「・・・で、あるからして、えー政府の方針は間違っておりません」
「大臣、それで国民や諸外国が納得すると本気でお思いですか？」
「無論です。これから先、わが政府が経済政策をキチッとやりますから・・・」
「これだけ話を聞いても、この国をどこに動かそうとしているのかまったく見えてきませんね。
　Ｇ７でも具体的方策を追求されてシドロモドロになっていたのは大臣、あなたでしょう？」
「・・・とにかく、金融業界再編にむけてソフト・ランディングで」
「そうやってダメな銀行を庇ってきたツケが回ってきてるとは考えないんですか？」
「う・・・今、あーこの、銀行をいたずらに破綻させて金融危機を招くような方策は・・・」
「『いたずらに』ではありません。放漫経営の会社が傾くのは自明のことです。
　『ダメ銀行は潰れろ』とどうして言えないんですか。何か言えないワケでもあるんですか？　大臣？」
「うう・・・」
「あなたは与党の利権の為に働いているんですか。それとも政府の責任ある大臣として行動しているんですか。
　どっちなんですか。ここでハッキリしてください」
「・・・それは・・・勿論、政府の・・・」
「大臣はＧ７同様ここでも急に無口になられてしまったようです。一旦ＣＭです。
　ＣＭ後には大臣の失語症も治っていることを期待しましょう」