Windows Vista のハードディスクを交換する方法

電話線の光回線化に伴い、パソコンがWindows XPでは遅すぎると思い、2009年にHP社製Windows Vistaを超安価で購入した。
電話会社がサービスでウィルス対策ソフトをインストールしてくれた。ところがこのソフト、3〜4日置きにHD内をくまなく捜索してくれている様子で、キー入力するにも待たされるほどパソコンが重くなる。

2012年頃から、Vistaの電源を入れたときにWindowsが立ち上がらず、HD内の全データ喪失か?という不安な状態になるようになった。あれやこれやと修復を試しながらなんどか起動を繰り返す内に、なんとか正常に立ち上がるように復帰するのだが、次第に頻度が増え、3ヶ月に1回ぐらいは絶望状態にさせられるようになった。
2013年にはついに修復出来なくなり、外付けHDに最終バックアップしてから後の約1ヶ月分のデータを喪失するに至った。
ついに辛抱堪らず、精神安定上もよくないので、内蔵ハードディスクを交換することにした。
電気屋さんへ行き、現在内蔵されているHDDと同スペックのHDを購入した。ところがこれがすんなり置き換わらず、悪戦苦闘する羽目となった。

購入したHDのスペック比較
Vista当初内臓品今回購入品(参考)FMV(Windows8)内臓品
SeagateWestern Digital東芝
ST9120817ASWD7500BPVA バルク品MQ01ABD075
120GB750GB750GB
Serial ATASerialATA 600Serial ATA2.6/ATA 8
3GB/s6GB/s3GB/s セクタ長512Byte
8MB8MB8MB
5,400rpm5,400rpm5,400rpm
中国産品Malaysia 

HDDを新品750GBに交換 ・・・ 手順は次の通り
電源ON→No System Disk→電源オフ (新HDには何もシステムが入っていないことを確認したまで)
電源ON→すかさずリカバリディスク1/2を挿入→しばらく待つとWindows is loading fileのメッセージ
→PCを特定の日時に復元するか、工場出荷時の状態に復元するか、聞いてくる→(もちろん新品なので特定の日時に復元はできないが)
 わざと特定日時を選択→「工場出荷時のイメージ11.30GB」しか選択できない→「工場出荷時」をクリック→次へ
フォーマットが始まる→10分ぐらいで「ディスク2を挿入してください」の表示
→ディスク2を入れても、なおも「フォーマット中、86%」の表示のまま
→勝手に「システム復元中」にチェックが入り、進捗0%のまま。HDアクセスランプは点滅しているが、進捗表示は進まず。長い間待つ。
→進捗0%のままでディスク2が出てきた。
→「終了」をクリックすると再起動が始まった(開始から約25分経過)
→表示は「・・・・・・」→「Windows Vista」→「お待ちください」
→「このコンピュータのハードウェアで動作するようにWindowsを構成できません」
→「インストール完了できません」→「インストールを再実行してください」

→再実行しても、同じことの繰り返し (1回の繰り返しで約2時間かかる。ああでもない、こうでもないと3〜4回繰り返すとさすがに精根尽き果てる。)

インターネットで解決方法をさがしてみると、
HDは2011年にスペックに表されない箇所を新方式に改変された。(AFT対応品。アクセスバイト数が倍になった?)(我が家のVista購入は2009年のため未対応)

AFT非対応への対処法(7通り)
No.対処方法実行結果
HDドライバのAHCIファイルを削除する。→失敗
新ドライバをダウンロードして入れ替える。→ネットで指定しているバージョンのドライバなく、代わりに最新バージョンをダウンロード→失敗
ドライバiaStor.sysを削除し、iaStorV.sysをiaStor.sysにリネームする。→結果としてこれを最後に実施し成功した。
Device設定で、AHCI対応をオフにする。→電源ON→F10キー→system configuration→device configuration→SATAネイティブモードをDisableに変更→失敗
クローンHDを作成する。→EaseUS Installer(tb_free_installer.exe)をダウンロード。HDケースを通販で購入。新HDDにクローンを作成したが、2時間以上かかり、最後になってVistaが異常停止し、失敗する。
AFT対応はVista ServicePack1(SP1)から。→すでにできているリカバリディスクをSP1対応にはできない。Windows Vista SP1自動インストールキットを見つけダウンロードしたが、使用する意味が違うようだ。
非AFTのHDDを購入する。→ネット通販で調べると、大容量のものはすでに売り切れ。現状より小さい60GBぐらいならある、と思ったら、いざ購入しようとすると、在庫なしと書かれている。中古ならあるが得体が知れない。

