TAKUMIさんから、夏に走った博多→川崎モトコツーリングの書き下ろしツーレポを
いただきました(*^^*)(ありがとうございます! TAKUMIさん(*^^*))
原文のまま掲載させていただきますので、みなさんぜひご覧になってくださいね(^o^)


6月27日 1日目

明け方まで降っていた雨も上がり、とうとう出発の時が来ました。天候は、どんよりとした曇り空。
<10:30>博多出発、これからどんな事があるか期待でいっぱいでした。
まずは最初の国道、3号線に出て北九州方面に向かう。
知らない道を走るのが大好きな私は、辺りを見渡しながら進んでいました。
しばらくすると空も少し明るくなり始め、雨を気にしていたのも少し和らいできました。
一時間走ると、九州自動車道の古賀ICの標識が見えてきました。昨日車で通った時は、
古賀から博多までわずかな距離だと感じていたが、モトコだと1時間もかかっていました。
その先で昼食をとり、12:00出発!
<12:30>この辺りから少しずつお尻が痛くなり始めていた。

「何か音が変だなぁ〜?」側道に停めてモトコを見る事にした。 「あっ!マフラーのボルトがない」
マフラーサイドにとめてある12mmのボルトが振動で外れてしまっていたのです。
持ち合わせのボルトは無いので、カーショップを探しながら前に進む事にしました。
<13:00>カーショップ発見!早速ボルトを購入。
取り付けをしてエンジンをかけてみる。
「うん!もう大丈夫だ!」
ボルトも取り付け再出発しました。
快調にとばす事15分、黒崎駅前に着いた。「あぁ〜、にぎやか〜」今まで山間の道を走行していたので、
駅前のにぎやかさが妙に嬉しく感じる。
<13:45>どうしてもお尻の痛さがガマン出来ず、
またもやカーショップに入り、クッションを購入する事にした。
「あぁ〜楽ちんだ!」これでもう大丈夫だ!(この時点ではそう思っていた)
<14:30>門司港に到着。左前方には九州と本州を結ぶ関門橋が大きく見える。
そのまま3号線を走ると有料道路の入り口に出てしまいました。もちろんモトコは有料道路を走れないので
人道を渡るしかありません。人道の入り口は、そこから側道を走り1km先にありました。
渡る前にちょっと休憩。 コーヒーを飲みながら一息いれました。そして橋下の関門海峡を見てビックリ!
「何でこんなに流れが速いのか?」まるで台風後の川を思わせる流れでした。その流れを見て「ここの魚は、
身が締まって美味しそうだなぁ〜?」なんて思ってしまいました。
人道の入り口はエレベーターになっいます。エレベーターの横にはこのような看板がありました。
「自転車、原付は降りて押して下さい、料金は20円です。山口県側でお支払い下さい、人は無料です」
さっそくボタンを押し、乗る事にした。
エレベーターは14、5メートルの高さまで上がり、乗った方と反対の扉が開くようになっています。
人道は、幅3メートルぐらいで、窓もありません。
そして、道が弓なりになっているので、先は中間地点までしか見えないのです。
先へ進と、山口県側から観光客の方々がだんだんと近付いて来ました。その方々は韓国人で、
モトコを見て珍しいのか、それともかわいいと感じたのか、妙にモトコが気に入ったらしく、
皆さん写真を撮り始めました。(私も一緒に!)
人道を渡りきりエレベーターで降り外に出た。
出口の所に料金箱があり「無人でした」そこにお金を入れるようになっているのです。
いよいよ本州を走る事になりました。
空も晴れ間が広がり、最高の気分で海沿いを走って行く事が出来そうです。
<16:13―113km地点>
宇部港の近くで休憩。この場所からは、さっき渡ってきた関門橋が遠く小さく見えました。
「たった1時間ほどでこんなに離れてしまうのかぁ〜」霞む橋を見ながらそう感じていました。
その後は山道を走り、本日の目的地、徳山市を目指し走り続けていました。
徳山市の標識が見えたころ、道路下の山間に初めて目にする光景が飛び込んできました!
山間に20件ぐらいの木造の家があり、個々の家には煙突があり、そこから「ふわーっと」煙が出ていました。
きっと釜戸からの煙か、お風呂を沸かす煙だろう!なんとも心が和む光景でした。
<19:00―182km地点>
目標の徳山市に到着!
しかし19:00なのに空は明るい、そこでもう少しガンバル事にして46km先の岩国市まで行く事にしました。
「それが間違えでした…。」
辺りはだんだんと暗くなり、意外にもお店も水銀灯も無い山道が続きました。
<20:00>この時間になるとさすがに辺りは真っ暗!
なんだか心細くなり、また疲れもピークに達していました。
そこで、もう岩国市内まで行くことを諦め、宿泊出来る所を探して休む事にしました。
しかし峠だとあるのはラブホテルばかり。一人で泊まるのは抵抗があり、普通の宿を必死で探しました。
だが走れど明かりはすべてラブホテルでした。
<20:30―231km地点>
岩国市玖珂町で力尽き、ラブホテルに泊まることにした。その名も「ホテル峠」うっ!


