このハンコック本って、いわゆる「トンデモ話好き」だけでなく普通の歴史ファンもけっこう巻き込んだところがあるようですね。歴史家ではないにせよかなりの知識人が本気にしていた節があります。
 むしろ、そっち方面の知識のない人間の方に受け入れられたからこそのベストセラー、という気がします。逆に『ムー』あたりでは「俺達が前から言ってきたようなことしか書いてないじゃないか、馬鹿にするな」といった反応だったとか。

 しかし、『神々の指紋』程度の本なら、ぼくでも書けそうな気がするんだけどな。その気になれば、「ムー大陸の痕跡は20世紀初頭まで日本近海に存在した!」って話くらい書けそうな気がします。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#861 
中西豪 2000/06/03 07:19
ハンコックと古田武彦のタッグ結成(爆)

『サンデー毎日』の例の記事に出てくる、足摺岬のストーンサークル、って数年前古田氏が「縄文灯台」「縄文の巨石文化」などと触れ回って、地元教育委員会から資金を引き出した、あのやつではないでしょうか。
石の表面にアルミ箔貼って沖合から見てみたり、レーザー観測してみたりと、出発点からどこか間違っていたという。『季刊邪馬台国』のバックナンバーで批判されていましたが(ちょっと行方不明で詳細をご紹介できない)、どう見たって、石の節理に沿って折れ倒れただけのようなのですが。
こりゃ、ハンコックの著作に『東日流外三郡誌』が登場する日も近いぞ、おそろしや。

ななさんへ>

ナムォン山城外ウンボンの戦いは、『高麗史』『高麗史節要』『東国通鑑』など、いずれも9月のこととしています。チンポで倭寇船団の主力が殲滅されたのは8月でも、この年(というよりこの前後数年)はのべつまくなし、どこかに倭寇はやってきていますからね。
ただ、チンポの一戦後、倭寇は獰猛残虐さを増して郡県を攻略している、という観測が高麗側にもありますから、私見ではアキバツ一行はまちがいなくチンポで上陸、高麗水軍が焼き払ったのは、主力を揚陸した後の空船だったのではないでしょうか。退路を断たれての自暴自棄な暴れ狂いだったのでしょうよ。



#860 
徹夜城(快速化したPCにご機嫌の管理人) 2000/06/03 00:36
国会もPCも心機一転だ!(笑)

これまでペンティアム200MHzでがんばってきましたが、ついにODP載っけてAMDのK−2、500MHzに出世だ!ま、現時点ではそれほど早いという感触はないんですけどね。一部ゲームで威力を発揮しそう。

国会もついに解散。「本日の議案は内閣の不信任案について…」と議長があいさつした途端に紫のふくさに入った「解散の詔書」が出てくる。うーん、国会ってシナリオがあってやってるとは聞いてるけど、面白いですねぇ。
議長の宣言通り「憲法7条により解散」であります。よく中学生に公民を教えることがあるのですが、教科書にはこの「7条解散」のことはまず載ってないように思います。生徒にどう説明しようかな(^^)。実は明日バイトで中学生に教えますので。
公民を勉強している中三生にはまたとない実地勉強になるんですがね。生徒達よ、せいぜいテレビと新聞を見てくれよな(などとここに書いても)。

>ななさん。
田中健夫先生の「倭寇」見つかりませんか?大型書店などにはかなりの確率でおいてあるはずですが…教育社の歴史新書ってやつで意外に薄手の本ですよ。
ともあれ、この本のアキバツに関するところを見てみますと、アキバツと李成桂の南原山城の戦いは9月となっています。それ以上の情報は出てないですね。

>ハンコック。
ハンコックのことは僕もあの「世界ふしぎ発見!」で知ったんです。番組の最初のうちはともかく結論部分になってきてその「トンデモ性」を確信しました。本の方は読んでないですけど、批判したものは読んでます。それが「縄文」に手を出してくるとは…ちょっと怖いです(^^;)
このハンコック本って、いわゆる「トンデモ話好き」だけでなく普通の歴史ファンもけっこう巻き込んだところがあるようですね。歴史家ではないにせよかなりの知識人が本気にしていた節があります。
僕の友人(歴史系ではないが)で僕が史学科に入ったと知ったら「そういや先日、『神々の指紋』読んだよ」と言われてガクッときたことがありました(^^;)。



#859 
なな 2000/06/02 23:37
活字一つで地獄行き〜(>_<)

アキバツの小説で、鎮浦上陸を五月と設定してたんです。
ところが↓の中西さんが下さったレスでは、八月。あ、あれ?っと思って、
今一度「倭寇史考」見ると、こちらも八月。(田中氏の「倭寇」ないんですよー)
五月からだと五ヶ月も内陸を行軍してたんだろうかと疑問に思っていましたが、
やはり。なぜ五月かと言えば、「NHK歴史誕生」にそう書いてあるんだもん(泣
これから季節に関わる部分を急きょ書き直しです。前途多難もいいところ。情けない。



#858 
なな 2000/06/02 00:27
そのままルビふっちゃおー。

グラハム・ハンコック……しばらく忘れてたけど、「神々の指紋」の著者でしたっけ。
始め「世界ふしぎ発見!」(TBS)で紹介されてて、これは凄いと、単行本を読んでみました。
ずばり、3ページで脱落ですわ。内容が難しいよりも、脈絡が不明でひどく読みづらかった。
原文を整理せずに日本語訳した訳者はアホかと思いました。ヘンテコ歴史本ではないんだ?

そうそう、前に井沢氏の「逆説」が話題に出た時。日本の歴史学者も一般人に分かりやすい
言葉で反論すべきだ云々……って、どなたかおっしゃってましたね。この「神々」については、
吉村作治先生がピラミッドに関する自著の中でていねいかつ明快に否定されていましたよ。
日本史の先生方もこーゆーふうにユーモアを交えて言えればいいのになー、と思ったものです。



#857 
アール・ケイ 2000/06/02 00:05
落選運動でもしようかなあ(嘘ですが)

え〜、政治ネタ専門のアール・ケイです(笑)。
いよいよ衆議院解散ですねえ。これで『武田信玄』の再放送、また中断しちゃうなあ(笑)。森さん、どこの選挙区からもお呼びがかからないでしょうね。変に東京に置いておいて、また口が滑ると票が逃げるので、自民党としては入院でもしていて欲しいと思っているのでは(これ、ほとんどマジですな)。
週刊文春のいしいひさいち氏のマンガでも、野中幹事長や青木官房長官が森氏に健康に問題がないか探らせたところ、
部下の報告「体だけは丈夫です問題なしです、ただ頭の方は…ないです」
野中、森「ないって、問題がないのか、それとも頭の中身がないのか」
…ここまで言われるのはかの宇野首相以来ですな。でも森さんは蚤の心臓といわれる割にはぜんぜん懲りても堪えてもいないみたいで、恥とか罪とかいうレベルではなくてデリカシーのなさは国宝レベルでしょう。
でも選挙結果は自民党大勝かもしれませんね。
しっかし鳩山兄弟にも困ったものですな。兄弟喧嘩は家でやって欲しい。せっかく御殿と呼ばれるようなでっかいおうちをお持ちなんだから(笑)。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#856 
徹夜城(毎週木曜はヘロヘロになる管理人) 2000/06/01 23:55
下世話ばなし続き

>ななさん
…ありがちな話ですな(^^;)。中国語の歌とかでも聞いてるとけっこう日本人にはクスクス笑いが出てくることも。
この手のネタで有名なのはインカ帝国最後の皇帝のお名前でしょうか。

ところで話は一転しますが、ヘンテコ歴史本で一度採り上げた高橋克彦氏が、またも共著で、やはり徳間書店からオカルト歴史(?)対談本をお出しになりました。対談形式でお相手はUFOとか超古代文明ネタでは有名なお方(とか書きつつフルネーム忘れたので書けません。南…というお方)。ホントにこういう話好きなんだなぁ、高橋さん…。
内容の一部でグラハム・ハンコックをやたら持ち上げているのですが、サンデー毎日の今週号で毎日新聞の論説員・岸井氏がハンコックにインタビューしてました。ハンコック、縄文文明のなんたらかんたらを書き始めるようですね。上のトンデモ本と趣旨がかなり近いようで、下手すると最近国粋主義的立場から「縄文文明論」を持ち上げる方々と結びつく恐れも。まぁ、それはそれで面白い展開ですけどね(^^;)。岸井さん、政治話は面白いんだけどな。気をつけて欲しいものです。



#855 
なな 2000/06/01 16:37
ちぃっと下世話なお話(^^;)。

アキバツの小説では、地名・人名には韓国読みのルビをふってるんですね。
で、当初からヤな予感がしてたんですが・・・。「鎮浦」です。この読み方!
「鎮」と「浦」のつく他の地名から読み方は類推できたんですが・・・ぁ、
日本語のそのものずばり!なので、活字にしていいかどうか、迷いますねー。
地図を見てると、その他にも「こんなんアリか?」って読みがありましたよ。



#854 
徹夜城(ネットやって学費を取り返す管理人) 2000/05/30 17:18
おっパート2

「史点」ネタの読み違いがもう一つありました。っていってもこういうのは不可抗力だよなぁ。
立ち消えかと思われた「戦争決別宣言」が先ほど衆議院で与党三党の賛成により議決しちゃいました。野党は「解散直前にこれをやるとは選挙目当てか」と賛成しなかったとのこと。まぁその通りでしょうけどね。自民党はさすがに「神の国」発言の影響が予想外に強いことに驚いてこの一日でばたばたっと態度を変えたんでしょう。



#853 
徹夜城(今は大学院生をやってる管理人) 2000/05/30 16:48
おっ

ただいま大学からアクセスしています。高い学費のほんの一部をこうやってタダネットやって取り返しています(笑)
さて、下の書き込みの件ですが、現在入っている情報では「昭和の日」法案はやはり廃案になるようだとのことです。まぁまだ油断はできないんだけどさ。




#852 
徹夜城(最近の一部政治家の動きには辟易している管理人) 2000/05/30 10:25
今日当たりがヤマかな

「史点」のネタにした話題なんですが、補足として。
今日あたり衆議院で「昭和の日」法案を強行採決する可能性があります。自民党は腹をくくったようです。森発言の余波でこの時期にこれをやっちゃうことに疑問を投げかけている自民党議員も結構いるようですが、なんとしても今国会で通そうと躍起になってる人達がいるんですよねぇ。
今国会は解散が近いこともあって少年法改正案とか永住外国人に地方参政権を認める法案とか重要な法案が軒並み流れているのですが、なぜか自民党の一部に「昭和の日」の今国会での実現に執着している方々がいます。「史点」書いた時点ではさすがに様子をみてやめるかなと思ったのですが、どうも本気で強行するつもりがあるらしい。なにをそんなに焦ってらっしゃるんですかねぇ。
まだ決まったわけではありませんけど、今日がヤマですね。



