しばらく、経済シリーズを続けていずれアメリカの経済状態などにも触れようと、 いろいろ調べていたのですが、状況が変わりました。

ご存知のとおり、アメリカに同時多発的なテロが発生しています。 現在、このコラムを書いている段階では正確な情報を取得することができないので、 私的所見を述べたいと思います。 あくまで、個人的な見解なので不適切な発言等あるとおもいますが、お許しください。 そして、少なからず事件の犠牲になった方々にこの場を借りて・・・ なんと言えばよいのかもわかりませんが、再び心の安らぎと希望がもてる日が来ることを願っております。

アメリカは常にＮｏ１、決して歳をとることはない、そして決して死なない。

それは幻想だ・・・と、歌ったロック歌手が居た。
数日前まで、書こうと思っていたコラムは、 アメリカの景気回復は幻想であると具体的状況を記述してみようと思っていた。 気が付いているかもしれないが、 景気回復に沸くアメリカの生活水準はそれほど上がっていないし、教育水準もあがっているわけでもない。 日本や、ＥＵがバランスを崩している為に一時的にお金が流れ込んだに過ぎないと・・・。

アメリカが抱える問題は深刻だ。 その経済体系からは新しい産業を育成するのも、旧来の産業を保護するのも困難な状況になっている。 一握りの超ビックカンパニーと、高校生が起こしたような会社だけがアメリカの経済のメインだ。

それら経済の危機が訪れるたびに米国は極めて優秀な頭脳を使って、明快な経済政策を行ってきた。戦争である。 旧来から戦争と科学技術の進歩は密接な関係にある。 アメリカが深刻な経済不況に落ち込んだ時、アメリカは過剰なまでのパフォーマンスとも言える戦争を行った。 これらの戦争により使い道の無くなった兵器を処分し、兵器の輸出をおこない、戦争による好景気が訪れる。 いままでも、これからもこれの繰り返しを予定していた。

常に正しいアメリカ。大義名分という名のもとに世界各地で人々は殺されている。 人々は自分の国の牛や羊の心配はするが、 遠くの国で自分の国の爆弾がばら撒かれ人が死んでもあまり気にしない。

やった方はあまり覚えていないが、やられた方は死ぬまで忘れないのさ。

そぉ歌ったロック歌手も居た。
これは悲しい出来事などという言葉でかたずけられるべきものではなく、 人類がこれからも取り組んでいかなくてはならない重要なもんだいであるのは確かだ。

アメリカ経済にハッキリとした衰退の影が差しこんできた最近、ブッシュ新大統領が当選した。 なぜブッシュが大統領になったか。理由は様々あるだろうが、マスメディアはシビアだ。 端的にこぉ言う。彼に戦争をさせる為だと。 経済対策の為だけの湾岸戦争をおこしたのは彼の父親だ・・・それだけだろうか？

第三次世界大戦が起こるとしたら中近東。 ここ数年キリスト系資本主義とイスラム系原理主義の軋轢はどうしょうもないぐらい高まっていた。 遅くとも、来年度中にはアメリカはなんらかの理由で中近東において爆弾の在庫処分をしたことだろう。

これらの予想が公然のごとく一般のマスメディアに掲載されている。 これは少なからず異常な事態である。 今回のテロ。早くもパレスチナが犯人説が浮上している。

アメリカは、Ｎｏ１だ。ペンタゴンは燃えないと思っていた。 それは日本人の私でさえもそぉ思っていた。 空が落ちてくるとは思っていなかった。

アメリカ政府は数日以内（もしくは数時間以内か・・・）に 犯人について具体的な組織を槍玉にあげることだろう。 それは、もしかしたらパレスチナ自治政府であると公言するかもしれない。 ・・・それが例え事実でなかったとしてもだ。

アメリカは威信に掛けて犯人を攻撃しなくてはならないのだ。
このテロが国家単位でない場合、アメリカは報復をする先がない。 戦争をする相手がいないのだ。その場合は威信を守ることが困難になり、 振り上げた拳すら下ろし場所がない。 偶像としての犯人を求めるかもしれない。
例え獅子身中の虫だったとしても・・・。

ライオンはサバンナの王者として、形のある敵に向かって戦わなくてはならないのだ。 敵を倒してＮｏ１であることを証明しなくてはならないのだ。

アメリカがこれから迎える事態は、テロによる攻撃のダメージからの回復ではなく、 テロにより傷つけられた威信、国民の誇り、他国からの評価の回復である。 精神的に追い詰められた人々は他人のことを構えなくなる、 幻想はありもしない犯人を創造することがままある。

戦争も飢えもを知らない日本人が言う台詞はどれほどの重みがあるのだろうか？

元に戻せないものは奪うべきではないし、壊すべきでもない。 それは人と人との関係、命、全てにおいてだ。 非礼を無礼で返すは獣にも劣れり。 何もできない自分に歯がゆさを持つが、一日も早く多くのひとが希望を見出せるように。 世界の片隅で喚かせて頂く。

どんなに悲しい出来事が起きたとしても、笑顔になれる日は必ず来る。