少年は大リーグをめざす

赤瀬川 隼

集英社文庫 1998. 7.25 第1刷発行 \580


 いろいろな雑誌や新聞に書かれた著者の野球に関するエッセイや短編を集めた本です。
 題名からもわかるように主に大リーグの話、特に野茂に関するエッセイが中心でしょうか。もちろん、それ以外にも草野球やキューバの野球、そして日本のプロ野球に関する話題もあるのですが、印象としては大リーグ、そして野茂賛歌なのかなぁ。
 基本的に共感する部分も多く、日本の野球に対する辛口な意見も、一部は私自身も普段から思っているところを突いていて、なかなかおもしろかったです。
 ただ、ちょっと大リーグの野球やファンのあり方はこうこうだから、日本もそうあるべき・・・的な部分が多いようです。あまりにも大リーグ的なところを求めすぎているような気がしました。
 日本の野球、特に野球機構やスポーツマスコミのあり方、応援の仕方などは、私もなんとかしてしてほしいとは思うのですが、だからと言ってアメリカの真似をする必要もないと思うし、日本の野球がアメリカよりもいいところってあると思うんですがね。
 本質的には同じ意見なんでしょうが、そこで大リーグはこうなんだよと言われると、そうじゃないんじゃないか?と思ってしまいます。ちょっとひねくれているのかな。(^^;
 大リーグ云々は抜きにして、第2章の玉木正之氏との対談で挙げられていた「プロ野球改革のための10の提言」は、納得できるものです。というより、ほとんどの野球ファンは、全部とは言わないまでも賛同するんじゃないかなというもので、今更言わなくても、すでに語り尽くされている感がありますね。野球機構やマスコミが耳を貸さないだけで。
 しかし、赤瀬川さんも、「阪神」は企業名だと思っているようですね。あれは地域名なんだけどなぁ。って、「阪神電鉄」がある限りあまり認めてもらえないでしょうがね。


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