#851 
徹夜城(結局原稿を遅らしていく管理人) 2000/05/29 00:51
「史点」更新は明日です。

今週の「史点」、ほとんど出来たんですけど、4つ目のネタをつい先ほど変更したために間に合わなくなりました。明日は比較的早く仕事にいかなきゃならんので…ま、明日中には絶対に更新できます。

>ななさん。
懐良の洪武帝暗殺計画の件、べつに小説としてはいくらでも書けますよ(笑)。あのぐらいの「証拠」であれば歴史推理小説なんてかなり本物っぽいのが書けます。
文学賞へ投稿のおつもりですか〜、なんとなくそうなんじゃないかとは思ってたんですが、とにかく健闘を祈っております。僕も書こう書こうとずっと思っているネタがあるんですが…なかなか。それよりも学術雑誌に投稿する論文を早く書かないと(汗)。

>中西さん
サイト移転、承知しました。リンク作業を行っておきます。

>秋山さん
五右衛門の文、読みました(^^)。えー、今は忙しいので感想等は後日そちらに書きに行きます。
私のHPを見習っていただけるのは光栄ですけど、更新が滞りがちなのはマネしないようにしてください(爆)。「しりとり」更新は下手すると1年止まってるもんなぁ…1年までにはなんとかします(はぁ)。



#850 
なな 2000/05/28 23:20
それにしても濃いぃBBSですね。

中西さんありがとうございました。……っていうより、何があったんですか?
夜城さんもありがとうございます。呼子氏がアマチュア? あれで? えぇ〜っ!
どうしよ。私、懐良親王の太祖暗殺説、小説に取り入れちゃったんですよね、すでに。
ぶっちゃけた話、私はアキバツをさる文学賞に出品する予定なのですわ。で、これも偶然、
選考委員に津本陽氏がいるではないですか。小説だから何書いてもOK、のはずなんですが、
選考委員の専門分野にかぶる作品を出した場合、欠点をあら探しされがちだそうですね。
気にしすぎでしょうか? 

中西さんの「前期倭寇・民族混成状態」のご指摘を読んで、まずまず私の設定は間違いじゃ
なかったんだと、安心しました。+αさん、提案して下さったストーリーにぐらっときました。
が、私の構想ではおそらく正反対になると思いますよ。さぁてこれでやっと高麗へ出発〜……
と言いながら、「地球の歩き方 韓国」を片手に書いてるの。いいのか? こんなんで?(笑



#849 
中西豪 2000/05/28 08:33
業務連絡です

本人も知らぬ間に(ちょっと嘘)、独立したサイトになってしまってました。リンク先変更をお願いします。
カウンターがついていますが、これ、某成人向けコンテンツも含んだサイトを譲り受けたもので、〈鎮西府〉としては確か830位からです。でも、妙に回っているのです、なぜかな(笑)。

http://www.alpha-net.ne.jp/users2/denchu/


#848 
中西豪(紀州徳川家水軍の潜在的戦力に驚愕) 2000/05/28 08:22
お久しぶりです

ななさんや徹夜城さんから召集がかかっているのは横目で見てはいたのですが、ちょっと面白いトラブル(ヒント。歴史家で作家、大石内蔵助も学んだ総合武術東軍流の現宗家で、ミッドウェーで戦死した空母〈飛龍〉艦長の縁戚に当たる人物の、噴飯ものの行為に対して抗議)の当事者になってしまっていて、それが一応の進展を見るまではと、インターネットは自粛しておりまして、ご無礼しておりました。
そのトラブル、解決したわけではありませんが、ちょっとこちらに有利に動いたようなので精神的余裕もでき(大袈裟ですな)、懸案事項についての私見を。
阿只抜都が雲峯で戦死した年(1380年)に半島を襲った倭寇の勢力、「五百艘」というのは、8月に忠清道鎮浦に来寇したものを『高麗史』『高麗史節要』の各所でそう記述していますから、これが「公式発表」だったのでしょう。これを、海道元帥羅世・沈徳符・崔茂宣らが「戦艦百艘」で追捕します。このとき、高麗初の「砲兵総監」(火桶<ホントは火扁>都監)崔茂宣製造になる火砲が使用され、倭寇は大打撃を被った、とされます。
「五百艘」という数は過大ではないでしょう。ただ、その大半はほんの小舟だったと思われます。壱岐・対馬と島伝いだったら、それこそ一人漕ぎの舟で半島に渡ってしまえるのですから。そうなれば、それに乗り組んでいた連中の数も、「4万人」からずっと下方修正できます。
この時期の倭寇には、半島の住民、「禾尺」「白丁」と呼ばれる賤民階層が参加していたという研究も増えてきています。雲峯戦のあとでも、官軍が捕獲した賊の馬が1600余匹といいます。まさか日本から連れて行ったとは考えられませんから、済州島などを含む現地勢力の参加もあって、人数自体はかなりのものにふくれあがっていたでしょう。雲峯戦でも「初メ倭衆、我ニ十倍シ」とあります。まあ、その数としては「4万人」でも無理ないかも知れません。
後期倭寇の、「真倭二三」ではありませんが、前期倭寇もまた雑多な構成であったわけで、まさに「倭人」という多国籍集団が存在したことを認めたくなります。さて、村井章介『中世倭人伝』(岩波新書)を掘り出してきて読み返そう、と。



#847 
秋山如雪 2000/05/28 03:32
ありがとうございます

 >管理人さん
 相互リンクの件、改めてどうもありがとうございます。私のホームページは小説掲載とは
言っても、その小説のほとんどが歴史小説になるでしょうし、歴史コーナーも機会があれば
さらに拡張するかもしれません。
 私も歴史が好きですので、これからどんどん歴史の方に色が染まっていくかもしれません。
 是非、遊びにいらして下さい。
 私もここのページはよく来て大変参考になっています。本当に見習いたいページですね、ここ
は。

http://www.geocities.co.jp/Bookend/4591/


#846 
徹夜城(倭寇史研究者の管理人) 2000/05/28 00:35
洪武帝暗殺(笑)

アキバツくんについて、+αさんからも有意義なご意見が出ていたようですね。それにしてもこういう話はロマンをかきたてますねぇ。

ところで、先日「なな」さんに出しておいた洪武帝暗殺計画に関する質問の件ですが、僕も調べてみました。それでだいたい事の真相らしきものが見えてきたのでお知らせしておきます。

この件が呼子丈太郎著『倭寇史考』に載っている、とのご指摘だったので読んでみました。なるほど、確かにハッキリと載っていました。僕もこの辺はよく読んでなかったなぁと正直に白状します(^^;)。
ですが、一方でこの話は実際かなり眉唾なんです。まず明の「太祖実録」にこの件がいっさい書かれていない。問題の1380年に確かに懐良親王の朝貢使節が明に行っていますが、国書である「表」が無く、追い返されたとあるだけです。ちなみに同じ年に足利義満がやはり使節を派遣してまして、これも形式が整っておらず追い返されています。
「洪武帝暗殺」(わ、どっかの映画の邦題みたい)の件ですが、実は僕はこの事自体は知ってました。ただ懐良が絡んでくるとは知らなかっただけでして。これは「胡惟庸の獄」という事件に関係してます。明の重臣である胡惟庸なる人物が倭と結んで兵を借り、帝位簒奪を企んだとされる事件です。この「謀反」に関与した疑いにより明の朝廷で大粛清が行われ、洪武帝はそれまで皇帝と六部(日本風にいうなら各省庁)の間にあった中書省を廃止し、皇帝独裁制を始めるという結果を生みます。
こう書くとなんとなくお感じになるでしょうが、この「謀反計画」自体が、洪武帝が権力を強化するためのデッチ上げだった可能性が濃厚なのです。「倭」はそのためのダシに使われたんだと僕は思ってます。実際倭寇の被害があった明では説得力が多少あったのかもしれません。この朝貢使節にみせかけた暗殺計画が「実録」にはなく「明史」の日本伝に記されているのも、これが政治的陰謀であったことを匂わせていますね。
懐良親王が「洪武帝暗殺」なんてにわかに信じがたい、と僕が書いたのは、当時において懐良親王の頼りは明皇帝による「日本国王」としての承認だけだったと言って良いからです。彼は確実に明に朝貢して「国王」に冊封されてますよ。この「事件」後も使節を送ってるぐらいです。

さて、明側は単に政治的陰謀のダシにするために懐良親王の使節を追い返したわけではありません。相前後して室町幕府の使節が明を訪れるようになり、明側はこちらを日本の正統政府と認識し始めるのです。こっちと交渉した方が倭寇は鎮圧できると(実際そうなりました)。室町幕府も懐良に「日本国王」なんて名乗られてはたまりませんから、彼からその地位を奪おうと動くわけです。

…なんか、このあたり、中国と台湾の問題を連想してしまった(笑)。当時の明から冊封を受けることは、今日の「国連加盟」あるいは「WTO加盟」に近い感覚だと思ってください。

 呼子氏の本ですが、発売時期もさることながら、専門研究書としてはいささか問題がある点も指摘しておきます。名前から察するに(ペンネームらしい)、松浦半島の出身者で地元の松浦党に対する大変な思い入れが感じられます。それが時として過剰に出ている感も否めません。アマチュアの歴史本としては研究書並みに凄い内容だとは思ってますけどね。



#845 
なな 2000/05/27 22:22
笑って読むなんてとんでもない。

+αさん、こちらこそはじめまして。アドバイスありがとうございました。
倭寇は専門外ということで、ということは、伝言板上での私と徹夜城さんのやりとり
だけでこんなにいろいろ分かるんですか? はぁー、すごいですね……。

どうもアキバツ軍の高麗侵寇の動機や目的がはっきり見えず、書き進めずにいました。
徹夜城さんや中西さんのようにもとの史料をご存じの方の意見ももちろん必要ですが、
逆に客観的に(先入観にとらわれず)作戦面のみを評価して下さる、+αさんのような
意見も欲しいと思っていました。このところ、メールや伝言板を書きながら考えを
まとめていた気がします。おかげさまでうすらぼんやりですが、まとまってきました。

早く書かなきゃー、と、気ばかり焦るんですよね。けれども短編小説ですから、長編の
ように書き出してからおいおい考えよう、というわけにもいかないんです。
そうそう、徹夜城さん。私もこのアキバツ、韓国でコミック化してくれないかな……
なんて秘かに思ってるんですよ。日韓とも、活字離れはもうくい止めようがないと思って
ますが、マンガ世代でもマンガの原作ならけっこう読むんですよね。分厚い小説でも。



#842 
+α 2000/05/27 00:00
アキバツ君

>ななさん

初めまして、+αと申します。和冦は専門外ですが、戦史マニアとして思いつくことを書かせていただきます。

>「倭寇船の定員は推定で40人〜80人ほど。
> 80人として計算すると、4万人もの大軍だったことになる」

和冦船といっても、大小様々でしょうし、全ての船に定員一杯乗っていたとは考えにくいので4万人というのは明らかに過大ですね。
でも、小説なら4万人でも構わないと思います。


>疑問1.弱冠15歳のアキバツが本当に4万人も統率できたのか? 統率していたのか?
>疑問2.では500艘のうちの大部分はどこからわいて出たんだろう?
>疑問3.500艘4万人といっても、なんだか寄せ集めの集団のようなあっけなさ。
     アキバツの武勇は、各地に進撃した各隊が「錦の御旗」のように宣伝に利用した?
     「白馬に乗った勇壮無比の美少年」は尾ひれがついて敵側に伝わった末のイメージ?

