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マニュエル・ルグリの新しき世界   (2010.04.15)
「マニュエル・ルグリの新しき世界」のAプロの録画が、WOWOWで放送されました。ルグリ×ド・バナ×東京バレエ団 スーパーコラボレーションというものです。振り付けはパトリック・ド・バナによるもの。バナは、モーリス・ベジャール・バレエ団やスペイン国立ダンスカンパニーで、ベジャール、イリ・キリアン、ナチョ・ドゥアトなどの作品を踊ってきた、ダンサーにして新進の振付家だそうです。今回、マニュエル・ルグリが彼の才能に惚れ込んで実現させたのが、「クリアチュア」、「ザ・ピクチャー・オブ…」、「ホワイト・シャドウ」という、オール・パトリック振付のプラグラム。オペラ座を退団してフリーとなったルグリの今後を見せてくれる公演という位置づけなのでしょう。特に「ホワイト・シャドウ」 は衣装も良かったし、ダンサーも素晴らしかったし、振付も含めて素晴らしい作品だと思います。
 
●クリアチュア、振付:パトリック・ド・バナ
    音楽:デム・トリオ(トルコの伝統音楽)、マジード・ハラジ、ダファー・ヨーゼフ
    出演:オレリー・デュポン、フリーデマン・フォーゲル
    奈良春夏、矢島まい、渡辺理恵、川島麻実子、河谷まりあ、長瀬直義、井上良太、柄本弾、杉山優一、森川茉央
    オレリー・デュポンとフリーデマン・フォーゲルの踊りは、単調なリズムの中に、ゆったりとした二人の動きで、ポーズや身体の線がとても美しかった。奈良春夏を中心に、東バのダンサー4組が踊るパートはスピード感と躍動感に溢れていました。
●ザ・ピクチャー・オブ・・・、振付:パトリックド・バナ、音楽:ヘンリー・パーセル
    出演:マニュエル・ルグリ
    薄暗い舞台の中で、ルグリが静かに踊りましたが、何を意味するのかよく分からなくて、あまり印象に残るものがありませんでした。
●ホワイト・シャドウ、振付:パトリック・ド・バナ、音楽:アルマン・アマー
    出演:マニュエル・ルグリ、パトリック・ド・バナ、吉岡美佳、上野水香、西村真由美、
    松下裕次、氷室友、小笠原亮、宮本祐宜、岡崎隼也、高木綾、奈良春夏、川島麻実子、梅澤紘貴、
    青木淳一、井上良太、杉山優一、中村祐司、吉川留衣、河合眞里、矢島まい、渡辺理恵、河谷まりあ
    吉岡美佳が中心で、ずーっと出ずっぱりでした。ここではルグリはむしろ出演者の一人になっていました。吉岡さんは、普段は清楚で可憐な少女のような雰囲気ですが、このようなコンテンポラリーでは、感情表現が豊かで、力強くもあり、圧倒的な存在感がありました。圧巻はルグリとバナのデュオ。緻密でシャープなルグリと伸びやかなバナは好対照で面白かった。
 2010年2月3日、東京 ゆうぽうと
 
最近WOWOWはバレエ公演の放映に力を入れてるようで、これからもいろいろ放映してほしいものです。
 

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