金沢城 大手門



大手門、ここは城の数ある門の中で、正面玄関に相当する門である。が、現在の金沢城大手門はひっそりとしていて通る人も比較的少ない。観光客のあふれている石川門とは対照的である。観光などで金沢城に入る人の多くは石川門から入る。石川門は、兼六園の入り口に近く、櫓も残っている。その左右には、白い壁の土塀も残っていて、いかにも城の門らしい。城の雰囲気が一番残っているのだから人気があるのは当然である。観光客は、兼六園見学に合わせ、石川門の前で写真を写し、門を抜けて菱櫓などの見学へ、あるいは時間がなければ引き返して行く。また、金沢城跡を見学する人も多いのだが、残念ながら大手門まで行く人は少ない。大手門自体、櫓などが残っていないし、近くに観光する場所や店がなく、バス停もやや離れているからだろう。

現在の大手門、櫓などの建物等はなく、石垣があるのみである。石垣には大きな石が使われていて、ここが大手門であったことを示している。そして、門の脇には堀が残る。金沢城、藩政時代は堀で囲まれていたのだが、ほとんどが埋められてしまい、現在残っているのはここだけである。(いもり堀を復元工事中) 堀は幅もあり、守りの堅さを感じされる。石垣には土塀などはないのだが、堀越しの石垣や土橋も良いものである。堀沿いの道を歩き、大手門跡を抜ける、石川門とはまた違った雰囲気もある。一度は通って見て欲しい場所である。

大手門前の堀
大手門前の土橋。
石垣が一層大きく見える。
土橋を渡ると道は右に曲がる。
枡形になっている。
曲がるところ。
大きな石が使われている。
門をくぐって真正面の石垣
高さはそれほどないのだが、その石垣と同じくらいの高さの石が並ぶ。
大きな石は大手門の証しといわれている。
門の内側から。

写真撮影: 2009年7月

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