福梅



福梅は、紅白の梅を模った比較的小さな最中である。金沢近辺の正月には欠かせないお菓子である。12月の後半になると和菓子店の店先に並びはじめる。箱入りのほか、来客用に出す簡単な包装あるいはバラ売りのものもある。金沢周辺のほか、富山県西部でも見かける。

福梅、形は加賀前田家の紋、梅鉢の形のものが多い。雪をイメージして粉砂糖を振り掛けたものもある。中はつぶ餡で、日持ちがするように水飴を練りこんでいる。形や味など、似ているが店によって多少違う。好みの店から・・・といいたいところだけどだいたいはいつもの店、と決まっていることも少なくない。私自身、そんなに何店も食べ比べたりしたわけではない。

年末、正月向けにお茶菓子として福梅を用意しておくが、ちょっとおなかがすいた時、ちょっと食べたりもする。年末年始の金沢のお菓子である。

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