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長島伸子のミューズ・サロン(日本のこころを歌う) (2004.6.20)
「この道」<日本の抒情歌>という私の大好きなCDがあります。ソプラノの長島伸子さんが、日本の歌を集めて歌っているものです。このCD、疲れたとき、また嬉しいとき、知らぬ間に取り出して聞いていることがあります。それだけ、長島さんの透き通った天使のような歌声が私の心をを癒し、慰めてくれるのです。
ソプラノの長島伸子さんが、「気楽にクラシック」というコンセプトで開いているミニコンサート。既に三年目で10回を数えるそうですが、今回は、「歓びの歌・哀しみの歌」という副題で、このCDにもある歌を含んだ、日本の歌の特集でした。
会場は定員50名ほどの小さなマンションの一室。途中、出演者とのティータイムも設けられ、打ち解けたサロンのようで雰囲気です。
ゲストにNHKステラ編集長の小池保氏を迎え、詩人・香山末子の話を交え、長島さんは、花の街、さくら貝の歌、等々のなつかしい日本の歌を歌って下さいました。
隔離されたライ病棟の中で詩を作ったという香山末子さんのエピソードや、彼女のピュアな感情の詩の朗読など、小池氏の話は興味深いものでした。
私を含み年配の人が多いせいか、私がよく行く、バレエの公演の若い女性達の多い華やいだ雰囲気と違った落ち着いた雰囲気。「出演者とお客様が同じウェイトで作り上げていくようなサロン・コンサートを目指したい」と長島さんが言われるとおりの、とても可愛いらしい、魅力的なコンサートでした。
それにしても、長島伸子さんは、「天使」のような、なんて素敵な方なのでしょう。丁寧な、心のこもった歌声に加え、司会進行や場の作り方の上手なこと、長く務められたNHKの歌のお姉さんの経験が生きているのでしょう。それに何より、お会いした誰もがファンになってしまうような人なつっこさと、慎ましやかなお人柄。コンサートが終わって帰る私たち一人一人に、声をかけ見送って下さった気の配り方と優しさ。
「子供達を、心ときめく世界へ誘う役目を、私が果たすことができたらどんなに素敵だろう・・・。
今その原点に立ち返り、私がこれまで出会うことができた素晴らしい音楽の世界への案内役として、これからの20年を歩んでいきたい」とプログラムに書いておられた長島さん。
天使の歌声、長島伸子さん!!。夢を与えてくれる自主企画、いつまでも続けて欲しいものです。
長島伸子(ソプラノ)、長谷川由美子(ピアノ)
2004年6月19日(土)、ミュージックサロン・デュオ(代々木)
1.花の街、2.シャボン玉、3.水色のワルツ、
4さくら貝の歌、5.落葉松、6.汚れっちまった悲しみに、
7.しぐれに寄する抒情、8.夢見たものは、9.希望、10.夜明けの歌、
11.花、12.川の流れのように
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