COLUMNS MENU



001 口蹄疫(こうていえき) 2001/05/04

昨今、イギリスで口蹄疫なる奇病が流行している。
口蹄疫についてあまりご存知ないかたもいるかもしれないので私の知っている範囲でぺろぺろと喋ってみると、 (手元になにか資料があるわけでもないので間違っていたらお突っ込みを。) 主に羊や牛、馬などの蹄(ひづめ)を持つ動物が感染する病気らしい。

この病気が最終的になにをしでかすのかは、じぇんじぇんわからないが、 なにやら口とかの粘膜部分に水泡ができるという話ぐらいしか聴いたことがない。 しかし感染力が強力かつ、驚異的スピードのため大流行しだしたら停められないのが騒ぎの原因だ。 過去、韓国、イギリスなどで大流行し。 数万等に及ぶ家畜が処分された。

人間にとっては羊や馬、牛というのは『家畜』ということが前提にあるので、 家畜がそのような病気にかかると売り物にならなくなる。 ここに人間様が騒ぐ原因がある。

EUではヨーロッパ全土に口蹄疫の流行を防ぐためにイギリスからの食肉の輸入を禁止した。 感染流行地区のイギリスでは国内で感染域が拡散しないように、国内の競馬を一時期全面的に禁止していた。 (最近、徹底的な消毒と引き換えに競馬を再開したそーだ。)

まっ。そんな事は、数年前の狂牛病以来ありがちな話なのでいいのだが、 ちょっと関連の記事を読んで心いためることがあってね。ここに記事としてあえて書きますと。 あれですわ。伝染病に感染した、家畜の処分ね。

なんかさ、燃やすんだってさ。まぁ、そりゃ燃やすさ。 ペスト以来、ヨーロッパ人は疫病に対しては燃やすの大好きだしね。 そんなこんなで、気が付かないあいだにべつに何したっちゅうわけでもない、 羊たちが集められて燃やされるわけさ。 新聞の片隅に愛らしい親子羊の写真がのっててさ、 その下に、この後 燃やされたなんてコメントが入っていた日には、 やはり、人並み以下の道徳観しかない自分でもなんか考えるものがありますな。 羊飼いのおっちゃんたちも心を鬼にしてやったとは思うんだけど、 なんか釈然としません。

もしぼくらの仲間である人間がそのような伝染病に感染した場合、 やはりぼくらは仲間を殺すのでしょうか? 早期に被害を食い止めるという意味ではものすごく正しいと思うけれど。 果たして殺す事によって解決になるのか? 疑問を抱かずにはいられません。 現に、家畜を燃やしたことにより 燃やした煙がどうのなんて二次災害が起きてたりするしね。

・・・。

結局単なる正論なんだけどさ。
さてこの口蹄疫に対する最近の談。

過去に世界でただひとり口蹄疫に感染した人がイギリスにいるそうな。 で、最近、この口蹄疫、人間にも感染するのではないかとの見解が出て、 急遽、感染流布地区で農業従事者が検査をうけているそうな。 もう一波乱おきそうな予感がしますね。

5年ぐらい前の話になるけれども、同じくイギリスでブームになった狂牛病。 まるでワイドショーのねたにされ、これまた沢山の牛が殺されたけども。 あの時、イギリスのスーパでは肉が突然売れなくなったそーな。 でも、肉を半額でセールしたら次の瞬間には売り切れたそーな。 まぁ、ほんとはみんな、昨日まで食ってたものの危機管理を突然さわがれてもねっ。 って心理だと思うんだけど。

殺して解決。安易過ぎませんかね?
□ MENU □



奇妙空間