浅野川大橋橋詰の火の見櫓と、その他の火の見櫓


浅野川大橋の橋詰、森本側(東茶屋街側)に火の見櫓が建っている。鉄骨作りであるが柱などが細いので高さの割には目立たない。多分、車で走っていては気がつかないだろう。歩いていてもうっかりすると見落としそうな気がする。それだけ目立たない。金沢の人の聞いても”知らない”との答えが何人かから返って来たくらいである。この火の見櫓、もちろん現役ではない。各地であった火の見櫓、現在では数は非常に少ないそうだ。犀川大橋橋詰、蛤坂の登り口にもあったそうだがそちらはもうない。その意味でも貴重である。

この火の見櫓、大正13年10月の銘板がある。元は高さ23mあったそうだ。23mといえば、6階位の高さになる。が、老朽化のため、上部を切断、現在の約10mの高さになったという。このため、太さの割に低い、ちょっとアンバランスな感じになっている。また、最上部に半鐘があるが、それもちょっと不自然な感じもある。
この櫓は金沢の防災に役立ってきたものである。平成17年に国の登録文化財となっている。

櫓の最上部
半鐘がある。
タイヤのホイールは? 消防のホースを乾かすため?
大正13年10月の文字が刻まれた銘板。
櫓は3角形をしている。
梯子は残っているが、最下部は登れないようにアクリルの板で覆われている。
細く繊細な鉄骨造り。
これは対岸にあるもの。
明治中頃まで残っていた櫓の復元。

写真撮影: 2009年6月

富樫消防会館の火の見櫓


この写真は、同じ金沢の山科にある火の見櫓である。
富樫消防会館の上にある。高さはそれなりにあるが、周囲には高い建物もあるのでそれほど目立たない。消防会館はそう古くなさそうなので、近くに会ったのを移築したのかな? と思う。上には半鐘がついているように見えたのだが、望遠で見ると単なる飾りのように見える。火の見櫓、ホースを干すのに使ったりすることもあるようだが、ここはしっかりしたものが別にあるので実用にはなっていないようだ。だけど、櫓として残っているのはうれしい。

先端に半鐘らしいものが付いているが、それらしい形の飾りの用である。
高さは結構あるのだが、周囲には高い建物もあるため、残念ながら目立たない。

写真撮影: 2009年7月

新竪消防会館、現代風火の見櫓?


犀川の新桜橋橋詰の新竪消防会館で見つけた半鐘である。
他の消防会館には火の見櫓風の塔にがあるが、半鐘は新しいものだったりする。ここは逆に、半鐘は古いもののように見え、櫓はなくて火の見の見張り台のようなところに半鐘が掛けられている。なんだか現代風の火の見のように思えてしまうから不思議である。

写真撮影: 2011年4月





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