カード効率検討のための資料です。
このページでは、特に Mirage ブロックで発生・頻出する能力についてまとめます。
Phase Out・Phase In は、能力というよりは、1つのルールです。
Phase Out とは、Parmanent が「一時的に」ゲームから離脱する現象です。Phase Out したPermanent は、Phase In するまで、Remove from Game 扱いとなります。
Phase In は、Phase Out していた Permanent が、ゲームに復帰する現象です。Phase Out していた Permanent は、Owner のUntap の開始時に、自動的に Phase In します。
基本的に、Phase In は強制アクションです。
逆に Phase Out に関しては、2つのもの:プレイヤーのコントロール化で実行できるものと、強制的に発生するものがあります。
この強制 Phase Out するものは、「Phasing」という能力であらわされます。Phasing をもつものは、手番の開始時に自動的にPhaseOut してしまいます;結果的に、Phasing の能力を持つものは1ターンおきにしか場にいないことになります。
プレイヤーのコントロールできる PhaseOut は、非常に便利な・有効な能力といえます。
Phase Out しているものは、Remove from Game 扱い:Game 内にいないので、さまざまな魔法・効果の影響をほとんど受けないというのが最大の特徴です。
例えば、あらゆる Creature を吹き飛ばす Wrath of God も、Phase Out しているものには無力です。すなわち、Wrath に反応して Phase Out することができれば、結果的にそれは助かることになります。その手番の間は場にいなくはなりますが、次の手番になればただで復活してくるのですから。
Remove from Game 扱いということは、逆にそのもの自体がもつ能力が使用されない、ということでもあります。これは一見デメリットですが、反動の大きい Permanent ならば絶大な効果といえるでしょう。
例えば、あなたの Control している Winter Orb を、相手の手番中に Phase Out できたとしたら?あなたは普通にすべてのLand を Untap し、そして OrbもPhase in・・・相手はまた、Orb の影響を受けるわけです。
Phase Out しているものはその能力を使えない。当たり前ですが、これが最大のハンデです。どんなに強い Creature でも、PhaseOut していればなんの役にも立ちません。
そのため「Phasing」という能力はそもそもデメリットの1つで、CC: のわりに強い基本能力をもつものの、1手番おきにしか使用できなくなっています。
例えば Brease Keeper(VI) は CC:2UU で 4/4 Flying、Phasingとなっており、基本能力は同じ Air Elemental よりも 1Mana安価になっています・・・もちろん、1手番おきにしか攻撃・防御に参加できないのですが。
もう一つの弱点が、Phase Out したものは Phase In できなければ結果的に普通?の「Remove from Game」と同等ということ。
Phase In は「Untap の開始時」に強制発生なので、Untap フェイズがない状態では Phase Inできないのです。
また、Token のたぐいは PhaseOut した時点で完全にゲームから除外されてしまうので、Token Creature にとってはPhaseOut は破壊とほぼ同意義です。
パーマネント関係なのでまだ Mana 換算は不完全ですが・・・Phasing 関係での Mana 換算は大きく2つ、考える必要があります。
flanking は、Creatuteに適用される能力です。
flanking を持つ Creature は、Block された場合、もしそのBlocker が flancking を持っていなければ、その相手 Creatureに -1/-1 を与えます。
日本語版の訳は「側面攻撃」となっています。
Flanking 持ち Creatureのことは俗に「Flanker」と呼ばれるようです。
Creature 一般に適用できる能力ですが、基本的には「Kight」と呼ばれるものが持っています。結果的に小型(Power/Toghness とも、せいぜい2前後)という傾向があります。
Kight という Creature 分類に関連して、Mana色による傾向もあります。
古来から Knight を抱える白と黒は、当然多数の Flanker を持ちます。
ついで Mirage ブロックで激増したのが、赤。
緑と青にはごくわずかな例外以外は皆無です。
おおざっぱに言えば、この能力は「Blocker に -1/-1」するということです。
この言葉には、通常の戦闘処理にはない特徴がいろいろとあります。
結果的に、全体に Block しづらい相手といえるでしょう。
弱い能力ではないのですが、基本的に -1/-1 の効果はまず発生しません。
Block したら死んでしまうようなものは Block しないでしょうし、Flanker 同士なら機能しないのでやっぱりだめ・・・「Creature を破壊する」というよりは、「Blockを抑制する」能力とみるべきでしょう。
Firststrike と違って防御時には(相手がFlankerでないかぎり)役に立たないのもつらいところ。防御用においておくのは、あまり意味がないのです。
基本が Kight というのも厳しいところでしょう:相手を -1/-1 できても、元能力が 2/2 前後なので、toghness 4を超えるような相手には結果的に無意味な場合があります。
Instant-ment というのは俗称です。ルール上こういう記述はないです。
「Enchantment でありながら、Instant のタイミングでも使用できる」
というものです。
