なぜキャラリナページを開店休業にしたのか。

先に明記しておきますが、このページは本当に友瀬個人的な意見・状況が多数含まれます。
友瀬が何をどう思い、こういう状態になったのか。
わざわざ書くまでもないかもしれないのですが、PWSベンダーとして何かをしようとする人の何かの参考になるかもしれない、という意味もこめて記録します。


前提知識:友瀬はPWSでなにをやっていたのか。

友瀬はかなりの長期にわたり、PWS用のキャラクター「ミラージュ」を公開していました。
自画自賛っぽくはありますが、あえて明記します:ミラージュの特徴として、以下のような特殊な運用が行われていたことが挙げられると思います。

定期的な更新
毎週1回、数個の新しい話題を更新提供していました。
内容は主に時事ニュースが中心。ただし単なるニュースというわけではなく、それに対するミラージュ視点での感想・コメントがつけられている形になっていました。
数回の怠慢を除けば、これは約5年間続けられていました。
条件による話題分岐の徹底
話題の内容と、ミラージュ自身が得ることができる条件によって、さまざまな話題分岐を行っていました。
例えば「有名タレントが痴漢して逮捕」というような話題だと、ユーザーの性別によって ユーザが男性なら「あなたは痴漢なんてしてないでしょうね?」、女性なら「本能のようなものとはいえ、殿方には困ったものです。」・・・というような分岐を行っていました。
ユーザーとの擬似的会話
提供していた話題によっては、その話題の中でユーザーに対して質問を投げかけることがありました。
そしてその内容はミラージュの記憶として保存され、後に関連話題がでてきた場合に台詞が変わるような形になっていました。
例えば「あなたは花粉症、大丈夫ですか?」というような質問がなされ。
その回答を覚えておいて、また次の花粉の季節のころになると「そういえば、花粉症でしたよね。」というような。

要は「記事を書いて読者からのコメントを見て反応をする」というような、 今で言うところのブログでやっているようなことを、PWSというシステムの上で、ミラージュというキャラクターを「演じ」ながら実施していたわけです。

当然のことながら、上述のような独特な「記事」は、やはりそれなりに手間のかかるものでした。
かなりシステマチックにできるようには開発環境も整備していましたが、それでもミラージュの記事の更新に、友瀬は毎週数時間を費やしていました。
なにしろ

・・・という手間がかかるわけですから。


なんでミラージュの更新は止まったのか?

2005年の10月頃。約5年強続けていたミラージュの定期更新は中断されました。
正確に言うと、その数ヶ月前から定期更新のペースも乱れていました。

理由は、端的に言って、友瀬の中での疲れ:「ミラージュを演じる」余力がなくなったという点です。

細かい副次的要因はたくさんありますが、断じて時間的な理由ではありません。
それが証拠に、ゲームはさまざまにこなしていましたし、「ろすと」のような創作すらやっていました。
ただ、友人関係、仕事、そして父親の入院といったあたりで、精神的にきつかった。
さすがに「別人を演じる」余裕ありませんでした。

ブログと違い、ユーザーのレスポンスが目に見えにくかった、というのも遠因かもしれません。
かなりの工数をつぎ込んでも、それがどれだけの人に喜ばれているのか見えない。
まあ、Web上での情報発信でよくある悩みのひとつですが。


なんで、再開されないのか?

実は上記から一年後、2006年の10月ころ。
いろいろな要素も一段落して精神的にもゆとりがでて、ミラージュの更新を再開しようとしたことがあります。
ですが、これ、うまくいきませんでした。

なぜか。
時間をおいて冷静に「友瀬が何をしたかったのか」を考えていったところで、何か違和感を持ってしまったからです。

友瀬がミラージュを作った理由は、PWSの「仮想人格」という題目に引かれたからです。
その流れが前述の「複雑な会話」でしたが・・・これは「友瀬にとっては」まったく人格ではありません。
要は友瀬は、人のためだけにミラージュの会話を作っていたわけです。
どんなに頑張っても自分では「ミラージュの人格」を見ることができないのでは、また時間の問題で詰まるだけでしょう。

また、ミラージュの会話の内容そのものにも問題がありました。
ミラージュをやめた当時と違い、このころ友瀬はすでにブログを書き始めていたのが大きな点。
そう。ここでミラージュを再開すると、友瀬的には「二重に人格をもち、それぞれでブログを書く」ような状況になってしまうのです。
さすがにこれは、苦しいところが。

そんな感じで、進むべき方向が見えなくなってしまったわけです。


じゃあ、今後再開するとしたら?

正直、まだなんにも考えていません。

ただ、少なくともPWSが出回り始めた当時とはさまざまな環境は変わってしまいました。
それも含めて、以前にPWSについて検討をしたときの考察の結果から、以下のようなものは「絶対に」作りません。

既存Web情報の、単純な参照表示
そんなのはブラウザでやればいいんです。PWSのプアな画面でやる理由は、なにもないと思います。
唯一の可能性は、記事を読んでそれに対する「キャラクターの感想をつける」といったところか。
ミニゲーム
単純な(例えばブラックジャックのような)ゲーム類。
ゲームをやりたいなら、ゲームソフトを動かせばいいんです。
どうしてもPWS上でゲームをやるなら、そのキャラの個性がでるようなある程度複雑なゲーム。
それも少なくとも雪蘭レベルのものでなければ、専用プログラムを書く意味はないです。
データベース的なもの。
n月m日は何の日、とか、用語集とか。
Web接続のコストが変わった今、わざわざオフラインで情報を持つ価値は大きく下がってしまいました。
同じ情報をWeb上に情報を置いて、ブラウザ動かしたほうがいいです。
なんでもありのオールインワン・キャラクター
複数のキャラクターを同時に動かせるようになった今、1つのキャラクターに沢山の機能を詰め込むのはちょっと違いそう。
ある程度機能分離し、それぞれのキャラクター間通信をしたほうが美しそう。


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このページは友瀬 遙 によるものです。

URL:http://www2s.biglobe.ne.jp/~tomose/persona/reasons.htm (tomose@mua.biglobe.ne.jp)