繁華街、橋の並ぶ用水

金沢の街の中、用水が縦横に流れている。農業用に使われるほか、消防用や雪捨て、更には水運にも使われていた。また、庭に引き込まれて池などの水源にもなっている。用水、住宅地や繁華街なども流れていて、金沢らしい光景となっている。

用水は道路に沿って流れるところも少なくない。その場合、道路の片側が使えないことになる。藩政時代の武家屋敷であればそれで良かったと思うが、現在のように小さな住宅になってくるとちょっと困ることになる。特に繁華街であれば、店が道路の片側にしか作れない。その場合、用水に橋を掛けて反対側にも店などを作ったりする。
この写真、香林坊2丁目鞍月用水である。このあたり、小さな店や飲食店が並ぶ細い道路である。道路の片側が用水なので用水側に作った店などへは橋をかけて入り口としている。店が多いので橋はいくつも並ぶ。橋の幅よりも橋のない部分の方が狭い、とさえ思えるところもある。
橋、これを繋げると暗渠になる。実際、暗渠化されてしまった部分も非常に多い。安全面、利便性で言えば暗渠の方が良いところも沢山ある。しかし、町の風景としてはやはり用水は重要だと思う。幸い、暗渠が再び開渠化されたところも少なくない。金沢の風景の復活、という意味ではうれしいことである。。


写真撮影: 2010年12月

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