 アキバツが全軍を統率していた訳ではないでしょう。
 アキバツが統率できたのは、拠点からつれてきてた兵(2千人?)だけで、それ以外は、アキバツが、高麗相手に勝っているから、そのおこぼれ(戦利品等)に預かろうと集まってき他の独立和冦集団でしょう。アキバツ自身が、戦利品の分配等を約束して他の和冦集団の協力を求めたのかもしれません。
 ですから、一見すると大勢力ですが、実態は頭数そこ多いものの、寄り合い所帯で、統制は取れておらず、悪く言えば「烏合の衆」に近い状態だったのではないでしょうか。(だから、中心であるアキバツが戦死するとあっという間に崩壊してしまったのでしょう。)
 
 ただ、指揮系統が明確でない、前近代の軍隊では「大将」がやられると、崩壊するのは、普通のことです。
 代表的なケースは、「桶狭間」の今川軍でしょう。2万を越える今川軍は、数千の織田軍を圧倒していましたが、「大将」である今川義元が討ち取られると、今川軍自体は、それほど損害を出していなかったにも関わらずおらず、総崩れになり、攻略した丸根、鷲津の砦はおろか、岡崎城さえ放棄して撤退してしまいます。
 ですから、アキバツ軍が、アキバツの戦死で崩壊した事自体は不思議ではありません。
 アキバツの武勇は、宣伝に利用されたことは確かでしょうが、その基礎となるような事実(高麗軍に対する勝利等)はあったでしょう。でないと、他からの協力が得られませんから。


>疑問4.この「前例のない大規模な侵寇」には、なにか政治的目的があったのではないか?
     500艘は、松浦党など玄海倭寇もその目的に同調して参戦したもの。
     しかし近代的軍隊と違って統制力に欠けたので、崩れるのも早かった。
>疑問5.その目的とは、高麗の打倒ではないか? 同じ年、征西宮懐良親王が明の太祖暗殺
     のために朝貢使節と松浦党4百人を派遣してるんですね。
     アキバツは本人が望んでそうしたというよりも(まだ15ですし)、いつの間にか
     今回の侵寇の「象徴」に祭り上げられてしまった感じがするのです。
     計画の首謀者(けしかけた奴)は玄海倭寇か、あるいはアキバツ軍の中にいる?
>疑問6.だとすると、なぜ倭軍は高麗の首都開城へ直接攻め込まなかったのか?

 アキバツには政治目的(打倒高麗?)があったかもしれませんが、他の和冦集団にはそういう目的はなかったか、あっても優先順位は低かったのではないかと思います。そうでなければ、アキバツ戦死後も、そういう政治目的実現のために何らかの行動するはずですから。
 恐らく、協力している他の和冦集団の目的は、経済的利益(戦利品の獲得等)で、アキバツは、遠い上、守りも堅い「開城」を襲うより、近くにある都市を襲って、手っ取り早く経済的利益を得たいという、彼らの要求を拒めなかったのではないでしょう。
 アキバツは祭り上げられた面がないことはないと思いますが、自身もそういう政治目的を持っていたでしょう(黒幕から吹き込まれただけかもしれませんが)、完全なロボットでは、和冦を纏めることは難しいと思います。
 

>今回の小説では、結局、「政治目的の侵寇」&「松浦党の合流」&「統制のとれた軍隊としての
>4万人」などの設定は却下しました。政治目的とすると、やはり首都を攻略しないことや人数の
>わりにもろいところなどにムリがありますし、松浦党も出すと短編小説にはおさまらないので。

 打倒高麗に燃えるアキバツは、周辺の和冦集団の協力を得て、4万の大兵力で高麗に侵攻したが、協力している他の和冦集団の、手っ取り早い戦利品の獲得要望を抑えかねて、「開城」直接攻撃は出来なかった、とりあえず、近くの適当な都市を攻略して彼らの要求を満たした後、「開城」攻略を狙ったが、不運にも、アキバツが戦死したため、計画は頓挫したという見方はどんなもんでしょうか?

 以上、思いつくまま、書き散らしました。根拠は特にありませんので、読んで笑っていただければそれで充分です。



http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#841 
なな 2000/05/26 01:06
さっそくお返事を下さってありがとうございます!

わざわざ読んだ直後にお返事を下さるとは恐縮です。ゆっくりでよかったんですよ(照れるぅ)
これ読んでる方はなんのこっちゃか分からないでしょうが、徹夜城さんに小説・アキバツの
あらすじをメールでお送りし、その感想をいただいた、という次第です。アキバツとイ・ソンゲ
以外はオリジナルキャラですから、これから伝言板に登場人物名を書いても支障はないかなあ。

その前に。前のご質問にお答え・・・というか、あらかじめ出典を明記すればよかったんだ。
 その一、懐良親王の太祖暗殺計画うんぬんは、呼子丈太朗「倭寇史考」に載ってました。
     30年も前の本ですから、現在の研究成果は否定してる説かもしれませんね。
 その二、500艘・4万人は、「NHK歴史誕生」単行本の記述より、
      「倭寇船の定員は推定で40人〜80人ほど。
       80人として計算すると、4万人もの大軍だったことになる」
     私が4万人にこだわったのは、倭寇が戦国武将より大規模だった可能性を知らせた
     かったからです。けど、4万人もの指揮系統については、この本を初めて読んだ当時
     から疑問に思っていましたね。4万人が頭をなくしたら総崩れとはなんなのよって。

今回の小説では、結局、「政治目的の侵寇」&「松浦党の合流」&「統制のとれた軍隊としての
4万人」などの設定は却下しました。政治目的とすると、やはり首都を攻略しないことや人数の
わりにもろいところなどにムリがありますし、松浦党も出すと短編小説にはおさまらないので。
一読されて、特に目につく欠点や時代考証の間違いはなかったようですね。よかったー。
あ、そういえば私、過去に一度だけメールアドレス書いたきりでしたよね? てっきり伝言板に
書き込まれると思っていましたから、メールには書き入れませんでした。大変失礼致しました。



#840 
秋山如雪 2000/05/25 18:25
五右衛門完成!

 >管理人さん
 リンクの件、どうもありがとうございます。まだまだ発足したばかりの小さなホームページ
ですが、これからよろしくお願いします。
 それと「戦国異色人物伝」の石川五右衛門が完成しました。是非見にいらして下さい。それと
このホームページをリンクに貼らせていただきましたので、一応確かめに来て下さいませんか。
 記述におかしなところはないかどうか確かめていただいて、もしあったらお知らせ下さい。
 それと相互リンクさせていただけるとは光栄です。それではよろしくお願いします。

http://www.geocities.co.jp/Bookend/4591/


#839 
徹夜城(明日が早いのでとっとと寝る管理人) 2000/05/25 00:21
どうぞよろしく+「ゴー宣」読んでしまった

>秋山さん。
せっかくこの伝言板に書かれた用件ですので、ここで返事をさせていただきます。
是非、相互リンクいたしましょう(^^)。よろしくおねがいします。
ところで先ほどそちらのHPにうかがったのですが、「石川五右衛門」の項目に入っても何も出ませんでした。ぜひ読みたいところなので、未整備もしくは未発表でしたら完成品を早く載せてください。
いやー、泥棒さん話って好きなんですよ。子どもの時分に「怪盗ルパン」のマニアだったせいですかね〜、専門は海賊とかアウトローばっかやってますし(笑)。映画でも「ゴッドファーザー」とか「仁義なき戦い」が好きという奴です。もちろん、アウトローさんとは実生活でお近づきになりたいとは思いませんがね(笑)。


以下、歴史話ではないですけど、どうしても書いておきたかったこと。

>最新号「ゴー宣」
…読んでしまいました。前号で妙にはしゃいだ予告が出ていたので「勝利宣言」を一方的かつ大体的にやって「勝ち逃げ」のポーズを示すとは予想していましたが…これほどのことを描いてくれるとは…立ち読みでしたが(笑)、パラパラと眺めていて開いた口が数秒間塞がりませんでした(さすがに数秒ってもんですがね)。
とにかく森首相の発言よりも憤りを覚えましたし(もっとも首相の一言とは影響力がまるで違いますが)、その後本当に悲しくなり、なにやら空恐ろしいものを感じましたね。
人は、ここまで悪意に満ちたことを描けるものなのか。
人は、ここまで墜ちていくことができるのか。
「自己チューが増えています」って公共広告があったけど、ホントに凄いのをみてしまったという感じです。あんなこと書く人が「公のために個を捨てた」とかいって特攻隊を賛美したりしてるんですからねぇ…恐ろしい限りです。
まじめな話、あの回を載せただけで「SAPIO」および小学館の見識を疑います。謝罪広告の一つも出なきゃならんでしょう。漫画界からも誰かちゃんと小林氏に言ってあげるべきだと思います。
ネット上で数日中に形式だった批判がいくつか出ることでしょう(もうコメント程度では出てますけどね)。



#838 
秋山如雪 2000/05/24 21:52
リンクさせて下さいませんか?