6月28日 2日目

<6:20> 小雨が降る中、鶯の鳴き声を聞きながらのスタート。
昨夜は暗くて気が付かなかったが、横には5m幅ぐらいの川が流れていて、戦後に作られた橋が走行中にいくつも
目に飛び込んでくる。「年数を見ながら走っていました」その昔懐かしい橋々を見ながらニコニコして走行していたら!
<6:54>エンジンストップ!
今まで快調だったのにどうしたのか?いきなりのトラブル!
ガソリンOK、オイルOK、プラグ……「あっ!」
外れている!
なんと振動でプラグコードが外れてしまったのです。取り付けてすぐにキック、一発でかかりました。
たいした事ではなかったので3分後、再出発する事が出来きました。
<8:25―281km地点>
またもエンジンストップ!今度は何かと不安な気持ち一杯でモトコをチェック!
「あれ〜!こんな所も熱で・・」今度はオイルタンクからキャブレターにつながっているホースが、
熱で膨張して外れていました。ちゃんとバンドが付いていましたが、ホースの膨張により広がっていました。
熱、おそるべし!
ホースがすかすかという事で、持ち合わせていたタイラップでとめて処置をしました。
<8:53―294km地点>
見たかった宮島も時間を稼ぐため国道を外れる事ができず、ひたすら走って広島市内に入りました。
市内を走りビックリしたのが川の多さです。ちょっと走ればすぐ川を見られるくらいです。それに路面電車がなんともいい!
各電車に大手メーカーの宣伝カラーになっているので、私が見た電車は全て違うカラーでした。
市内を楽しく走りたかったのですが、線路がたくさんあり、渡るたびにお尻が激痛でした(^^;)
<9:29―309km地点>
にぎやかな市内をぬけて瀬野川沿いに出ました。
この川もたくさんの橋が架かっており、200〜300m間隔に架かっていました。ここは道幅も狭く、
おまけにトラックがほとんどだったので結構怖かったです!
川の流れと山景色を観ながら走行していたら、道路の端に携帯電話が落ちていました。
しかし電池が無かったので持ち主がわからないと思っていたら後方の溝に電池が落ちていました。
発信番号をみて電話をかけてみたら、持ち主の友人の方が出て連絡をしてくれるとの事でした。
しばらくすると持ち主の方から電話があり、待ち合わせをしてその場に取りに来てくれました。
すごく喜んでくれたので、こっちまでいい気分になりました!
別れたあと国道を走っていたら、携帯電話を落とした方が私を抜く時に、「ピィピィ」っとクラクションを
鳴らして行きました。助手席に乗っていた奥さんがサイドミラー越しに、深々とおじぎをしていました。
<10:26―325km地点>
東広島市の西条あたりで、雲の隙間から太陽が見えてきました。
本日100kmポイントが、ちょうど山陽新幹線の新広島駅で、時間も出発して丁度4時間でした。
<10:58―341km地点>
排気温がうるさくなりチェックしてみました。
何と!マフラーをとめてあるボルトの周りが「サイド」
振動で割れていました。それでマフラーが下がり、エンジンからの付け根の部分に負担がかかり、
ひび割れて排気もれをしてました。とりあえずマフラー後部を吊るさなければ…。
針金が欲しかったのですが、山道という事でなかなかお店がありませんでした。
しばらくするとコンビニがあったので入ってみました。
<11:10>
しかし針金は置いてなかったので、代用のなるものを探していたところ、目に止まる物がありました。
アルミホイールです。さっそく購入しで応急処置!
まずアルミホイールを両手いっぱいの長さ分を出して切り、棒状になるよう握り潰しました。
そして軽くひねりを加えて強度UP、その棒状になったアルミホイールをフレームに引っかけてマフラーを吊りました。
悲しい事にサイドカバーが、下がっていたマフラーに当たっており、右のサイドカバーは溶けて穴が空き変形していました。
11:27出発!
<12:00―356km地点>
少し排気温はうるさいが、走行には支障がなかった。
そうこうしていると道の駅がありました。
ここで昼食をとり、食事も終わり出発しようかと思っていたところ、お手洗いの掃除をしているおばちゃんがモトコを見て