失敗だった対処法(上記対処法のNo.1とNo.2)
システムドライバの場所とファイル名対処法No.1対処法No.2(指定バージョン無く新バージョンをD/L)
Windows/system32/drivers/iaStor.sysすべて削除してもダメだった。X64iaStor.sys→Windows/system32/drivers へ
Windows/system32/drivers/iaStorV.sys
Windows/inf/iastorv.inf, iastorv.PNF
Windows/inf/oem45.inf, oem45.PNF
⇒中身はiaAHCI.INF
iaAHCI.cat, iaAHCI.inf
(PNFファイルがない)
→Windows/inf へ
Windows/inf/oem46.inf, oem46.PNF
⇒中身はiaStor.INF
iaStor.cat, iaStor.inf→Windows/inf へ
  (AHCIドライバはiastor.sys, iaahci.sys)以上を置き換えてもダメだった。
→「iaStor.sysがみつからないかこわれている。」

成功した対処法(上記対処法のNo.3)
システムドライバの場所とファイル名対処法No.3
Windows/system32/drivers/iaStor.sys→削除
Windows/system32/drivers/iaStorV.sys→iastor.sysに改名(大文字は小文字に変更)
Windows/inf/iastorv.inf, iastorv.PNF→そのまま
Windows/inf/oem45.inf, oem45.PNF
⇒中身はiaAHCI.INF
inf, PNFの4ファイル削除(iaAHCIまで削除する必要はなかった)
→結果:iaAHCI.sysはない。
Windows/inf/oem46.inf, oem46.PNF
⇒中身はiaStor.INF
  (AHCIドライバはiastor.sys, iaahci.sys)

参考までに;
上記システムドライバのファイル操作方法
手順操作方法
リカバリディスク1挿入→終わればリカバリディスク2挿入
リカバリディスク2が出てきた時点で「終了」をクリックすると再起動するから、すかさず「Knoppix」の起動ディスクを挿入
(「終了」押さずにKnoppix CD挿入→「終了」クリック→Knoppix起動)としたかもしれない。
Knoppixでファイル操作し、上記の削除・改名作業を実施
Knoppixを終了、Knoppixの起動ディスクを抜き、再起動させる。
(Knoppixログオフ→再起動→CDが出てくる→2分以内にリターン)
Windows構成に進み始める。(→成功)
→表示「・・・・・・」→「Windows Vista」→「お待ちください」を通り過ぎ、「使用許諾条件」の画面が現れた。
ユーザー名を入力
パスワード:入力せずにリターン(パスワードを入力すると、忘れたときに思い出すためのキーワードを要求してくる)
コンピュータ名を入力

Knoppix(LINUXの一種?)はネットからダウンロードして(当時どこからD/Lしたか忘れたが)実行ディスクを作成し、あらかじめ操作方法に習熟しておくこと。

リカバリディスク1/2の読み込みに約10分(この間HDDをフォーマット中)、リカバリディスク2/2読み込みに約20分、計約30分かかる。 終了を押すと再起動してWindowsのセットアップが始まる。フォーマットからの所要時間約2時間

その後現在2015年、何の不安もなくなり、データのバックアップを取ることも忘れて使っている。
結局、HDの不具合原因は、HDが中国産品だったせいか、それともウィルス対策ソフトが3日にあげずHD内を引っ掻き回して寿命試験をしてしまったせいか。
もちろんHD交換後、このウィルス対策ソフトはインストールせず。




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