 ここにはよく来ているのですが、あまり書きこみをしていなかった秋山と申す者です。実は
先日、私ホームページを作りました。
 歴史というよりもむしろ文芸関係のサイトなのですが、私は歴史特に日本史が大好きな関係で
その中に「歴史」のコーナーを作って、そこで色々な企画を作っていく予定です(まだ少ない
ですけど)。
 ということで、唐突ですが、リンクさせていただけませんか? その前に私のホームページ
にご来場いただき、是非見ていただきたいです。
 それからでも解答は結構です。それではお待ちしています。
P.S. 返事はメールで送って下さっても構いません。

http://www.geocities.co.jp/Bookend/4591/


#837 
徹夜城(毎週NHK「プロジェクトX」が楽しみな管理人) 2000/05/23 23:48
アキバツ大疑問

>ななさん
うーむ、なかなか興味深い書き込みを拝見しました。
まず気になった点で確認したいところが。
>同じ年、征西宮懐良親王が明の太祖暗殺
>のために朝貢使節と松浦党4百人を派遣してるんですね。
とありましたが、これって何に載ってましたか?正直なところにわかには信じがたい話ですので…。明の太祖が倭寇を鎮めないと攻撃するぞって懐良をおどしたことはありましたけど。

で、その他の疑問点にいきたいと思います。もっとも僕は直接資料を見ていないので確たることは言えませんので、それはご承知置きください。
>弱冠15歳のアキバツが本当に4万人も統率できたのか? 統率していたのか?
人数の確定は難しいところですね。僕の専門である16世紀後期倭寇における最大勢力は2万人に過ぎず、しかも現地の人間がかなり加わっています。当時の東シナ海を突っ切る大型ジャンクでは1隻で100人が乗り組めたようですが、海を越えて数万の人間が出かけていくというのは正直考えにくいのです。明での前期倭寇壊滅の機会となった望海渦の戦いでも倭寇勢は数千で、それはかなり多い方と認識されています。高麗を攻めた倭寇が500艘で来たといっても、こっちでは船の規模はもっと小さかったんじゃないかなぁと漠然と思います。
15歳のアキバツなんですが、これはハッキリ言って不明点が多い。そのぶん想像の余地がありますね。全くの想像とか伝説にするには印象が強いですから、それに類する人はいたのでしょう。僕の想像ですが、あるいは「戦のシンボル」「勝利の守り神」的な存在だったかも知れません。実際に指揮を執ると言うより、美少年が陣頭に立つことに宗教的な意味があった、とか。
アキバツたちの拠点であろう済州島はモンゴル領でしたから、なんかその辺の影響があったかもしれません。それ以前からタンラといって独立国でしたし(日本にとっての沖縄みたいな存在です)。確かアキバツ達は騎馬隊を率いたはずですから、モンゴル的な要素と海洋的な要素が交じり合って独特の空気を作っていた可能性もあります。

政治目的、ですが可能性を否定はできません。当時の済州島や高麗南部の情勢を考えれば、「反高麗」ではあったかもしれません。でも僕はこの時の倭寇も全体的には食糧その他の略奪が主な目的だったと感じてます。だからこそ烏合の衆的なところがあるようにも思えます。

うーん、やっぱちゃんと当時の記録に目を通さないといけないかなぁ、とは思うのですが、現在こちらは16世紀の方の資料ばっか頭に入ってまして、手が出せないんです。中西さんにご登場願いたいなぁ(^^;)。



#836 
なな 2000/05/23 01:30
アキバツに疑問勃発。大変だわ、こりゃ。

アキバツの小説、100枚中の20枚まで進んだんですよ〜。
これからいよいよ高麗に上陸するのですが、ここで疑問が浮上しまして・・・ 
アキバツ率いる倭軍は「かつてない規模」の500艘で上陸したのでしょう?
当時の倭寇船の定員から換算すると、実に4万人もの大軍だったとか。

 疑問1.弱冠15歳のアキバツが本当に4万人も統率できたのか? 統率していたのか?

倭軍が敗れて、高麗軍に保護された高麗人捕虜の証言によると、
アキバツたちの拠点(済州島か?)には2千人の兵と多数の捕虜がいたそうです。

 疑問2.では500艘のうちの大部分はどこからわいて出たんだろう?

アキバツが最初に討ち取られると、倭軍はあっけなく総崩れとなった。

 疑問3.500艘4万人といっても、なんだか寄せ集めの集団のようなあっけなさ。
     アキバツの武勇は、各地に進撃した各隊が「錦の御旗」のように宣伝に利用した?
     「白馬に乗った勇壮無比の美少年」は尾ひれがついて敵側に伝わった末のイメージ?

以上を合わせて考察するに、

 疑問4.この「前例のない大規模な侵寇」には、なにか政治的目的があったのではないか?
     500艘は、松浦党など玄海倭寇もその目的に同調して参戦したもの。
     しかし近代的軍隊と違って統制力に欠けたので、崩れるのも早かった。
 疑問5.その目的とは、高麗の打倒ではないか? 同じ年、征西宮懐良親王が明の太祖暗殺
     のために朝貢使節と松浦党4百人を派遣してるんですね。
     アキバツは本人が望んでそうしたというよりも(まだ15ですし)、いつの間にか
     今回の侵寇の「象徴」に祭り上げられてしまった感じがするのです。
     計画の首謀者(けしかけた奴)は玄海倭寇か、あるいはアキバツ軍の中にいる?
 疑問6.だとすると、なぜ倭軍は高麗の首都開城へ直接攻め込まなかったのか?

私の抱いた疑問点、分かります? 単に資料を見てると、「すごい」「面白い」で済む話なの
ですが、細かに検証するとおかしな部分もあるのです。徹夜城さんには専門外の質問なのは承知
していますが、上記の点、いかがお思いになったでしょうか。考えを聞かせていただけますか?
できれば中西豪さんが通りすがりに読んでいって下さってるとありがたいのですが・・・。



#835 
徹夜城(「始皇帝暗殺」のサントラを聴きながらご機嫌の管理人) 2000/05/22 00:42
ここでは珍しく「三国志」ばなし

危うく(?)「史点」ネタにしようかと思ったネタなんですが、ひとまず様子をみてこの伝言板に書くことにしました。

例の西鉄高速バスジャック事件の17歳の少年が「信長の野望」や「三国志」にハマっていたってのは犯罪とゲームを結びつけることが大好きな各マスコミ(笑)にかなり採り上げられていましたが、さきほどある新聞サイトで見た情報によると、警察の取り調べに対し少年は「バスを乗っ取っている時、『三国志』に登場する英雄、劉備になった気分だった」と答えているそうです。警察では犯罪の動機の一つに「英雄願望」があったのでは、と見ているとのこと。
…少しでも「三国志」に関わった人ならこの少年のコメントに「???」となるんじゃないですかねぇ。なんでそこで「劉備」なんだろ。「三国演義」や正史をよく読み込むと劉備もけっこうワルなところも出てくるので、そこまで考えた発言なら凄いけどさ。考えられることは、
1.少年自身が勘違いしている
2.取調官が単に「主人公」と言っているところを間違えた(曹操とゴッチャになった?)
3.報道しているマスコミが間違えた
ってなあたりなんですけど、真相はどうでしょうね。ちなみに「信長の野望」では絶対信長を演じて捕虜にした敵側の武将を皆殺しにしていたってのはすでに報道されてましたが。
それにしてもこれでまたぞろゲームバッシングが一部マスコミで起こりそうだなあ。「週刊文春」が巻末に少年とゲームの関わりを特集するから情報募集、なんて書いていたし。



#834 
徹夜城(自民党史にハマったりする管理人) 2000/05/20 23:56
三角大福中

>アール・ケイさん
下の書き込みを見てから、そちらのHPにうかがって拝読しました。
それにしても首相と某監督の名が同レベルで出てくるとは…(^^;)。私も「アンチ」なのでよく分かるんですけどね(笑)。ちなみに我がPC−FXのサイトでも以前「アンチ派」が多いことに気が付いたことがあります(単に少数派好みなのか)。
森さんの発言については当然「史点」で採り上げてます(半分は書いちゃった)ので、自分の思うところはそっちで書きます。まぁ怒りよりも呆れているってところでしょうね。

「三角大福中」
これ、分からない方もいるかと思うので解説しましょう。自民党抗争史の白眉ともいうべき、1970年代を中心に活躍した政治リーダー達の頭文字(?)です。
「三木武夫」「田中角栄」「大平正芳」「福田赳夫」「中曽根康弘」
確かにこの頃って凄まじい派閥抗争の時代ではありましたが、それぞれのリーダーはそれなりに「政治家」だったとは思ってます(小学生の僕はリアルタイムではほとんど見てませんけどね)。ただ抗争が凄すぎて長期政権が出来ないという点もありますが(中曽根は長かったですけど…辞めてからも長いなぁ(笑))。大平さんに至っては現職で死んじゃったもんなぁ。

小渕さんの死去で新聞に過去の葬儀の例が出ていました。やはり戦後の首相で国葬になったのは吉田茂のみ。これはもう文句の出しようがないところ。戦後最長政権でなぜかノーベル平和賞をもらっちゃった佐藤栄作が国民葬。その兄の岸信介、大平正芳、福田赳夫は内閣・自民党合同葬。小渕さんもこの合同葬になるようです。日程も選挙に思いっきり利用される形になってますねぇ…。



#833 
アール・ケイ 2000/05/20 22:48
されど怒りの日々

自分のサイトにも書きましたが、珍しく腹が立っております、森とかいう出来損ない大臣について。別に政治家にユメもチボーも抱いてませんが、何もしてくれなくていいから、××なら××らしく黙っておいて欲しいものです。本当に何にもしなくていいですから。(××。は動物2文字です。ささやかな自己規制(笑))他の国の人から同レベルの人間と思われたくないもので。
政治信条を批判しているわけではありません(同調は絶対しませんが)、念のため。
自民党もいよいよ人がいないのでしょうか。かつて“三角大福中”と嘲笑された方々がまともに思える日々です。小渕さんも罪な時に亡くなってしまわれました…。
戦後教育が間違っていたとすれば、こういう人を教育、矯正できなかったことではないでしょうか。歴史教育が大事なことがよく分かりますね。頼みますよ、管理人さま(と責任押し付け)。

http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#832 
長谷川@望夢楼 2000/05/17 12:46
吉野時代(……おい)

 壮絶に自爆してくれましたね>森首相。皇國史觀大炸裂。「誤解」と言い張っているけど、あれを何をどう誤解しろと。

>南朝と北朝
 いや、皇國史觀上何の問題もありません(註:ほんとはもちろん問題ありまくり)。「北朝」なんてものは存在しなかったんだから、あれは後亀山から遠い親戚の後小松に皇位が正当に譲渡されただけなんです。

>1681〜1700の医学
 世界史年表を適当に眺めてみましたが、確かにめぼしいものは見当たらないですね。こじつけられそうなものというと、セイラムの魔女裁判(1692)くらいかなあ。



#831 
徹夜城(「史点」ネタに事欠かず喜ぶ管理人) 2000/05/16 23:44
「しりとり」のこと

>清月さん。
どうも、はじめまして。それにしてもインノケンティウス3世がお好みとは…理由等をうかがえたら幸いです。いやなに、世界史の授業のネタによく出てくるお方なので。
ご質問についてはサッパリです、すいません(^^;)。それにしても「1681〜1700の医学」って妙に範囲が限定されたレポートですね。

>タロイモさん
ついに「しりとり」の話題が出てしまった…(汗)
いや、実は何度もここで書いてますが、ちゃんと次の人物は決まってますし半分以上はできてるんです。あとは僕が時間を見つけて一気呵成に書けば良いんですけど、なかなかそれにとりかかれない。人物選定時にちと難しい人だなぁとは思ったんですけどね。急ぎたいと思います。

