とても素敵なパキータ~パ・ド・ドゥがYouTubeに載っていました。
コメントには、韓国芸術総合学校_Paquita grand pas de deux_舞踊院開院 20年記念公演とだけ書かれているだけで、出演者の吊前はありませんが、
多分、パキータのパ・ド・ドゥを踊っているのは、韓国ユニバーサルバレエのシニアソリストの이용정イ・ヨンジョン(young jung Lee)と
プリンシパルの이동탁イ・ドンタク(dong tac Lee)のようです。
また、パ・ド・ドゥのアダージョとヴァリエーションの間に、第1バリエーションがユニバーサルバレエのデミ・ソリストの심현희シム・ヒョンフイ(Hyunhee Sim)によって踊られています。
3人とも韓国芸術総合学校の卒業生なので、この記念公演に招かれたのでしょう。
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パキータ役のイ・ヨンジョンは、スラッとして、ほっそりとした美しいプロポーション。かと言って痩せ過ぎというわけではなく、ふくよかな胸とふっくらした肢体が魅力的で、
笑顔の美しいバレリーナ。彼女のバレエ団の地位はシニアソリストで、パートナーのイ・ドンタクはプリンシパル。パ・ド・ドゥでは先輩格のイ・ドンタクの後輩のイ・ヨンジョンへの優しい心配りが随所に見られました。
パキータはジプシーとして育ったけれど皇室の血も流れている女の子ですが、イ・ヨンジョンは溌剌としてかつ凛としてパキータの雰囲気が良く出ています。
パ・ド・ドゥのアダージョでのパートナーのイ・ドンタクはジェントルな王子という感じで、二人の微笑ましいばかりのパートナーシップにうっとりでした。
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イ・ヨンジョンは、ほっそりとしてプロポーション抜群。長くて美しい脚のイ・ヨンジョンには、クラシックチュチュの衣装が、とてもで良く似合っている。
クラシックチュチュは脚が丸見えなので踊る方はミスの誤魔化しがきかなくて大変だけど、見る方は美しい脚の動きを堪能できて楽しい。
パートナーにつかまって脚を垂直に跳ね上げグッと堪えたアラベスクパンシェのポーズでは、付け根からスッキリと伸びた長い脚が高々と無理なく自然に上がって、思わずハッと息を呑む美しさ。
これほど高く脚を上げると下品で見るに耐えないダンサーも居るけれど、イ・ヨンジョンは、こんなに高く蹴り上げて脚を露に見せても全然下品に見えないのが良い。
優雅で気品に満ちた雰囲気が、イ・ヨンジョンの周りに溢れているからでしょう。
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イ・ドンタクはリフトでは力強くイ・ヨンジョンを持ち上げ、バランスでは女性をしっかりサポートしていました。
このパ・ド・ドゥではパートナーの男性の女性を思いやる気持ちを強く感じたし、女性がグラつきかけた時ビシッとフォローしていた頼もしさを感じました。
イ・ドンタクはサポートがとても上手で、二人で踊るシーンでは出過ぎず控えすぎずでバランスがいい。
アダージョを踊る女性にとって、頼れるのはしっかり支えてくれるパートナー。
支える立場というのは、支えられる立場以上に、力も必要だし、パートナーシップも大事。万一パートナーを落下でもさせたら大変。
本当に難しい立場だと思います。
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パキータのヴァリエーションは、エスニックな腕や肢体の動きに加えて、貴族の生まれとしての上品で気高いイメージも要求され、透明感のある純潔な内面的な表現が必要とされています。
イ・ヨンジョンは、笑顔がとても美しく、凛とした雰囲気もあって、ジプシーの女の子という感じは良く出ていたのですが、ちょっと力みが出た感じもしました。
より、上品なしっとり感があると、なお良かった気がします。
とりわけ、脚を跳ね上げるエカルテ・ドゥヴァン・デヴェロッペでは、グッと堪えて決めた華麗なバランスのポーズの美しかったこと。
過度に高く跳ね上げない控えめなところが却って美しく、ハッと息を呑みました。
終盤には、背中に薄っすらと汗がにじんで、体力的に相当辛そうだったけれど、とても可愛らしい素敵なヴァリエーションでした。
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イ・ヨンジョンのコーダの32回のグラン・フェッテは、回転は落ちなかったけれど、軸がややずれてきて苦しそう。
フェッテに挑んでいるアン・ジェヨンの表情は真剣そのもの。連続回転は体力的に相当きついようで、必死に回っている様子が伺えました。
でも両足のトゥでしっかり立ってビシッとフィッニシュのポーズを決めたのは偉い。最後まで破綻なく回れたので立派なものです。
かってピークを過ぎたベテランのダンサーの顔見世のようなパ・ド・ドゥを見せつけられてうんざりしたことがあったが、このイ・ヨンジョンとイ・ドンタクのパ・ド・ドゥはフレッシュで本当に素晴らしかった。 バレエは、若さの芸術と言われるけれど、この二人の踊りを見ていると、その通りだと思ってしまう。本当にイ・ヨンジョンは魅力的で、これからが楽しみなダンサーです。 イ・ヨンジョンのピルエットの驚異的。アダージョで3回、コーダで1回、見事な回転を披露しました。回転数はいずれも10回以上。しかも、サポートの男性の助けを借りずに回っていました。 かって、ベテランバレリーナの女性のピルエットの回転が数回で止まってしまい、サポートの男性が、無理矢理女性の腰を回していたことがあり、見苦しいことこの上なかった。 男性は軽く腰を支えているだけなのに、イ・ヨンジョンはスムーズにとても美しく回って、観客の大きな拍手を誘いました。これは素晴らしい技術です。 |
一方、第1バリエーションを踊ったシム・ヒョンフイは、ユニバーサルバレエの期待の新人で、こちらも嬉しくなってしまいそうな笑顔が魅力的。
このヴァリエーションを、こんなに丁寧に可愛らしく踊る人も珍しい。
脚は上がるだけ上げ、バランスはためるだけためて・・・と華麗さと粘りが求められるエカルト・ドゥヴァンの開脚。
高々と蹴り上げた脚は無理なく爪先までまっすぐ伸びて、開脚の角度は180度超。 ここまで楽々と自然に、高々と脚が挙がるのは股間接が完全に開く証拠。
完璧なアン・ドゥオールが身についているのでしょう。しかも爪先から手の指先まで神経が行き届いていて、こんなに開いても少しも嫌らしさを感じさせず、惚れ惚れするほど美しかった。
振り上げた直後、軸足が僅かに崩れたけれどご愛嬌。クラシックチュチュが本当によく似合って、とにかくチャーミングで魅せ方を良く身に着けている人だと思います。
ただ、終盤の見せ場でイタリアンフェッテがなかったのは残念。
イタリアンフェッテは、軸足が崩れてボロボロになって破綻となりがちなので省いてしまったのだろうが、手抜きのように思えて頂けない。
プロなんだからこれでは困る。しっかり稽古して果敢に挑戦して欲しかった。
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한국예술종합학교_Paquita grand pas de deux_무용원 개원 20년 기념공연
한국예술종합학교 미디어콘텐츠센터 (韓国芸術総合学校_Paquita grand pas de deux_舞踊院開院 20年記念公演 韓国芸術総合学校メディアコンテンツセンター) → |
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