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ルスランとリュドミラ:渡邊順子   (2000.11.12)
注)渡邊順子さんの踊りの感想です。渡邊順子さんのお許しを得て掲載させて頂きました。
JUNさんこと渡邊順子さんから「ルスランとリュドミラ」のビデオを見せていただきました。 彼女が20歳の1685年、「全国合同バレエの夕べ」に主役として出演された時のものです。
 
渡邊順子さんは、ホームページに掲載されるのは恥ずかしいと少し躊躇されておられましたが、どうしてどうして、とても魅力的な踊りなのです。渡邊順子さんのご了解を頂いて、紹介させて頂きました。
 
渡邊順子さんは、バレエの「心」を大切にしたいとおっしゃっていました。 この踊りを拝見して、彼女のこの気持ちがわかるような気がします。 下手な私の説明よりも、渡邊順子さんご自身の言葉をご紹介したほうが良いでしょう。
彼女はこの作品について以下の通り言っています。
「このバレエ作品を日本では、あまり上演した事がありません。東京バレエ団で上演した事はありましたが、ほかのバレエ団で上演した事はないと思います。
谷バレエ団・研究所の発表会で上演した事がありましたが、この作品を上演するにあたって谷先生は振り付け者であるメッセレル先生の許可をとりました。 それと谷バレエ団・研究所の発表会で踊った踊りの指導についても、私とメッセレル先生と谷先生の間では指導についての話し合いがありました。
私はメッセレル先生の指導を受け、『全国合同バレエの夕べ』でこの作品を踊りました。 当時(20歳)の私にはメッセレル先生の振り付けをそのまま踊るという事は難しく、振り付けをところどころ変えて踊りました。私の踊りは独特で、私自身が踊り方をアレンジした部分がありました。メッセレル先生は私の踊り方を認めて下さいました。谷先生は私の踊りをメッセレル先生の振り付けと思い、生徒に指導しました。 あとで、メッセレル先生は谷先生にJUNの踊りはJUNのオリジナルであると伝えました。」
以上の通り、この踊りは、渡邊順子さんが、彼女自身の為に、自分で振り付けにたものです。
それだけに、渡邊順子さんの「心」がこもった踊りになっています。
渡邊順子さんは、「心の表現」に徹しながら、一つ一つのフレーズをとても丁寧に踊っておられます。
これに彼女持ち前の気品が加わって、彼女しか表現できないとても魅力的な踊りになったのだと思います。

渡邊順子さんは、さらに次の通り言っていました。
舞台で踊っている時、メッセレル先生が客席で曲を歌って下さったのです。 私は緊張していたはずなのですが、先生が歌っているというのがわかって嬉しかったんです。
それと不思議な事なのですが、私は私が踊っている時、心に声が聞こえたんです。心と心で会話したのです。(それが谷先生なんです。) この事を確認した訳ではないけれど、私は何かを感じたのです。 そして先生自身も何かを感じたのだと思います。
「ルスランとリュドミラ」という作品が、私と谷先生とメッセレル先生を結びつけて下さったのです。 運命的な作品。私はそう、思っているのです。
 

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