「そんなちいーちゃいバイクで何処からきたと?」と聞いてきた。
私は「博多からです!」と答えた。そうしたらおばちゃんが「うちは大分とよー、おごちゃるけん、こっちきーやぁ〜」
おばちゃんはただ同じ九州から来たというだけでコーヒーをご馳走してくれました。
そこで、おばちゃんの子供の話、私の川崎まで帰りたい気持ちなど、しばらく話していました。
そろそろ出発しようと思い、おばちゃんに別れを告げたところこんな言葉を頂きました。
「道中きーつけて帰るとよ!この先あんたがいい人たちに会えるよう、おばちゃん祈っているから・・きーつけてな!」
なんとも温かいお言葉でした。ほんの10分ぐらいの出会いでしたが人の優しさ触れた一時でした・・。
<12:44―371km地点>
カランカランーという音がした瞬間!その後、ビィ〜〜っというものすごい音がし始めた。そうです!マフラーが
落ちてしまったのです。すぐさまマフラーを拾いに行きました。
路肩に止め、なんとか付けようと思ったが無理でした。
溶接するしかないと判断し、修理工場を探す事にしました。
マフラーが無いまま走っているので、道ゆく人の視線が全て私の方に向いていました。そして、走っているとなんだか
今までと違う体感だと気付きました。
「なんか速い!?なんだ!」そう感じて、サイクルコンピューターの表示をスピードメーターに切り替えでみたところ、
何と!58`も出ていました。これなら早く川崎に着くかなぁ?なんて思っていてら、民間車検場を発見!
こんなにすぐ見つかるとは思っていなかったのでラッキーでした。<13:05>
私が着いた時、ちょうど午後のミーティングの最中だったのですが、皆さんの視線は爆音のモトコの向いており、
ちょっと恥ずかしかったです!「うるさくてすみませんでした!」
こちらの所長さんがとても親切で、面倒くさいことでも笑顔で対応して下さいました。
溶接も終わり油だらけの私を見て、所長さんが水道まで案内してくれました。洗剤をいただき手を洗っていたら、
まだきれいなタオルがかかっているにもかかわらず、所長さんが新しいタオルを出してくれました。
そして料金を払おうと思ったら「いらないいらない!これから川崎に帰るなら無駄使いしなくていいよ」っといってくれました。
しかし私の気持ちがおさまらず、何とかお金を払おうとしましたが結局受け取ってはくれませんでした。
そこで所長さんはこのようにおっしゃってくださいました。「お金を受け取らない代わりに、川崎に帰ったら広島の人は
良い人だったって言ってくれればいいよ」
そうおっしゃり、その言葉に甘えることにしました。
尾道ちかくの「IS CAR DOCK」の皆さん!本当にありがとうございました!<14:30>出発
10分走ると尾道駅前に出た。3年半ぐらい前に尾道に来た時から随分駅前の様子も変わっていて、
きれいな建物がすごく目立ちました。
<16:07―417km地点>
岡山県の笠岡市を走っていると、目の前にものすごい光景が飛び込んできた!なんと、50ccのバイクが何千台と置いてありました。
今まで国内で製造された原チャリは全てあるのではないか?と思う程でした。もちろんモトコもあり、R&P、ウルフ、
ポッケ、モトラ、私の愛車JOYもありました。本当にすごいです数です!
管理をしている方に聞いてみました。
「こちらはバイクの販売をしていますか?」
そうしたら「ここは貿易専門で国内販売はしてないよ!」
との返事。なぁ〜んだ!売っていれば買って送ってもらおうと思ったのに・・。
<16:34―421km地点>
昨日買ったクッションも15cmから3cmぐらいに圧縮されてしまい、どうしょうもなくお尻が痛かったので、
ホームセンターで新しいクッションを購入しました。
「いやぁ〜極楽極楽」クッションのおかげで快適走行しているうちに倉敷市内を走っていました。
この辺りはバイパスになっていてすごく走りやすかったです。そのまま順調に走り続けて本日の目的地に到着!
<19:20―493km地点>
今日は岡山県備前市のホテルを二日目の宿にする事にしました。今日はビジネスホテルです!
本日の走行は262kmでした。


