白馬岳・唐松岳   (2.932m)     2012/7/28〜31




今年(2012)は順調に梅雨明けし、暑い夏が続いている。 

友人Aさんと 7月末 白馬岳、唐松岳と廻ってきた。
 天気もよく、お花畑が真っ盛りの山が楽しめた。




                 ( 白馬岳(中央)、杓子岳(手前)  白馬鑓ヶ岳山頂から )



前夜10時半に東京を出発した高速バスで翌早朝5時に白馬猿倉に着く。
夜行バスはほとんど眠れないので苦手なのだが、昨夜のバスは一人当た
りのスペースが広くてよく眠れた。 
身支度を整え、軽く朝飯を食べ、時間に
余裕をもって行動開始。猿倉荘の左から登山道が始まる。天気もまずまず。



             ( 猿倉荘 左側が登山口 )

猿倉から白馬尻までは1時間ちょっとで着く。水分を補給し、大雪
渓の登りに備える。
白馬尻小屋から少し登ると、雪渓がはじまる。

軽アイゼンを着け、長い登りにかかる。空も薄雲がかかり、雪渓の上を涼
しい風が落ちてくる。クーラーボックスの中を歩いているようで、2時間超の
長い登りだったが、1回の小休止で大雪渓を登り終えた。
(去年、新穂高温
泉から鏡池への小池新道を辿ったときとは大違いだ。あの時は真上から暑
い太陽に照らされて帽子のひさしから汗が滝のようにしたたり落ちていた。)

葱平あたりからお花畑が待ちかまえていて目を楽しませてくれる。葱平
の名前の由来になったのであろうシロウマアサツキの葱坊主が可愛い。
その他、ハクサンイチゲやシオガマ、フウロ、クルマユリ、キンバイ等々。


                    ( 白馬大雪渓 )


白馬頂上宿舎に11時頃に到着。今夜はここに宿泊だ。受付を済ま
せると「唐松」という
部屋が割り当てられる。(16人用の部屋だったが、
宿泊者は4人。シーズン中にしては空いていた。) 荷物を整理して外
に出る。頭上は青空だが、周囲の山々は少しガスっている。 腹ごしら
えをして、ビールを飲んでベンチでくつろいでいると徐々に白馬岳山
頂のガスが切れてきた。早速 飲料水だけを持って山頂をめざす。

山頂付近は 盛りの過ぎかかったウルップソウが群落をなして
いる。山頂で有り余った時間を潰すことにする。1時間以上いた
だろうか。
この間 栂池の方から上がってくる登山者も多くいる。




                              ( 特徴ある形をした白馬岳山頂 )



2日目以降の当初の予定は白馬鑓温泉に泊まって、翌日猿倉へ
の下山だったが、あまりに行動時間が短くてもったいないというこ
とで、唐松岳に足を伸ばして、最終日は八方へ降りることにした。


2日目 天気予報はあまり芳しいものではなかったが、実際
は早朝から雲一つない晴天に恵まれる。5時に朝食、6時に
出発。丸山から振り返ると白馬岳が逆光の中で輝くシルエッ
トになっている。西には剱岳・立山が青々とした雄姿を見せて
いる。そして南に延びる稜線上には杓子岳と白馬鑓ヶ岳が。

杓子岳をショートカットして巻いて通過。白馬頂上宿舎から
白馬鑓ヶ岳までは2時間。鑓ヶ岳山頂からは南に五竜岳
と鹿島槍が見えるが、さらにその南はかすんで見えない。



                       ( 剱岳・立山  唐松岳山頂より )



白馬鑓ヶ岳を下ってから鑓温泉への道を左に分け、南に唐松岳への道を辿
る。途中の天狗山荘で小休止し、水場の冷たい水で顔を洗う。この頃から青空
が少なくなっていく。唐松岳山頂への到着まで雨が落ちてこなければ上々だが。




                 ( 不帰ノ嶮2峰岩壁 )  




                  ( 不帰ノ嶮 来し方を振り返って )  




