郷愁


●14日目 9/17日 水曜日
明日インドを去ると思うと、何処と無く寂しい。
絵を描こうと思って持ってきた自由帳だけど、
ビッチリとした細かい字で埋まってしまい、もぉ書く所が無い。

ふたたび最初に使っていたメモ帳を取り出す。
最初の頃の字の大きさは何と大きかった事か、今の字の三倍はある。
紙さえ充分にあればこんな苦労はしないだろうに。。。。

すでに懐かしみモードに入っている。町に出る前に気を引き締めないと…

インドは楽しかったか?と聞かれると単純にYESとは答えられないけれど、
来て良かったとは思う。たしかに色々な事があり過ぎたが、
日本に居ては味わえないし考えもつかないような事ばかりだ。
為にはなったと思う。
が。。。まだ振り替えるのは早い。明日が帰国の日だといっても、
その明日に大事件が起こる事も考えられる。

朝食代わりにピーナッツをほおばったら
クラブトゥミナールと言う遺跡に向かおう。
しかし、このピーナッツ、半生じゃん。
半分以上食った所で、気持ち悪くなたので辞めておく。


バス停につくとリクシャーが客引きをしている、
最低料金でも50Ruのところを、35Ruで行くと言い出した。
乗込むと帰りも待っててやるから俺のリクシャーに乗れと
あまりにしつこいので降りた。同じような事を二三回繰り返す。
すると、珍しく親切なインドのおじさん登場。
インド紳士はこのバス停より向こうのバス停の方が十分おきにバスが出ているし、
クラブトゥミナールまでなら5Ruだ!
ここからなら、リクシャーで2Ruだし、合わせて7Ruで行けるよ!と
教えてくれた。とても親切だ!
彼の言葉を信じてコンノートプレイスの方に向かう。
ただし、徒歩で。
日本人を2Ruで乗っけてくれるリクシャーなど存在しない事を
もぉいやと言うほどあじわったので。
途中、道端に広げられた20Ruの財布を二個買う。
ディスカウントにも挑戦したが、
土産物として買おうと思っていたので20Ruでも80円だよと言っては渡せない。
素直に支払う。
途中話し掛けられたインド人にバス停何処?と聞くと
「そこだよ」と言われ、あぁここなのか…
と、その場で彼と立ち話をした、
彼はダージリンから勉強の為に上京してきたそうだ。
十分ぐらい話して、ふと四車線ぐらいある道路の方に目をやると、
中央車両をバスが走っている。
その車体には505と書かれている。
このバスではないか!!!!
彼をほっぽりだし、100M15秒台。
今の俺にはこれが限界と言うスピードで走った。
300Mほど走る。たぶん150メートルぐらいなのだろうけど…すると、
バスはブレーキ燈をつけ減速してとまった。
飛び乗ると、目的地の写真を見せ、クラブトゥミナールに行くか??と聞く。
入り口近くに居たおっさんは首を振り降りろと、手で合図をするが、
運転手を含むほかの乗客は行くから乗れと言う。
窓から手を出しやたらとバスの外壁をたたく架橋風のインド人?
の隣に座ると目的地につれていってくれるであろうバスの中からでした。

クラブトゥミナールをひととおり見て回ると、近所のレストランに入る。
ほんとは遺跡敷地内にあるレストランに入ろうとしたのだけど、
アメリカンエキスプレスのカードのマークなんか出てたりして、
高価そうで入れなかった。

遺跡の中にある、4世紀に立てられたアイアンポールと言う鉄塔があり、
風雪に曝されているのに錆びていないと言われていたが。
しっかり錆びていた。ただ黒錆なだけだ。赤錆さびでないから、
錆びないとされているか?
この塔に背中を押しつけ後手で手が届ば幸せが手に入るらしが、
柵で囲まれていて入れなかった。
他のインド人の若者のように柵を乗り越えてトライする事も出来るが、
鉄塔はそんなにふとくなく、
体が柔らかく手が長い俺なら簡単に届いてしまうだろう。
簡単に手に入ってしまう幸せなんかに興味はない。
要するに、興味をそそられなかっただけの話だ。

レストランに入らなかった(入れなかった俺は)
近くの売店のファンタオレンジ10Ruで誤魔化す。
サモサも食べようとしたのだけど、二つで105Ruとか言われたので辞めた。


しばらく歩いて、道端にテントを張り出している庶民向けのレストランを見つけ、
中辛しかないよと言う兄ちゃんに、vegチョウミン(野菜麺類=焼きソバ)
を頼む。値段は書いて無い。
直ぐ側に学校でもあるのだろう、帰宅するのか、
身なりのいい小学生がどばっと出てきた。外人の俺を見掛けて、
「ハロー」と言って逃げていく子供が居る。
ペプシを頼むと、カミコップにプラスチックの蓋と言う、
マクドナルドのような風体で出てきた。ハンバーガなんかも、置いているようだ。。
。。進んでいる。
しかも、出てきた焼きソバにはステンレスのフォークが二本ついてきた。
何故に2本なのかは俺にはきかないでくれ。