6月29日3日目

朝起きてすぐカーテンを開けました。
やはり雨、昨日の天気予報で雨の確立は80%でしたので覚悟は出来ていました。
<6:20>出発
雨の中トラックの水しぶきで視界が妨げられ苦労のスタートでした。「しかしこの先、あんなに過酷になるとは、
この時点では夢にも思わなかったのです」
スタートして間もなく雨でリークしてしまい、スピードが40`しか出ませんでした。
<6:45―505km地点>
リークが気になり側道で停車。プラグの所を見たらやはり濡れていました。泥よけを延長したぐらいでは、
この大雨には通用しなと思いました。
その他をチェックしていたら、マフラーのボルトがまた緩んでいた。どうやらここはきつく締めても緩んでしまうみたいです!
523km地点にくるとものすごい雨!先が白くてみえないくらいでしたが前に進むしかありません。
<7:47―533km地点>
着ていたウィンドブレーカーも中に水が染み込んできて、もう身体はずぶ濡れ。この時期は濡れても蒸すぐらい、
また荷物がかさばると思い、長袖のシャツを持ってきていなかったのです。
ウィンドブレーカーの下がTシャツだけだったのでとても寒かったです。
雨をナメていました。「反省!」
しばらく走るとコンビニがあったので寄りました。
HOTコーヒーを飲み、パンを食べて寒さに震えていました。
「この先長いから何とかして寒さ対策をしなければ・・それにこんなに濡れていたらこの先お店に入りずらいなぁ〜」っ思い、
昼食分のおにぎりやパンを買いました。
寒さ対策はサランラップで対応することにした。まずTシャツを着替え、片腕にタオルをのせ、
そのタオルをラップで巻き付けこれを両腕にして、あとは大きなビニール袋をかぶり、
その上にウィンドブレーカーを着ました。これで寒さをしのぐことが出来た。
<8:58―573km地点>
姫路市に入ると片側四斜線の広い道路となる。
そして姫路城跡地前でモトコのチェック、案の定マフラーのボルトが緩んでいました。
相変わらずリークしたままでしたが、何より走れる事が嬉しかったのです。
モトコに「ガンバってくれよ!」っと声をかけ、いざ出発!
<11:18―600km地点>
雨で霞み、薄っすらとしか見えない明石海峡大橋を過ぎ、その先の大きな公園、須磨公園でトイレタイム。
寒さ対策も実らず、雨で体が冷えてトイレの回数も増えていました。
ずぶ濡れなのでお店に入れないのでトイレは公園ぐらいしか入れませんでした。
どしゃ降りの中、必死の走行が継きました。神戸、西宮、淀川はものすごい水位でした。
そして気付くと国道1号線を走っていた。「この道で沼津まで行ける」
そう思うと少し元気が出てきました。
豪雨は酷くなる一方で、道路は少しずつ水嵩を増し、モトコではとても困難な走行となってきました。
大阪の国道は至る所で工事をしており、渋滞も酷い、そしてトラックも多いのでなかなか前に進めません。
国道を外れ少しでも走りやすい道を探し走行していました。
そのうち水嵩どんどん増し深くなり始めた。
モトコの冷却フィンまで深くなり、このままだとエンジンがやられてしまうと判断し、モトコを浅い所まで持つことにした。
見渡す限り浅い場所はありませんでした。しかし数分持ち続けたところ、やっと浅い居場所を見付けました。
手もしびれ、トラックに水をかけられ、頭からビショビショなりながらも前に進む事しか頭にありませんでした。
その後も頑張って持ち続けましたが、膝まで水位がある所などはさすがにきつく、握力もなくなり何度もモトコを
放そうかと思いました。
モトコを持ったり押したりを繰り返し、やっとまともに走れるようになりましたが、雨は弱まる様子がありませんでした。

