賑橋


賑橋は、鞍月用水の橋である。

香林坊の、東急ホテルと日本銀行の間にある道は坂を下り、鞍月用水を渡る。用水を渡るのだから当然橋があるのだが、端として意識したことはなかった。この部分、東急109の裏の入り口が広がっていて用水は全く感じられない。そのような場所なので橋は全く意識していなかったのである。
しかし、写真撮影の際に橋の欄干らしいものを見つけた。賑橋と刻まれている。形からは橋の欄干の両端にある柱みたいに見える。橋の跡であればこれが1本だけ残された、となるのだがそうではないようにも見える。また、”昭和61年”とも刻まれている。昭和61年と言えば比較的最近であり、東急109が出来た直後である。とすると、ほぼ同時期に作られたことになる。以前にあった橋の一部、というわけではなさそうである。

”賑橋”を頼りに検索してみたが、情報は見つからなかった。だから、賑橋が以前からある名前なのかは分からない。ただ、藩政時代の地図にはないのは確認できた。
だから、この先は私の推測である。以前からの名前とすると、香林坊の賑わいを象徴する名前からなのだろうか? あるいは、橋柱にある昭和60年頃、つまり香林坊109が出来た頃は商店街の勢いが片町寄りになっていたのを再び香林坊へ、との希望もあったように聞いている。ひょっとしたら、再び賑わうように、との願いがあっての命名なのだろうか? 全く情報がないので推測であるが・・・。。

橋の欄干の橋にある柱のようにもみえるが、橋の一部として作られたものではなさそうである。


写真撮影: 2011年12月

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