基本的な分類は、Enchantment です。
しかし、Enchantment は普通 mainフェイズにしか使用できないのに対し、Instant-ment はその名のとおり、Instant が使えるタイミングならいつでも使用できます。
このように Instant で使用した場合、Instant-ment は End of Turn に自動的に破壊されてしまいます・・・いいかえれば、即時性をとる代わりに持続性を捨てるということです。
1枚のカードでありながら「Enchantment」と「Instant」の両方の使い方を認められている、という柔軟性が最大の利点でしょう。
Enchantment のように恒常的に環境をつくるようにも使用でき、また時には Instant として奇襲効果を起こせるわけです。
「使い捨て」という Instant の弱点、「見えているので対策されやすい」という Enchantment の弱点、それぞれをフォローすることができるといえます。
とはいえ、所詮は1枚のカードなので、Instant か Enchantment どちらかとしてしか使用できないのが弱点といえば弱点でしょう。
Instant として使用してしまえば、もはや Enchantment の「持続性」は期待できませんし、Enchantment として使用すれば、Instantの最大の武器:奇襲性は永久に失われてしまいます。
もう一つ意外な弱点として、Instant で使用しても基本は「Enchantment」
だという点があります。End of Turn に自動的に壊れるとはいえ、あくまでこれは「場」にあるのです・・・なので、Disenchant などで破壊されればEnd of Turn を待たずに効果が失われます。
えっと・・・マルチモードで使用できるカードのコストは、本来のカードの50%増し、ってのが今のスタンスだから・・・基本効果が2Mana程度なら、3Mana くらいになってないかな・・・うん、大体よさそうだね。
・・・でもね。とか何とかいっていたら、Mercadian Masques で「Instant で使っても壊れない」Instant-ment が出てるんですけど(^^;;
これについては、再検討が必要ですね。
それが場に入ったときにのみ、特殊な効果が発生するもの。
カードには「When 〜 comes into play, <do> 〜〜」というように書かれています。
例えば Man-'o-War(VI) は CC:2U の 2/2 Creatureなのですが、更に「When Man-'o-War comes into play, returen target creature to owner's hand.」
となっており、Summon した直後に Unsummon 相当の効果が発生します。
Mirage Block だから、という能力ではないのですが(Legends あたりからいたことはいた)、VISIONS 以降特に目立つようになったため、ここで記述します。
開発上は「187系」などと呼ばれていたようです。
一応慣例的に Creature の能力になっており、この文章も Creature 前提で記述しますが、システム的にはあらゆる Permanent に適用できます。
1枚のカードで Creature召喚と Sorcery相当効果の両方が同時に発生するということで、カード効率がよくなるのが1つのメリットです。
先の Man-'o-War では、「2/2 Creature の召喚」と「Unsummon相当」が同時発生しています:普通なら「Summon」と「Sorcery(or Instant)」の2枚のカードを必要とするような効果を1枚のカードで実現できるわけです。
また、Sorcery 相当の効果が Permanent に付随しているというのは、実は重要です:一般に Sorcery・Instant は再利用(Graveyardから回収など)しづらいのですが、Permanent はそうではありません。結果的に、普段再利用できない Sorcery・Instant の効果を繰り返し使用できることになります。
それなりにコストがかかる点が、弱みといえば弱みでしょう。
例えば Nekratarr(VI) は CC:2BBで、「2/1 firststrike 9 +Terror相当の Comes into play能力」をもっています・・・Terror が CC:1Bだということを考えれば、CC の差分:残りのBB で 2/1 Firststrike ・・・能力的には十分ですが、果たして 2BB のMana を使用できるころにはもっと違うことはできないでしょうか・・・
「Creature」と「Sorcery」を分離して使用できないのも、弱点です。
例えば、相手に1体も Creature がいなければ、Man'o-War も Nekratarr もただの高価なCreature にしか過ぎませんし、へたをすれば自爆することになります:Comes into play 能力は「必ず」発生してしまうので、これらを使ったらあなたは「自分の Creature に」彼らの能力を使う必要がある訳です・・・
このカード、Creature 召喚すれば、「カードを使わないで Sorceryが使える」
という感じです。
友瀬の Mana 換算ルールでは、カード1枚== 2Mana なので、ある Sorcery と、ある Creatureの能力を併せ持つ187系 Creatureは、
(「Sorcey の CC」+「Creatureの CC」)+2 Mana
くらいじゃないと、バランス悪いと思うんだけど・・・実際には、ほとんどのものが
(「Sorcey の CC」+「Creatureの CC」) Mana
くらいになっています。もっと安いのもいる位。
VISION の 187系は猛威を振るっていましたが、こう考えると「なるほど」と思いませんか?
このページは 友瀬 遙 によるものです。
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