目の前に東寺が飛び込んできました。「あぁ〜京都まで来たのかぁ〜」っと喜びの反面、東寺のお掘りの水が溢れているのを見て、
「まだ気が抜けない」と気を引き締め直しました。
京都を過ぎて滋賀県に入りました。ここではモトコンポの部屋でおなじみの、おーちさんとお会いする約束をしていました。
大津市内の待ち合わせ場所到着し、おーちさんの携帯電話にかけてみました。
数分後、おーちさんがいらして、喫茶店でコーヒーを飲みながらモトコの話をしました。
おーちさんは仕事の合間みて来て下さったので、長居は出来ませんでしたが、お話できてよかったです。
もう少し先に進みたかったのですが、早く温まりたくて、おーちさんに教えて頂いたホテルに泊まる事にしました。
明日も雨という事で、近くのデパートで完全防水のグランドコートやTシャツ、下着、などを購入。
そして使った衣類などを宅配便で送りました。
本日は滋賀県大津市のホテルに宿泊、ちょっと少なめの215km走行で、トータル708kmです。
生涯忘れる事のできない一日でした。


6月30日 4日目

今日も天気予報どうり雨、フル装備を装いモトコのエンジンをかけた。「いゃっぱダメかぁ〜」
昨日からのリークからまだ解消されていませんでした。
しかし、そのまま出発!
走り始めて気付いたのですが、リークは更に酷くなり、35〜38`しかスピードが出ませんでした。
草津市を過ぎるとあるものが目に入りました。
それは道路側にある「東京まで000.0km」という標識が500mごとにありました。その標識を見て、
東京までの距離がだんだんと減っていくのがとても励みになりました。
鈴鹿方面の空は晴れており、天気が回復するのかも?
そんな期待を抱き、お尻の痛みを我慢して走りました。
<9:26―776km地点>
馬の背だ!今まで降っていた雨の境が見事に分かれていた。
そこから1kmぐらい走ると急にモトコのエンジン音が「グゥオーン」といい始めた。
何と路面がドライになって間もなくリーク解消!また45`で走行が出来るようになりました。
「45`ってこんなに速かったのか!」そう思うほどでした。そして太陽の光を浴びた草木の香りがとても良く、
鼻から思いっきり吸い込み、香りを楽しんでいました。そして歌も口ずさむようになり、忘れかけていた走行の楽しさを
思い出し笑顔で走っていました。
<10:25―801km地点>
四日市駅を過ぎ、名古屋まで68kmという標識が見えた頃、気温も上昇して暑くなりました。
モトコを停めパチンコ屋の駐車場で着替えました。冬の格好から夏の格好に変身。Tシャツ、短パン、
サンダルといった装いで出発!
「あぁ!気持ちいー!」行く前に夢にまで見たサンダル走行でした。明日は晴れるという事なので雨具やスニーカーは
宅配便で送りました。

