富山橋の富山流域のブナ林
◇牛嶽「深道ルート」(うしだけ「ふかどう」)987m、五箇山入口の山
山田村の文化財だか天然記念物になっているブナ林で、27haの原生林面積は富山県一
の広さで、1200本のブナが生え、幹周3.5に達するブナ大木も20本は有ると紹介
された(現在はその紹介無し)ブナ林です。
昔集落が有ったと言う深道ですが、もしかして雪崩防止林として有ったのならその可能性
が無いとは言えませんが、わずか500m四方で面積が広大で富山県一とは嘘臭いと思い、
何度もあの山域に訪れた感覚から、もう良いブナ林は残っているはずが無いとも思い、訪
れる事はしていませんでした。
2004年の5月連休は職場の都合で飛び石になり、遠方へ出かけなくなった事で、近く
のブナ林を訪れる事に決め、連休最後にようやくこのブナ林に足を運ぶ事になりました。
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「この地図の作成にあたっては、国土地理院発行の数値地図25000(地図画像)、 50mメッシュ(標高)を使用しました。」 国土地理院の成果の使用・複製に当っては、規定を守って下さい。 ルート記入はカシミールで作成しています。 |
どうせがっかりしてすぐ帰る事になるだろうと、昼過ぎには帰宅するからと、昼食を持た
ず非常食を少々持っての出発でした。
林道は多分通行止めと予測し、山田村側からだめなら利賀村側から歩きで入る事も考え、
山田村鍋谷に行きました。鍋谷から深道への道は利賀村には抜けられ無い様ですが、通行
止めにはなっていませんでした。
急斜面に付けられた細い道ですが、訪れる人も有るのか、車はそこそこ通れるほどの整備
がしてあり、問題無く深道に行き着く事が出来ました。
辺りは緩い傾斜の斜面になっており、駐車場や広場・東屋などが有りました。トイレや水
場は無い様でした。
案内板などが有って、例の自慢表示がしてありました。しかし、周辺は杉林がほとんどで
ブナ林は見えません。
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どうせすぐ帰るのだからと、ビデオだけを持っての散策開始でした。案内表示に従ってブ
ナ林へ向かいます。杉林が終わると雑木林になり、10分ほど登ると急にブナ林になりま
した。
しかし、ブナ林に出会う少し前辺りからガスがかかり始め、ブナ林を遠くまで見渡す事が
出来ません。今日の天気予報は曇りから晴れ」となっており、その内ガスも晴れるだろう
と、ゆっくりと登って見る事にしました。
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ブナ林入口 |
道はジグザグを繰り返しながら登っています。視界50mを少し越える程度、遠くは見え
ませんが3m級のブナは所々で見えている様です。登山道のすぐ脇に3.5m級と思える
大木が有ったので、4本ばかり測定して見ましたが、一番太いもので、3.4mでした。
ブナ林下生えはネマガリダケ・ユキツバキも有りますが、オオバクロモジ・コシアブラな
ども多く、少々背が高い様ですが、このブナ林は傾斜が有るので、ガスが無ければかなり
の見通しが効く事でしょう。
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傾斜は急、しかし良いブナ |
尾根まで続くブナ林との事でしたが、尾根に到着しても更に続いています。ブナが終われ
ばここで下山のつもりでしたが、未だガスも晴れずブナ林が続くと云う事で、もっと先ま
で行って見る事にしました。
左は利賀村、右は山田村の尾根は両方ともかなり切れ落ちていますが、細ブナ林は続いて
います。ガスがもう少し薄ければ新緑のブナ林を楽しめるのですが、今日はそれが出来な
いのが残念です。再び太ブナが出て来たかなと思ったら、目の前に林道が現れ頂上に着い
てしまいました。
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細尾根のブナ |
天候が怪しくなって来たので、牛嶽権現に一礼をして下山にかかります。今日の予報は外
れ天候の回復は無い様です。下山も更に濃くなったガスと小粒の雨の中を幽玄のブナを見
ながら登山口に向かいました。
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更にガスが濃くなるブナ林 |
全体時間:富山→1:30登山口→0:10ブナ林→1:30頂上
ブナ時間:1:20
山行適期:無雪期
登山道 :道有り、水場は林道の沢水
交通 :マイカーで、山田村鍋谷より林道に入り、公園駐車場まで
◇牛嶽「庄川ルート」(うしだけ)987m、五箇山入口の山
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牛嶽頂上付近のブナ林 |
庄川町より避難小屋の有るルートに入り、杉植林を過てしばらく雑木林を行くと、ブナ混
じりの樹林になり、頂上手前でしっかりしたブナ林になります。幹廻2m程度が最大です
が、標高400m位からブナが見られます。
全体時間:富山→1:30登山口→1:30ブナ林→1:00頂上
ブナ時間:1:00
山行適期:通年(冬はスキーリフト利用も可)
登山道 :道有り、水場は避難小屋
交通 :マイカーで、庄川町小牧より山田村に抜ける林道に入り、大きな案内板まで