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037 貧乏暇なし、これがラットレースだ。 2003/12/03

簡単に金利を計算できるエクセルシートをつくった。
あまり見てくれのいいものでは無いザックりとしたものだが、 このシートを開いて弄りながら本文を読んで貰うと、より体感的に理解してもらるのではないだろうか。

金持ち父さん貧乏父さんというベストセラー本がある。
金銭のことについて詳しい知識を持たない人に向けて 分かりやすくかかれているので今まで資産の運用などや、 経済や経営とかに興味が無い人く前知識の無い人でも、 非常にわかりやすく読めるのではないかと思いお薦めしたい。

さて、この本の中に、ラットレースという言葉がでてくる。
どんなものなのか日本育ちにはあまり馴染みのないものだ。
ただ文脈から想像するに、ハムスターが出口がクルクル回るカゴ車のなかで出口を探してもがいてるような状態。
と、思い浮かべればいいか。要するに、抜け出すのが困難な不毛なレースの事である。

で、このシートの使い方ですが、 例えば金利5%定期で1000万を定期かなにかで運用する計算がしたければ、 元本に1000、金利に 5、支払いに0を入れるてください。この場合は預金なので1を入れます。
下に計算結果が一覧にでていますか?
金利が5%なら10年後には1400万になることがわかりますね。
今度は金利に0.05%を入れてみてください。
10年後には1005万になることがわかります。
ちなみに0.05%は日本のスーパー定期。5%はオーストラリアの定期預金です。
ここで注意したいのが、金利で増えた額に対しても金利が掛かることです。
だから、運用期間が長くなったり種銭が大きくなると結果が断然ちがいます。

例えば、1000万円を15%で運用したとすると4年で倍になります。
一方5%で運用すると13年かかるわけです。
そのころには15%運用してた人は元の8倍に膨れ上がっています。
金利が1%であれば倍にするのに69年掛かります。しかし15%なら3億になっています。

この差がどぉいうことだか分かりますか?

0.05%も、15%の金利も存在するのがポイントです。
3000万をもって海外に移住すれば収入がなくてもやっていけるという根拠はここにあります。
ちなみにこのような資産をもった層というのは現地の人の職を脅かす可能性がないので、 どこの国でも受け入れられているのが現状です。税金の高い日本を離れて海外でゆっくり老後。
そんな事を考えてそのまま日本から「資産を持った人」が出て行ってしまいます。

一方、どこいっても歓迎されないのが、貧乏人です。
もちろん、その人自体に資産価値がある人は別です。

あぁ…。
今回のコラムは何も金持ちがより金持ちになるためのものではありません。
本日武富士の武井さんが逮捕されました。フォーブスのTop10に入る程の資産家、 常々噂があったり、「武井さんに会った。」なんて話が自慢話になるのも頷けます。
とある若手の社長さんから聞いたのですが、武井さんは日本の雇用を心配しており、 年食ったらそれに貢献しなきゃとかなんとか聞きました。自慢話が多い人だったのでどこまでが本当かわかりませんが。
ま、現実はその人の経営する会社の離職率が馬鹿高かったり残業代支払い命令がでたりと穏やかではありません。

さて、そんな街金融の立役者がなぜに世界の億万長者の仲間入りをしたか。
よく考えないといけません。
カード会社にしても、銀行にしてもみんな金貸しです。
最近は明るいイメージが先行し本質を見失いがちですが、よく、注意しないといけません。

銀行は預けた金を会社に貸してその利ざやで儲けているのです。
街金は銀行からお金を借りて人に貸して儲けているのです。
よく考えてみてください。お金がないけど、今欲しいから借金して買う。
馬鹿じゃねぇのかと。
無いんだろ?
買うなよ!
おめぇは貧乏なんだ。買う資格がねぇんだよ!!

口汚く罵るとそんな感じです。
もちろんこんな事は面と切っては誰も言わないですが。
ローン組んで贅沢品を買っちゃぁいけませんょ。
みんななぁなぁな中流思考で誤魔化そうとされていやぁしませんか?
みんなが持ってるバックはローンを組んででも欲しい?

よく考えてみてください。払えますか?
今、10万も出せないような人が、ローンを組んで借金を先送りしても金利の分余分に苦しくなるだけですよ?