>映画のこと。
アシモフ原作のロボット映画(詳しくは私が経営するアシモフサイトを参照のこと)を見に行ったら、予告編でリドリー=スコット監督「グラディエーター(剣闘士)」をやってました。
ハリウッド久々のローマ史劇!見たところなかなか期待できそうです。時代設定がいつなのか気になりますが。
ちなみにリドリー=スコットは「エイリアン(1作目)」「ブレードランナー」「ブラックレイン」「1492コロンブス」と、いろいろと気になる作品を作る監督さんであります。

>森首相。
わははははは、700年近く遅れてやって来た北畠親房。「大日本は神国なり」ってとこですか。南北朝史ファンの私などはすぐにそれを思ってしまった。
もっとも親房が神国の正統としたのは南朝の天皇であって、今の北朝系天皇ではないわけですけど。ま、いいか、そんなこと(笑)。



#830 
タロイモ 2000/05/16 21:54
小石川薬園

1681〜1700年の間で、医学に関する出来事といえば
日本で貞享元年(1684年)に小石川薬園が
設立された、なんていう出来事がありますが・・・

ところで話は変わるのですが「しりとり歴史館」って、
リクエストは出来るのでしょうか?
ケインズの次、隋の文帝はどうかなあ・・・などと思ってるのですが。^^;
いや、文帝は史上何人かいるので・・・



#829 
清月 2000/05/16 20:49
はじめまして♪

初めまして、清月といいます。どうぞよろしくお願いします♪
好きな歴史的登場人物はインノケンティウス3世です。
ところで、大学のレポート課題で「1681〜1700の間の
医学に関する事柄」というのに当たってしまったのですが、
もー全然手がつけられなくて困ってます。病の年表とか見ても
その間は何もないし(~ム~!。初のレポートで大苦戦です。
何かいいネタありませんかねえ??
突然こんな話持ち出して、失礼しました。



#828 
+α 2000/05/15 23:55
懺悔とか色々

>長谷川@望夢楼さん

 いつぞやは、「望夢楼」の掲示板をおさわがせいたしました。

>「安江弘仙」ではなくて正しくは「安江仙弘」です。

 わつ、はつ、はつ。仰るとおりです。確認せずに書いたので間違っておりました。反省しております。
 恥のかきついでに、間違いの訂正をします。
 第1回極東猶太人大会が開催されたのは「奉天」ではなく「ハルピン」でした。
 第二次世界大戦前のポーランドのユダヤ人人口は約350万、戦後生き残っていたのは約30万でした。
 で、懺悔は終了。

>偽史冒険世界

 入手しました。
 参考文献にある「猶太の人々」(安江仙弘 昭和九年)と「大連特務機関と幻のユダヤ国家」はいずれも持っておりませんので、推測になりますが、もしかすると、昭和九年までは、安江氏は、「日ユ同祖論」を信じていたのかも知れません。
 ただ、昭和一二年の段階では「私は日本の猶太系説に對しては、全然承服しない」「我が古代の嚴然たる歴史に鑑み、日本は猶太系なりといふことは、全然あり得べからざることと思ふ。」(「ユダヤの人々」(安江仙弘 昭和一二年)より)と主張していますから、安江が「日ユ同祖論」からユダヤ人保護を図ったという「偽史冒険世界」の記述は間違いですね。
 海軍の犬塚大佐と混同しているのかもしれませんが、犬塚大佐の戦時中の持論は「氷期前アジア大陸と分離した日本列島は、気候風土の天恵によって人類文化の発達を見、氷期後の新石器時代に人類の世界再分布の母国となり、青銅器、鉄器などの文化を伝え、神代において八紘一宇を実現していた」(「ユダヤ問題と日本の工作」犬塚きよ子 日本工業新聞社)というトンデモ説ですから、単純な「日ユ同祖論」ではないのですが。
 それと、アメリカから日本に、ユダヤ人国家樹立の打診があったとのことですが、これは少なからず疑問符が付きます。
 「河豚計画」(マービン・トケイヤー、M・シュオーツ 日本ブリタニカ)でも、前述の「ユダヤ問題と日本の工作」でも、日本が働きかけた(でも、けんもほろろに断られた)という記述はありますが、その逆の記述はありません。

 戦前の日本のユダヤ問題の専門家というのは、基本的にはユダヤ陰謀説に立脚しています。それと、みんな、謀略畑の人なので、どこまで本当の事を書いているのかよく分かりません。(明らかに、自己正当化を図っている部分もあります)


http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#827 
徹夜城(怒濤のようにキーボードを叩いていた管理人) 2000/05/15 00:18
小渕さん死去…

とうとう亡くなってしまわれましたね。倒れた日の最後の会見(自由党切り捨ての)を見たのが最後になってしまいました。なんかホントに目の前から消え失せたって感じだなぁ…
小学校の時に大平首相が現役で亡くなったとき、学校の教室で一斉に黙祷をさせられた記憶があります。あれって全国的にやったんでしょうかね?覚えのあるかたいますか?

「史点」一週おいて更新しました。先週分にはちょっとした「仕掛け」が(^^;)。
長文が続いたもんで、今週分はネタを三つにしています。



#826 
徹夜城(仕事から帰ったばかりでバテバテの管理人) 2000/05/11 23:31
その時、歴史が動いた

同名のNHKの新歴史番組の件です。なぜこれについて僕が書かないのかといぶかしんだ方も多いかも知れません(気のせいか昨日からのアクセスが少し多いような…)。
何せ昨日のテーマは「鉄砲伝来」。僕が見落とすはずはなかったわけですが、多忙のためビデオに録画して後で観ることにしたのです。で、つい先ほど見終わりました。

 僕が一番恐れていた事態が起きてました(^^;)。そう!あの「大ボラ吹き」メンデス=ピント君を種子島鉄砲伝来の立て役者の一人にしてしまったのです!彼の「遍歴記」もばっちり原本が映ってました。まぁそのへんはささっと軽く触れて先へ進んでしまったのでそれほど強烈にこの件には触れてなかったのが不幸中の幸いでしたが。ピント君の「呪縛」はまだまだ続く…(^^;)

 鉄砲の複製に当たった八板金兵衛が、銃身を塞ぐ「ネジ」の技術を聞き出すために自分の娘をポルトガル人に嫁がせた話を感動的に紹介していましたが、僕はこの話前から聞いてはいたんですが、かなり眉唾だと思ってます。「鉄砲記」にはこんなこと一字も書いてありませんで、番組中でも言ってましたがそれより後に作られた金兵衛の伝記を記した巻物に出て来るんですね。「鉄砲記」はネジ製作に苦労した話は伝えてるんですが、そこにこれだけのドラマがあったのに書かないってのは不自然なような気もします。

 この番組、「そこに六人がいた」と題して人間が偶然に出会って織りなすドラマに注目して編集していましたが、それなら現場に居合わせた(と思われる)倭寇王・王直に触れなきゃ〜!!!眉唾度では金兵衛の娘の話よりはマシなんだから(笑)。番組中「王直」の名はとうとう一字も出てきませんでしたね(「鉄砲記」のいう「五峰」も)。「中国人」ってだけで表現されてました(涙)。ここでは逆に慎重になったのかな、NHK。
 それにしても種子島時堯や西村織部丞、八板金兵衛などの子孫たちを登場させているのはさすがでした。種子島に来たとされるアントニオ=ダ=モッタの子孫も写真のみでしたが登場してましたね。ちなみに番組には出てませんでしたが、ピントの子孫もいたように記憶してます。

今週の「史点」の更新ですが、結局断念しました(^^;)。すいません。論文のこともありましたが(まだ終わったわけでもないし)、講習のバイトが忙しくて…。
次回に今回のネタもまぜて出すことになると思います。




#825 
長谷川@望夢楼 2000/05/09 07:03
平田篤胤式ハングルの歴史

 なんかおびきだされたよーな(^^;)

やや長くなりますが、平田篤胤『神字日文伝』より要約:
(1)『釈日本紀』にある「肥人書」というのは神代文字のことである。(この段階で既に解釈が無茶。)新井白石が「肥人=高麗」であり朝鮮の文字であると解釈したのは間違いで、「肥人」は肥国(肥前/肥後)の人のことである。
(2)ハングルは、朝鮮の世宗の代に作られたものである。世宗の即位は日本の応永26(1419)年である。
(3)記紀にあるように、朝鮮はもともと日本に服属していた。朝鮮に漢字が導入されたのは日本の支配より後である。もともと独自の文字がなかった朝鮮が神代文字を日本から導入し、それが世宗時代まで伝わっていた、ということは大いにありうることである。(……おい。)
(4)『釈日本紀』の著者卜部兼方は亀山天皇(在位1259-73)〜花園天皇(在位1308-18)時代の人である。また、『釈日本紀』の写本には正安3(1301)年の日付のあるものがある。これから世宗の即位まで119年間(原文のママ)ある。従ってどう考えても日本の方が先である。
(5)神代文字がハングルから創作されたものなら、全く同じものであるはずだが、実際はそうではない。これはハングルが神代文字の変化したものである証拠である。

 (5)の辺りを見ると何か騙されているような感じもありますな。ま、平田篤胤は、神道の教義を作るためにこっそり漢訳のキリスト教経典を勉強してたひとですから、どこまで本気なんだか、という気もしますが。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#824 
徹夜城(俺も出来れば「亡命」したい管理人) 2000/05/09 00:05
ああ某大学院関係者書き込み連発中

ネット世界は広いようで狭い(^^;)

>長谷川さん。
いよっ、来ましたね。さすがはご専門。いつか登場するに違いないと期待してました(^^;)。そちらの掲示板に書こうかなとも思ったネタでしたが。
平田篤胤、予想はしていたけどやっぱりそんなこと言ってましたか。神代文字なんて(あったとしても)エライ昔の文字が、なんで15世紀に外国で再生されることになるんだか…って平田篤胤はハングルの歴史なんて知らなかったかな?ここまで来ると「確信犯」として分かっててやってる気もしてきますな。

>柱国大小軍閣下。
30000ヒットおめでとう…って自分を誉めてあげたい(爆)。
論文に目鼻がついたとか書いたけど、目鼻があっても顔がない可能性有り(^^;)。今日も仕事から帰宅してからあーだこーだと。いい加減あれこれ悩まずに見切りをつけて形にしちゃおうと腹をくくるしかないってことさ。明代史はなまじ資料がおおいために読めば読むほど「新発見」をみつけてしまい収拾がつかなくなります(^^;)。
中国古代史…ロマンはあるが資料はない。
中国近世史…資料はあるがそれに溺れる。
これから中国史やろうともし思ってる方、参考までに(^^;)。これでも僕は「海賊史」だから資料が少ないほうなんですどね(海賊は自分で資料を残さない)。陸の上の歴史だと現地行って旧家の隅から資料をほっくりかえしたりしなきゃいけない(笑)。
>どこかに逐電したい気分です。
逐電ねぇ…そういや昨日(8日)横田の米軍基地に侵入して飛行機に乗り込み、「日本は危険だからアメリカに亡命したい」って言ってた高松の親子がいましたね。アメリカの方が危険じゃないかと思うのは僕だけか?

