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| シマノ鈴鹿ロード20周年記念イベント 忌野清志郎スペシャルライブinSUZUKA |
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| 2003年8月30日(土) 三重県 鈴鹿サーキット・ホームストレート特設会場 | ||||||||||||||||||
| 始まる前 | ||||||||||||||||||
| 社会人になって関係なくなったとしても、8月31日というのはどこか「夏休み最後の日」というワクワクと寂しさが残る。夏が終わっちゃうよぉという感じ。 ということで、最後の夏を満喫しようと、ダンナを鈴鹿・三重の一泊旅行に誘ったが、残念ながら仕事。さすがに、休日出勤のダンナを置いて、1人で一泊までして三重県に行くというのも気が引けた。 から、ライブに行くのは諦めていた。 でも、ボスが結構近くまで来て歌うっていうのに、その日、特に何の予定もなくて、家で『今頃ボスが鈴鹿で歌っているんだろうな』なんてぼっーと思い描きながら、爪楊枝で海老のセワタを取るのはやっぱりむなしい。 しかし、なぁ、1人で行く、のは、なぁ。1人で一泊旅行なんてしたことないしなぁ。でも、なあ。。。 なんてぐずぐず考えていた。そして8月9日の大阪城野外音楽堂でボスと再会。そのかっこよさにしびれて、やっぱり鈴鹿、行っちゃおうかな、でもなぁ、遠いなぁ、1人で泊まりはなぁとまだ踏ん切りがつかない。 が、ネットで知り合ったNONサンが野音で、帰り際に「かおりさん、鈴鹿で待ってるわよぉ」と声をかけてくれた。「鈴鹿で待ってる、鈴鹿で待ってる、鈴鹿で待ってる」NONさんの声が頭の中でこだまする。 君、1人じゃなぁい、仲間がいるのさ♪である。私1人ではない、NONさんがいるのだ。つっかえ棒がとれた。 と、いうわけで来ちゃった、ダンナをおいて。鈴鹿サーキット。本当は自転車をばらして輪行の予定だったが、どうも体調が芳しくない。だから、今回は自転車はお留守番である。鈴鹿サーキット稲生駅についたのはぎりぎりの時間。NONさんが「ステージのまん前の席を取ったからね、早くおいで〜」と電話を下さる。 鈴鹿サーキットというのは遊園地である。「鈴鹿サーキット稲生駅」というと、大阪の人間の感覚からすれば、その駅名からして降りたらそこは鈴鹿サーキット!と思うはずである。 ![]() 津駅からバスのようなワンマン電車に乗る。駅員がいない駅では切符を運転手横の料金箱に入れるという仕組みなのだけれど、私は「鈴鹿サーキット稲生駅」はそりゃ、遊園地に隣接しているから大きな駅に違いない、駅員も大勢いるだろうと、思い込む。 「次は鈴鹿サーキット稲生駅〜」とアナウンスが流れる。「おお、遠くの方で見えてきたぜ、観覧車!待ってろよ、ベイビィ」と心躍る。と、電車が止まった。『なんで?観覧車まだまだずっと遠くなのに?なんで止まるの?』と焦る。見ると“鈴鹿サーキット稲生駅”とある。『うそ?ここ?観覧車あんなに遠くやのに?』とびびる。焦る。降りようと急ぐが、まだまだ先だと思っていたので切符がどこにあるのか、財布を探し、ポケットを探し、焦りまくっていると、運転手さんに「もうええよ、降りて」と怒られる。 誰も降りない。誰もいない。田んぼしかない。ぽつーんと、そこに立ちすくむ。『何?ここ?どこ?』あと30分でライブが始まるというのに、むちゃくちゃ遠くに観覧車が見える。 仕方がない。観覧車を目指して歩くしかない。いや、走るしかない。周りは車しか通っていない。時折ロードレーサーの人々が私を追い抜く、歩いている人なんて誰一人いない。「なにさ、私だって自転車くらい乗れるんだぞ」とわけのわからない対抗意識を燃やすが、とにかく観覧車が遠い。歩いているのは私1人。なんだか、ここまでしている自分が恥ずかしくなってしまう。間に合わんかったらアホやなぁ。ちょっと泣きそう。でも、走る。 ようやく遊園地に着いた。あと5分でライブが始まる。それからレース場へと走る、走る、走る。ものすごく広いレース場にやっと着くが、何処がステージかよくわからない??NONさんに電話をすると、ものすごく向こうの方で、豆粒のように小さいNONさんが手を振っている。私は観客席の一番上段にいて、NONさんは金網の向こうのサーキットのさらに向こう側にいる。ダッシュで走るが、係員に関係者以外は入れないととめられた。横の入り口の看板には「本日はお客様もサーキット内にも入れます。」と書いてあるのに。うそつき。「関係者です」と私もすぐばれるようなうそをつく。でも入れてくれた。 レース場の中へ。ようやくNONさんに会えた。間に合ったぁ。NONさんの横にはZさんがいる。息を切らしながら「はじめまして」のご挨拶。NONさんの横にいたお兄さんにもわけのわからないままご挨拶。 |
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| LIVE | ||||||||||||||||||
| ステージのまん前、と行っても後ろの観客席からも見えるようにしているためか、ステージはものすごく高いところにある。だから首をぐぅっとあげて見なければならず、背の低い塀(?)のようなものによじ登り、ボスが出てくるのを待つ。なかなか登れないので、隣にいたお兄さんとNONさんに引っ張り上げてもらう。(このときまで私は隣にいたお兄さんはてっきりNONさんのお友達だと思っていたのだが、どうもそうではなく、ただ隣にいたお兄さんだったようである) で、ボスが出てきた。いや、まだボスではない。セムシマルオ、セムシーズである。コントのようなやりとりが繰り広げられた後、
