所在地    浜松市中田島町1313
TEL     053-441-6211
入場料    400円
交通手段   浜松駅からバス、中田島砂丘下車(駅から約15分)
         東名高速浜松ICから約15分
備考

 

 浜松まつりといえば喧嘩凧。それも3〜10畳の大凧で糸を切り合うのだから、見応えがある。そして、夜は一変して華麗な屋台の引き回しがある。この、凧と屋台を展示しているのが浜松まつり会館である。
 入り口を入って振り返るとそこには日本各地から集められた凧が一面に飾られている。色、形、実に面白い。しかし、ここはまず浜松の凧を眺めることにして先を急ごう。奥には、ハイビジョンシアターがある。ここでは、浜松まつりの様子をビデオで見ることができる。スクリーンも大きめで、音もいいので祭りに参加しているような雰囲気で楽しむことが出来る。まずはここで祭りの様子を楽しもう。映像を見ているのといないのとでは、跡の展示を見る目がずいぶん変わってくる。また、実際の祭りを見たあとでも、ここで説明を聞きながら映像を見ていると新しい発見もある。ぜひおさらいをしておこう。
 シアターの先には、凧糸を作る製造室がある。浜松まつりでは、他地域の喧嘩凧と違い、糸は全く同じものを使う。それも、同じ人が作っている。つまり、すべての町内が同じ条件で糸を切り合うことになる。斬り合いは純粋の凧と揚げの技で競われることになる。これなら文句もでないだろう。しかし、凧一つ揚げるにも数百メートルもの糸が必要になる。160以上の町に必要な糸を供給するのだから大変な作業だろう。糸をつくっておられる新沢さんは、ほとんど年中作っているとか。手が空いているときなら、いろいろと面白い話も聞けるだろう。

 さて、奥に進むといよいよ大凧が展示されている。大凧は空に揚がってしまうとそれほど大きくは感じないのだが、間近で見るとさすがに大きい。シンプルな図柄だけに、よけい大きく感じられる。凧をよく見ると、名前の入った凧もある。これは、子供の誕生を祝い、成長を願ってあげられるものだという。主に祭りの初めで揚げられるという。糸の切り合いの前のウォーミングアップみたいなとこころか。でも、実際には熱くなって斬り合いを始めることもあるそうだが・・・。
また凧と共に、凧揚げに使う道具や法被も並べられている。ここにある道具は、喧嘩凧のために糸を素早く送ったり巻いたりするのに使い、大切な道具だそうだ。これも実際に使われていたものばかりである。この展示室には、凧揚げのかけ声なども展示室に流れているので、まつりの熱気が伝わってくるようだ。そして、糸を切る技もパネルで展示されている。実際に糸の斬り合いを見ていてもこういうところまではなかなかわからない。

 最後は屋台。間近で見ると細かな彫刻があり、まさに芸術品。凧とは全く違う華麗なまつりが楽しめる。これは、凧を町まで運ぶための荷車から始まったとのことだが、今ではこれ自体が夜の主役になっている。これもまたじっくりと眺めたい。

 ここで入り口に戻る。さあ、各地の凧をじっくり眺めてみよう。比較的小さいものが多いのだが、その形や色は、その土地独特のもの。高いところにあるので細かな様子は分からないが、凧は空に揚げて楽しむもの。これはこれでいいのかもしれない。

さて、ここの売店では、町凧と同じデザインの凧が売られている。幅18cmくらいの小さな凧だが、よく揚がるそうだ。糸も、しっぽになる縄もついているのですぐに揚げられる。各町内のものがそろっているので、気に入ったデザインのもの、あるいは知人の町のものなどを買って飾るのもいいと思う。


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