「史点」更新遅れてすいません。この論文関係のドタバタを片づけた後に書く予定です。



#823 
柱国大将軍 2000/05/08 17:52
びっくり

どうでもよい事だが、30000人目であったらしい。なんとなく嬉しくなって書き込んでみました。徹夜城さん、論文めどがついたそうで、おめでとうございます。僕は明日どうしよう。どこかに逐電したい気分です。



#822 
長谷川@望夢楼 2000/05/08 13:04
それはもちろん、ハングルは神代文字から作られたんです(^^)

 おひさしぶりの長谷川@望夢楼です。
 平田篤胤は当時の知識人としてハングルもしっかり知っており、でもってタイトルのような理解をしています。(『神字日文伝』の中に「日文(神代文字)のいと古く。諺文のいたく後なる事は。更に論なし。また諺文を。日文に原づき作れる字なること。」云々という記述がある。ちなみに、ハングルと違う部分があるのは、篤胤によればハングルの方が誤伝なのだそうな。)
 ちなみに、篤胤は宣長の自称弟子ですが、生前の宣長とは全く面識がありませんでした。本人は「夢の中で宣長に死後の門弟たる認可を得た」と主張していたそうな。

 ところで細かいことなんですが、「安江弘仙」ではなくて正しくは「安江仙弘」です。これは長山氏がどういうわけか一貫して間違えているところですが。(氏は文献に直接当たっているはずなのに……。)
 どうにも理解しがたい話なのですが、日ユ同祖論とユダヤ陰謀論は、戦前の日本では必ずしも矛盾した考えではありませんでした。安江は両者を同時に信じていた節がありますし、酒井勝軍(『竹内文献』のイデオローグで、日本にピラミッドがあったと言い出した張本人)なぞ、同じ本(確か『猶太民族の大陰謀』だったと思う)の中でこの二つを同時に書いています。ちなみに酒井は安江と「ユダヤ問題研究」のためにパレスチナに行ったことがあるそうです。
(この辺の話はディヴィッド・グットマン+宮沢正典『ユダヤ人陰謀説』(講談社 1999)に詳しい。)

 1944年の第84回帝国議会衆議院予算委員会の議事録を見ていて、ユダヤ=フリーメーソン陰謀論者の四王天延孝議員が、文部省予算の審議と関わりないのにわざわざ発言を求めて、文部省でユダヤ・フリーメーソンの陰謀を研究しろだの、ルソーもペスタロッチもフリーメーソンだから危険だなどだのと東条内閣の岡部文部大臣に詰め寄っているのを読んで呆れた長谷川@望夢楼でした。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwjf1899/


#821 
徹夜城(多忙なはずなのにしっかり読書もしている管理人) 2000/05/07 23:42
ハングルは神代文字?

いやー、プリントは仕上がり、仮論文の目鼻はだいたいついたというところで。しかし「史点」は更新してないというのにこんな書き込みをやっちゃってます。まぁどうしても書きたくなってしまったので。

例の「偽史冒険世界」を作業の合間に読んでいたところ、平田篤胤(本居宣長の弟子の国学者)の集めた神代文字の一覧の写真が目に入りました。神代文字ってのは江戸時代の文化ナショナリズムが「生み出し」た漢字伝来以前の文字のことですが、平田さんは必死になってこれを集めてたんですねぇ。
驚いたことにその中に明らかな「ハングル」が混じっていたんですよ(笑)。形だけじゃなくて字の脇に書かれてる読みもほとんど本物のハングルと一致してるんです(一部明らかに違うのもありましたが)。以前ハングルをちょっと習ったのですぐに確認できました。平田さんの書く説明をよく読むと「対馬の国の卜部、阿比留中務これを伝える」なんて書いてある。こりゃーどう考えても対馬藩のハングル教本か何かから引っ張って来ちゃったんじゃないですかね(笑)。平田篤胤、果たして分かっててやったのか、それとも誰かにダマされたのか。「卜部の家に口伝これ有り」なんてもっともらしく書いてるのをみると、ウププププ…(^^;)
以前対馬に取材旅行に行ったときに、歴史資料館で対馬藩のハングル教本をみたことがあります。通訳の勉強用に使ってたんでしょうね。
その後この手の神代文字研究は発展(?)を続け、ついには「漢字は仮名から作られた!」というトンデモ説の誕生を見ます。今でもそういうのやってる方が脈々といらっしゃいますが(ヘンテコ歴史本参照)。



#820 
徹夜城(論文とバイト用プリントでダブルパンチ状態の管理人) 2000/05/07 11:04
多忙につき手短かに

ははは…連休はほとんどPCの前にいたような気がする(^^;)。
明日のバイトは元明清と自分の専門がモロにかかる領域を講義するのでプリント作成も力が入ります。
そんなわけで、日曜の朝から長文がいっぱい載ってますが、僕としては手短かにお答えしておこうと思います。

>ななさん
呼子丈太郎さんの本ってあっさり入手できたんですか。驚きました。意外と出回っていたのかな。
倭寇の発端が元寇の復讐だったというのはある程度事実です。元寇が来た際、対馬や壱岐は凄まじい被害を被ってますから。初期の倭寇は国王(元の皇帝だったかも)の肖像を焼いたり若干の政治性があったことも指摘されています。しかしあくまで発端であって、その後の前期倭寇の展開は食糧と労働力の調達が主な動機になっていたようです。
倭寇研究は今まさに盛んになってますね。僕も「海賊」コーナーの挨拶に書いてますが、確かにこのジャンルは歴史学の王道とされてこなかったことは確かです。これまでの歴史学界ってのは「陸上史観」であり「政治中心」「農耕中心」というところはやっぱりありましたから。
現在の世界が急速にボーダーレス化しつつあることが、「倭寇」への注目が集まる原因なんでしょうね。

>+αさん。
長山氏の「偽史冒険世界」ですとその安江氏は日ユ同祖論というトンデモ説にはまっていたがために結果として人道的な行為になってしまったという感じで描かれてました。こちらがどういう史料からこれを書いたのかは分かりませんが。
ヒトラーの件、そのほか「史点」へのご指摘ありがとうございます。

で、今週の「史点」は更新が怪しくなってきてしまいました(^^;)
ネタはあるので書くには書くと思いますけど、火曜日以降の可能性大。



#819 
+α(色々あってGWは殆ど家にいない) 2000/05/07 03:55
お返事とか

>「偽史冒険世界」

 読んだと思って、捜したのですが、別の本でした。
 戦前のユダヤ人問題については、杉原氏について調べた際に関連して、多少調べたことがありますが、基本的に「ユダヤ人陰謀論」が主流になっています。
 「安江弘仙」は、陸軍のユダヤ通として知られた人物で、一時期、樋口中将の部下であったこともあります。ただ彼の著作「ユダヤの人々」(国際秘密力研究叢書 財団法人軍人会館出版部出版)や、外務省の「民族問題関係雑件猶太人問題」にユダヤ人問題の専門家の意見として残されている文書を見た限りでは、ユダヤ人陰謀説しか唱えていないんですが?
 基本的に、戦前の「ユダヤ通」は「ユダヤ人は世界を支配している、従って、ユダヤ人をうまく利用することが日本にとって重要である。」という認識を持っていまして、満洲にユダヤ人を受入れようとしたのも、それによってユダヤ人から支援を得ようとするのが目的でした。
 ユダヤ人が世界を支配しているのなら、どうして迫害されるのかとか、どうして追放されて行き場がなくなるのかとかいう、根本的な疑問はこういう「ユダヤ通」の人々は持たなかったようです。
 日本は、基本的には、ドイツと同盟を結んだ関係でユダヤ人差別を行っており、「ユダヤ人の難民に基本的に通過ビザを発給するな」という訓令を在外公館に出しています。但し、民族差別に反対している日本の立場上、表向きは、ユダヤ人であることを理由とするなというという指示も併せてだしています。
 しかし、日本は、ユダヤ人に対する弾圧はおこなっていません。また、当時の日本のユダヤ差別は、当時の世界の水準からみれば緩やかなものでしたし、杉原氏に代表されるような公平な立場を貫いた人々も少なくはありませんでした。
 「ユダヤ人差別をしなかった」というのは間違いですが、トータルすれば、日本のユダヤ人に対する扱いは、ましな方だったといえると思います。

>例の事件

 が報道された時、「犯人が一人しかいないのなら、さっさと射殺してしまえば、簡単に片が付くのに」とか「警察もマニュアル通り明け方まで待たずにさっさと踏込めばいいにのに」とか知人と話合ったのは内緒です。

 それはさておき、事件が多発したからといってそれで不安とかは感じない方です。
 サリン事件の翌日、サリンをまかれたを地下鉄使って、いつものように居眠りしながら通勤した位ですから。(事件当日は休んでいた)


http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#818 
+α 2000/05/07 03:43
ニュースな史点へちょっと一言

>◆ヒトラーのしゃれこうべ

 ヒトラーの死体については、一九八〇年代に、当時のソ連が、捕獲していたことを発表したことがあります。その際、その死体のボディデータが公表され、これと当時の西ドイツが保管していたヒトラーのボディデータが一致したため、ソ連がヒトラーの死体を捕獲したことと、ヒトラーが死んだことが確認された筈です。
 ただ、当時のソ連政府の話では、死体そのものは既に処分済とのことだったんですが、本当は隠し持っていたわけですね。
 ヒトラーの死体は、火葬にはしたものの、燃料不足のため完全に焼却できず、やむを得ず隠していたものをソ連軍が発見したという話だったように記憶しています。

>◆最も危険なのは…

−引用開始−
 この記録映画は約23分程度の短編で、記念館にある二つの映写室で一日に20回以上も上映されるものだという。問題となったのはウォルター=ショート司令官が語る場面。そのセリフだが聞いてみると確かに凄い。「最も危険なのは日本軍の空襲ではなく、多くの人口を占める日本人、日系人による妨害行為だ」と言うのだ!しかもこのセリフに重ねて真珠湾近くのサトウキビ畑で働く日本人労働者の姿が映るのだという。なんでこんなシーンが今まで問題にならなかったんだろうかって気もするが、抗議を起こした日系人たちはようやく2年前から記念館側に修正を要求し始めたのだという。それまでも気になってはいたのだろうけど、おおっぴらに言いにくい空気が多少あったのかもしれないなぁ。
−引用終了−

