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010 セーフガード 2001/07/16

すっかり更新が滞ってしまって話題が時期から外れたかもしれないですが、 セーフガードが今日の話題です。
日本国政府が自国産業を守るために取り上げた例の特別関税。
ようするに、なにかちゅうと中国や近隣諸国からとっても安くて品質もよいものが入ってくるので、 国内でつくったもんじゃ太刀打ちできんですとよ。ちょっと待ってください。 って言う、ちょっとまってカードだ。

このセーフガード、先日ネギや椎茸などの農作物に適用された。 日本で椎茸栽培するより、中国で大量に栽培した方が輸送コストを 加味しても日本の椎茸より安いのだ。 一昔前までは、なんだかんだ言っても品質は日本のが一番だし、 安全性も・・・。と、たかを括っていたが、もとを正せば根拠のない自信。 品質や安全性(主に安心感)などという差は詰まるものだ。 いや、既に追い抜かれているといっても過言ではない。 現に消費者は中国産の作物を選択しているのだから。

そこでセーフガード、このままじゃ日本の農家がつぶれちゃうよ。と、 こりゃ大変だっ。ちゅうんで、特定の作物に対して一時的に輸入禁止に したとですよ。輸入禁止にすれば、 流通経路で出回る作物は国産だけになるからしばらくは安心って話です。

で、ここでセーフガードの問題点をつらつらと上げるならば。 中国はWTO(世界貿易機構)に参加してない国ということ。 そんなセーフガードなんて発動しようものなら、 中国政府は報復措置をとれるわけです。
そりゃ、そぉですね。 せっかく日本向けに作った作物を、 ちょっとしばらく輸入禁止! なんて言われたら腐らせるしかないわけですし。 日本が自国の農家を守ろうとするならば、 中国だって自国の農家を守ろうとするですよ。
これは、セーフガードが国会を通る前から言われてたことだけど、 案の定。中国は報復措置を取りました。
報復措置として車などの日本製品に対して特別関税を掛けて ほとんど輸入させないよーと。こぉいうわけですね。

農家を守るために他産業にダメージを与えているわけですな。 まぁ、政治家からすれば農家の票は大切なのだ。

もともと中国で生産される椎茸やネギなどの農作物は、 日本人が日本向けに販売するように中国にもちこんだもの。
商業主義に地道な農業が負けたという感はありますが、 「これじゃ、喰っていけねぇ!」とおっしゃる農家の方々は、 世界を見つめてはいかがでしょうか?

世界には耕し放題の土地が広がっています。
隣の田んぼと水の引き合いで喧嘩するなら、 砂漠の地を緑化しようという試みの方がおもしろいじゃございませんか。

世界人口会議というものがどこぞで開かれたとき。 話題の中心は食料でした。世界飢饉が予測されています。
食料問題を解決できるのは農耕民族、日本人にしかできないことなんじゃないかなぁ〜。 などと農耕魂に火を付けたところで帰ります。

見解。先延ばししたところで結論は変わらない。
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