パーキンソン病友の会第25回全国大会 2001年

全国パーキンソン病友の会第25周年記念大会盛大に開催

白浜町 コガノイ ベイ ホテル

 支部結成3年という若い患者会が、惣坊 恵支部長ご夫妻を先頭にして全国大会を大成功裡に開催されました。役員の皆さまのご努力に心から敬意を表します。

 

◆代議員総会 5月21日(月)

  • 総会ではパーキンソン病の原因究明と治療法の確立など6項目を盛り込んだ大会アピールが

採択された。

31県支部 320名の患者家族参加者で埋め尽くされた大会会場

        白浜 

         コガノイ ベイ ホテル

  • 交流会

交流会は全国31支部から243名の参加者があり、

夕食をかねて会員一同楽しい一時を過ごしました。

大会役員による鏡割り

243名の交流風景

◆全国大会  5月22日(火) 31県支部320人参加

・体験発表(要旨)

@竹下礼子さん                         (京都 写真下)

「15年前に手のふるえを感じ、その後足の指の反り返り、腰痛などで整形にかかり椎間板ヘルニアと診断され、手術を受けたがその後脳梗塞と診断され12種類の薬を飲んでいた。そのころ入院していた病院で隣の人からパーキンソン病ではないかと話を聞き、他の病院でやっとパーキンソン病と診断を受けた。この病気には専門病院と専門の医師が必要だ。今は友の会の仲間と楽しい時間もあるし、スペインにいる孫に会いに行くのがとても楽しみだ。」

A近藤昌一さん                         (大阪 写真下)

「車の販売の仕事をしていたが、手がふるえるようになり、病院でパーキンソン病と診断された。寝ているときは手のふるえが止まるので目が覚めないでほしいと思ったこともある。人生も終わりだと思った。しかし順天堂大学で手術をして右手のふるえが止まり、生きる希望がわいてきた。そして96年のアトランタオリンピックの最終聖火ランナーが元ボクシングヘビー級チャンピオンのモハメド・アリでパーキンソン病を患いながらも頑張っている姿を見て、勇気づけられ前向きに生きるようになった。」

・記念講演(要旨)

@和医大 神経内科教授 近藤智善先生 (写真下)

「パーキンソン治療と生活の質」

パーキンソン病の症状が薬物治療でよくなっているのに患者さんの生活の質(QOL)が変化していない人がいることは興味あることだ。患者さんのQOLを高めるということは、より広い手当ての上に成り立っている。それは時には自分を飾ることであり、趣味をもつことであり、友達をつくることであり、前向きに生きる姿勢がとても大切なことである。

A和医大 脳神経外科教授 板倉 徹先生 (写真下)

             「パーキンソン病の外科治療」

治療の主体はエル・ドーパによる内科的治療ですが、この治療が効かない場合に外科治療が考えられます。定位的脳凝固術は手足のふるえに有効で、視床と呼ばれる場所を熱凝固します。慢性脳深部電気刺激は歩行障害や動作の遅い症状に有効で世界的に多くの患者さんに行われています。脳移植は黒質の細胞を脳に移植するもので最も期待されている手術です。脳移植にはカプセル化細胞と遺伝子導入細胞と幹細胞の移植が考えられます。なかでも自らの複製を増殖させる幹細胞移植は今後最も有効な治療法になると思われます。 

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