デジタル時代のカイトフォトガイド

カイトフォト、カメラを凧で持ち上げて行なう空中撮影です。大きな凧であれば、カメラ程度の重さを持ち上げることはそう難しいことではありません。そして、カメラのデジタル化でより軽量化し、撮影可能枚数も増え、以前より簡単に行なえるようになってきました。また、デジタルは、自分で写真の補正も容易です。カイトフォトはトリミングなど、何らかの補正をしながらのプリントが多いです。そのための簡単なガイドも記載しています。

目次 …現在作成中ですので、変わって行くかもしれません。
1.カイトフォト用カメラ
 1.1 手軽に写すには(インターバルタイマ撮影)
 1.2 シャッタータイミングにこだわるには(リモートシャッター)
 1.3 画角にこだわる
 1.4 画質にこだわる
 1.5 カメラ選び

 コラム ビデオ空撮


2.撮影機材
 2.1 カメラステーション
  2.1.1 カメラステーションの種類
  2.1.2 カメラステーションの作成
  2.1.3 カメラステーションの揚げ糸への固定
  2.1.4 危険防止策
 2.2 手袋
 2.3 携行品、予備部品と工具
 2.4 その他の道具
 2.5 ビデオフレーミングシステム考

3.凧とライン

4.カイトフォトスタイル
 4.1 フットワーク
 4.2 撮影アングル

5.カイトフォト、実践
 5.1 撮影場所選び
 5.2 まずは写真のイメージを
 5.3 風のチェック
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6.画像処理/プリント
 6.1 必要機器選び
  6.1.1 ディスプレイ
  6.1.2 プリンタ
  6.1.3 パソコン選び
  6.1.4 画像処理ソフト選び
 6.2 画像処理
  6.2.1 トリミング
  6.2.2 色補正
 6.3 プリント






1.カイトフォト用カメラ
カイトフォト、写真を撮るのだからカメラが必須である。そして、カメラ選びは非常に重要である。一般撮影のように”大は小を兼ねる”とはならないし、カメラの大きさによって必要な機材もかわる。画質の良い大きく重いカメラを持ち上げるには大きな凧がいる。凧が大きくなると移動しながら写しにくくなる。逆に、動きながら写すには機動性を重視する必要があり、機材は小さい方がよく、小型のカメラが向く。撮影スタイル等によってもカメラ選びは変わってくる。
過去、カイトフォトで一番の課題はどうやってシャッターを切るか、であった。デジタル時代になって比較的容易になったが、カメラの選択など注意もいる。そこで、まずは撮影方法等でカメラ選択のポイントを示し。最後にカメラ選びについて紹介する。

1.1 手軽に写すには(インターバルタイマ撮影)
一番手軽な撮影方法としてインターバルタイマ撮影を紹介する。
インターバルタイマは、一定間隔ごとに自動でシャッターを切る機能である。一部カメラに付いている。最低間隔はカメラにもよるが、1~30秒である。カイトフォトには5秒間隔以下に設定できると良い。5秒間隔で1分間に12枚、30分で360枚になる。
インターバルタイマ撮影は、凧のコントロールに専念できる利点もある。風にやや変化があるなど凧から目が離せない状況での撮影には便利である。欠点としては、写したいタイミングでシャッターが切れないことである。
インターバルタイマは、一部コンパクトカメラ、一眼レフカメラ等に内蔵されている。

1.2 シャッタータイミングにこだわるには(リモートシャッター)
インターバルタイマは非常に手軽で確実な方法であるが、タイミングを狙ってシャッターを切ることができない。風景であれば、ラジコンで向きを変えての撮影であってもインターバルの間隔以上、カメラを狙った方向に向けていれば望むアングルで撮影可能である。5秒間隔でのインターバル撮影であれば10秒間撮りたい方向に向けていれば2枚は写っていることになる。
しかし、たとえば鉄道写真で鉄橋を走る電車を撮りたい、となると橋を渡っている瞬間にシャッターを切りたい。これはリモート撮影可能なカメラが必要になる。

リモート撮影の機器は純正で売られてが、非常に高価で重い。しかし、カイトフォト用にはちょっとした工夫で作ることもできる。一例はケーブル式レリーズの改造である。以前は単純なスイッチだったが最近は電子機器が必要なものもある。リモートケーブルのシャッターボタンの代わりにスイッチを組み込み、そのスイッチをラジコンで操作する。それほど難しくは無いが、ちょっとした半田付けとアルミ材などの加工が必要になる。

リモート端子は、一眼レフカメラにはついていることが多く、一部コンパクトカメラにもついている。

1.3 画角にこだわる
カイトフォト向きの焦点距離は超広角~広角~標準である。多くは風景写真であり、展望台で眺めるような感じで広い範囲を写すことが多い。望遠は揺れの影響も大きいし正確に被写体を狙えないので非常に難しい。このため、魚眼も含めた超広角から標準程度の画角で撮影することが多い。
一般的なコンパクトカメラにはズームレンズがついているのでそれで画角を変えることはできる。しかし、超広角などの場合は一眼レフ等のレンズ交換可能なカメラが必要になる。一眼レフはレンズが豊富で機能も画質も十分であるが、大きく重く、高価になる。

1.4 画質にこだわる
現在のコンパクトカメラは比較的画質は良い。一般的な撮影であれば十分である。
しかし、撮像素子の小ささによる限界もある。APS-Cサイズの撮像素子を使う高性能コンパクトカメラやミラーレス、一眼レフは画質が良いし、更に大きな撮像素子を使うフルサイズ一眼レフもある。大きい方が良い、というわけではないが、素子一つ一つにより多くの光があたる。諧調表現などで大きな方が有利になることが多いようである。
画質にこだわるなら、もちろん撮像素子が大きな方が良い。しかし、大きく重く、高価である。


1.5 カメラ選び
カイトフォトではカメラ選びは非常に重要である。一般撮影のように”大は小を兼ねる”とはならないし、カメラの大きさによって必要な機材もかわる。画質の良い大きく重いカメラを持ち上げるには大きな凧がいる。凧が大きくなると移動しながら写しにくくなる。逆に、動きながら写すには機動性を重視する必要があり、機材は小さい方がよく、小型のカメラが向く。撮影スタイル等によってもカメラ選びは変わってくる。