ペプシが出てきた時、プラの例の蓋に書かれている
COOLGOTOTHERので
べそが押されていたらどうしようかとも思ったが、
蓋にはCOLADIETOTHERと書かれていて、
しかも、押されていなかった。ちょっとザンネン。
(というか、日本でもこれが押されているのは見た事がないような気がする…)


食事を終えたおいらはバスを待つ。
502が来たら、オールドデリーへ。
505が来たらホテルへ。
と思っていたが、二分も立たないうちに
502と書かれたバスが砂埃を上げ突進してきた。
しかし、死ぬほど疲れた。一時間近く載っている訳だけど、
行きは座れたが帰りは席はなく立って居た、しかも非常に混んでいる。
香辛料の文化を連想させるインド人の体臭と、カーン曰くのインド人流、
身を委ねヨッカカッテ来る人達。これがまた暑苦しい。とてもとても暑いし、
バスは急発進急ブレーキは当たり前だし。足は踏まれてなんぼだし、、、、
子供がそんな中でおいらの持って居たソウケンビチャのペットボトルを見て
アルコールか?と聞いてくる。
違うって。。。。
顔を覗き込まれたので、友好的な笑顔を返したのが不味かったか、
8〜13才ぐらいの子供たちが入れ替わり立ち代わり、
俺の顔を覗き込んで、目を合わせようとする。疲れた。

バスの壁を馬鹿みたいに叩いているオヤジは実は車掌の役割をしているらしい
という事が分かった、前後のドアに1人無いしそれ以上の
壁たたきオヤジがバスを叩いて何事か叫んでいる。
そのバスのオヤジは唇が切れ上がっていて、なんかとても恐かった。
バス代はこの人達が取りたてて回るのだ。子供の子分も数人居た。

またもや、どうでもいい事だが、やっぱり外出する女性、
特にリクシャーやバスなんかの乗り物に載っている人は綺麗な人が多い。
う〜〜ん。身分の差が着るものや、雰囲気に現れているという事だろうか?
学校に行っている子供たちも裕福な家系なのだろうが、
白のハイソックスを膝上まで上げている子が居る。
寺院などでも靴は脱いでも靴下は脱がないので、
靴下を泥だらけにするのだけど、これが上品なのか、なんなのか。
まぁ、どちらにしろ金持ちという事には変らないのだろう。
オールドデリーのお城が見えたのでスピードを落としたバスから飛び降り、
お城に向かう。
とても疲れていたが、お城への入場料は、
いままで破けて使えなかった2Ru札を使う事に成功した。
この手のお札はババ抜きだ、成功した時は嬉しいし、嵌められた時は悲しい。

オールドデリーのラールキラー城

疲れて昇天し掛けていたので、
インド人に混じって木陰で座り込んでいると
日本人の女の子二人が来て写真を撮ってくださいと言われたので撮ってあげたが。。
日本人が日本人を信用するのは何故だろう?などと考えつつ、
コンパクトで高価そうなカメラを奪って逃げようかとも思ったが
(ヲイヲイ)逃げる気力はないので辞めておく。
しばらく休んだ後城を見学したがタージマハルと同じような
花柄模様が入っていたであろう埋め込まれた宝石の数々は既に無く、
埋め込まれていた窪みだけが確認できた。大抵は茎の部分しか残されていなかった。
ある、建物の裏側に回り込むとインドの若者が石で建物に落書きをしていた。。。。
たしかに落書きが多い。インドの博物館でも思ったが、
この国の文化財の保存状態が悪いのは
この過酷な高温多湿のせいだけじゃないかもしれない。

水があと少ししかない上に、既にお湯になっていて、
水を買おうと水屋に聞くと20Ruだと言われ。インドを痛感する。
結局そこでは買わないで敷地内の屋根(?)がある(壁はない)
喫茶店のようなところで、冷たいミネラルウオータと
ポテトチップスをほおばっている。このミネラルウオータちょっと
蓋が怪しかったが、まぁ飲めないものは置いてはいないだろう…
ポテトチップスを見掛けるたびにポテチサンドを思い出す。

