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青山バレエフェスティバル「パ・ド・ドゥの魅力」     (2003.11.1)

 
私のコレクションに「パ・ド・ドゥの魅力」というビデオがあります。1994年の青山バレエフェスティバルのNHKテレビでの放送の録画です。 オリジナルはVHSビデオカセットですが、DVD-Rに移し変えたので、テープの伸びなどの劣化を気にせず、繰り返し見て、楽しんでいます。
 
青山バレエフェスティバルは、かって、毎年開かれ、出演者は期待の新進ダンサーが中心という、とても楽しく、興味深い催しでした。 でも、最近は開かれていないようです。NHKも、昔はこの「青山バレエフェスティバル」のようなバレエの公演を、よく録画して、放送くれました。 その中でも、私が最も大切にしているのが、この「パ・ド・ドゥの魅力」です。 明日をになう、初々しい新進ダンサー達が、一生懸命に華やかなパ・ド・ドゥを踊っています。
主な内容を紹介します。
 
最初は、牧阿佐美バレエ団の酒井はなさんと小島直哉さんのドンキホーテのパ・ド・ドゥです。 酒井さんは、やや緊張しているのか、腕に力が入りバランスがやや不安なのと、幾分荒けずりな点が気になりますが、元気はつらつ、 現在の成長した姿を予感させます。懸命に回るフェッテ・アントゥールナン、踊り終わった笑顔が爽やかです。
 
続いて、当時ロイヤルバレエに居られた古谷智子さんが楽しそうにゼンツァノの花祭りを踊っています。とても上品な踊りで好感が持てます。 パートナーは、やはりロイヤルの佐々木陽平さん。古谷さんは、ロイヤルの舞台で、怪我をされたと聞きましたが・・・・・、その後、どうされたのでしょうか。
 
私の最も好きなのが、平山優子さんと森田健太郎さんの、プーニのエスメラルダ。 平山さんは、森田健太郎の好リードに支えられて、のびのびと踊っています。独り立ちのアラベスクでは、懸命に頑張って、 なんと10秒近くもバランスを維持しました。驚くべき平衡感覚の持ち主です。期せずして観客から拍手が起きました。 平山さんは、当時、ユニークバレエシアターにおられ、その後、海外でインストラクタのお仕事をされていると聞きましたが・・・・。 彼女の素晴らしいバランスをもう一度見たいものです。
 
ベルギーフランドルバレエの榊原弘子さん。パートナーは久保紘一さん。やはりエスメラルダの中のディアナとアクシオンを踊っています。 榊原さんは、ふっくらとした、とても可愛らしいディアナです。ややおとなしすぎる感じもしますが、久保紘一さんのダイナミックな踊りと好対照で、とても良かったと思います。
 
最後に、コロラドバレエの宮内真理子さんと当時ロイヤルバレエの熊川哲也さんがバヤデルカを踊っていますが、 旅の疲れがあるのか、二人ともやや精彩がないように思いました。でも、米国とヨーロッパと離れていても、すぐパートナーを組んで踊れるのはさすがだと思います。
 
かって、青山バレエフェスティバルは、日本での新進ダンサーの登竜門とも言われていました。 NHKが、こんなバレエの公演を放送をしてくれたのは、とても意義のあることだと思います。 今後も、ぜひ、このような日本人のダンサーによるバレエの番組を放送してくれることを願っています。


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