長良川を渡る橋の途中で信号があった?どうして?
標識には中堤防入り口と書いてありました。
ふと川を見たら何と中堤防があり、そこに車が走っていました。地元の方は何とも思わないだろうが、
川の中に道があるのを始めてみた私はただ驚いていました。

尾張大橋を渡るとそこは愛知県でした。その後快調に進んでいたが、次の瞬間…。
<11:35―828km地点>
エンジンストップ、しかしこの止まり方は…
思ったと通り、またもやプラグコードが外れていたのです。大事にはいたらず、すぐさま再スタート!
<12:12―838km地点>
とうとう名古屋だ!にぎやかな市内を走り、豊明市―知立市―岡崎市―豊川市―豊橋市をハイペースで進めました。
目の前に「潮見バイバス・静岡県」の標識がありました。その瞬間「もうすぐゴールだ!」そんな気持ちになりました。
トンネルを抜けると目の前に海が見えた!モトコを止めてその海を見ていたらトラックの運転手さんが手を振ってくれたので、
私もそれに答え手を振りました。
白須賀海岸で10分ぐらい寝転んで休憩して、お尻を休ませました。
<14:56―918km地点>
浜名湖に到着、浜名湖には国道1号線、人道、JR、新幹線といった、4本の橋?が並んでありました。
その後浜松駅近くでは西日が後方がら差し、私の影が大きくなって見えた。
<18:20―969km地点>
掛川バイパス料金所がありました。
よーく見ると原付20円と書いてありました。
まさかモトコで有料道路を走れるとは思ってもいませんでした。
<19:30ー285km地点>
本日の目的地、静岡県島田市に到着!ホテルの入り、入浴して気付いたのですが、
なんと!お尻の皮がむけていました。「しみたー!」
本日の走行は285km、ここまで993km


7月1日 5日目

朝起きて、カーテンを開けなくとも晴れているのがわかりました。
天気が良いので島田市から国道150号線に出て、海沿いを走ることにした。
海はキラキラ輝いており、潮の香りを楽しみながらウキウキ気分で走りました。
<9:12―1042km地点>
焼津港を過ぎると山道へと続きました。そして数分走ると目の前に大きく広がった海が見えました。
そこは40〜50mぐらい海から高い所にあり、まるで伊豆半島を走っているみたいでした。
「もしかすると、今まで走ってきた道の中で一番気に入ったかも?」そんな思いにさせてくれる道でした。
<10:05―1056km地点>
静岡名物の「いちご狩り」の石垣が左側に見えてきた。
その後ろの山には久能山東照宮、右斜め前方には伊豆半島、なんとも素晴らしいロケーションでした。
しばらくしてモトコの排気音が大きくなり、チェック!
原因はマフラー付け根のスタットボルトが外れていました 。しかしスタットボルトが無いので、
片方のネジを増し締めしただけで再出発!
その後一号線に戻り順調に走り沼津に到着。
<12:33―1114km地点>
いよいよ最後の国道の246まで来た!ここまで来ると不思議と家に着いた気分になりました。
走るにつれ段々と見慣れた景色になり、ゴールは近いと感じました。
<16:48―1216km地点>
246を外れいよいよゴールまで30分足らず!
ワクワクする気持ちを押さえるのが大変でした。
モトコを見ながら「よく走ってくれたなぁ〜」感謝の気持ちと、こんなにボロボロにしてゴメン!っという気持ちが
込み上げてきました。
<17:16―1216km地点>
とうとうゴールしました。友達の藤原君がゴール地点でビールをもって待っていてくれました。
ゴールした嬉しさと、もう終わってしまったのか・・
という気持ちが入り交じり、あと5日あれば青森まで行きたかったなぁ〜なんて気持ちにもなりました。

今回のチャレンジではたくさんの方々から応援して頂き、とても励みになりゴールする事ができ、
本当にありがとうございました。また機会があれば遠くから帰って来ようと思います。
                                                  おわり