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005 カーボンナノチューブ 2001/05/19

いちを中学化学で学ぶような性質をおさらいしておくと、 ダイヤモンドも鉛筆の芯(グラファイト)も科学的には同じ物質になる。 ただ、同じ純物質であるが、その炭素同士の結合の方式が異なり、 グラファイトが2次元方向に整然と層構造になっているのに対して、 ダイヤモンドと呼ばれるものは3次元方向に結合しているので、結果物凄い硬いよ。ということになる。 炭素が燃えるようにもちろんダイヤだって燃える。 昔、大学の講義でダイヤモンドが燃えるのを証明したビデオをみたことがあるが・・・。(もったいないね。)

そんな三次元方向に結合したダイヤが自然にできるには桁外れの物凄い圧力(=高温)が必要となる。 なので、ダイヤモンドはふつう地中深く、昔火山だった場所などにあったりする。 アフリカあたりで、山をほじくり返してダイヤを探すのはそぉいった理由からだ。

そんなダイヤでも、触媒(化学反応を促進させる物質を触媒って呼んだりする)の利用によって、 実験室で再現できるような温度、圧力下で生成が可能になってきたという話だ。

そこから、話は中学化学から最先端化学技術まで飛躍して、 最近ダイヤより注目されている同じ炭素の純物質がある。 発見者(名前忘れました…日本人です)は時期ノーベル賞確実とまで言われています。 カーボンナノチューブって奴です。

その実、炭素はじつに特異な元素で、有機化学とよばれるものは、 この炭素についての化学といっても過言じゃありません。 なんつうか、簡単に言えば、最終的に燃える(ふつうの意味でね)ものには炭素が入ってるって言えば、 どれほど生物にとって重要なものかわかってもらえるかな? で、そらは炭素の化合物(混ざりもの)なんだけど、 炭素だけでできた物質というのが、先ほどから出てきている、 ダイヤモンドやら、カーボン、カーボンナノチューブとなるわけです。 (あとサッカーボール型の巨大球形のやつもあったような気がするね。)

でそのカーボンナノチューブなにが凄いかというと、 チューブ言うぐらいで、チューブ創造なのだ。 ここで勘違いしちゃいけないのが、グラファイトを加工してチューブにしたんでないよ。 分子構造がチューブなのさ。

するってぇと、このナノチューブ君、決まった方向にしか電気を流さないのさ。 チューブ方向以外には電気がながれないのさ。 …。うん。これがどれだけ凄いことかちぃ〜ともピンとこないかもしれないが、 このちゅ〜〜〜ぶものすげぇ細いのさ。 細いよ。うん。分子だからね。ナノ言うぐらいだかえら10−9乗さ。

でね、そんなホッソイちゅーぶだけどね、 束ねても電気が流れるのはちゅーぶ方向だけなのさ。 ほら、基盤とかは絶縁を考えて回路を組まなきゃいけないじゃない。 でも、カーボンナノチューブはそんな必要がないさ。って事さ。 分子レベルで基盤が作れるよって話さ。 もちろん利用価値は基盤だけじゃないけどね。

このカーボンナノチューブ今後の動向には注目です。 人間にとって、ほんとうに価値のあるものはダイヤではなく、炭素かね。

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