座っていると白人にHELLOと言われた、
なんか西洋人と話すのはインドに来てからは始めてかもしれない。
そろそろ、出るかな。

成り金日本人登場の巻

なんと、35Ruも取られた。
場所代が10Ruといった所か。
しかし、こんなに水を飲むとはおもわなかった。
1リットル近く飲んだが、全て汗となって流れ落ちる。

ランドニーチョウクに向かう。
それが何処なのか分からないが、ここらへん一帯が多分そうなのだろう。
カセットテープ屋を見つけとりあいず入ってみる。
店員にオススメのテープ(ポピュラーミュージック)を出してもらう。
8個ぐらい出してもらい、あーたはどれが好きなのよ?と
選ばせて4つ選ぶ。一本あたり30〜55Ru合計で155Ruだったが、
店員の彼女が計算したら150Ruになっていた。
支配人のチエックもそのまま通ったので、そのまま支払って出てきた。
しばらく歩くと、またもやカセット屋!
あ!あの映画に出てたスケベ顔インド人だ!!
なんか、男女四人のデュオの中にあの映画で見覚えのある
スケベな笑顔のインド人。
さっそく、店内に押し入って
「これ、映画の?」と聞くと、
YESと来たので買ってしまう。
30Ru
浪費癖が勃発したわしは道端のたばこを売っているじいさんに、
どれが一番いいのか?などと聞いてタバコ2箱、
あのインド人が口に含んでいる謎の物質2個30Ruで買う。お土産用。
さらに歩くと、ヤシの実発見。丸ごと一個割ってもらい、ジュースを飲む。
ドライバーとスパナであらかじめ切れ込みの入れてある
外殻にドライバーを差込「エイヤッ!」とスパナでドライバーのケツを叩いて
ヒビを入れ上手に殻を向いていく。堅い殻を剥き終わった所で
バケツに入れてある溜め水でコップをユスギ同じ水でナイフを洗い
(すでにバケツの水は凄い事になっているのだけど。)
ナイフで切り込みを入れて飲ませてくれたのだけど、
ちょっと衛生的に心配。味はまったりとほのかに甘く、
冷えていたら最高なのにな…
などと贅沢な事を考えつつ、残りの実をふくろに入れて持たせてくれた。
30Ru、ヤシの実一切れを2Ruで売っていたのでまぁこんなもんかな。
少し、大通りから横道に入り込んでみる。
カノ吉祥寺のハーモニカ横丁をぐわ〜〜っと
おりゃ〜〜〜にした感じでまさにダンジョン。
RPGゲームの様に中を進み迷う事は無かったが、
同じ道に出てくるしか脱出方法は見つけられなかった。

帰りは道の反対側に渡りちょっと大き目の横道に入り込んでみる、
ジャガイモみたいなフルーツを発見!
そのまま通り過ぎたが、500メートルぐらい行って
ウロウロして戻ってきて買ってしまった。
スイートポテトみたいな大きさで1つ2Ru取られた。一つだけ買った。

日が落ちるであろう1時間前にはオールドデリーの駅を発見し
プリペイドリクシャーのコーナを見つけたのだけど、しまって居た。
ほんとに閉っていて、剥がれたトタンから中を覗くと可愛いネズミが一匹
こっちをじっと見ていた。
こぉ言う形でまじまじとネズミを見るのは始めてだ。
これくらい小さければ可愛いもんだななどと思っていたら
インド人にあっちにカウンターがあると言われ、
移動した所をリクシャーの客引きに捕まり、
40Ruでメインバザールに行ってやるといわれ、
相場が見えないので浪費癖がついたおいらはすんなりOKしてしまうのだった。
う〜〜ん、相場は25Ruぐらいだったらしい。
ブーーンっと三十分ぐらいリクシャーで突っ走りメインバザールに到着。
メインバザールでの極めつけは太鼓だ。
タイコを買ってしまった……
売り子は300から始めるに対し、
俺は50から交渉を始め150Ruで交渉成立。
ここから、さらに安達由美がアンミツ姫の格好をした
KDDのオマケ電卓をつけ、100Ruで無理矢理OKさせる。
が金が無かった……
ウエストバッグの中には大金が入っているのだけど、
ここで出すのはちょっと…と思い、ホテルまで引っ張った。
このカード電卓高いんだぞ!
などとインド人風な事をカマシツツ100Ruで購入。
だが、重いしダサイ。ちょっと後悔。
なんか彼が持って居る、大小両面ついたタイコの方が味があるじゃないか!
という事でさらに100Ru払い交換してもらう。
買ってどうすんだよ……

でも明日には、浪費家万歳!の日本人をカマシテ日本に帰ろうかな。
その前に今日の夕飯は再びタンドリーチキンに挑戦しようかななどと思いつつ、
客16人がすべて白人の店に入ってみる。というか、
この店いつも白人がたむろしている。客が入っているという事は上手いんだろう……
チャパティ、バナナラッシー、エッグカレーを頼む。

