貞治六年(1367)十一月。ある瀕死の男が二人の人物を枕頭に呼び寄せた。
「頼之…汝に一子を与える」
「春王…汝に一父を与える」
「そなたたち二人で、この天下を太平ならしめよ…」
細川頼之と足利義満。
60年に及んだ南北朝動乱を終息させた二人の武将。
幕府に反逆して南朝に与し頼之と宿命の対決をする従兄弟・細川清氏。
頼之と清氏の友であり九州平定に活躍する歌人武将・今川了俊。
和平を求めて苦悩の闘いを続ける正成の子・楠木正儀。
幕府政治の舞台で暗躍するバサラ大名・佐々木道誉。
頼之が生涯をかけて戦い続ける宿敵・山名一族。
南北朝動乱の最後を彩る多彩な群像を描きながら、
物語は激動の東アジア情勢もからめて国際的スケールで展開する。
-「KING OF ZIPANGU」とは誰なのか-
乞うご期待!
(いや、あんまり期待しないでください)