工作機械の部屋

 2011.10.16

金属部品の加工用に、いろいろと工作機械をそろえました。
・・・とは言っても、ここ数年はめっきりバイクいじりからは遠ざかってしまっているので、
バイク用の部品加工には使わないかもしれないんですが・・・(笑)

■フライス盤

 フライス盤とは、回転する刃物で、固定物を切削加工する機械です。
XYテーブルの上に、バイスやクランプなどで固定した物を、エンドミルという刃物で
削ります。
金属の板や塊などから、自由な形状の部品を削りだすことができます。
縦横高さ方向のまっすぐ加工が得意ですが、クランプを工夫することで、斜め方向や円弧の
加工も可能です。

買ったのは、ドイツのproxxon(プロクソン)というメーカーの『16000』という、
超小型フライス盤です。

重さは14kgぐらいで、使用するときには収納場所から手軽に出してきて
使うことができます。

この1個上のサイズのフライス盤だと、重さが40kgぐらいと、
モトコンポと同じクラスの重量になってしまうので、あまり気軽には
移動させることは難しくなってしまいます。

モーター出力は200Wと、このサイズとしては十分なパワーがあります。

特別セールということで、
・高さ自由ミニクランプ
・ドリルチャック
が無料でついてきました。

他には、
・3mmエンドミル(HSS)
・4mmエンドミル(HSS)
・6mmエンドミル(HSS)
・1、2、3mmエンドミルセット(超硬)
・バイス
も買いました。

このほか、あとから、コバルトハイス鋼のエンドミルの
・2mm
・3mm
・4mm
・5mm
・6mm
を購入しました。

小型の卓上型なので、さすがに重切削は厳しいですが、
ステンレス相手でも、超硬エンドミルを使って、切削油を使いながら少しずつ削っていけば、
加工することができます。
加工エリアは、140×110×60mm程度と狭いですが、あまり精度の必要ないものであれば、
固定し直せばもっと大きなものでも削ることができます。

今は、大きな面積の表面を一度に削って面を整えるフェイスミルという工具を
自作しているところです。

それから、ドリルでは厳しい大きな穴を開けるための簡易的なボーリングヘッドという
工具も作り始めました。

■旋盤
 旋盤というのは、主軸に固定した材料を回転させて、そこに刃物を当てて
削っていく機械です。
丸棒を細く削ったり、丸棒からカラーやワッシャーを作ったり、
平板に中繰りで穴を空けたり、角材から丸棒を削りだしたり、ボルトやナットを作ったり
することができます。
スクーターのプーリーや、シリンダヘッドを削ることもできます。

購入したのは、C2クラスの旋盤です。
心間250mm、ベッド上の振り140mmというサイズです。
 

重さは20kg弱と、これも気軽になんとか移動させることが出来るぎりぎりのクラスのものです。
この上のクラスだと、重さはやはり40kgを越えてしまっていて、自宅内の工作スペースへの
搬入もたいへんです。
旋盤としては重さが軽い分、剛性が弱いので、設置台には、30mm厚の松の板を使用して、
裏からボルトで固定して補強しています。
木の板でも、無いよりはずいぶんと剛性が上がり、1回あたりの切り込み量を上げても
大丈夫になりました。

他には、
・4つ爪チャック
・回転センター
・ドリルチャック
・スローアウェーバイト8mm 6本セット
・敷板(シム)セット
・内径ボーリングバー
・センタードリル
も買いました。

ついでに金属素材も、
・SS400丸棒
・アルミA5052丸棒
・アルミA5052平板
・ステンレス平板
なども買いました。

また、あとから、この世界では有名な永尾研究所さんから、
突っ切り用のバイトを各種類購入させていただきました。

とても小型の旋盤ですが、モーターは2/3馬力の強力なものが搭載されていて、
真鍮、アルミはもちろんのことながら、鉄、ステンレスでも、十分な切削加工ができます。
こういった小型の安価なマシンの場合によくありがちな、摺動部の動きが渋いとか、
主軸とテイルストックのセンターが合っていないとかいうこともなく、各部の動きもスムースで、
ガタもありませんでした。

標準で、トップスライドが付いているのでテーパー削りも出来ますし、
メートルネジのねじ切りもできます。
この機能で、この低価格というのはすごいですね。

使ってみた感想では、個人的にはフライス盤よりも、旋盤のほうが好きになりました。
旋盤は使えば使うほど腕が上がっていって、切削面の仕上がりが綺麗になっていきます。
買ってすぐのころに削ったSS400(鉄)やSUS303(ステンレス)の丸棒の仕上がりは、
むしれが出ていて、おせじにもきれいとは言えない状態でしたが、
最近削ったものの仕上がりは、十分に満足がいくレベルに達しつつあります。
まだまだ切磋琢磨していって、腕をあげていきたいと思います。

■バンドソー
 proxxon製のバンドソーです。


鋸歯は、ステンレスも切れる、バイメタルのものが無料で付いてきました。
(刃先のみがコバルトハイス鋼で出来ている鋸歯です)

10mm厚のステンレス板も余裕で切ることができます。
アルミA5052や鉄SS400だったら、あっという間に切断できます。
フライス盤や旋盤で加工するための素材の材料取りに、すごい便利です。
(これがないと、手鋸でがんばって切らないといけなくなります。。。)

切断面もそこそこにきれいで、精度のうるさくない部品だったら、仕上げ加工をしなくても
そのまま使用しても大丈夫です。
■板金折り曲げ器
愛知県の中村ワークサービスさんから購入した、ハンドプレートベンダーです。

幅5cmぐらいまでの板金を直角やカーブして折り曲げることができます。
ハンディー工具なのに、なんと厚さ6mmの鉄板を折り曲げることもできます。
バイク用のステーとかを、アルミやステンレスの板で作るのには十分な加工能力です。
 
この手の、板金折り曲げ工具は、何十kgもあるような、大掛かりなものが多いのですが、
この工具だったら手軽に使えて便利です。
 このほかに、
・鉄やステンレス用の小型溶接機
・エアーコンプレッサー
・ベルトサンダー
・ボール盤
・ハンドグラインダー
・リューター
などは以前から持っていますので、これでだいたいの部品は作れると思います。

あとは、アルミ用のTIG溶接機が欲しいところですね〜(笑)