融雪装置



北陸の一部の道路には融雪装置が付けられている。融雪装置といってもそれほど大げさなものではなく、道路に井戸水を散水することで雪を溶かす、というものである。主に街中の主要な道路に設置されている。郊外の幹線は意外と設置されていないが、これは街中は除雪しようにも雪を捨てるところが少ないので溶かしてしまった方が良い、ということもあると思う。
さて融雪装置であるが、だいたい道路の中央、中央分離帯がなければ、センターラインの位置に設置されている。およそ1m間隔で、小噴水みたいな感じで水が噴出してる。もちろん勢いは噴水ほどないし高さも低い。設置位置は、中央分離帯があればその脇にあるし、カーブであれば外側にある。つまり道路の一番高いところに設置されている。道路の舗装はアスファルトだけど融雪装置はコンクリート、となっている。

この効果であるが、雪の降り初めに水を流せばそれなりに効果はある。が、圧雪になってしまえばなかなか融けてくれない。雪が積もってからではなくて積もる前に使うのが効果的となる。だから、最近は降雪に応じて自動で散水されるようだ。
融雪装置、水を流すのでその弊害もある。歩道脇に水が溜まると車が歩行者に水を跳ねかけてしまうこともあるし、それでなくても道路を横断するときに水が掛かることもある。融雪装置から出る水は井戸水なので雪を溶かしてくれるが、道路脇に溜まる頃には温度が下がってしまうのでもう雪は融けなくなってたまってしまうのである。また、気温が氷点下になるときは道路が凍結するので使えない。(北陸の平地が気温が低くなりにくいので、凍結はそれほど心配はない) いろいろと制約はあるが、雪を溶かしてくれるのでありがたい装置である。
郊外の幹線道路には設置されていないので除雪や融雪剤散布がおこなわれるが、追いつかないことも少なくなく、郊外道路が先に交通が麻痺することも時々ある。

融雪装置、冬になる前に点検が行われるが、そのとき見ていると詰まっているものが結構ある。メンテナンスも大変である。また、最近は夏に打ち水がわりに使われることも行われ始めた。短時間に一斉に散水できるので効果がありそうである。

融雪装置のある道。
中央のコンクリート部分に融雪装置がつけられている、


写真撮影: 2009年12月

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