天狗ノ頭に着くと、ガス掛かりながらその中に不帰ノ嶮の1,2,3峰や唐松
岳が見える。これからなかなかのアップダウンだ。天狗の大下りを過ぎて見
上げると、急な登りがせまっている。不帰ノでは2峰が一番急峻で鎖場の
連続だが、慎重に進めば大丈夫だろう。この日は下りの人と鎖場ですれ違う
ことはなかったが、混んだりすれば大渋滞は間違いない。雨の時は気持ちが
よくない所だ。3峰の頂にたどり着いた所で雨が落ちてきた。間一髪であった。

その後、まもなく唐松岳の山頂にたどり着く。この時には雨もやん
で山頂では元気な若者のグループが写真を撮っていた。 山頂直
下には唐松岳頂上山荘 ( 今夜の宿 ) が赤い屋根を見せている。



                 ( 唐松岳山頂よりのぞむ五竜岳 その右奥に遠く小さく槍・穂高 )



今日(3日目)は八方池山荘まで下り、その後ゴンドラと
リフトを乗り継いで麓に降りるだけだからノンビリである。

5時少し過ぎに起床し、朝食前に唐松岳山頂までを往復する。
山頂からは槍ヶ岳や穂高をはじめ南アルプスや中央アルプス、
富山・新潟の山々、さらには日光や会津の山も見える。(残念
ながら多くの山座を同定することは私にはできなかったが。)
                                                                     



     ( 八方池  白馬岳にかかるガスがなかなかとれない )
 

午前7時15分に下山をはじめ、ゆっくり写真を撮ったりし
ながらで八方池に着いたのが9時15分。ここまで来ると様子
ががらりと変わる。ちょうど穂高から上高地に降りてきた時の
ようだ。観光バスのツアー客がここまでは上がってくるのだ。
普通の靴を履いた軽装の人がリフトを乗り継いで、さらに1時
間かけて八方池に映る白馬岳を見ようとやって来るようだ。

私たちはこれと逆コースで白馬八方に11時30分に下りた。
その後、第二郷の湯に浸かり、腹ごしらえし帰路についた。



唐松岳を廻ったことで鑓温泉には入れなかったが、不帰ノ
嶮のコースを経験できたし、
3日目の素晴らしい眺めにも
出会えた。八方温泉の気持ちのよい風呂に入れたし、時間
に過不足のない充実したコース歩きができたと満足している。



さらに白馬は名だたるお花畑の山として、数え切れない花々
がいたるところに咲き乱れていた。心癒される山行になった。




 ( クルマユリ 葱平 )
 


 ( ウルップソウ  鑓温泉への分岐付近 )



 ( ハクサンイチゲ  お花畑避難小屋 )



 ( オオサクラソウ  丸山ケルン下 )



 ( コマクサ   唐松岳頂上山荘脇 )



 ( ハクサンフウロ とイワオウギの群落  白馬頂上宿舎下 )



<行程表>


前夜東京発の高速バスで猿倉へ

1日目

猿倉 5:00,5:50  →  白馬尻 7:00 → 葱平 9:30→ 
白馬岳頂上宿舎 11:00 → 白馬岳山頂往復  、白馬岳山頂宿舎(泊)

                                                 歩行時間 約5時間


2日目 

白馬岳頂上宿舎 6:00 → 杓子岳 7:00 → 白馬鑓ヶ岳 8:00 →
天狗小屋 9:00,9:15 → 天狗ノ頭 10:00,10:15 → 
不帰ノ嶮 10:45 → 唐松岳山頂 13:30,13:45 →
唐松岳頂上山荘(泊) 14:00
                                       歩行時間 約7時間


3日目

唐松岳頂上山荘 7:00 → 八方池 9:15,9:45 → 八方池山荘 10;45 →
(ゴンドラ、リフト) → 八方 11:15  →   八方温泉(入浴)、昼食
白馬八方 14:00 (高速バス) → 新宿 20:20 
                                     歩行時間 約3時間


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