給料が右肩上がりの時代ならよかった。物価があがる時代ならよかった。
だけど、今のご時世、これ以上物価があがる可能性はないでしょ?
だとしたら、給料もベースアップなんかない。
20年前の初任給が2万円で今が20万になる時代だったからローンにも意味があった。
20年後日本の初任給は200万になってますか?
中国の初任給が10倍になるというなら見込みはあるでしょう。
でもここの国では10万になることはあっても200万になることは国家破綻状態のインフレでも起きないかぎりないでしょう。

本当に計画的に利用できる人が街金利用するかぁ?と言う突っ込みは無しにして、 メジャーな消費者金融の(実質年率)27.375%とすると。
10万円借り24回払いとすると、月々5500円、その時の累積利子は32000円となる。
32000円か〜。
額面だけ見ると払えそうな気もする。
では、100万を借り入れた場合は?
単純に月当たりの支払い量を5万5千円にすれば24回で完済できる。
しかしその時の累積利子は32万円となる。
100万借りたら132万にして返せゃっ! ってことだ。

普通の勤め人がサラ金から800万円借りたらもぉお仕舞い。
というのは、ほら、さっきのエクセルシートを出して毎月の返済額に金額いれてみ?
借入れ額が800万だと月々18万円を支払っても借入れ金減らないでしょ?
というか18万も払ってるのに借金が増えていく。
つまり、たかだか800万だが一生貢いでも返済できないのだ。
そんな毎月18万も返済する能力がある人であれば、800万なぞ4年も掛からずに貯まる。
え、月々19万払いなら140ヶ月で払える?
返済額2600万。3倍返しですな。

…金に困ってるやつが2600万も稼げるかっつぅの!
借りるのと自分のものになるのは別だっつぅのに、口を酸っぱくして言ってもわからない。
えぇ、久しぶりにここに書くけど何度も書きますよ。
借りたものは自分で返せっ!
これだけ街中に金融屋さんが跋扈して、日本で一番の金持ちが消費者金融の創設者というのを 見てもどれだけの人が稼ぎを貢いでいるか想像も出来ようというもの。

武富士が成功したのには、金を返せそうな人に貸したのではなく、 金を変わりに返してくれそうな人に貸したところがポイントらしい。
溺れる人を助けるために泳げない人が飛び込み出したら、そりゃ全員沈んでしまいますわ。

日本には差別がない良い社会だという。
読み書きのできない人は皆無であるし、 殆どの人が社会の中流で、それでいて世界でも抜群の貯蓄率を持った長寿国なのである。
確かに確かに。
それは否定すべくもなく良い事だと思う。
しかし、私はその現状が変化しつつある変化について騒ぎたい。
こんな世界の端からでも声をあげないと、誰も気がついてくれないからな。

いや、みんな気が付こうとしないようにしている節もある。
それほどまでに、国民の愚民化政策はうまく進んでしまったのか…。
みんな考えないようにしているように思えてしかたない。
そんな日本にも変化が目に見えて現れてきた。
あれほど自慢げに語られていた日本の貯蓄率も今では、欧米並みに下落した。
国の借金は国債だけで500兆を超え、利払いだけで9兆円に達する勢い。
税収が40兆しかないのにだ。
年収400万だが、積もりに積もったり1億の借金がある人が居る。
利子払いだけで90万になり、それではいままで通りのキャバクラ通いができないから、 毎月さぁ〜らに10万サラ金から調達している状態。
でも、ここだけの話、そっちの筋から借りた600万の借金があり、 利払いだけで100万になってるって話だ。
おぃ、浪費の44.6%を借金に頼ってる馬鹿はどこのどいつですか?


あなたの家庭のローンは大丈夫ですか?
ほら、計算して! 銀行借入れ5%で3000万。毎月いくら返して、返すころにはさぁ幾ら!?
途中で銀行がつぶれて、現金が流れてこなくなっても生き残れますか?
途中でお札の切り替えがあって、一律税金を掛けられても今の生活を維持できますか?

これが抜けられないラットレースだとしたらどうしたらいいの?
耳と耳の間にあるものでよく考えて、入るを図って出るを制せ。
人の財布を当てにして借金重ねてる馬鹿はどこのどいつだ!?

国の為には戦うつもりはないが、国は私を守る義務があると思ってんのはどこのどいつだ?
世界の平和の為に命を賭した人達を、体面を守るために危険にさらしているのはどこのどいつだ?

おい、考えろ。
質量に保存の法則があるように通貨にも保存の法則はあるか?
誰が儲けて誰が損をしているんだ?
恒産なければ恒心なし。
衣食足りて礼節を知る。

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