孫不二について
出典: 『道教事典』
野口鐵郎・坂出祥伸・福井文雅・山田利明 編
(平河出版社)
孫不二
1119~82。金代の女性全真教道士。孫仙姑ともいう。道名が不二。寧海(山東省 牟平県)の人。馬丹陽の妻。最初、馬丹陽の道教入信に反対していたが、のち自らも三子をすて、寧海の金蓮堂に滞在中の王重陽の弟子となる。 1175年(大定15)より鳳仙姑洞に居して道業を修し、ここに没す。1269年(至元6)、清浄淵真順徳真人の号を贈られる。全真教七真人 のひとり。不二が七真人に入れられるのは、女性入信者が多いことと関係があろう。著に『孫不二元君法語』1巻、伝述として『丹道秘書』3巻が ある。
執筆者:桂華淳祥