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「全日空・エアバスA380導入」への期待      (2008.7.6)

2008年7月4日の日経新聞に、以下の記事が載っていました。

全日空、超大型エアバス機購入へ
 全日本空輸は欧エアバス社の超大型旅客機「A380」を購入する方向で最終調整に入った。当初5機を導入し、2012年以降、欧米路線に就航させる。
燃料高が経営を圧迫するなか、1回で500―800人超の乗客を運べるA380を採用して燃料使用量を減らし運航効率を高める。これまで日本の航空会社は大型機を米ボーイングから調達しており、エアバス機の導入は今回が初めて。世界で激しい受注競争を繰り広げる航空機2社の勢力図にも影響を与えそうだ。
 全日空は3日、超大型機の購入を決める「新機種選定委員会」を社内に設置した。 詳細な検討をへて、9月をメドに「A380」導入を最終決定する。5機の購入金額は1000億円程度とみられる。(日本経済新聞08.07.04朝刊)
 
世界の航空機界は、ここ数年来、日本と欧米間のような長距離路線は、ジャンボジェット(ボーイングB747)のような超大型機から、ボーイングB777やエアバスA340といった、一回り小さい旅客機を数多く飛ばす方向に移ってきましたが、ここへ来て、急激な燃料費の高騰から、より効率の良い超大型機によりる一括大量輸送が見直されてきたのでしょう。
 
エアバスA380は、機体が世界一大きいことに加え、「環境に優しい飛行機」を売りにしています。
A380は、機体の大きさからは想像できないほどの低騒音かつ低二酸化炭素排出量を実現しており、指標の一つとして、世界一運航規制の厳しいロンドンでも24時間運用が可能となっているほどです。A380の1座席あたりの消費燃料は、現在運行されているどの大型機よりも17%も少なくなっており、この結果、CO2の排気量も少なくなっています。乗客一人を1キロメートル運ぶのに排出するCO2はたったの75gで、この数値はEUが2008年製の自動車に定めた排気量目標のおよそ半分にしかすぎないとのことです。
 
全日空は、当初、羽田や成田空港の発着便枠が拡大する2010年以降には、燃費効率の優れたボーイングのB787を投入し、1日の便を増やす計画でした。 ところが、部品トラブルなどを理由にB787は3回も納入を延期し、初号機納入は2009年7〜9月期にずれ込む見通し。 全日空は、北京五輪にあわせてB787を中国路線に就航させる予定でしたし、日本航空への納入も遅れていることもあり、日航、全日空ともに損害賠償請求を検討するなど、ボーイングへの信頼失墜に至っているという背景があります。特に、全日空の不満は強く、欧米線には、B787に代わってA380を投入することになる公算が大きいと言う憶測も出ていたようです。

7月6日からは、洞爺湖サミットが開かれるわけで、「環境に優しい飛行機」の導入の検討を発表した全日空は、まさに時機をを得た「環境に優しい企業」イメージの向上の最高のアピールとなったと思います。
全日空のA380は2012年に就航予定とのことなので、ヨーロッパ旅行の際には、ぜひ全日空のA380で、「環境に優しい飛行機」の旅を体験してみたいと思います。


「環境に優しく」・・・、日頃から心がけていきたいと思います。

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