レストランに入るまでに木綿のバック。財布のような品物を5点買ってしまった。
210Ruを200Ruに負けさせて。。。
呼び止められるまま、線香屋に値段を聞く
7パック105本入りで25Ruのを20Ruにして買う。
値段が簡単に下がったのでもっとホントは安いんだろうな…
とりあいず、こんなところ。
今、気がついたら、目の前に香辛料屋がある。ちょっと値段調査に行こう。
ちなみに、木綿の製品は四軒を回って一番値段を安く言った店で買った。

エッグカレーは全然辛くなかった。
卵は二個入れるのが相場というのが分かった。
カレーはちょっと物足りなくてチャパティ三枚でアップアップだ。

それと、この店で話されている言葉が単純に英語だけではない事や、
白人だけだと思っていたけど、一人の黒人BOYも居たし、
その中に肩身狭そうに通りばかりを見つめている日本人女子も居た。
ネパールや、チベットを感じさせるウエータは小声で明日映画を見に行かないか?
としきりに誘う。
九時に待ち合わせをしようなどと勝手に独りで始めている。
う〜〜む、何が目的だ?
明日俺はこの国を立つから、約束は出来ないんだ、
などとだからどーした的な理由で断った。バナナラッシーは物凄く美味しかった。
まぁ自分で作ってもこれくらいは作れるけど、
インドで俺好みの味に出会えるとは思わなかった。
だから、西洋人が集まっているのかもしれない。
ハンバーガや、ピザなんかもあるようだし、あっちの子達はトースト食ってるし。

いくら?と、ネパール風の彼に聞くと、47Ruという。
う〜〜む。
50るを渡すと、12Ru帰ってきた。
う〜〜む。よくわからん。
入り口の方にいた通りを見つめていた日本人に挨拶をすると、
そのままスパイス屋のおっちゃんと話す。
周りの客が済んでからでいいよという事で、
客がはけるのをしばらく待っていた。
スパイスを買いに来る人はみな金持ちだ。
100Ru札なんかを持って居たりする。
客がはけると小太りのおっちゃんに
インドで有名な香辛料を5個頂戴などと言ってみる。
「何グラム欲しいんだい?」
細かく分けてくれるのか?と聞くと、
「おうともよ!」
「じゃ、200gちょうだいな」
などと言い、名前をメモした紙をふくろの中に入れるようにまで指導してくれた、
しかもジップロックまで奥から出してきた。
これなら誰かさんのように、鞄を捨てなくてすみそうだ!
しかし、200gは言い過ぎたかもしれない。
凄い量になってしまった。単純に一キロ。
だんだんオヤジも調子に乗ってきて高い香辛料も勧めてくる。
しまいにはサフランまで出てきた。インドでもサフランは死ぬほど高かった。
1gもなさそうな紙パック2枚セットで100Ruを超えている。流石に買えない。
代わりにオヤジお勧めの
「フルーツマサラ」100g60Ruを100g買う。
ちょっと合計幾らになるんだろうと内心ドキドキしていた。
(ここらへんがまだ小心者)398.5Ruだった。
400Ru払うと、ニコニコのおっちゃんは5Ru返してくれるのだった。
(ディスカウントはしなかったが、正当な値段だと思う。)
いい、おっちゃんだ。
ホテルに帰ってきてフロントで水を10Ruを買い、今日はここまでよ…か。
昨日のピーナッツと、果物でも食って寝るべか。

書き忘れたが、ラールキラー城で、地球の歩き方に書いてあった、
ワッペン詐欺女に捕まりそうになった。

このシャワーお湯なんて出ないじゃないか!という事。

同じくどうでも良いけど、TVつかねーぞ!
あと、このヤシの実どぉやって食べるんですか?
白いのでなにやら軟らかそうなものを想像していたけど。堅い堅い。
でも無理矢理かみ砕くと、生のピーナッツみたいな味ね。
油っぽいね、顎は痛くなるし。とてもじゃないけど、
丸々一個は食えないよ。なるほど切り売りしている訳だ。
そぉ言えば、昔日本でこのジュースを飲んだ時は殻の方はどうしたんだっけな?
捨てたんだっけ?
1/4食った所で(反芻してただけとも言う。)諦めた。
ほのかな甘みを楽しむだけのものなのだろう。
もぉ一個のジャガイモみたいな果物
「チックー」は洋梨のように柔らかくなっていた。
皮を剥いて齧ってみる。
ぐわ〜〜っとしたねっとりした甘さが口中に広がる。
種が二個細長いのが入っていた。一回食べればいいよ。と俺は思うのだった。

ところで、ヤシの実、旅行ガイドの説明を読んだのだけど
スプーンがつけられるとあるのだけど、。。。。!!??
スプーンで食えるような堅さじゃないぞ!??
俺ナイフで削って食べてるんですけど。。。。?
このヤシの実が外れなのか??

殻はパリパリなんだけどなと、思いつつ半生ピーナツをまだ食うのであった。




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