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一太郎2007のエディタフェーズ    (2007.2.22)

「一太郎2007」のCD-ROMが届きましたので早速インストールしました。このページも「一太郎2007」で下書きを作り、「一太郎2007」のHTML変換機能で、Web用の記述に変換したものです。
 
私が一太郎を使い始めたのは、1992年頃、NECのPC9801シリーズ用の「一太郎Ver4」です。当時、PC用のOSはWindowsのようなGUIではなく、CUIのDOSでした。そんな中で、JustSystemは、JustWindowというウインドウソフトを開発し、この「窓」の中で動作するワープロを発売しました。これが「一太郎Ver4」です。これは当時としては画期的なことで、私もこれに飛びつき、その後しばらくの間、これを使っていました。当時まだMicrosoftにはウインドウソフトはなかったので、この時点では、JustWindowが一歩進んでいたと言えるのです。でも、皮肉なことにこのJustWindowが、以後、JustSystemに大きな足かせとなり、一太郎の衰退へと繋がってしまうのです。
 
Microsoftは、PC-OSとしてWindows3.1を発売し、アプリケーションソフト業界はWindows対応を迫られました。一太郎は、独自のJustWindowsの基で動くよう作られていたため、JustSystemは、これをWindowsのもとで動くようにするのに大きく手間どり、Windows版一太郎の発売は大きく遅れてしまいました。ここぞとばかりMicrosoftは、打倒一太郎を旗印に、一足早くWindowsの上で動くようにしたWordをひっさげて販売攻勢に出、一挙に一太郎のシェアを奪ってしまったのです。
その後、Microsoftは、Windows95でPC-OSの世界を制覇し、WordとExcelとAccessでビジネスアプリケーションソフトの世界も牛耳ってしまいました。PCソフトの世界は、まんまとMicrosoftの巧みな販売戦略にはまってしまった形です。
つまり、ワープロは一太郎からWordへ、表計算ソフトはLotus123からExcelへ、データベースソフトは桐から、Accessへと、PC用ビジネスソフトは、Microsoft一色になっていきました。当然、私の会社でも、各自のPCにはWord、Excel、Accessが標準搭載となり、顧客の要求など特別の理由がない限り、これらを使うことを義務付けられています。
従って、私も会社ではこれらのソフトを使っているのですが、ひとたび自宅へ戻れば、ワープロは依然として一太郎が主体です。「今更、一太郎?」とよく言われます。でも、一太郎を使っているのは、懐古趣味でもなんでもなく、私にとっては、一太郎こそ本当に使いやすいワープロだからです。
 
Wordの使いにくさの原因のひとつは、「罫線」という概念がない米国産というところにあると思います。Wordの罫線機能は使い物にならず、一太郎では普通に出来ることも、Wordではままならないこともあります。ただ、ビジネスにおいては、データを共用できることが第一なので、使いやすいソフトよりみんなが使っているソフトを選ばざるを得ないのが辛いとこです。Microsoft社は、多くの分野で後発からシェア独占を狙うことが多いのですが、Wordについてはすでに勝負がついたと思っているのか、最近は機能アップがあまりないように思います。そこに隙があるのか、JustSystemが積極的に機能アップを計っているのには共感を覚えます。
 
一太郎は、すでに完成されたワープロソフトなので、「バージョンアップする必要があるのだろうか」と思ってたりしますが、今回の「エディタフェーズ」という機能は、なかなか良いと思います。つまりワープロにテキストエディタの使い勝手を持ち込むというものです。ちょっとした文章を書くには、ワープロは使いにくい。だから、文章を書くのは「メモ帳」などのテキストエディタ、整形の必要があるときにワープロを使うということになります。しかし「エディタフェーズ」の導入によって、テキストエディタに近い感覚で文章を書き、そのまま一太郎の文章校正機能を使いレイアウトを作ることができるようになりました。できた文章を一太郎のWebページ変換機能でHTML変換してWebページを作れます。つまり、原文の作成からWebページの作成まで、一太郎一つで出来てしまうのです。これは非常にありがたいことです。このようなユーザーの気持ちを考えた、きめの細かい機能改善は、Microsoftでは絶対にできない。日本語を知り尽くしたJustSystemuだからこそできるのだと思います。
私は、これからも、老化防止の頭の体操を兼ねて、ホームページの更新を続けるつもりですが、この良き伴侶として、今後も一太郎に大いに活躍してもらおうと思っています。


一太郎の「エディターフェーズ」画面


一太郎の「基本編集」画面

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