{{category 家電}} !!検討の背景 暖房時に暖かい空気は軽いため、天井付近に暖かい空気がたまってしまう傾向があることが知られている。エアコンを使っている時にも、床までしっかり暖気が届かなければ、暖房としての意味も薄れてしまう。 最近のエアコンは床まで風を送る機能が充実しているものの、あまり強い風で送ると寒く感じてしまう場合もある。いちど床付近と天井の温度差が小さくなれば、弱い風でも十分送風が可能であるが、初期段階ではしっかり風を送る必要がある。 サーキュレータなども使われるが、そもそも床をしっかり温めるために、床を這わせる形で暖気のみを行き渡らせる送風機があったらどうかと考えてた。 !!検討経緯 初出 2013/12/3 床まで暖気が届かない条件の追記 2016/05/23 既存の対応についての追記 2018/10/11 !!概要 旧式のエアコンでも吹き出し口はかなり暖かい空気が出てきている。これを吸い込んで、床方向に送ってあげるようなダクトを作る。 ただし、温度が低い場合には、風は弱くしておく必要がある。そうしないと寒く感じてしまう。 初期状態で床付近での風速を極限まで小さくしておき、温度が高くなるにつれて床をはう送風を強くすることが適切。 !エアコンの暖気は床まで届かないのか エアコンの暖房性能は高く、石油ファンヒータ以上の能力を持っているが、天井付近から暖気を吹き出すために、暖かい空気が床まで届きにくい場合がある。特に、初期温度が低い場合、床面温度が低い場合、エアコンからの吹き出しの風速が小さいときなどが、床に届かない可能性がある。エアコンの出力が一定あるのに、風速が小さい場合には、吹き出し温度が高くなり、このためにより浮力が生じて床まで届きにくくなることも多い。 この現象は、「室内空気の流れ計算」でも確かめられる。 http://www.hinodeya-ecolife.com/test/cfd2015/index.php !エアコン暖気に対する既存の対応 工務店の中には、床下にエアコン室内機を設置し、床から暖気が流れ出てくるように設計しているものもある。床から暖気が出てくる点では、ファンヒータに近く、快適性は高いと思われる。ただし日本のエアコンは、室内機での風の流れを、天井付近に設置するように設計しているので、適切な機器を選ぶ必要がありそう。 中国では、ヨーロッパ型のポール式室内エアコンが販売されている。室内に設置するのは高さ1.5m程度のポールで、その一番下から暖気や冷気が出てくる。ポールといっても持ち運びができるわけではなく、室外機との配管も含めて床に備え付けになっている。快適性という観点からは望ましいが、床にスペースをとってしまうのが、日本の狭い住宅ではなじまないかもしれない(そんなことを言えばファンヒータやストーブを置くことも同じなのだが)。