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031 お隣の中華人民共和国A 2002/03/17

座して死を待つか、中国へ出るか。
既存の製造大手にはこの言葉は痛い程感じているのではないだろうか。
もっぱら中国が世界の工場であるという認識は既に定着しており、 中国の今後を予測する経済本(批判派、肯定派)においても、 その現状は否定し難いものである。

問題となるのは今後の中国がどのような成長を遂げるかに掛かっている。
先のWTO加盟が自由経済化の波を引き寄せ中国の崩壊を招くのではないか? とする見方や、現状の世界経済とは相容れないものがあるとしても、 今後の成長を無視することができないとする見方。
いささか否定派の方が優位であるような気がしなくもないが、 否定派の指摘する現象は全て日本にも当てはまる事象だと思わざるを得ず、 少なくとも日本よりは…成長の見込みがあるのではないかと思う。

さて、果てしない、そして新しいビジネスチャンスが中国に広がると共に、 名目上世界第二位の経済大国はその成長の影に怯えることになる。

技術や開発ノウハウに一日の長があるとは言え、 その技術やノウハウを持った日本企業そのものが世界の競争に生き残る為に、 中国に進出しているからだ。

問題は至って簡単で日本人の雇用を確保するには世界一コストが高い。
費用対効果を考えれば中国はお買い得な市場であるのは間違いない。
(その先を見越してEUなどはインドに先行投資を始めたようだが。)

日本は不景気とやらに見舞われて久しいが、
(好景気そのものを知らない我々世代にはなんの事やら…。)
まさに座して死を待つか…?状態にある。

日本経済はオーストリア型の緩やかな下降成長を容認している節があり、 一気に貧乏にならなきゃまぁしかたがねぇか…という、事なかれ主義でもある。

ここで気を抜いちゃいけないのが、環境は大きく変化しようとしている。
最近めっきり登場回数の多くなったダーウインの進化論。

「生き残るのは強いものでも、賢いものでもない。…環境の変化に適応できるものだ。」

ってな感じだね。

元日本経済企画庁長官の堺屋太一氏が 日経ビジネス(2002.02.25)のインタビューで 非常に印象に残るいい事を言っていた。

今までの日本経済は 人口は必ず増え土地は恒久的に足りないことを暗黙の前提とした、 規格大量生産型経済。これから訪れる知価社会では 過去の社会との持続性を表す、右肩あがりとか右肩下がりとか、 そもそも肩なんか存在しない。

不景気だ不景気だと景気動向指数の数字を見ても いまいちピンとこないのは、過去の数字と、今その数字が持つ意味が まったく異なってしまっていると。
価値観が大きく異なれば自然と次のステップが見えてくる。 つまりはそんな事なのかもしれません。 我々は価値観の変革を少なからず実現しなくてはならないのです。 それは中国という風によって引き起こされるのではなく、 遠かれ遅かれこの日本におき得た事。 既得権益者はその変化を恐れるかもしれません。 だけどいくら高齢化社会とはいえ、これからを生きるのは若者です。 若い世代は日本という枠に縛られず、 この変化に対応していかなくちゃぁならねぇんですよ。

三洋電機の海爾集団との提携、松下電機も動いた。NECもなにやら匂う。 ホンダは現時点で最良の一手を打ったかもしれない。
最終的な結果は他社の憂き目がハッキリするまで判らないが、 人間に寿命がある限り会社にも寿命がある。
一説には50年とも言われる寿命、今、 日本の経済の牽引役である大企業は寿命に差し掛かっている。

会社として生き残るために…というよりは、 日本経済として生き残る為には大企業の良い意味でのリストラが進むか、
(リストラ:リストラクティングRestructuringってば再構築って意味だよ!! 下っ端の首切って何になるんだよ!!!変な所だけ真似しやがって……。)

さ、こんな世の中ですが、 俺みたいな気概ある若者がシャシャリでれば、まぁ、 なんとでもなるんじゃなかろーか。
日本が引き立てて優秀だとは思わないが、 それは中国とて同じこと。あとは気持ちさえ負けなければ、 日本にだってまだチャンスはある。

しかし、ほんと日本の壁は厚いよ。尖らないと破けやしねぇ…。 せっかく人が温和に行こうと思ってるのにさ、ケガ人でてもしらねぇぞ?
と、まぁちょっとストレスを感じる今日この頃ではありますが・・・。

ま、何より大切なのはその国に暮らす人々の活力。
その点がなにより劣っているのが日本の現状。
そして、なにより今熱く燃えているのが中国の現状。

これは日本にとって年寄りの冷や水になるか…、なんになるか。
好御期待!!
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