PopKanは円筒形のちょっと変った凧です。直径/高さとも約30cm。4色に塗り分けられているきれいな凧です。また、リップストップにカーボンロッドを使い、とても丈夫なのも特徴です。
このPopKan、デザインも面白いのですが、その形を生かすととてもユニークな揚げ方もできます。題して“正しいPopKanの揚げ方”ほかの凧では絶対できない揚げ方です。
PopKan 畳んだ状態 PopKan広げた状態
糸はPopKanに付属のものではありません。
1.持ち運び
まずは持ち運びから。
PopKanは折り畳むと皺のよった円盤状になります。とても凧には見えないので、やはり凧らしくない持ち方がいいでしょう。色も派手なので、アクセサリのつもりで持つのもいいでしょう。
附属の糸をそのまま使うなら、凧の中央に入れて運ぶのが一番ですが、約30mしかないのでやはり長いものに変えたいところ。でも、やはりいかにも糸巻き、といった感じのは避けましょう。おすすめは凧に合わせて円筒形のものでしょうか。この2つを腕に通して運ぶのも、変わったアクセサリみたいで面白いです。
あるいは、小脇に抱えて? それともフリスビーみたいに?この形なら面白い運び方が出来ますね。
2.組み立て
PopKanはちょっと捻ることで、軽い音と共に簡単に組み上がります。
これはやはり人の見ているところでやりましょう。なにかおしゃれなアウトドア用品? そんな風に見えることでしょう。だから、上げ糸は事前に結んでおくことです。ここでもたもたと結んではいけません。
3.転がし、そして揚げる。
周囲の人は多分、ここまでやっても凧とは思わないでしょう。
だから、揚げ方も意表をついた方法が最高です。では早速紹介しましょう。
まず転がすのです。といっても、地面に風と直角に置くだけ。軽いですから、簡単に転がります。いかにも不注意で風で転がった、といった感じに見せるといいでしょう。しばらく糸を緩めて転がるに任せます。円筒形の糸巻はこのためにも便利です。
このとき注意しなくてはならないのは、揚げ糸のPopKanへの巻き付きです。糸が巻き付いてしまうと揚げられません。そんなときは、ちょっと糸を引きます。そうすると転がる方向が変って糸は解けます。
さて、どこまで転がすか。これも重要ですね。凧を揚げるために、10m以上は送りましょう。でも、長さ以上に重要なのは他人の目です。誰かが気づいてくれると面白みは飛躍的に増大します。このためには、人目につきやすいところに転がしましょう。ボール投げをしている人、お弁当を食べている人・・・。やはり子供が一番です。たぶん声をあげてくれますから。でも、近すぎてはいけません。揚げる瞬間は危険ですから。それに、あんまり近いと親切心で止めてくれる人も出てきます。
さて、誰かが気づいてくれたとしましょう。その瞬間を見逃してはいけません。まず糸の送りを止めます。PopKanの回転が止まり、風上に向いてくれるでしょう。自分から見て、円筒が丸く見える方向です。そして、糸目が真下になった瞬間、糸を引きます。ここでPopKanは勢いよく空に舞い上がります。上の写真、右が糸目が下になった状態です。
傍から見ると何か風に流されて転がってきたな、と思った直後に空に舞い上がるのですから、普通の人はまず驚きます。そして、感心することでしょう。
あとは存分に楽しみましょう。PopKanはおとなしいけど喧嘩凧の性質を持っています。うまく操れば結構な動きを見せてくれます。
で、うっかり地面に落ちたら? 慌ててはいけません。糸目が下に向きさえすればまたすぐに揚げられるのです。これを生かしてわざと着地させるのも面白いでしょうね。糸が切れたように転がってまた上昇。普通の凧は接地したらおしまいですから、これもひとつのパフォーマンスですね。
では、ユニークなPopKan、存分に楽しみましょう。
PopKanの入手方法・・・
・凧の博物館(東京、日本橋。たいめいけん5F)
お近くの方は是非。
・TheKiteWorld http://www.kiteworld-jp.com/
通販で購入できます。早ければ4日くらいで届きます。
・Into The Wind http://www.intothewind.com/
海外の通販の店です。送料が高いので、ほかの凧と一緒の注文が良いかもしれません。
凧に付属のラインは30mしかないので、長めのラインを一緒に買うといいでしょう。
また、付属のダクロンはやけどしやすいので慣れるまでは手袋をおすすめします。