といつものセリフ。「髪の毛変になってない?」に「かっこいい!」の声。この辺ではまだ私は冷静である。何しろやっと忌野清志郎がでてきたのだから。 そして「Sweet Lovin」が始まると、ぼそっと思わず小さな独り言「うわぁ、かっこいいぃぃ」がもれる。ところが、この独り言がハモっているのだ。「?」と思うと、隣のお兄さんも全く同じタイミングで全く同じセリフをボソッとはいていた。「うわぁ、かっこいいぃぃぃ」なんか、こういうのいいね。うれしい。同じ空の下で同じ人を同じタイミングで「かっこいい」とため息を漏らしてしまう。 この日「あこがれの北朝鮮」で“弾道ミサイルも、テポドンもみんななくなるさぁ”と歌うボス。 「サマータイムブルース」で“原子力はいらねぇ、危ねぇ、欲しくねぇ”と歌うボス。 そして「花はどこへ行った」で戦場で死んでしまった若者のことを歌うボス。 胸がいっぱいになる。そして「平和じゃないと!世の中が平和じゃないと、自転車に乗れないんだ。僕には夢があって1つは自転車でいろんなところへ行くこと。もう1つは、この世界から戦争がなくなること、人々の頭の中から「戦争」という概念がなくなることです」「日本にはもう二度と戦争をしないっていう素晴らしい憲法があるんだ。なぜ世界中に自慢しないんだ」と叫ぶボス、そして流れてきた「イマジン」に鳥肌が立つ。感極まっていると、NONさんがZさんと私の手をそっと握ってくれた。そして三人でゆっくり手をあげ、手をふる。 「社会主義も資本主義も 偉い人も貧しい人も みんなが同じならば簡単なことさ 夢かもしれない でもその夢を見ているのは一人だけじゃない 世界中にいるのさ 君、1人じゃなぁい、仲間がいるのさ♪」 ジョンレノンの「イマジン」を忌野清志郎の名訳で歌う。その歌詞がビンビン体にしみこんでくる。NONさんとZさんと手を握り、手を振り、こみ上げてくるこの熱い気持ち。 少しためらったが、隣の見知らぬお兄さんの前に、自分の手を差し出してみた。お兄さんはにこっと笑って私の手を握る。4人がつながったのだ。初めて会うZさん、それから名も知らぬ隣のお兄さん、そしてほとんど面識のない私をあったかく受け入れてくるNONさん、そして、ボス忌野清志郎。 じぃぃぃんとしているとなんと、私が大好きな曲「明日なき世界」が流れてきた。もう絶叫である。 この曲も「イマジン」同様、「カバーズ」というRCサクセションのアルバムに入っている。このアルバムはタイトル通り洋楽の名曲をRCが独自の訳で日本語でカバー(替え歌)したアルバム。「明日なき世界」は P. F. Sloanの「Eve of Destruction」を比較的忠実に日本語にボスが訳した曲。 「東の空が燃えてるぜ 大砲の弾が破裂してるぜ おまえは殺しの出来る年 でも選挙権もまだ持たされちゃいねえ 鉄砲かついで得意になって これじゃ世界中が死人の山さ でもよォー何度でも何度でも おいらに言ってくれよ 世界が破滅するなんて嘘だろ、 嘘だろ 感じねえかよ、このいやな感じを 一度ぐらいはテレビで見ただろ ボタンが押されりゃそれで終わりさ 逃げ出す暇もありゃしねえ 見ろよそこの若いの、よく見てみろよ びくびくするのも当たり前さ でもよォー何度でも何度でも おいらに言ってくれよ 世界が破滅するなんて嘘だろ、 嘘だろ 奴らは俺がおかしいと言う でも本当のことは曲げられやしねえ 政治家はいつもゴマカシばかり 法律で真実は隠せやしねえ そりゃデモをするだけで平和がくるなんて 甘い夢など見ちゃいねえさ でもよォー何度でも何度でも おいらに言ってくれよ 世界が破滅するなんて嘘だろ、 嘘だろ」 「ウッソダッロ!」とこぶしを振り上げ叫ぶ。三重まで来た甲斐があった。こんな素晴らしい、こんな力のある、こんな魂のこもった歌を目の前で聞けるなんて。 ものすごくいろんな気持ちが熱く入り乱れるライブだった。そしてやっぱりいつもと同じ感想。すごい人だ。 |
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| 終わってから、電車までの時間が1時間ほどあって、NONさんが付き合ってくれた。花火を見たり、ボスの出待ちをしてみたり(結局会えなかったけれど) で、うろうろしていると、KIYOSHIROという自転車を発見!これはもしや、さっき「自転車ショー歌」でボスが乗っていた自転車では!?みんなで記念撮影。 NONさんは夕食にまで付き合ってくださり清志郎話に花が咲く。夢中になっていたら、電車の時間がやばいかも。。。と急いでNONさんに別れを告げて駅までダッシュ。今日はよく走る日である。 あたりは真っ暗。最終電車に乗り遅れたら、ホテルのある四日市までたどり着かない。かなり焦る。田んぼばかりで街灯もなく何処で曲がったらいいのかわからなくなった。車しか通らないその道。信号待ちしているトラックの窓をノックして駅までの道を聞く、お礼を言って走る背中に運ちゃんが「おねぇちゃーん、のせてったろか」の声。さすがにご遠慮。なんとかかんとかたどり着いた駅。誰もいなくて本当に怖かった。ホームでは君1人じゃないことない、仲間もいなかった。(でも、最高!の一日だった。) |
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| written by KAORI UP:03’09/11 | ||||||||||||||||||