木炭案内人

「木炭の話 たたら製鉄」


「ヤマタのオロチ」のお話はご存じでしょうか?
スサノオの尊が出雲の國で真っ赤な川を通りかかり、
そこにお箸が流れてくることから、その上流に民家があることを知り、
川を遡っていき、一軒の家に訪ねあたることから物語が始まります。
「ヤマタのオロチ」のお話は「たたら製鉄」の話として今日では伝えられています。
宮崎駿監督の「もののけ姫」でも「たたら製鉄」で火縄銃を作っている村と
森林資源や森に生きるもの達との戦いが描かれていましたね。
 奥出雲では山砂鉄の良質な産地で早くから刀剣や鉄器が作られていました。
粘土で作られた炉で、木炭を燃やし、砂鉄を溶かす「たたら製鉄」。
今でも「菅谷たたら山内」という施設が唯一残っているそうです。
大正10年まで実際に使われていたというから驚きです。
ふいごで風を送ると木炭は1400度まで燃焼し、砂鉄が溶けたそうですが、
それで作る玉鋼は今も刀剣に利用されています。
刀鍛冶が使う炭は松炭といわれますが、火力が強いので普通の炉では壊れてしまいます。
 その「たたら製鉄」を近くの幼稚園でやってみようと
試みたそうです。富津市は砂鉄が川にも海にもたくさんありますので、
それで「フライパンを作り、太陽光で熱し、目玉焼きを食べる!」という
壮大な計画でした。砂鉄を磁石で子供たちと集め、やってみたところ
うまくいかない。とうとう新日鉄や出雲の本職のお知恵を借りて
砂鉄はもっと細かくと言われればすり鉢ですり、炭やコークスを試し、
と試行錯誤の結果・・・成功したそうです。拍手!

家の子が中学校に講演に来て下さった幼稚園の園長さんから伺った話です。
何事もやればできる!という趣旨のようですが、幼稚園児のがんばりに一同感動したようです。
*参考価格 松炭 12k箱入り 7800円(消費税、送料別)


店舗(有)鳥海商店