2001年11月17〜18日 新宿 ニューシティーホテル [次世代リーダーの育成] [代表幹事挨拶 伊藤たてお] 「私は昭和47年から活動を始めた。私が今、人の前で話すことができるようになったのも、国会や東京に出て活動できるようになるのにも30年かかりました。次世代の患者会活動を担うリーダーとして今から研修しなければ間に合わないかもしれません。突然役員として事業をこなしていくことは大変なことであり、今、開催しているセミナーなどを通して、学習や研修を重ねていく必要があります。」
[緊急提言]=難病対策と小慢対策の抜本見直しを考える= 伊藤たてお <主旨> 「JPC(日本患者・家族団体協議会)は難病対策専門委員会にオブザーバーとして参加しているが、今まで自己紹介しか許されていない。「難病のことで分からないことが出てきた場合答えてもらう」といういわば答弁要員の立場である。 難病の法制化の話も出ているが、法制化によりすべての難病が網羅されるのか、基本法は理念だけで終わってしまうのではないか。これまで予算措置だったから医療法も進んだし多くの患者が救われてきた経緯がある。小慢においても「自己負担を認めてでも法制化してほしい」という意見もある。しかし年齢でくくられたり、疾病が入れ替えられたりすることによって、むしろ「谷間の患者」を作りはしないのか。いずれにせよ「見直し」により多くの患者が見捨てられることのないよう、国の動きを深く注視しなければならない。」
<要旨> 1874年以降、現在までの「社会保障の動きと患者団体の結成」という自ら起こした年表を示しながら患者会の運動の大切さとその成果などについて、詳しく説明がなされた。
最後に元JPC代表幹事で日本福祉大学教授になった故長(おさ)宏氏の言葉を引用し 1.
患者相互の療養体験を交流すること 2.
病気のことを科学的によく知ること 3.
社会的な対応をしてもらうための運動を大切にする という患者会活動にかかわるものとして基本的に忘れてはならないことを話し、加えて自分の体験を社会に生かして全体の福祉の向上に役立たせることが大切だと結んだ。 [相談活動事例発表] 1. 秋田県 山崎洋一氏 「難病無料検診と相談会」 2. 岐阜県 安藤晴美氏 「岐阜難連の相談事業」 3. 兵庫県 長谷川敏幸氏「難病相談を支えて10年」 4. 全腎協 宮永恵美氏 「相談事業の概要」 5. 日肝協 西村慎太郎氏「電話相談室から見えてきたこと」 各団体の熱心な取り組みが発表され、患者会にとって相談事業の大切さをあらためて感じさせるものとなった。 [グループワーク] =「患者会と私」をテーマに= <グループ別に話し合い> @
患者会に入ったきっかけ A
患者会に入って感じたこと B
患者会での役割 C
患者会に期待すること 以上の点について司会・記録・発表をそれぞれのグループ内で役割分担を決め、総合セッションで発表する。 [総合セッション] =各グループから出された意見= 1.赤グループ >村山文彦氏(北海道) ◆病気の子供をもってから患者会に入会。 ◆定年後かかわるようになった。 ◆県からの補助はあるが役員がいない。 ◆セミナーをPRし活動を広めたい。(地域的にも全国的にも) ◆独自の相談活動が必要。
2.白グループ >永友政行氏(宮崎) ◆病気でしか患者会にかかわれない。 ◆役員任せでかいが動いている。 ◆団結して声を上げていかないとダメだ。 ◆難病連の必要性を感じているが、それ以上にかかわれない。
3.黒グループ >西岡浩之氏(大阪) ◆病院で患者会の情報をもらって入会した。 ◆相談できる場があると安心できる。 ◆若い患者にとって就職が心配。 ◆今までの患者会運動のおかげで年金などの医療や福祉の恩恵が受けられる。 4.青グループ >辻 雅孝氏(京都) ◆遺伝で病気になり、患者会に参加している。 ◆病気の情報を得られるので患者会はぜひ必要。 ◆会の役員が高齢化している。若い人が必要。 ◆役員が代わってから役員報償費を求められ、財政的に厳しくなってきた。
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