 ウォルター=ショート中将が、日系人の破壊工作を警戒していたことは、「史実」ですから、あまり問題視されなかったのでは?
 なにしろ、破壊工作を恐れて、監視しやすいようにと、通常分散配置する飛行機を、飛行場の中央に固めて並べておいておかげで、日本軍の空襲で集めておいた航空機が全滅してしまうという失態を演じ、ありもしない脅威を恐れて、かえって被害を大きくしたと非難されたくらいですから。
 ショート中将自身は、真珠湾攻撃の責任をとらされて解任されてしまいましたから、彼の発言そのものはよく知っていましたが、真珠湾攻撃が、なぜ成功したのか(つまり、ハワイのアメリカ軍は日本軍の攻撃を想定していなかった)という歴史の文脈でしか見ていませんでした。

−引用開始−
そして実際にアメリカ政府は日系人の強制収容という措置をとることになる。その根拠となったのが、やはりこのショート司令官の発言にあるような発想だった。
−引用終了−

 蛇足ながら付け加えると、アメリカの日系人の収容を命じた大統領令が太平洋岸の三州(ワシントン、オレゴン、カリフォルニア)だけを対象としたものであり、ハワイの日系人はこの対象にはなっていません。

−引用開始−
 それにしても。この司令官の発言を見ていると、最近日本でも似たような発想の発言を聞いたような気がするのは気のせいかな(^^;)。
−引用終了−

 ありもしない脅威を恐れて、起りうる危険を考えていないという点は共通していますね。いざとなった時に、大失態を起さないことを祈ります。

>◆出雲大社はデカかった

 昔本で読んだのですが、出雲大社の宮司は、言伝えによれば、大国主命の子孫だそうで、今でも島根県では一番目か二番目に偉い人なのだそうです。前職の宮司が死ぬと、後継者は直ちに一週間の精進潔斎に入り、これが済むと正式に新宮司になるそうです。また、出雲大社には、代々の宮司のみが閲覧を許された秘文書があるそうですが、あそこは、京都や伊勢と違って、過去一度も戦火に遭っていないはずですから、とんでもなく古い史料が残っていても不思議はありません。


http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#817 
なな 2000/05/07 00:58
いろいろと、読了。

やけに物騒な事件が続くって話題は、どこのご家庭でも出たと思いますが。My Mother 曰く、
「私たち(両親)は怖いからGWはどこにも行かない。出かけるなら一人で行きなさいよ」(^^;)

 GW中に倭寇関係の本を何冊か読みました。
●倭寇史考(呼子丈太朗)
徹夜城さんが市左衛門さんにすすめていた本です。私は初期倭寇の章までしか読んでませんが、
「嶋谷」の文字は見かけなかったと思いますよ? ただ、松浦党の有力氏族に「呼子氏」とあり、
松浦半島近くに「呼子」の地名があり、著者は長崎市生まれ。この方も倭寇の末裔かも〜(笑。
内容的には、倭寇発生の理由を「元寇への復讐」としたところが、目からウロコでした。多少、
倭寇をかばい立てしすぎる感じがしますが。アキバツについても少しですが載ってたんですよ。
「…このアキバツは朝鮮史上では極めて華々しい存在になっているのに対して、日本側ではその
氏も素性も解らなければ、それを解らせようと努める学者もいないのである。この日本人の無関
心さは何に因るものか。…日本の史家が蔑視した倭寇の実態は、結局彼らの関心外の世界におか
れたまま、何一つ解明されることなく今日まで顧みられなかったのである」
アキバツを選んでよかったぁ、とじ〜んときた一文です。けれども徹夜城さん、この本が出版
されてから三十年弱、世間の倭寇への理解度は昔とさほど変わってないように思えますが?

●落日の悲歌(伊藤桂一)
あったんですよ! 図書館に東京文芸社版が。
上の本では呼子氏が「村上水軍倭寇説は間違いである」と説いているのですが、小説ではその
村上氏庶流の大将がヒーローとなっています。戦記物と思って読むともの足りないでしょうが、
プラトニックなラブストーリーとしては確かに、傑作ですね! 私が特に感嘆したのは、近年の
小説ではお目にかからなくなった、上品で美しい文章(日本語)です。とても男性の手とは思えな
い…。中西さんには、ほんとうによい作品を紹介していただいたと、感謝しています。
 
●倭寇と勘合貿易(田中健夫)
徹夜城さんに教えていただいた本が見つからなくて。この本は図書館にあったんですが。
上の本と大同小異の内容です。が、その小異の解釈のしかたが問題で、両書をつき合わせて吟味
した方がいいようですね。どちらか一方が完璧、ということはないでしょうから。

●朝鮮王朝実録(朴永圭著 ユン淑姫・神田聡訳)
日本語訳があったー、と思ったら、ダイジェスト版(?)のようです。そりゃそうか、一巻だし。
結局「太祖実録」中のアキバツに関する記述もほんの数行で、役に立ちませんでした(泣。
古事記や日本書紀のように読み物としての面白さはないので、素人の、しかも日本人にはとっつ
きにくい本かな。かといって朝鮮史を調べてる人には簡略すぎて不十分。この本を日本語訳した
目的がよく分からない。もっと親しみやすい入門書と、同時に完全収録版を出したらいいのに。              
ということで、まだ不完全ですが徐々に読みすすめています。はよ書かんといかんのですが。
P.S.>おたかさん
「怒濤のごとく」はファンタジーまでいってないです。けれど鄭成功の人物伝と思って読むと、
脚色されて史実と違う部分が多く、結局はもう一冊伝記なり小説なりを読まなきゃならない。
私はそこにムカついた、と。特に伝記物は脚色した部分をあとがきなどで注記してほしいね。



#815 
徹夜城(沈黙の艦隊は一時凄くハマった管理人) 2000/05/05 23:42
「沈黙の艦隊」

これは歴史話なのかどうか(^^;)

>アール・ケイさん
「BS漫画夜話」は時々観てるんですが、「沈黙の艦隊」の回は惜しくも見逃したなぁ…吾妻ひでおの回は観てたんですが(笑)。
あの漫画が実際に政治に影響があったかどうかはともかく、あの漫画描いてるうちに現実の国際政治が大きく変動したのは事実ですね。最初の方読むと分かりますが、まだソ連がありましたし(笑)。ソ連の潜水艦レッドスコーピオンと戦う展開がありましたが、どうもあの時点ではソ連が大きな役割を持たす構想だったように思います。その後ソ連方面はすっかり音沙汰がなくなってしまい、結局「ロシア」の大統領がいきなり出てくる形になりました。
ほかにももう一方の主役であったはずの深町のこともありますね。聞いた話では著者のかわぐちかいじの当初の構想では海江田と深町による「海の刑事物」というコンセプトだったらしい。それがいつの間にやら激動する世界情勢に合わせて話がドンドン大きくなってしまい(政治関係が大きく扱われだし)、深町の出番が無くなっちゃった(最後のNYで戻ってきますが)ということのようです。連載漫画ってのは得てしてそうしたものですね。
あの漫画、確かに面白いんだけど、最後の方は海江田が神がかって来ちゃってつまんなくなっちゃった印象が僕にはありますね。

>まだ生きている歴史的大物!
ネットでついさっきニュースを見てたらデヴィ夫人がインドネシアで記者と大立ち回りしたとのネタを発見。そういえばこの人も「大物」かどうかはともかく「歴史的存在」なんですよね。
この人の夫が世界史の教科書に必ず載ってる人だということを、ワイドショー見てる人のどれほどが知ってるんだろうかなどと思ってしまう今日この頃(笑)。
そういやハイセイコーのことですが、どこのマスコミもベタとは思いつつ「さらばハイセイコー」の見出しでしたね(^^;)。まぁ他に表現のしようがないか。



#814 
アール・ケイ 2000/05/05 01:01
イエス・キリスト、奥州に死す、ってか

雑誌殺すにゃ刃物は要らぬ 抗議1本 スポンサに

SAPIOも廃刊の憂き目に遭うときはきっとあっけないのでしょうね。
小学館という出版社もよくわからんホンヤですな。
朝日の夕刊でしたっけ、在日ユダヤ系の方の、日本における(無邪気な、しかし無茶苦茶な)ユダヤバッシングに対する抗議運動(記述者や編集者にではなくいきなりスポンサーに)が記事になっていました。そういう行動自体がユダヤ人に対する偏見、恐怖を増大するのでは、という声にその方は反論されていましたが。
長山さんの『偽史…』や他の著作を読んでまして、日本人のユダヤ観やチンギスハン=義経説の発祥由来に納得させられるものを感じました。『日本沈没』に「祖国を失った日本人はユダヤ人のように世界を放浪して…」てなセリフがあったような記憶がありますが、要は日本人のヨーロッパコンプレックスの裏返しなんでしょう。
ところで今、BSマンガ夜話で『沈黙の艦隊』を取り上げていますが、この変に現実とシンクロしたマンガが現実の政治に本当に影響を与えたのであれば、我々の国ってなんと単純なのでしょうかね。


http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#813 
徹夜城(マインスイーパーの爆弾99個クリアが三日続いた管理人) 2000/05/04 23:45
ユダヤ人ばなし

>+αさん。
最新号のSAPIOは細かく読まなかったですし、このユダヤ人救出話自体についてもよく知らないのでほとんどレスができないんです(^^;)。てなわけでちょっとずれた話題を。
今読んでる「偽史冒険世界」に戦前・戦中の日本におけるユダヤ人陰謀説・はたまた日ユ同祖論について詳しく話が載ってます。で、結構これが当時の日本の一部に両面で影響を与えた節があったようです。陰謀説を本気にした軍人・宗教家を中心とする勢力がドイツの要請に呼応して反ユダヤ論をぶちあげたり、その一方で陸軍将校の安江弘仙という人物が日ユ同祖論をかなり本気にして(もっともトルコ人なんかとも同祖論を唱えていたようですが)満州にユダヤ人を受け入れようと運動して、これがある程度実現の方向に動いたこともあったようです。もっともかえって弾圧を招いたりしちゃったようですが。
日本の軍部・政府におけるユダヤ人への対応はこの両者の間を状況に応じてウロウロしていたというところみたいですね(別に陰謀説・同祖論ばかりを考慮したわけではないでしょうけど)。「大東亜戦争は対ユダヤ・フリーメーソンだ!」という趣旨の本も戦時中には出ていたようです。その一方でユダヤ人を通した戦争終結を期待したところもあったみたいで…まぁ結局のところ、「人それぞれでした」ってことになっちゃいますか。

