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バレエ「ル・パルク」:パリ・オペラ座バレエ団   (2004.2.1)
  モーツァルトの音楽によるコンテンポラリー・ダンス

バレエ「ル・パルク」は、コンテンポラリーの振付家として評価の高いアンジェラン・プレルジョカージュの振付で、 初演は、パリ・オペラで1994年です。このル・パルクが衛星放送(BS2)で放送されました。
コンテンポラリー・ダンスは、クラシック・バレエに慣れた私には、今までとても、とっつきにくかったのですが、この「ル・パルク」は、コンテポラリーとしては、全体的に優等生的というか、ちょっとおとなしめという感じがして、素直に溶け込めました。
使用されているモーツァルトの音楽は、交響曲、協奏曲、ディベルティメントなどと、多彩ですが、それぞれの曲想にうまく合わせた振付になっています。また、それぞれの曲の合間に挿入されている機械音も効果的です。
ステージの流れは、「出会い」:ピアノ協奏曲 変ホ長調 K.449 第2楽章、「抵抗」:ピアノ協奏曲変ロ長調K.450第2楽章、「解放」:ピアノ協奏曲イ長調 K.488 第2楽章のイザベル・ゲランとローラン・イレールの3つのパドドゥを軸に構成されています。古典の踊りに近いのですが、厳密なクラシック的なパではなく、なんとも不思議な振付になっています。
「出会い」は、ゲランとイレールの出会い。お互い触れ合わずに別々に踊ります。
「抵抗」では、恍惚の表情でゲランの体を顔でなぞっているイレールに、だんだん癒されていくゲラン。そして彼女も踊りだします。
最後の「解放」。二人のダンスはここで極まります。イレールがキスしたままゲランをホールドせずに振り回すというところもあります。ゲランは腕だけでしがみついています。有名な音楽の高まりとともに感動的な場面です。
 
モーツァルトの音楽が奏でられる中、古風な衣装を 着けて踊るダンサー達、効果音で記号のような踊りを踊る庭師・・・・・。型破りなクラシック・バレエにはない動きや、エロティックとも思われるダンスも散りばめられていて、とても新鮮な感じがしました。
 

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