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所在地:    石川県羽咋市鶴多町免田25
入場料:    800円(コスモシアターとの共通は1400円)
休館日:    毎週火曜日
交通手段   JR羽咋駅から徒歩8分
         能登有料道路、千里浜ICから車5分。

備考      

 羽咋は、UFOの町として宣伝している。そのため、町にはUFOの名の付くものが沢山ある。中にはこれはちょっと・・・と思うものもあるのだが、おもしろい取り組みだと思う。

 さて、この博物館が出来たのもそんな町おこしの一環かもしれない。でも、この博物館は見事である。まず“宇宙”に関する展示は珍しくないが、宇宙船や人工衛星の実物、となると滅多に見られない。ここは、実物展示がある数少ない博物館の一つである。
 しかし、宇宙関連で実物の展示は、よく考えると非常に難しい。元々非常に高価で数は少ない。そして、実際に宇宙に飛んで帰ったもの、となるとほんのわずかである。そもそも、有人宇宙船を別にすれば、人工衛星などは宇宙に飛んだら帰ってこないものばかり。月面に残されたり、燃え尽きてしまったり・・・。 かといって、宇宙にってもいない宇宙船、これは本物といえるのだろうか? となると、博物館とはいえ、簡単に展示できるものではない。
 ここの展示の目玉は、なんといってもヴォストーク帰還用宇宙カプセルだろう。これは、本当に宇宙を飛び、地球に戻ったものである。表面の、赤茶色に焼けた表面が大気との摩擦のすごさを物語っている。じっと見ていると、選ばれた人しか行けない宇宙への思いが果てしなく広がって行く。
 残念ながら、宇宙へ飛び出した展示はヴォストークのみである。でも、ここには本物がもう一つある。それは、モルニア1号通信衛星である。これは打ち上げられた衛星の予備機である。宇宙へこそ行かなかったが、打ち上げるために作られた衛星の一つで、本機になにかあれば替わって打ち上げられる予定のものなのだから紛れもない本物である。
 では、これ以外の展示は複製品? 確かに展示用に作られたものなのだが、部品は本物を使ったりしているので、限りなく本物に近い。ただの模造品では決してない。
本物/展示品なんて、前置きが長くなってしまったが、ここで展示を見ているとそんなことはどうでも良くなってしまうだろう。展示品すべてが本物に近い存在感がある。マーキュリーやアポロ、ヴォストークといった、もう30年以上前の宇宙開発の意気込みがそのまま伝わってくる。こんな小さいものでよく宇宙へ飛び出したもの、と思う。国威をかけた宇宙開発のすごさを感じる。技術革新の激しい中では、もうかなり昔のものなのだが、ここで見ていると意外なほど未来的に感る。特に外観は見ていて新鮮ですらある。でも、宇宙船の中などは、やっぱり古さを感じてしまう部分もある。それは当然かもしれない。既に30年以上経過してることもあるが、実は有人宇宙飛行には、最先端ではなく、安定して信頼の置ける技術だけが使われていたのだ。だからこそ、事故は非常に少なく、あのアポロ13でさえ、無事帰還してるのだ。そんな背景を考えながら見るのもおもしろいと思う。

 ここには、映像展示であるコスモシアターもある。数種類のプログラムが用意されていて、非常におもしろそうなのだが、残念ながら私は見ていない。次の機会には是非みたいと思っている。


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