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白鳥の湖: ナタリア・マカロワ、アンソニー・ダウエル (2003.5.18)

ロイヤルバレエの「白鳥の湖」の映像です。オデット/オディールは、ナタリア・マカロワ、ジークフリード王子はアンソニー・ダウエル。1982年録画で、そんなに新しい映像ではないのですが、画面はとてもきれいです。ロイヤルバレエならではの、美しいコールドバレエを楽しめます。
主役の二人もとても素敵な踊りでした。マカロワは旧ソ連から亡命したバレリーナ。長身のマカロアのオデットは、踊りも表情もとっても繊細で、波打つ腕、ゆったりとして柔らかく優雅な動きがとても魅力的でした。オディールは、きびきびとしてスピード感あふれる踊りで楽しませてくれましたが、コーダの32回のグランフェッテはチョッと辛かったのでしょう、表情がきつかった。でも、アダージョは見事です。王子を誘惑する様子は、仕種はやんわりなのですが、したたかな笑みを浮かべながらの名演。ポーズの決めが美しく、終盤のポアントのアラベスクも、パートナーの手を離してから、腰を支えられるまで、揺れながらも、がんばって長〜いバランスを保ちました。思わず出た笑顔が魅力的でした。ただ、個人的には、しっとりとしたオデットの方が好きですが。
小柄なダウエルは、長身のマカロアを支えるには、やや大変そうですが、サポートがとてもうまいと思います。パートナーを実に良く見ていて。的確なタイミングで支えをしていました。ヴァリエーションは、ややノーブルすぎる感じでしたが、コーダは、勢いがあってよかったと思います。
コヴェントガーデンのオーケストラは、やや音が硬いのと、時たま音をはずしたのは、いただけません。でも、全体的には、とても楽しめた映像でした。
 
オデット/オディール:ナタリア・マカロワ
ジークフリード:アンソニー・ダウエル
ロイヤルバレエ
1982年

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