>まだ生きていた大物
ハイセイコー…ってまだ生きてたんだ…お馬さんのことはよく知らんもんで(^^;)。享年30歳とかで、人間に換算したら90歳ぐらいだそうな。



#812 
+α 2000/05/04 22:21
>今週の「ゴー宣」

 で、樋口中将がユダヤ人2万人を救ったオトポール事件の話が出ています。(「戦争論」でも書いていました。)
 これは、ある程度知られている話(「右」の方々には有名な話)なんですが、実際には本当にあったのかどうか相当に疑わしい話なんです。
 以前、この事件について調べたことがあるのですが、この事件に触れている記録は、樋口中将の自伝しかないのです。
 外務省の記録「民族問題関係雑件猶太人問題」(故杉原氏関係の記録もここに入っています)には、樋口中将が奉天で開かれた極東猶太人大会で行った演説の内容などは、幾つか報告されているのですが、オトポール事件に関する記録は残っていません。
 当時の満洲の新聞にも出ていません。
 満州国関連の人間の手記等にも出てきません。
 救われたユダヤ人の証言などもありません。
 杉原氏が、戦後救われたユダヤ人から顕彰されたことを考えれば、樋口中将が本当に二万人も救っているのなら、救われたユダヤ人から何の音沙汰もないというのは非常に不自然です。

 というと、樋口中将は「ゴールデンブック」に載っているとのご意見が出るかも知れませんが「ゴールデンブック」というのは「ジューイッシュ・ナショナル・ファンディション」という植林を行う団他の寄付者名簿に過ぎませんから、金さえ払えば誰でも載れるのです。ですから、これに載っているということは、寄付をしたということを示しているだけのことです。(「ゴールデンブック」のことは、以前「SAPIO」にも載っていました。ちなみに「SAPIO」では「植民」と書かれていましたが、これは「植林」の間違いです)

 つまり、この事件は、樋口中将とその部下の主張以外の根拠が全然ないのです。従って、この事件については、樋口中将の「記憶違い」であると考えた方が妥当でしょう。右の人々は反対するでしょうけど。


http://homepage1.nifty.com/SENSHI/


#811 
徹夜城(GWはうかつに外にも出られないと感じる管理人) 2000/05/03 23:24
長江文明本

それにしても何だか妙な事件が続きますね(--;)。

>柱国大将軍閣下。
まぁ自分で書いておいてなんですが、安田さんの長江文明本のラストに書いてあったという小麦だ稲作だの話は、あくまで僕がザッと読んでみて感じたところを書いたまでです。正確な引用ではありませんので、念の為。趣旨としてはそういうことだと感じたわけです。何しろ「ノストラダムスに惑わされるな!」であんな論旨を展開した方ですので(わからない方は「ヘンテコ歴史本」コーナーを参照のこと)。
気候考古学というのは僕も面白いと思うし関心は凄くあるんですよ。なんだけど安田さんの場合、ご本人が言いたい主張が先走ってしまってる観がありまして…
この長江文明本にもどこかこの文明を日本文化と直結させたいんと違うか、と感じるところがありまして…。それはそれで考えられることだとは思いつつ、なんか変な意図も感じちゃいましてね。
そういや最近出てた魏志倭人伝と竹内文書をかみ合わせたというか、魏志倭人伝は大ウソだとする本が出てましたね。久々にヘンテコ本のネタにしようかと買ってしまいました(笑)。幸いこういう本はたいてい安い(笑)。
それと連動して図書館から長山靖生氏の「偽史冒険世界」を借りて読んでます。「義経=成吉思汗説」から「竹内文書」まで、戦前の偽史世界を中心に論じてまして、なかなか面白いです。あ、こういうのは書評コーナーに書くべきなんだよな(^^;)。



#810 
柱国大将軍 2000/05/03 12:15
お久しぶりです

御無沙汰しています。ちょくちょく見にはきていたのですが。
ヘンテコ本のコーナーは色々楽しいネタが集まっているようですね。
安田氏の本の趣旨が徹夜城さんの言うように、「稲作文明があったのだ!
ヨーロッパの歴史観で小麦栽培でパンを食う文化が文明とされ稲作文化は
野蛮とされていた歴史観がこれでくつがえった!」と言うものなら、
これは相当変わった本ですね。長江の稲作文明については、黄河文明中心史観を
相対化する文脈の中で語られることが多いのです。安田氏の本の趣旨のもう一つ
面白いところは、“ヨーロッパの歴史観で小麦栽培でパンを食う文化が文明とされ”
と言うところです。中国で小麦栽培が定着し、小麦を加工したものが主食となるのは、
唐代の事です。それ以前は、ヒエやアワなどの雑穀類を食べていました。従って、
中国文明の発生は、唐代以後と言う事になるのですが、ヨーロッパでこんな事は、
言ってないと思うんですが。
くだらない事を書き連ねたような気がしますが、ご容赦ください。



#809 
徹夜城(連休中も論文執筆の管理人) 2000/05/03 10:29
生きている大物

>ほんさん。
お久しぶり。ちゃんと覚えておりますよ(^^)。
ファン=バン=ドン元ベトナム首相の事ですが、白状しますと僕はこの人の名前が頭に入っておりませんでした(^^;)。新聞記事などによると、ホー=チ=ミン、ボー=グエン=ザップと並んで北ベトナム指導者三巨頭だったそうですね。中国の毛沢東・周恩来・朱徳のトリオを思い出させます。そういや中国の指導者もなんだか小粒になってきたよなぁ…トウ小平はやっぱ迫力がありました。あのサッチャーさんも会談でビビったと言われてます。今の中国指導者は良くも悪くも平和な時代の官僚タイプが目立つような気がします(朱鎔基首相は面白いんですけど、いかんせんお年が…)。

世界史的人物で今も生きている人、については前にも書きましたが、
中国史で張学良、宋美齢(蒋介石夫人)。昭和天皇が生きてりゃこの世代です。そういえばイギリスの皇太后もこのぐらいじゃなかったっけ(世界史的かどうかは別として)。
キューバのカストロさんは革命時に若すぎたってことですね(笑)。ロシアのゴルバチョフもまだまだ若い。ドイツのコールさんは歴史的英雄になるはずが晩節を汚しましたね。
日本だと元大本営参謀だった瀬島龍三氏が「歴史的」かもしれません。いや、今も影響力があるという話もありますが…
それにしても日本の政界は引退ばやり。竹下・梶山・小渕とバタバタといなくなってしまいました。今後の自民党の派閥動向は注目かも。

>ヘンテコ本その後。
完全に更新しないでほったらかしになっている「ヘンテコ本」コーナーなんですが(^^;)、あのコーナーを作るキッカケとなった「中国4000年の真実」の杉山徹宗教授が「第二弾」を打ち出しました。「中国の最終目的」という本。まぁ今回は歴史からは離れて軍事大国中国を警戒するという、とくに珍しくもない内容でしたが、相変わらず中国を「遊牧・狩猟民族で侵略的」と定義してます(笑)。この人の手にかかると日本人以外みんな「遊牧狩猟民族」になっちゃうんだよな。
 同じくコーナーで採り上げた「ノストラダムスに惑わされるな!」の安田喜憲氏も長江文明に関する本を出されてます。こちらは別に変な本ではないんですけど、ラストの方で「稲作文明があったのだ!ヨーロッパの歴史観で小麦栽培でパンを食う文化が文明とされ稲作文化は野蛮とされていた歴史観がこれでくつがえった!」という趣旨(かなり僕が乱暴にまとめましたが、そう言うことのようです)には「何もそこまで言わんでも」と思っちゃいました。なんかヨーロッパ人にイヤな目に遭わされたことでもあるのかな、この人。



#808 
ほん 2000/05/03 00:10
生きてる大物

 ども、大変ご無沙汰してます。以前、数回来たこともあったのですが、覚えておいででしょうか。
 ほんと言います。

 今日投稿したのは、新聞で興味深い記事を読んだから。
 「ファン・バン・ドン元ベトナム首相死去」。
 正直なところ、「まだ生きてたんだ・・・」という感じです。
 「過去の大物」が次々と消えていき、なんか寂寥を禁じ得ません。
 これで、現在まだ生き残ってる「大物」といえば、張学良とカストロくらいでしょうか。
 「まだこういう大物が生き残ってるぞ!」って言うのがあれば、ご教授お願いします。

 それではまた。

http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/2094


#807 
徹夜城(明日は仕事しなきゃいけない管理人) 2000/05/01 00:03
連休は結局どこにも出かけないだろうなぁ。

ま、個人的にいろいろと忙しいもので(^^;)。

>おたかさん。
福江島は僕も一度しか行ってないんですが、「倭寇の地」としては大変面白いところでしたね。行ってみて恥ずかしかったのが、福江の町ってのが想像以上の都会だったこと(僕の住んでる地域より都会と感じました)。「島」というイメージに引きずられて完全に偏見を持ってました。考えてみりゃ城下町なんですよね。
しかし他に歴史観光の目玉がないせいもあるのか、「王直井戸」やら「唐人町跡」やら王直関係のものの案内が目に付きました。これが王直が一方の拠点にしていた平戸になると、ほかに鄭成功やらザビエルやらアダムズやら松浦氏やら観光資源に事欠かないようで、王直関係の場所の案内がほとんどなく、探すのにずいぶん苦労させられたものです。それでもどうやら王直の銅像を建ててくれるみたいですが(^^)
旅先でのこぼれ話などはそのうちぼちぼちと…あ、中国旅行記がほったらかしになってますね(汗)そういうコーナーが多すぎ。

>+αさん。
「キスカ」、ほんとに良くできた作品ですよね。ラスト近く、木村艦隊の船影が霧の中に浮かび、それに気が付いた犬が吠えるという合成シーンは特撮映画として見ても名シーンでしょう。
この映画を見た後で僕も史実を簡単に調べてみました。+αさんもお書きのように、主人公の木村昌福少将(劇中では「大村」に変えてあります)って見事な八の字ヒゲなんですよね(笑)。なんか思わず笑ってしまうぐらい。カッコいいとか威厳のある雰囲気の方じゃないですよね。実際家族の方もそんな大それたことをやった人とは全く知らなかったそうです。映画制作時にはとっくに亡くなっていたようですが。
天下の三船が演じてしまうと正統派の二枚目司令官になっちゃって、その意味では面白みがないですね。あのちょっとコミカルな感じさえ漂う風貌で演じてたら思いもかけない傑作になったかも知れません。
アニメの軍人描写、たしかに言われてみれば(^^)。



#806 
市左衛門 2000/04/30 23:58
ありがとうございます

>ななさん
 わざわざ調べていただいて、ありがとうございました。彼が長崎の人(歌のタイトルか?)でないのは意外でした。ただ嶋谷(もしくは島谷)という姓についてですが、なだ いなださんの著書には建造した船を献上した褒美に4代将軍から名字帯刀を許され、嶋谷姓を名乗るようになったとあるんです。これは間違いなのかなぁ・・・。とりあえずななさんが調べてくれたことを元に、なんとか頑張ってみようと思います。でも近場に大きな図書館がなくて、今のところは無理なんですよね。夏休みに頑張る予定です(笑)。



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