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富山橋の富山流域のブナ林


◇ブナオ峠「キャンプ場付近」1000m、白山北方尾根


「この地図の作成にあたっては、国土地理院発行の数値地図25000(地図画像)、
50mメッシュ(標高)を使用しました。」
国土地理院の成果の使用・複製に当っては、規定を守って下さい。
ルート記入はカシミールで作成しています。

ブナオ峠へは何度も訪れていましたが、ここのブナ林をしっかりと眺めたのは、199
6年4月ブナ林研究登山家のBUNAさん事、坪田和人さんと共に三方山から大笠山ま
でブナを訪ねて縦走した時でした。

根元のくびれた所で5.3m、地上1.2mで3本立ちになって、
3.30+3.15+2.75=9.2m、3.15と2.75を1本とすると、8.2mになります。



この時の登山口は三方山や袴腰山下のキャンプ場でした。三方山では送電工事のため、醜
く伐採され放置したブナに言葉を無くし、降りしきる雨に濡れる顔は涙に濡れた様な表情
に見えたのでした。

猿ヶ山頂上ではガスが濃いながらも雨は上がったのですが、猛烈な根曲竹の藪漕ぎ攻撃を
受けて、折角のブナ林も良く見渡す事が出来ませんでした。しかし、ようやく藪を抜け出
て、眼下に見えたブナの新緑は感動の色でした。

もう少し先の大門山付近まで登ってテン泊しようと、ブナオ峠キャンプ場に給水に行った
のですが、BUNAさんがなかなか戻って来ません。心配になる事は有りませんが、様子
を見に戻って見ると、どうやら、このブナ林の魅力にすっかり酔ってしまい、足が止まっ
てしまった様で「今日はここに泊りませんか」と云う事でした。

私としては今日の内に大門山を越えておけばその先が楽になると思っていたのですが、ブ
ナ好きとは変なものだと思いながら、そのままここでキャンプをする事になったのでした。

そうと決れば、その後は周辺の散策をして廻り、5m越えの3本ブナ、4m越えのブナが
林立する所などを見つけ、ブナオ峠に良いブナが有る事が判りました。
その夜はブッポウソウと鳴くコノハズクの声を聞きながら、深いブナの森を感じ、ゆっく
りと宴会を楽しみました。又、夜明けも爽やか、新緑の木の葉の間から見える青空を眺め、
気持ちの良いスタートを切る事が出来ました。

後になって考えて見れば、私が本格的にブナにはまり始めたのはこの時からの様な気がし
ます。富山ではブナオ峠に勝るブナ林は無いのではと思いますが、何処かにこれ以上のブ
ナ林が残っているのではと思い、富山のブナ林を訪ね歩き続けています。

ブナオ峠辺りだけでも3m越えのブナも多く、充分ブナを楽しむ事は出来ます。更に充分
ブナの山旅を楽しむなら、桂湖から登るタカンボー山中腹のブナ林を見てこのブナオ峠に
達するのも良いでしょう。ここにも立派なブナ林が有り、充分満足させてくれます。

全体時間:富山→2:30ブナオ峠
        2:30桂湖→3:00ブナオ峠
ブナ時間:猿ヶ山−3:00、桂湖−1:30
山行適期:新緑〜紅葉(冬の通行止めが長い)

登山道 :道有り、水場はキャンプ場
交通  :マイカーで、上平村西赤尾でR156からキャンプ場方向県道に分岐、ブナオ峠まで


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