【トップページへ戻る】

ジゼル :ベスメルトノワ、ボリショイ劇場  (2004.3.13)

珍しいジゼルの映像を見ました。ベスメルトノワとミハイル・ラブロフスキー主演です。
1975年制作と、かなり古いのですが、映像は、ややコントラストが少ないものの、見やすく、綺麗です。 これはライブではなく、スタジオ録画のようです。
 
第1幕での、ベスメルトノワは若くて美しいのですが、元々大人びた顔立ちのダンサーなので、可憐な村娘という感じではなく、ジゼルには違和感を感じました。もう少し、可愛らしさが欲しいところです。1975年というミニスカート全盛の時代のせいかは分かりませんが、ジゼルのスカート丈が、ひざ丈くらいにが短いので、ジャンプしたとき、スカートがまくれあがって気になりました。第二幕で、釣り鐘状の長いロマンチック・チュチュが、風をはらんでふんわり揺れるのは、とてもロマンチックでよいのですが、第一幕で、柔らかく短いスカートがまくれあがるのは、品がなく、よくありません。村娘のジゼルには、もう少し長めのスカートの方が良いと思います。
 
また、この演出では、第1幕から、ペザント・パドドゥを抜いてしまっていました。これは感心できません。ペザント・パドドゥは、準主役が第一幕に花を添える、大事な踊りだと思います。安易に省略することはやめて欲しいと思います。
 
こんなわけで、第1幕は、あまり楽しめなかったのですが、第2幕になると、ベスメルトノワは、調子を上げてきたようで、なかなか魅力的な踊りでした。彼女は、テクニックはあるようで、回転、バランスとも着実にこなしていました。柔らかさとバネもすばらしく、肩の線がとても美しく、理想的なシルエットでした。
 
なおこのDVDは、国内版ではありませんが、リージョン0(Free)でNTSCなので、我が家の国産のDVDプレーヤーで問題なく再生できました。海外のDVDには、リージョン1だったり、PALだったりして、PCでは観れても、DVDプレーヤーでは観れないものもあるのですが、ぜひこのDVDのようにリージョンや方式の違いを気にせずに、日本のDVDプレーヤーで問題なく観れるようにして欲しいと思います。

【トップページへ戻る】