笠舞地蔵尊前の坂



寛永9年、秋の豪雨のために洪水が発生、耕地が流されて収穫もなく、家屋も失った難民が金沢城下に流れ込んだという。翌寛永10年の6月、笠舞に収容所が設置され難民を保護したそうだ。収容者の中には他領の者や発病した旅人もいたという。命を失った収容者のため、村人達はその地にお地蔵さまを安置し冥福を祈ったのがこの笠舞地蔵尊だそうだ。
その、笠舞地蔵尊の前にも小さな坂道がある。S字状に、緩やかに曲線を描いている。真っすぐ登ると急だからちょっと・・・? そんな控え目なカーブのようにも見える。お地蔵さまは、そんなカーブの曲がり角で見守っている。

この周囲、段ができるところで多数の坂と階段がある。住宅地で、家を多数建てるために道が多くなり、自然と坂も多くなっている。そんな中で、この坂道は比較的古くからある。

笠舞地蔵尊
坂の曲がり角にある。
由来などを書いた看板も用意されている。
お花なども飾られ、きれいに管理されている。
お地蔵さまの前から写す。勾配は比較的緩やかである。
これ以降は、笠舞地蔵尊前の坂の、周囲にある坂。
崖付近には急な部分もあり、階段もある。
折れ曲がる坂もある。
中には車の通れないような狭い坂道もある。
近くに住む人など、歩く人も見かける。

撮影: 2009年7月


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