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モーツァルト没後200年近くたって発見された交響曲 (2001.01.08)
1980年、ミュンヘンのバイエルン国立図書館に古い楽譜が持ち込まれました。107点もの手書きの草稿が含まれており、専門の学者達が調査したところ、その中の一つがモーツァルトの作と判明しました。
これがモーツァルトの交響曲へ長調K19a(K.Anh.223)です。
第1楽章は、急速なアレグロ・アッサイ、4分の4拍子のソナタ形式、
第2楽章は、アンダンテ、4分の2拍子のソナタ形式、
第3楽章は、急速なプレスト、8分の3拍子のロンドです。
楽器の編成は、オーボエ2、ホルン2、ファゴット、チェンバロという小編成。
この曲が作られたのは、モーツァルトが9歳の1765年です。
折しも、間もなく、モーツァルト没後200年になろうとする時で、この曲は一躍話題になり、多くのレコードが発売されました。
私も2種類のレコードを持っています。一つは、早川正昭指揮、日本ビヴァルディ合奏団のLPレコード、もう一つはハンスグラーフ指揮ザルツブルクモーツァルテウム管弦楽団によるCDです。
この中で特に気にいっているのが早川正昭盤です。日本モーツァルト協会が1981年12月の例会でこの曲の発表演奏をしたときのもので、イイノホールでの実況録音ですが、雑音も少なく、初期のディジタル録音にありがちなディジタルぽい固さがなく暖かい音質です。
実はこの後、1982年にももう一曲の交響曲が発見されました。交響曲イ短調K16a(K.Anh.220)で、デンマークのオーデンセで発見されたので、オーデンセ交響曲とも言われています。ただしその後の調査で、現在ではこの曲は疑作とされています。
モーツァルトの研究は今も世界中で続いています。
今後も新しい曲が発見されるかもしれません。楽しみですね。
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