presented by NIHON UNIV. college of low a society for the study of ANIMATION 1997
この物語は、あらゆる動物のはかない一生を描いたお話である。
7年間の地中生活から解放されるこの日、 彼は意気揚々と地上へ向けて進み出すが 彼には大きな“カベ”が待ち構えていた。 |
キャンプ場でヘビと遭遇。何とか逃げ切るが、 キャンプに来ていた子どもたちに捕まってしまい、 彼は悲劇におそわれる。 |
人間の手から手へと渡ってゆく彼。 無事成長し雄鶏となることができたが、 そこには待ち受ける何かがあった。 |
第四話〜第九話はスタッフロールの中の6コマ(4コマ)マンガ。
今までにいくつもの“小宇宙”を侵略してきた“大宇宙”・人間。 その人間も同じ“大宇宙”から侵略を受けてしまう。 彼を襲った出来事とは……
ボッカチオ(Boccaccio 1315-75)の短編小説集。1348-53年作。 3人の紳士と7人の貴婦人が1つずつ10日間にわたって物語る形式をとる。 機知とユーモアとエロティシズムを交えて ルネサンス期の人間像を生き生きと描く。十日物語。 (『大辞林』第2版 三省堂 より)◎『動物デカメロン』の誕生
1995年10月、朝霞台大学(仮名)の「社会学基礎演習」において、 原案者(あに)が担当のN教授から「掌編小説」の課題が出され、 提出したものがベースとなっている。ちなみにこのタイトルはN教授の命名による。◎『動物デカメロン』の制作
1996年12月、次年度の学園祭自主制作アニメーション案としておとうとが提出し、 翌年6月に正式に決定。当時の会長から絵コンテの作成を依頼されたおとうとは そのまま監督に就任。同月末より原画作成開始(分担)。8月総作画監督の下で彩色開始。 10月初旬にすべての原画が完成。撮影も順調に進み、 10月31日すべての作業が終了、完成した。◎『動物デカメロン』の上映
1997年11月1〜3日にかけて日本大学法学部第18回法桜祭の会場(334講堂)にて 『動物デカメロン』は上映された。観客の反響は様々で「かわいいキャラクターでブラックな内容」 「最終話の意義」に賛同・批判の意見が相次いだ。
今回は「テーマを明らかにし、それをいかに分かりやすく、面白く伝えるか」 ということを目指してアニメーション制作にあたってきました。 この『動物デカメロン』はその点からいえば納得のいく作品になったと自負しています。 短いながらも様々なエッセンスを盛り込んだつもりです。 ぜひよくかんでお召し上がりください。
最後に見てくださったみなさん、制作に携わったみなさんに感謝申し上げます。
とにかく時間がかかって大変でした。多くの人に多大な迷惑をおかけしました。
今年度もアニメーション研究会は、その活動の指針として自主制作アニメーションの制作挙げてきました。 本年度作品は前年度作品を手本に、また同作品の反省点を改善しながら試行錯誤の末、 こうして学部祭を迎えることになりました。
私にとって、この作品は諸先輩方からの伝統を受け継ぎ、そして私達自身が後輩へと受け継いでいく、 大きな役割を成しているものと受け止めています。 この作品が次回作への橋渡しとなってくれるのであれば、これ以上の喜びはありません。
制作 日本大学法学部アニメーション研究会